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October 13, 2005

島田雅彦の「退廃姉妹」を読む

▼夏に録画しそこねた、「仁義なき戦い」の初期の作品が連休の早朝、ようやく再放送された。WOWOWはタイマー録画ができないので、眠い目をこすりながら、丑三つ時に起きて録画開始スイッチをおして、全部録画し終えた。1本目をほぼ見終えるところだが、戦後闇市でやくざがなぜ勢力を伸ばすことができたか描かれていて、なるほどと思った。復員した菅原文太は闇市にズタ袋をもって徘徊している。すると日本の女性が白昼アメリカ兵に取り囲まれ、集団暴行をうけそうになる。日本の警察は見て見ぬふりしているので、菅原は無手勝流で米兵に立ち向かい、抵抗する女性を救い出す。ところが米兵は多勢で、菅原に仕返しをしようとする。そこに当時の国家警察が、菅原を逮捕しようとするので、やくざが反撃しようとすると、こんどはMP(米憲兵)が銃を持って押し寄せてくるので、必死に逃げるというのが、最初のシーンである。
▼昨晩読み終えた島田雅彦の「退廃姉妹」では同じような場面がでてくる。つまり右翼は「鬼畜米兵」という勇ましい言葉を使っていたが、敗戦になると、機に聡い児玉与志夫に見られるように、アメリカと手を組み、私服を肥やすことに血道をあげる。やくざが一定の勢力を伸ばして行った背景には、阪神淡路大震災の時に炊き出しをしたりする、一般の市民の心をつかむ、義侠心があったからではないかと思った。もし右翼が筋を通すならば、戦後も一貫して「鬼畜米英」と言い続ければ筋が通るのだが、多少言葉は和らげられたが、それは「反米」という言葉をつかう左翼の専売特許になってしまった。
▼「退廃姉妹」は政府から同じ鬼畜米英と竹槍で本土決戦をしろ、と言われていた人々が、占領軍が上陸してきてから、どういう風に自分の考え方を変えなければならなかったか、という点でしたたかに立ち上がった女性たちの話である。つまり身体は売っても「これからは私たちがアメリカ人の心を占領するのです」と逞しく生き抜いた女性たちの生き様が描かれているのだ。
▼みなさんは佐倉の秋祭りというのをご覧になったことがおありだろうか。わたしは千葉県のいくつかの秋祭り(収穫祭の一種)を見ているが一番優雅で美しいとおもう。その佐倉の秋祭りが明日14日(金)から16日(日)まで開かれる。そこで引っ越し記念第一弾行事としてこれを見学しようと思います。今のところ参加されるのはMINさん、Gさんとわたしだけです。参加ご希望の方はメールで参加するむねご連絡の上、15日(土)午後4時京成佐倉駅改札口(時間は最終調整の末、若干前後する可能性はあります)までお出かけ下さい。

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