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August 28, 2005

JRの安全はお客様任せ

▼福知山線の脱線衝突事故から3ヵ月、ともすると事件そのものが忘れられそうになるが、JR東日本は大丈夫なのだろうか?そんな疑問を持って全日本建設一般労組(建交労)千葉県本部相木書記長にお聞きした。8月24日つくばエクスプレス開業され、そのフィーバーぶりが連日報道されている早い、無線LANが使えるetc,etc。ところが競合する同じJRの常磐線は戦々恐々しているのである。例えば7月のダイヤ改正で常磐線の快速は三河島と南千住に停車しなくなってしまった。つまりこれはつくばエクスプレスに対抗して、スピードを上げるために取られた措置だと考えられている。西に比べて競合する路線は少ないが、今後事故が起きる可能性としては、この常磐線の上記箇所のカーブでスピードをあげようとした時に、発生する可能性はある。
▼数年前にも、国労千葉の田中書記長インタビューでご紹介したことがあるが、現在の車両は事故でもお分かりのように、全部ステンレスで軽量化されている。それは堅牢な車両を検査修理して使おうという思想ではなく、使い捨てした方が安いという考えに、とくにサイドは弱くなっているので被害は大きくなる。
▼なぜこんな事になったかというと、東証一部に上場して利益の追求が第一義に考えられるようになったからだ。利潤を追求する考え方は鉄道業務本来の所でも儲けをあげようという事になる。つくばエクスプレスも、沿線自治体に第三セクターを作って土地提供などを強いている。今後は沿線の土地開発や住宅建設で、そのつけを払わなければならない。もっと顕著な例はながの新幹線の「安中榛名」だ。当初この駅は乗降客は一日400人とか言われていた。今JRの社内広告を見ていると、jRの不動産土地開発会社が大々的に売り出しをしている。妙義山が一望できるとか、温泉がでるというのがうたい文句だ。しかし買い物は隣の駅の軽井沢だという。若いうちはいいが、歳をとって車で30分もかけて買い物には行けまい。常識的に考えるならば、徒歩でいける範囲に医者か生活日用品を買う店がなければ住めない。
▼公共交通であれば、過疎地での交通弱者に対する配慮、安全確保が第一に考えられて当然である。ところが安全はカネがかかるので後回しにされる。先日の西千葉で架線が切れて復旧までに時間がかかった問題も、保安要員のいる場所が総武線ではたった3ヶ所にされてしまったこと、要員がほとんど外注化されて、専門知識を持った人が極めて少なくなってしまったことだ。さらに7月の地震では、復旧に時間がかかった事だけが問題にされているが、点検ポイントと職員の配置が少なくなった事が重要なのだ。ところがマスメディアは目視の点検に手間がかかるから、もっと簡略化にすべきだというJRに取って、極めて都合のよいような論調がでてくる事は首を傾げたくなる。
▼利益の追求がさらに激しくなった結果の駅構内が、上野駅や秋葉原、西船橋であり、客を商店街に出さず、駅構内でカネを使わせることにある。さらにスイカを使った店の囲い込みがそれである。考えて見ればスイカは客から500円前払いさせるから、総額では莫大なカネになる。しかも定期券スイカは10日前になると、「あと何日で切れる」という表示を出し、客に無言の圧力をかけ、先払いしても割引きもない。100%安全でなければならない公共交通が、「ガードに列車などが衝突したときは下記にご連絡下さい」などと番号だけが記されているケースが多い。TVで流れているSUICAのCMソングはユーミンが荒井由美時代に唄った「やさしさに包まれたなら」だ。この歌詞に「カーテンを開いて 静かな木漏れ陽の やさしさに包まれたなら きっと 目に写る全てのことは メッセージ」とある。だがJRの実際行っていることからは、お客様にたいする「やさしいメッセージは」伝わってこない。(依頼された原稿に大幅に補筆したものです。実際使われるのは半分以下になります。)

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