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March 15, 2006

「取材源秘匿の原則」が奪われる

▼昨晩午後7時頃だったが、運動不足を感じていつものコースを歩き出す。いつものカメイイド・セントラル・パークまでいくと例年の杏の花がほころび始めた。1本の木に10ほどの花びらが開いている。この分では日曜日頃ちょうど良いかも知れない。たまには浜離宮恩賜公園にも撮影に行ってこなければと思う。
▼「国家の罠」を書いた佐藤優が「週刊金曜日」の先週号から月一回の連載を始めた。第一回目は外務省の機密工作費について触れている。当然外交活動にはそのようなカネが必要になることは理解できる。ジャーナリストにしても、外交にしてもその人脈をどう増やして情報チャンネルの豊富さが記事や、活動を魅力的なものにして行くのであろう。佐藤の最初の著書では、その人脈をどう増やして行ったかという点がとても面白かった。さて「週刊金曜日」では相手に自分を信頼させる方法というのが出ている。それは高い店で食事に誘うというのが一番なのだそうだ。つまり自分の裁量でこれだけのカネが動かせるということを相手に知らせる。それによって情報に見合ったカネが引き出せるか、相手は判断するというのだ。
▼昨日書いた逢坂剛の「暗い国境線」というのは実際にあった事件に日本の外交官を入れたスパイ小説にしている。あまり詳しく書いてしまうとメルマガに書くことがなくなってしまう。第二次大戦末期連合軍はノルマンディの他に戦線をもう一つ開いてナチスドイツを挟み撃ちにしようとした。それはご存知のようにイタリアのシチリアから上陸したのだ。情報戦はそれをドイツにサルディニア島から上陸すると、誤解させるための情報コントロールを行った。この作戦は常識では考えられないような奇妙な作戦なのだ。話の舞台はスペインのマドリードを中心に描かれているが、逢坂の小説でも美味い酒、美味い料理がふんだんに登場するので、上記佐藤の話は真実味を帯びてくる。
▼そして今朝の新聞にある取材源秘匿を制限という東京地裁の判決。「取材拒否が認められない」となったら「拒否」した記者も弁護士も公認会計士も、逮捕されてしまう。野田正彰は「なぜ怒らないのか」の中で「学者は権力、体制に怯えることなく、問題を評論する社会的役割を担っている」「…そんな学生がジャーナリストになり、保身のために時代に迎合する記事を書き、番組を企画する。大学とジャーナリズムが保身の気分に淀むとき、私たちの社会は自らを知る眼と耳を失うのである」と指摘している。朝日でも東洋大学の大石泰彦教授は「権力監視というジャーナリズムの本来の使命に甚大な影響を与え」ると警鐘を鳴らしている。

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