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July 12, 2005

医療の地域格差を考える

▼何人かの読者の方がすでに愛知博にいき、週末にもまた数人の読者がいらっしゃるようだ。すでに行ってきた方の報告によれば、「広い」ということだった。わたしは人混みというのが嫌いなので、実は近くにいながらディズニー・ランドも行ったことがない。そのうち化石になってしまうかも知れない。
▼昨晩は寝る前に録画してあったメル・ギプソンの、「パッション」を見たので、夢見が悪かった。「ブレイブ・ハート」と言い、彼はどうしてああいう露骨な拷問シーンの描写が好きなのだろう。生徒に「『ブレイブ・ハート』を見ようと思うがどうでしょう?」と聞かれたことがあったので、「気持ち悪いから止した方が良い」と答えた。すると翌週「もうグロくて参りました」と言っていた。話はユダによって密告されたキリストが、むち打ちの刑にあって、その後十字架を担がされてゴルゴタの丘まで行く。そして磔の刑にあうまでをかなリアルに描く。掌に太いクギを打ち込むときなど、思わず目を背けたくなる。マグダラのマリアを演じるモニカ・ベルッチは汚れ役でも、相変わらず美しい。彼女は若い頃、姦淫の罪で捕えられて石打の刑にされるところをイエスに救われる。それを恩に感じて処刑の場まで目撃することになる。
▼イエスの時代、ローマ帝国がパレスチナに駐在させていた5代目の行政長官。総督ピラトはかなり優柔不断の人間として描かれているのが、本作品の特徴だろうか?妻がイエスを哀れむのを知り、何度もイエスを釈放したり、刑を軽くしようと試みる。しかしそれをしたら自分の政治生命が危なくなるとを思い、最後はイエスに十字架刑に同意する。マタイ受難曲を聞いている分にはいいが、こんなに血が流れると辟易としてしまう。
▼昨日、病院の紹介状の事を書いたら、某読者から「かかりつけの医者の紹介状があると診察料がやすくなるはずだ」というご意見をいただいた。両親の場合通常通っているのが、村の診療所で、義弟は父を先日隣町の病院に連れていってくれた。わたしは義弟の指示を受けて隣の市にある総合病院に連れて行った。老人医療なので検査を二つやって支払った料金は2000円ちょっとだった。両方とも飛びこみだったので料金はさほど変わらなかったのではないかと思う。隣市の病院はわたしが高校時代に建設された病院で、「医師は全員東大出身」というのが売り込みだった。高校1年の時だったが通学で歩いているだけで右下腹部が痛くなって診察を受けたところ、「虫垂炎だから手術をすべし」という診断を受けた。覚悟を決めたら、「黄疸がでているからおかしい」と手術前に再度診察を受けたら、「C型肝炎」という診断を受けた。美味いものを食べて自宅で静養していろというのは楽だった。シジミのみそ汁とか牛乳が良いと言われたが、山村でそんな上等なものは手に入らなかった。それで山羊の乳を飲み、喉が渇いたらお茶を頻繁に飲むようにと言われて寝て過ごした。
▼「週刊金曜日」に「多重がんに見舞われて/体験的治療学」という同誌編集人の黒川宣之氏がすでに23回も連載を続けている。とても人ごととは思えないので、第一回から注目して読んでいる。黒川氏は前立腺ガンを初め次々と、合計3つのガンに罹り、一通りの治療が終わって現在一息ついているところだ。7月8日号では地域や病院間で大きな治療格差が生じていることを書いている。それによると地域がん診療拠点病院の整備が02年から始まっている。人口30万人程度の生活圏に一ヶ所、全国で263ヶ所を目標に、知事が要件にあった病院を推薦し、厚生労働相が指定することになっている。これまでに135病院が指定されているが、まだ一つもない府県の一つに長野県が入っている。日本人に多い肺ガン、胃ガン、肝ガン、大腸がん、乳ガンを五大がんというのだが、03年度1年間の専門医一人当たりの平均手術件数を比較すると、最大は96件、最小は3件であるという。やはり病院と医者は選ばないと生きていられる筈のものも、死んでしまうことになる。

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