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January 15, 2006

◇「スタンドアップ」を見る

◇「スタンドアップ」鉱山の労働組合執行委員会に乗り込んで「労働組合は組合員の連帯とはいうが女性の尊厳を守れとは言えないの?」と要求を突きつけるのは主人公ジョージーである。彼女は夫の家庭内暴力にあって、子ども二人を連れてピックアップトラックを駆ってミネソタにある実家に帰ってくる。そこで原題はノース・カントリーということになる。父もこの鉱山で働いているが、89年から始まったおりからのアメリカの規制緩和で鉱山で女性も雇用しなければならなくなる。二人の子どもを育てて行くには、カネになる鉱山で働くのが最も手っ取り早い。父は娘が来るのを嫌がるが、なぜか女性だけに課せられている妊娠検査を受けて仕事に配属される。仕事は坑道には入らないだけで危険かつ汚染が蔓延する場所である。そこで彼女は筆舌に尽くしがたいセクハラを受ける。これは映画に克明に描かれているからご覧頂きたい。何度もレイプされそうになり、かつ要求で配置された簡易トイレに入った所をひっくり返されて汚物まみれになったところで、訴えようとする。その時のセリフが最初に出てくる労働組合批判である。組合も役立たないと思った彼女は社長に直訴するが、逆に解雇を申し渡されたところから、裁判に立ち上がる。そのとき弁護士(ウディ・ハレルソン)は「裁判なんて自分が惨めになるだけだし、万一買っても自分の思い通りになるわけでないから、止めろ」と諭される。だが告発すると、会社側は腕利きの女性弁護士を立て、彼女の高校生時代からの性行までひっぱり出して、「男を誘う」クセがあるからジョージの言っていることはウソだと言う。この裁判長は「ER」のモーゲンスタン部長だ。
▼彼女を陰になり日向になり援助してきたのは、同僚のフランシス・マドーマン(「ファーゴ」の警官)だ。彼女は筋ジストロになって鉱山を退職して声すら出なくなっているが傍聴に夫ショーン・ビーン(いつもは悪役だけだが、今回は良い)に支えられて来る。そして声を振り絞って証言すると、裁判所の空気が変わってくる。そして会社を告発するには3人の同意見の推薦が必要だという言葉に尻込みしていた、元同僚たちの気持ちが変わってくる。今朝の朝日朝刊には「会社を告発する労働組合がなくなって、個人が告発するケースが増えている」という最近の傾向が出ているが、女性に対するセクハラを告発する面もあるが、ある意味では何もしなかった労働組合に対する批判でもある。現実にあった事件の本「集団訴訟/セクハラと闘った女たち」の映画化なので説得力がある。
▼日曜は「ホテル・ルワンダ」を見たが明日朝書く。

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