« 「ホステージ」を見る | Main | 日本中にある「跡取り」問題 »

June 07, 2005

◆「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」を見る

▼前回帰省して両親を村の診療所に連れて行き、診察の間待合室にいるとき、そこに置いてあった一枚の小さなタブロイド型の「小諸新聞」という新聞に目が入った。何気なく4面に目をやるとIという一人の男性の記事と顔写真が出ていた。姓はそれほど変わっていないが、名前がかなり変わっている。もしかするとこれは大学時代同じサークルにいた彼に違いないと思って、電話帳で調べて何度か電話したが、出たのはご家族で、彼は不在だと言うことだった。仕方なく帰京してから、ハガキをだしたら、昨晩電話がかかってきた。彼はM町の出身でわたしより2歳上だったが、学年は一つ下だった。卒業後長野県で教師をやっているのは知っていたが、40年間音信不通だった。最初の赴任先がたしか北佐久郡のK町だったと思う。そして隣のM町の中学校に赴任して来た。さらに話して行くと、その中学校である事情で不登校をしていた、わたしの甥の担当をしたこともあり、自宅にも行ってわたしの妹や姪の事を知っていた。さらに彼は退職後は地域にあるフリースクールでボランティアをしており、甥はそこでも彼の世話になっていた。
▼「情けは人のためならず」という言葉があるが、きょうこそ人には親切にしておくものだという事をしみじみ感じたことはない。10分ほど話をしていたら40年間の空白はすっかり埋まった。そして彼はいま写真活動をしており、ここでも共通の友人があること分かった。お互い出世しなくても信念を貫いて生きていることが分かったので、とても嬉しかった。
▼そこでわたしはさっそく妹に電話してその経緯を話した。妹とはそれをきっかけに一時間ほど話し合ったのだが、I君のおかげで妹との関係も一応修復できた。このことに関して何人かの読者にご心配をいただき、かつ適切なアドバイスをいただいた事に心から感謝しています。
▼今回の帰省で家の中の様子が、何か変わっていることに気付いた。わたしは来客用の布団のたたみ方から、冷蔵庫の中身の変化に気付いて母にそのことを正すと、何か隠しているような気がした。それで土曜日帰宅してから日曜日まで一日かかって、今までの出来事を一つひとつ自分なりに検証してみると、母の言動の90%は他人である「○○○がこういった」、「○○さんがこういっていた」という他人の言葉がとても多いことが分かる。さらに調べて見ると当事者がそう言っているケースは20%くらいで、わたしを混乱させるためにウソを言ってるらしいことが分かる。さらに目先にいる人物の注意を自分に引きつけるために、ゲンナマを見せたりいろいろな事をして歓心を引こうとする。つまるところ妹との誤解の始まりは、母の虚言が出発点だったことが分かった。案の定今回帰京する前に、わたしと約束した「父はショートステイさせ、自分は辛くてもまわりには大勢の独居婦人がいるので、その人たちを見習って生きていく」、という言葉はその日のうちに反古にされていた。そしてゲンナマを積んで妹に「世話になりたい」と言い出しているのだ。
▼さらに隣近所に住んでいる父の弟やわたしを無視して、多摩に住んでいる5人兄弟の末弟を呼び出して、「このうち家督を将来どうするか」という話を、こっそりしていたのが5月30日の事だという所まで分かった。虚言症だとは思わないが混乱させている源はここにあった。それに気付いたのは日曜日だったので、「隠し事やウソをついたら今後一切の面倒をみたり介護帰省は止めるので、父の末弟にたのむように」という手紙を送ってある。
▼昨晩某読者から、「7日夜の授業で生徒に映画を見せたいが何かよいものは?」という携帯メールが入った。わたしも困るのは授業というのは、時間が90分とか80分に制限されていることだ。だから内容よりも時間内で終わる映画を探さなければならない。何度かメールのやり取りをして、お勧めの数本をご紹介したが、わたしのは「授業」に適しているかどうかが問題だ。
▼☆☆◆「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」これは「モーター・サイクル・ダイアリーズ」のコレクターズ・エディションにおまけとして付いている2時間もののDVDだ。オートバイを運転していたアルベルトは、現在もキューバに医師として健在である。彼は最近では生化学でバイオテクノロジーの研究をしているとある。現在80歳を超えるアルベルトは撮影隊とともに彼が60年前に行った道を一緒だどり、クルーに適切なアドバイスを伝える。撮影にあたりあのオートバイと同じレプリカは5台も作られトラックで運んでいる。そして最後のライ病棟は廃屋になっていたものを、地元の反対はあったが当時の患者さんたちも協力して復活させて撮影することができた。当時ゲバラに手術してもらったという年配の女性なども登場する。監督はあの河をゲバラが渡った事が革命家としての第一歩を踏み出した姿として象徴的に描いたと言っている。ゲバラを演じたガエル・ガルシアも育った実家の「革命的」な環境であったと語る。
▼●「戦争犯罪論」前田朗著 青木書店 2500円
 戦争犯罪でよく聞く言葉に「ジュネーブ条約」というのがあるが、これはインターネットで調べてもよく分からない。本書によるとジュネーブ条約は何度も改定されているのだ。日本の従軍慰安婦の問題で著者は以下のように指摘する。
 日本政府は法的責任を認めず「アジア女性基金」を通じて「道義的責任」を果たすという路線をとり続けている。しかしこの「アジア女性基金」は、法的責任を否定する方便として登場しただけではなく、道義的責任をとるための戦後補償運動を分列させる役割を予定通り「見事」に果たした。
 1949年8月にできたジュネーブ条約ではその八条二項で「重大な違反」という項目がある。さらに読み進めていくと「国際武力紛争に適用される法規および慣例のその他の重大な違反には26の行為類型が規程されている。これを見るとアメリカがイラクでやっていることはすべて、ジュネーブ協定に違反していることが分かる。さらに考えているのだが果たしてフセイン元大統領をこの規程に照らし合わせると勝手に裁判にかけることも違法ではないかと思われる。また人道に対する罪(拷問禁止条約)では「いかなる公の緊急事態であろうとといかなる例外的な事情も、拷問を正当化するために援用できない」としている。どうように医療倫理原則でも同様な事を指摘している。
 本書では戦争をしているときの女性に対する性奴隷および強姦行為とそれに類似する行為に紙数を割いており、こういう書籍や法律は指揮官だけでなく一般兵士にも熟読させるべきだと思う。

|

« 「ホステージ」を見る | Main | 日本中にある「跡取り」問題 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ◆「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」を見る:

« 「ホステージ」を見る | Main | 日本中にある「跡取り」問題 »