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October 08, 2006

◇「カポーティ」を見る

Neco2誰か私たちの里親になってください。生後10日くらい、躾は済んでいます。編集長の近所の動物病院に預かってもらっています。里親捜しのポスターはデータベースに圧縮ファイル(ワード)で入っています。プリントアウトしてお近くに張り出してください。
▼◇「カポーティ」を見る。彼は「冷血」の作者として有名でだが、もう一つヘプバーンの「ティファニーで朝食を」の原作者でもある。「冷血」は30年ほど前に買って読んだことがあるが、今は行方不明になってしまった。誰かに貸したような記憶もあるのだが、分からない。今度図書館で借りてもう一度読み返そうと思った。
▼1959年11月カンザス州の誰も知らない田舎町で一家4人が斬殺される。容疑者二人はすぐに逮捕されるのだが、作家トーマス・カポーティは、その容疑者がなぜ一家4人を殺そうとしたのか、異常な興味を示す。刑務所に入っている犯人にインタビューなど通常はできない。ところが刑務所長が上院議員に打って出ようとしているので、選挙資金として多額の賄賂を渡して、自由に出入りできる権利を手に入れる。最初中々口を開かない一人の犯人は摂食拒否をしていたが、ベビーフードを差し入れて、カポーティは自ら食べさせてやる。そのうち彼らは重い口を開いていく。カポーティがどうしても知りたかった殺害の瞬間は、姉に彼の生い立ちを聞きに行ったことから、口を開くようになる。そこで分かった事は農家には1万ドル隠されているという話だったが、現実に彼らが手にしたのは、たった40ドルだったという事実だ。そして顔を見られないようにという理由で首を切り裂き、猟銃で農家の主人や娘を殺害したのだ。
▼刑事(クリス・クーパー)にあるとき本のタイトルを聞かれ「冷血」(cold blooded)と答える。担当刑事は「それはお前の事か?それとも犯人の事か」と皮肉られる。最高裁まで上告をして、彼が迫真のルポを書いている影響で刑は執行されない。それでは「冷血」が完結しないので、彼は弁護士の手当を拒否する。そして「死刑判決」最後の面接をして、死刑の現場にも立ち会う。だがそれからカポーティはアルコールに溺れて死ぬことになる。名声を得るために、自分の魂を売り、犯人たちを13階段に上らせ、最後を見届けた、という冷静さが彼の理性を奪ってしまったのだ。彼はたしかに名文家である。執筆途中の原稿を聴衆の前で朗読する場面があり、それだけ聞いていても唸らせる。だが前半は淡々としすぎて、会場では眠る人や、あくびをする人が多かった。

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