« 「島原の乱/キリシタンの悲劇」を見る | Main | 気づかないだけの「脳梗塞」跡 »

January 29, 2007

◇「グアンタナモ、僕達が見た真実」を見る

▼◇「グアンタナモ、僕達が見た真実」米軍のアフガン攻撃が始まった頃、4人のイギリス国籍の青年がパキスタンに出かけた。それは友人の結婚式に出席するのが目的だった。ところが4人の青年は興味本位で隣のアフガンへと、「猿岩石」同様、ワンボックスカーや乗用車に乗り継いでカンダハルまで出かける。おりしも「北部同盟が米軍の爆撃に反撃し、さらにタリバンがそれに混じっていたことから、彼ら4人も一緒に米軍に拘束されてしまう。
▼彼ら4人はイギリス国籍だが、中東系の血をひいていて、さらにイスラム教徒だったことから、「アルカイダの一味」と、熾烈な取り調べを受ける。この取り調べは「それでもボク…」と同じく、人間の尊厳を傷つけるやり方である。とにかく犬、猫など動物を扱うようにしてズタ袋を頭に被せ、取り調べの時は蹴って跪かせる。米軍の砲撃に遭った時、一人は行方不明になり、3人が別々に取り調べを受け、「あいつはこう喋った」と疑心暗鬼に陥れる。そこでも口を割らなかった3人はC130輸送機にのせられ、キューバのグアンタナモ米軍基地へと送られる。
▼ついたところはコンクリート打ちで金網が張った鶏小屋のようなところで、日差しも防ぎようがない。しゃべる事も、日差しを防ぐ方法も認められず、彼らのコーランは米兵によって足蹴にされる。そして取り調べは彼らの過去の情報をイギリスから取り寄せ、犯罪経歴まで分かっている。それどころか英軍士官に変装した米兵が、猫なで声で「自供」を迫るという徹底ぶりだ。そして取り調べは手を変え品を変え、様々な「脅し」に屈するよう圧力をかける。彼らが一番辛かったのは、一日中ハード・ロックがガンガンと、ボリューム一杯鳴り響く部屋に、一週間ほど放り込まれた時だと述懐しているのは納得できる。
▼グアンタナモには最高750人が放り込まれていた。しかし現在は500人ほどになっているようだが、そのうち起訴されたのは10人程度で、それも証拠は何もなく有罪にすることは出来なかったと言う。ここに登場したのは現実にその体験をした、イギリス青年たちの経験を映像化したものだ。別に特別に高邁な抵抗精神をもっていた訳ではない。ただ「それでもボク…」のように、「やっていない」事は「やっていない」として、3年近く地獄の体験をしたのだ。作り話ではないから、迫力はある。またグアンタナモ収容所の再現も忠実にしたという。わたしなら1日も、持たないだろうが、そこにまだ500人もの「アルカイダ」と称される人たちが拘束されている事を忘れてはならない。日比谷シャンテ。

|

« 「島原の乱/キリシタンの悲劇」を見る | Main | 気づかないだけの「脳梗塞」跡 »

Comments

The comments to this entry are closed.