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December 17, 2006

◇「クリムト」を見る

▼先日東大構内を歩いたときカメラは持っていなかった。あのイチョウの黄金の輝きをもう一度カメラに納めようという気持ちになり、一眼デジカメを持参して再び東大構内に向かう。ついでに三四郎池も撮ってきた。帰りのバスの時刻表を見たら15分待ちだったので、先日の逆御徒町経由で秋葉原まで歩くことにした。秋葉原で買ったのはノートパソコン用の盗難防止用ワイヤーケーブルだ。図書館に行って軽いので、持ち去られる危険があるので用心した。貴宅途中快速電車の止まるK駅で途中下車をする。Yカメラでノートの空きスロットに入れる通信カードのパンフレットを貰うためだ。しかしいずれも高い。さらに隣の映画街を覗いてみた。「武士の一分」はガラガラだったが、「007」は万人だった。Y洋治は、元々好きな監督ではない。とくに、国から勲章を授与されてから、権威の象徴になってしまった。さらに出演俳優のキムタクは声も顔も大嫌いである。本はマンガしか読んだことがないといい、「いい男ぶっている」のが鼻につく。彼もまたTV界の権威であり、キムタクに睨まれたらTVに出演できないというほどだ。招待券は貰っているが、見に行こうかどうか迷っている。
▼帰宅してノートの通信カードは止めて、FOMAの携帯端末に利用して通信設定をしたらうまく作動した。どのみち2泊3日の旅行をしたときの、メールチェック以外使う目的はないのだ。
▼◇「クリムト」グスタフ・クリムトウィーンで彫刻師としての教育を受けた。そして名を上げて、ウィーンの美術館の装飾などをするようになる。兄弟は多かったが3人の兄弟で芸術家商会を立ち上げ、やげてウィーンの劇場の装飾も引き受けるようになる。グスタフを有名にしたのは、ウィーン大学大講堂の3部作からなる天井画を描いた時だ。彼の引き受けた「哲学」、「医学」、「法学」という画は居間までの権威主義を根底から覆す画風だった。そのため発注した文部大臣の攻撃材料にまでなってしまった。グスタフは契約金を返上し、画は他の美術館や個人に売却されたが、その後ナチスによって焼却されてしまう。
▼グスタフは保守的なウィーン美術組合を嫌った芸術家たちと、ウィーン分離派を作るに至る。実は映画ではこの部分が全く描かれていない。このことを理解していないと、見る人は何の映画なのか単なるエロ映画かとおもってしまうだろう。死の床にあるグスタフ、枕元には弟子のエゴン・シーレだけがいる。映画は彼が生前を回想するシーンになる。1900年ウィーンでは彼の描く裸の女性たちがスキャンダルとなっていた。つまり彼は次々モデルに手を出して子どもをつくるのだ。一方彼の新鮮な手法はパリで絶賛されている。それどころかパリ万博で金賞を受賞している。そのパーティには恋人を連れて行ったにもかかわらず、他の美しい女性レアに目を奪われるグスタフ。彼はうまいことそのレアと密会を果たし、肖像画を描くことを約束させられる。ウィーンに帰ると、上記の騒動で文部大臣から助成金を打ち切られる話がでる。それを聞いたグスタフは荒れ狂い、次々とモデルになった女性たちと関係を持つ。さらに大勢いた自分の子どもたちに会いたがる。グスタフは単に女性に対して肉体関係を求めていのではなく、古くからのモデルミッツィディにはプラトニックな愛を求める。そして宿命の女性だと思いこんだレアには魂のつながりを求めていた。病気になりレアの存在を知ろうとするが、行方はようとして知れない。(続く)

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