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November 08, 2005

他人の惚けを見る事は切ないものだ

▼卒寿祝い会の夜、深夜2時か3時頃だったと思うが、誰かの携帯がいきなり鳴り出した。ほとんどはツインの部屋に入っていただいたのだが、男性だけは二次会をする都合で大部屋にしていただいた。誰の携帯かと思っていたら義弟のだった。彼は特養ホームの施設長をしている。話の内容からすると入居者のどなかたが亡くなった連絡らしい。家にいるときは午後9時半に携帯の電源を切るが、そのような連絡は時間に容赦なく固定電話で連絡が来る。だが外出しているときは24時間電源はオンにしておくという。これなどとうていわたし等には勤まりそうもない、かなり苛酷な仕事である。
▼パワーポイントでスライドを作っている最中、1本の携帯メールが入った。本欄で一度ご紹介した中学教師を定年退職した大学時代の友人からだった。近くのスーパーに隣接したそば屋で写真展を開いているから来ないかというお誘いだった。「スライドを作り終えて時間があったら立ち寄る」という連絡をした。早めの昼を食べて主催者側は2時の集合にしておいたので、立ち寄る。母は道を間違えて迷ってしまったので、彼の携帯に助けを求め誘導してもらった。わたしは写真を見せてもらったが、父は車をおりようとしなかった。車を出発させようとすると「トイレに行きたい」と言い出したので、降ろして道を手を引きながら誘導すると、見慣れない場所なのでトイレは覗いたが「いかなくてもいい」と言い出す。車に乗り降りさせている様子を見た彼は、「高地お前こんな事をしていたら、自分やお母さんが参ってしまうぞ」という。実は彼のお父さんも奥さんのお母さんも施設に入っている。父も実は先月M町の痴呆施設に申し込んだが、100番待ちだというから、入るまで10年近く待たなければならない。彼は続けて「K町にあるK病院に付属している施設で、一人なら俺の力で何とか入れるから、必要だったら言ってくれ」と申し出てくれた。この病院はわたしの高校時代のクラスメイトが長男で病院を引き継ごうとしていたが、30くらいの時肝臓がんでなくなってしまった。その後紆余曲折があったが、お姉さんが施設の方の運営を、家庭菜園を大きくした農作業療法をして、人気があるらしい。「そのときはお願いするかも知れないから」とお願いして会場へと、10分余の鑑賞を切り上げて会場に向かった。
▼それに先立ち金曜日の夕方は両親がお世話になっているデイサービスのケアマネージャーにお目にかかった。50歳くらいの方だが、お嬢さんは看護師さんをなさっていること以外は何も知らない。しかし忙しいにもかかわらず、夕方仕事が終わって1時間ほど相談に乗ってくれた。というかいくつかの問題提起を投げかけられた。一つはお母さんがお父さんをどうしたいのか、本音が分からない。将来どのようなケアを必要とするかがだった。父の日常の動きや様子がどうなっているか、内部の日報のようなものを見せてもらったが、父の痴呆の進行がかなり早まっている様子が手に取るように分かった。そして食べる時も、自分で判断できず、周囲の人の手順を観ながら食べている。衣服の着脱はもはや一つひとつ順番を言いながら、手を添えてやらないと分からない。これは風呂に入れた時に分かった。上着も足から穿こうとしていたくらいだった。それに最近は施設で働く若い女性の手をひいてあちこちに行こうとするようだ。ケアマネさんは「わたしたちは仕事だと割り切っていますが…」と言っていたが、明かに迷惑そうな様子だった。
▼母の父に対する態度は体面を重んじるから、父に対して迷惑そうな様子をするのか。今のまま続けていたら老老介護で共倒れになってしまうから、どこで完全介護の施設に切り替えるかのどこで見極めるのか。そしてそれで本当に良いのか母の本音を聞いておいて欲しいそしてわたしの意向も気にしているようなので、「息子さんであるあなたの考えはどうなのか?」という。今はみんなと遊戯をして遊んでいるのと同時に、2階にあるデイサービスの事務所に上がってきて書類を眺める様子をしている。おそらく仕事をしていた時代を思いだしている様子なのだが、書類を破ったりしないかぎりは、そのままにしていると言ってくれた。先の大学時代の友人の話では、英語を教えていた元東大教授も入っているけど、惚けてしまえばみんな同じだよ、と言っていた。話はまだまだ続くのだが、きょうはこの辺でやめておく。

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