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October 30, 2005

◇「そして、一粒のひかり」を見る

▼☆☆☆◇「そして、一粒のひかり」舞台は南米コロンビアの小さな町。ここの仕事と言ったら花のプランテーションがあるだけで、大勢の少女たちはバラの栽培に携わっている。マスクを一つつけただけで消毒に携わり、主任のかけ声で様々な彩りのバラの花束のセットを作る。17歳の少女マリアはその一人で仕事に携わっているが、体調がおもわしくなく、頻繁にトイレに通うことが主任のかんに障り解雇されてしまう。実は彼女は妊娠しており、悪阻だったのだ。夜になると彼ら彼女たちの楽しみは町でダンスに興じることだけだった。妊娠をボーイフレンドに告げたマリアに対し、男友だちは「責任を取って結婚する」というが、マリアは家族が10人もいる所に嫁ぐのはゴメンだと分かれる。実はマリアの稼ぎだけで母と、出戻りの姉とその幼い息子を扶養しなければならないのだ。マリアはダンスで知り合った男のオートバイに乗って首都ボコタまで仕事探しに出かけるが、これと言った当ては何もない。オートバイの男から紹介された仕事はニューヨークまで麻薬を運ぶ仕事だった。これを1回やれば800ドル手に入るから家族を養うことができる。迷わず決意するマリア。訓練は巨峰のような大粒の葡萄を噛まずに30粒も飲み込むことだった。そして本番となり、「ヘロインの加工工場」へ連れて行かれる。ヘロインは小分けされて、小さく切ったコンドームに詰め、圧縮した一個はちょうど繭玉のような形状になる。そして物は胃に飲み込んで運ぶのだ。胃の消化を遅らせる薬を飲んでから、胃カメラを飲む要領で喉に麻酔をシュツ、シュツとかける。そして面前には繭玉62個が並べられる。何度も吐きそうになる気持ちを抑えて飲み込む。そして飛行機に乗るとバラ工場に働いていた親友もいたので驚く。さらに巨峰で訓練させた女性も身体で運ぶ為に乗り込んでいた。ニューヨークに着くともう目をつけられていて、空港警察で身体検査をさせられるが、尿検査で妊娠している事が分かるとレントゲンは免れて釈放される。そして出迎えの男たちと、仮眠所に運ばれ、ブツが出るように下剤を与えられ指定した数が出てくるか厳しくチェックされる。所が一緒にいたルーシーが気を失って、どこかへ連れ去られる。どやらヘロインの一つが胃の中で溶けてしまったらしいのだ。マリアは親友と二人でルーシーの姉の家の「友人」だと偽って転がり込む。そして職探しや帰国の斡旋をしている、コロンビア人のエージェントを紹介される。彼は親身の相談に乗って「すぐ麻薬を返さないと親に被害が及ぶ」と警告した。さらに行方不明になったルーシーが殺害されている事を知り合いの警官のツテで知る。マリアはこっそり産婦人科に行ってエコー検査をしてもらうと、お腹の中の子どもの姿と、心音が聞こえてくるので感激して、「生もう」と決意する。ルーシーの遺体に別れを告げ、親友と二人でコロンビアに帰ろうと空港まで行くが、マリアはゲートをくぐらなかった。そしてルーシーの姉と同じように、アメリカに滞在して子どもを育てようと決意するのだった。この映画ではバラの栽培という事になっているが、南米ではどの国もコーヒーや、野菜、果物でありそれらはアメリカの巨大穀物メジャーに牛耳られている。このコロンビアの実態は各国で共通した出来事である。そういう意味でこの映画は各国の映画祭で絶賛された作品となった。渋谷シネアミューズイースト/ウェストのみ。

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