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May 15, 2006

◇「ウィスキー」を見る

▼朝から天気は良くなる筈だったが、はっきりしなかったので、つい外出しそびれてしまった。それでも一日動かないのは身体に良くないと思って、夕方から歩行コースに出かけた。実はこの旧中川沿いのコースは、2年ほど歩いているうちに飽きてしまっていた。4月から川下のコースが全面開通したようなので、そちらを歩いてみようと思った。まったく新天地を歩く気分である。東大島を超すと小松川公園にたどり着いて、旧中川沿いの道は終わっていた。小松川公園の一角に「風の広場」があって、小松川閘門が保存されていた。江東区の一部にはまだ閘門が残っているが、この閘門は当時の食料や物資を船で、東京まで運ぶための必要不可欠の物だったに違いない。丘の一角に残された巨大な閘門には、ただただ驚かされてしまった。近くにはラジコンを走らせたり、江戸川区のカヌーやカッターの倉庫があったり、河川敷では草花の手入れをしている人たちの姿が見えた。いま一番やってみたいのはカヌーで、いつか挑戦した見たいと思う。昨日はカメラを持参しなかったので、次回撮影したらその風景をご紹介したい。往復1時間半の距離を歩いたら脚はパンパンになっていた。マンションにたどり着くと7階に住むTさんに会った。自転車から降りて、手に釣り道具のケースのような物を持っていらっしゃる。「釣りですか?良いご趣味ですね」と声をかけると、中にはバルサ材とボール紙で作った、手作りの紙飛行機が6機ほど入っていた。70歳くらいの方だが、悠々自適で暮らして行くには、さほどお金はかからず、自己を鍛錬する良い趣味だと思った。
◇「ウィスキー」NHKBS13日夜放映。わたしたちが記念写真を撮るとき、「チーズ」と言って微笑むのは、誰のためにしているのだろう?自分?写真を見てくれる人?作った微笑みは誰のため?ウルグアイの小さな靴下工場を経営するハコボ。従業員は3人で毎朝午前7時半にシャッターは開けるのだが、主任級のマリアはすでにそのときはシャッターの前で彼の出勤を待ってる。電源を入れて機械を動かし、仕事を始めるとマリアがコーヒーを入れてもってきてくれる。最近機械の調子が悪いので修理屋を呼ぼうと思っている。納品先は支払いの小切手はない、というので納品すべき靴下を持って帰ろうとする時もある。ある日1年前になくなった母の納骨式のようなものをすることになる。ブラジルにすむ弟がやってくるのだが、世間体を気にした兄はマリアにアルバイト料を払うから2、3日夫婦を装って欲しいと頼む。マリアは気さくに「お金はいらないからいいですよ」と答える。弟のエルマンがやってきて、兄と10数年ぶりくらいに再会する。
▼だがハコボは相変わらず気むずかしく、弟ともうち解けない。一方マリアは偽の夫婦を装っていること自体、イヤになってくる。弟はせっかくの機会だからブラジルにイグアナの滝を見に行こうと誘う。ハコバは気が進まないがマリアは積極的だったので、2人の偽夫婦も一緒に行くことになる。海辺でゲームで当たったカメラに向かって3人は「ウィスキー」と言って微笑む。だがそれは偽の夫婦と弟を形式的に結びつける儀式でしかなかった。ホテルのバーでカラオケをやっている最中、弟は封筒に入れた金を兄に手渡す。「今まで兄さんがお母さんの面倒を見てくれた期間のお礼と、自分の気持ちだ。靴下編み機をイタリア製の新しいのに買い換えてくれ」と言う。兄は一度断るが、みんな寝てから一人ホテルのカジノに行って、大儲けする。しかしマリアはそんな融通が利かず、冒険もせず判を押したような生活をくり返すハコバに嫌気をさしてしまう。帰国してお礼のお金を手渡してから、マリアは工場に出勤する様子がなかった。ウルグアイの「チーズのポーズ」とは「ウィスキー」だったが、写真の笑顔とは違い3人のうち解けるきっかけにはならなかった。

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