« NHK「アウシュヴィッツ」特集を見る | Main | 「イラク派兵州兵のその後」を見る »

August 22, 2005

「真珠湾攻撃隊長の半生」を見る

▼「真珠湾攻撃隊長の半生」NHKBSの特集。その人の名は淵田美津夫中佐であった。彼は真珠湾攻撃の第一次攻撃機に乗って「我真珠湾攻撃に成功せり」で有名な「トラトラトラ」の電報を打った人である。帰国すると凱旋将軍のようにもてはやされる。彼はその後ミッドウェイ作戦などにも参加している。ところが敗戦後毎日自宅でMPがやってきて、戦犯として死刑にされるのではないかと怯えて暮らす日々が続く。そんなとき、一人の牧師に出会い、クリスチャンとなる。それから聖書を集中して読み、「罪を憎んで人を憎まず」という言葉に惹かれる。同時に自分も熱心に伝道活動をするようになる。
▼ついにはアメリカに渡り、自分の罪をあからさまに語り、敵を憎んでいるだけでは、何も解決する事はできないと訴えて全米を訴えて回る。彼が渡米するきっかけになったのは、米軍機のパイロットで日本を爆撃したとき撃墜され、同じように伝道師となって日本を回っている教師の影響が大であった。そして彼は万年筆で「夏は近い」という手書きの膨大な自伝を書き始める。これは製本され彼の息子さんがアメリカに持ち帰って自宅に保管してあった。「夏は近い」とは何か?おそらく人類の終末は近いという意味ではなかったかと、息子さんはいう。
▼もちろんハワイにも行き、自分が撃沈して戦艦の犠牲者の墓地ももうでる。7月4日建国記念日のパレードをする現代のハワイ。ある軍人は「「パールハーバーでやられたんだから、ヒロシマ、ナガサキでやられたっておあいこさ」とうそぶく。淵田の考え方は憎悪の連鎖では永遠に殺人が続く。どこかでそれを断ち切らなければならないという信念に基づいていたのだろうと考えられる。
▼このような立場にたったのは、攻撃隊員では彼だけであり、周りからは白い目で見られる。しかし淵田は信念を曲げる事はなかった。「神様どうか自伝が書き終わるまで生かしてください」と祈るのだが、膨大な自筆の自伝「夏は近い」は未完のまま終わる。
▼「ERⅩ」シリーズは今晩で終了する。

|

« NHK「アウシュヴィッツ」特集を見る | Main | 「イラク派兵州兵のその後」を見る »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 「真珠湾攻撃隊長の半生」を見る:

« NHK「アウシュヴィッツ」特集を見る | Main | 「イラク派兵州兵のその後」を見る »