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December 26, 2005

◇「ザ・カンパニー」を見る

◇「ザ・カンパニー」先週金曜日に発売になった「週刊金曜日」のメディア特集は最終回で「朝日新聞」だった。編集人の黒川氏も書いているが、記者は就職すると上司の気に入った記事だけを書かされ、記者はとりあえずデスクになるという出世競争に邁進する。会社は何のために存在するのか、というと増殖してシェアを広げることだけが自己目的となっていく。そのためには環境破壊も、発展途上国からの人的、資源的搾取もいとわない。現に第二次大戦の時アメリカの大企業フォード、シェル、IBMなどはナチスと手を組んでいた。それどころか退役軍人を使ってルーズベルトに対するクーデターまで準備していた。では会社がそうならば、そこで働く社員はどうなのかというと、大部分はその出世競争に乗ってしまう。現実にわたしはゼミなどで威勢のいい事を言っても、男は会社員になると出世以外に興味はなくなる。だから『鍵盤乱麻』なども読まなくなる、と言って来た。まさに男性読者でかろうじて残っているのは二人になってしまった。みんな一様にある日突然メールアドレスが変わったらしく、送ったメルマガが返送されてくる。どうもこういう分かれ方は、三行半のようでわたしとしては納得いかない。それならば「わたしは出世に邁進することにしましたので、今後はメルマガを購読を止めます」とはっきり言ってくださった方がすっきりする。いや別に彼らを非難することはしない。自分が信じる道を邁進してもらって、死ぬとき自分が、金銭的に潤って、それだけで満足したかどうか分かっていただければ良い。
▼たしかにこの映画に登場する一部の経営者も、デモ隊にコーヒーを振る舞うなどシェルの副社長のように太っ腹の人もいる。しかしそれはあくまでも個人的な範囲に限られているのだ。あくなき利益を追求していることには変わらない。そして現代の経営者はさながら独裁者のようにメディアを操り、スポンサーの意に従わない従業員(この映画では右派メディアFoxの記者)が大スポンサーの製品が危険であるという番組を作ったというだけで、クビにしようとする。右上がりの経営だけが市場経済論で「勝ち組」ともてはやされているが、いかなる収奪もせずに、リサイクル可能な会社をめざさないと、やがてそれは破滅に向かう。ノーム・チョムスキーやアイアコッカそしてマイケル・ムーアまでインタビューで登場するこの映画は企業倫理のあり方と、買うことだけが目的化している人間に警告を発している。渋谷インターリンクのみ(渋谷東急の前のY字道路を右折して200m進む、ローソンの向かい)。上映時間2時間25分。
▼この映画を見て録画したアグネスチャンがスーダンにジャンジャウィードに襲われた人たちのインタビューをみて、わたしたちはこんな事をしていて良いのかと思う。そして一部上場したインデックスの社長は、大量の資金を手にしたらM&Aすることが目的化してしまう、とNHKBSで夜11時に言っていた。まさにカンパニーを地で行っている現実の世の中である。

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