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March 01, 2007

◇「パリは燃えているか」を見る

▼◇「パリは燃えているか」1941年のパリはナチスドイツに占領されている。だが連合軍の上陸作戦とともにフランス国内の抵抗運動も、密かに盛り上がってくる。しかし抵抗勢力の内部は複雑で、ドゴール派から共産党、さらに過激派まで、幅広い勢力が入り交じっていた。武装決起にはやる学生たちを中心にした過激派は、ゲシュタポに密告されて一網打尽になって射殺される。またスウェーデン領事は停戦や捕虜の釈放に大きな力を発揮するが、一人の力では限界がある。抵抗派が知り得た情報では、アメリカを中心にした連合軍はパリを迂回して進軍するらしいというので、大いに焦る。つまり彼らはパリ警察を占拠したものの、持っている武器は旧式のライフル銃か、大学の化学教授が葡萄酒の瓶を空にして作っている、モロトフカクテル(火炎瓶)である。
▼連合軍との連絡をするために、レジスタンスは過去7人も使者を送っているが、みんな途中で見つかって殺害されてしまった。残った使者はドゴールの息子である。彼は2歳の時父親と別れたままだ。医師や警察官の機転で、やっと防衛線を突破してアメリカ軍の前線に辿り着く。色々有名俳優がちょい役で出ていて、誰を演じているのか分からないが、カーク・ダグラスはパットン将軍だった。ドゴールの子息の「このままではレジスタンスは自滅してしまう」という要請が受け入れられ、アメリカ軍はパリ市内へと向かうことになる。
▼武器の威力では劣っているものの、レジスタンスは多くの犠牲を払いながら、スウェーデン領事を使った巧みな交渉で、ナチスを追い詰めていく。この中では市民のささやかな抵抗がきめ細かく描かれている。例えばナチスの機関銃部隊が、レジスタンスに立ち向かって行くとき、マンションの持ち主の老婆を訪れ、「窓の上から撃たしてくれ」と頼む。老婆はすべてを了解し、壊れたドアをあけレジスタンスが射撃しやすいように協力する。機関銃部隊を殲滅させたレジスタンスは立ち去るとき、「空薬莢を拾っていくよう」と礼儀正しく部下に命令する。
▼最後の最後まで抵抗するナチスと、ゲシュタポの言う事に抵抗するパリ占領軍司令官。彼のパリを愛する「優柔不断」さがある意味では、ヒトラーの「撤収にあたってはパリを全面破壊せよ」という爆破命令を実行させなかったのかも知れない。アメリカ軍のM48戦車が市内パレードをしているとき、降伏して主がいなくなった司令官の電話にヒトラーの「パリは燃えているか」の声が空しく響く。実写も多数使って迫力のある画面となっている。ルネ・クレマン監督の1966年のモノクロ映画で、F・コッポラも脚本に参加している。(全170分の図書館のビデオ)
▼早朝から丹念に見てくださっているN県のWさん、いつもアクセスありがとう。目的の記事はみつかりましたか?

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