◇「ドリームガールズ」を見る
▼必要があって一眼デジカメのマニュアルを読み返しているのだが、とても難しい。どういう頭の構造をした人が書いたのだろうか?「ホワイトバランス」、「ヒストグラム」などと言うところは3度読んでも中々理解できない。今読んでいるヘーゲルの「精神現象学」(平凡社)のほうがまだマシである。頭のよい人は、他人に簡単に理解してもらうよりも、難しく書くことが自分が優れているように思うのだろう。困った事だ。
▼◇「ドリームガールズ」この間見た「子宮の記憶」の中で余貴美子が経営するバーでストレス解消のため、店を閉め切って5、6人で踊り出す場面があった。たしかあの時店の中に張ってあったポスターが60年代一世を風靡した、ザ・シュプリームスで、かかっていた音楽も彼女たちのだったと思う。この映画の主人公たちはこのシュプリームスがモデルであろうと言われている。1960年代のアメリカ。ロックンロールが生まれるかどうかという時だ。まだ泥臭いロック歌手ジミー(エディー・マーフィ)が活躍している。プロデューサーのカーティス(ジェイミー・フォックス)は彼のバックコーラスを歌う歌手を探している。コンテストで2位になったグループを口説いてどうやら成功する。それがジミーの音が気に入らないカーティスは独立を決意する。彼は歌を売るにはディスク・ジョッキーを買収する必要があると考え、経営していた中古車販売会社を売却してその資金を作り、それを競馬などギャンブルで増加させていく。というのはアメリカのラジオ放送局は数百もあるのだが、黒人の歌う曲は放送しないという不文律がある。だからレコードに現金を添えて一局ごとに頼んで回るのだ。
▼ヒットを果たしたがカーティスはそれに満足しない。やがてテレビ時代がやって来ることを予見した彼はリードボーカルを太って見栄えの悪いエフィからディーナ(ビヨンセ)に変える。しかし当然それはそれはエフィの猛反対にあって、仲間とトラブルを起こし、レッスンを放り出すなどして彼女は離脱していく。この時仲間から言われる「あんたは何かと言うと被害者のような顔をして、最後には大声を上げて叫き回る」と。
▼そしてカーティスは常に時代を先取りした曲を作るよう作曲家に求めるが、彼ともたもとを分かつ。それどころか彼がエフィの為に作曲した曲をこっそり買い取って、あたかも自分の曲のように編曲して大ヒットさせるが、元仲間の恨みを買い訴えられる。そして妻となったディーナ(ビヨンセ)からも、束縛しすぎたことによる反発を買い離婚を迫られる。ついに解散コンサートがやって来る。当時は黒人というだけで実力があってもマイアミやラスベガスでコンサートをすることは出来なかった。しかしカネを使ったとはいえ、実力あるものは一流のホテルに出演できるという実績を作っていった過程は説得力がある。ブロードウェイのミュージカルの映画化である。
▼昨日の模様は別ブログにご案内します。
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