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March 14, 2007

鉛筆で書けば永遠に残る

▼某読者に言わせると、わたしは「書くロボット」なのだそうだ。見かけの「K」(わたし)の中にはロボットが入っていて、そのロボットの腕がわたしを動かしているのだという。そうだと楽で良いのだが、実際はわたしが一字、一字考えながらキーボードを打っている。しかしブラインドタッチ30数年になるから、自分が考える速度では打てる。先週のNHK金曜日だったか、「初恋の人探します」という仕事をしている関西の女性を紹介する番組を放映していた。会社は6人くらいの株式会社なのだが、部屋には全国の電話帳がズラリと取りそろえてある。
▼登場した一人は82歳の男性で、上記の条件で結婚を約束していた女性がいた。しかし満州から帰国して、自信がなくなってしまったので、待っていてくれた女性には悪かったが結婚しないで別れた。できればあってお詫びをしたいということだった。というのは彼の姉が死ぬ直前、便せんに鉛筆で書かれた、彼女の手紙を預かっていて手渡されたのだった。そこには彼を待っていたが、「彼は翻意する様子がないので、自分は別の人と結婚するつもりだ」、という意味の事が書かれていた。社長である女性は、わずかなつてを頼って対象者を絞り込んでいく。このケースでは彼女はすでに他界していた事が分かる。依頼者の男性は調査依頼をした直後入院してしまう。調査報告書を渡さなければならないが、「彼」を傷つけないよう、表現方法を部下にパソコンを打たせて推敲を重ねる。
▼そして会社に来て貰って報告書を手渡し、読んで貰う。彼女は3人の子どもに恵まれて幸せな人生を終えたと書かれていた。彼の目にはうっすら涙が浮かんでいた。単に面白半分に、「初恋の人に会いたい」というのではなく、人生のしめくくり時期を迎えた人にとって、「良い想い出」を残して過ごしたいという思い傷つけたくないという経営者の配慮を見ることができた。
▼翌日某民放を見ていたら、青山で1本25、000円のペリカンの万年筆が、一番売れているという話と、銀座の小さな筆記用具店を紹介していた。後者は消えるボールペンを紹介していた。最初の話はざら紙の便せんに鉛筆で書かれていたから、40年たってもしっかりとして文字を読むことができた。しかし消えるボールペンでは、到底こういう話にはならないだろうと思った。

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