「内職」とはなんぞや
▼学校の講師団会議があった。いろいろ話し合いの材料があったのだが、公開して構わない話を一つ。生徒に「授業を受ける基本的な心構えの基準」を渡そうという論議になった。その中の注意事項に「内職をしてはいけない」という文言があった。事前に説明したら外国人生徒から、「この内職とは何か?」という質問が担当者に出たらしい。かの国には「内職」という物がないらしい。我が国では江戸時代の失業した武士が傘貼りの内職という場面がピンと来る。担当者によると「むかし母が裸電球の下でやっていた」という。そう言えばわたしも大昔ふる里にいたこと、何か造花を作る内職があったように記憶している。布製の花びらがあって、その中に雄しべとめしべを接着剤を使って貼り付ける、細かい作業だった。そのほかに果樹にかける新聞紙の袋をのり付けする内職もあった。
▼電子辞書によれば「(1)本来の職務のほかに,お金を得るためにする仕事。アルバイト。(2)主に主婦が,家事の合間にする賃仕事。(3)俗に,授業・会議の席で,隠れて行う他の作業。
▼つまり授業を受けるのが学生の本分であるのに、それをしないでそれをしないことという事になろう。「内職」などと書かずに「学生は授業に集中すること」だけで良かったのではないかと思っている。
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