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May 24, 2007

◇「パッチギ2」を見る

▼帰宅したら7日に検診した某クリニックから人間ドッグの結果が届いていた。一日前に近くのクリニックで採血されたばかりだ。もう一日早ければこんなことにはならずに済んだかもしれない。結果は、ほぼ昨年同様である。しかし昨年も「異常なし」だったにも関わらず検査が終わって一ヶ月後に脳幹出血をしてしまったから、あまりアテにならない。
▼先日土曜日夜にわたしの契約しているCATVのトラブルがあったことは書いた通りだ。その時間2年前の「パッチギ」を放映している局があって、「見ていたのに」、「録画していたのに」というクレームが多く寄せられたようだ。実はわたしの住んでいる区には在日の人が多く、CATVでも特別に韓国のKBSワールドが映る。日本語の文字放送はほんの僅かだが、他は韓国語でまったく理解できない。しかし言葉は分からなくても韓国のトレンドなどがわかって結構面白い。つまりこのチャネルはそういう在日の人たちの希望に合わせたものである。
▼◇「パッチギ2ラブ&ピース」映画の舞台となるのはお隣の江東区枝川の朝鮮人居住地だ。77年動労のアジテーションが大書された「国電」が走ってきて、その中にいる国粋系大学生が在日の人に差別用語を発したところから大乱闘が始まる。その中で大立ち回りをした主人公と、大学生に怪我をさせたとして国鉄を首になった運転士(藤井隆)を中心に話は進む。主人公は枝川町の長屋でサンダルを作っている。長男だけは何とか大学に行かせて楽な生活が出来るようにと願っている。そして主人公の妹キョンジャはこの貧乏生活から抜けだそうと、たまたま夜手伝っている焼き肉やに来た芸能プロダクションの怪しい男を訪ねていく。
▼テーマの一つは芸能界は在日の人が多く、彼らがいなければNHKの「紅白歌合戦」も成り立たない。だが殆どの芸能プロはそれを隠して売り出しを計っている。彼女は芸能プロ社長の「目立つように」という指示のもと、主演の女優も押しのけて目立つだけの活躍をしてある映画の話を持ちかけられる。その条件とは在日であることを隠すこと、、そしてプロデューサーらと寝ることだった。
▼もう一つ主人公の幼い長男が筋ジストロフィーにかかっていることが分かる。担当医は筋肉の細胞を採取してアメリカに送って、病気の進行状態を調べる必要があると言う。治療には大金が必要だと考えた彼は、金塊の密輸など悪事に手を染めて必死に稼ごうとするが、密航船の船長に密告されて警察に逮捕されてしまう。
▼もう一つ大事なテーマがあって戦争中朝鮮人は従軍慰安婦にさせられたり、強制連行や日本人として日本兵にさせられて闘った事実も出てくる。劇中劇の映画は太平洋のサムライとかいう、某慎太郎が好む「愛するもののために闘った」という内容である。キョンジャはそのセリフを変えてくれと監督に頼むのだが、受け入れられない。そして映画が完成したときの舞台挨拶。(この撮影は八千代市民会館のようだ)彼女は自分が在日であることを明かし、自分の父は兵士になることを嫌って脱走し、南洋の島からかろうじて生き残って生還した。その父がいたからこそ今の自分がいるのだと観衆の前で宣言するのだった。
▼全体として話が広がりすぎた感じがするが、いまこの時期にこのテーマで作った監督の力に敬意を表したい。

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