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November 05, 2006

◇「サンキュー・スモーキング」を見る

◇「サンキュー・スモーキング」ニックはタバコ普及のための宣伝マンである。口から先に生まれたような男で、言葉巧みにタバコが健康に害がないという事をアピールしようとしている。一番効き目があるのは有名俳優にタバコを吸わせるCFフィルムを作ることだと考えている。ところがある上院議員はタバコにドクロマークをつける法案を提出しようとしている。その絶好のターゲットになったのは、ニックである。議会に召還されたニックは必死に切り替える。議員がニックに「タバコ産業からカネをもらっていて不利なことはできまい」というと、ニックは「議員あなたは献金してくれた支持者に不利な活動などできますか?」という苦笑いされて逃げられる。
▼そんな傲慢とも見える宣伝マンのニックはあるとき、嫌煙団体と思われる一味に誘拐され、全身にタバコパッチを貼られ、意識を失っているところを救出され医師たちの必死の手当でようやく一命を取り留める。また上司からはマルボーロのCMに出演していた男が肺ガンになって訴訟をしようとしているので、止めさせてくれと頼まれる。莫大な現金をアタッシュケースに詰め込んで説得に当たるが、マルボーロマンは「カネも欲しいが、訴訟も取りやめない。カネを半分だけもらうことは出来ないか」と持ちかけるので、「カネを貰って取り下げる道しかない」と突っぱねる。
▼またあるとき、タバコ産業の汚い手口を知り合いの女性記者とベッドを共にしたとき、暴露するとそれが全部記事になっているので驚愕する。上司は当然のようにニックを解雇する。そんな落ち込んでいる彼を励ましてくれたのは一人息子だった。ニックはあらゆる場所に、離婚した妻が引き取っている息子を連れて行く。ニックのやり方はえげつないが、マルポーロマンを説得できたのも、彼なりに障害には真正面からぶち当たって「誠実」に対応して、相手の信頼を得てきたことだった。失意のさなか息子から「お父さんは宣伝の王様だよね」という言葉をかけられて、タバコ産業と決別し、あたらしい宣伝会社を設立する事を決意する。
▼わたしはタバコと決別して30年以上たつからCMを見て吸いたくはならない。ニックが議員と対決する時「議員の出身州ではコレステロールで死ぬ人が一番多いが、チーズを生産禁止にするおつもりはありませんか?」と切り返す。その次は自動車事故数で切り返す。もちろんタバコは良くないが、それ以外にも危ないものは今なお平然として売られているのである。

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