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May 27, 2007

◇「コマンダンテ」を見る

▼CATVのアニマックスチャンネルでは5月になってから「攻殻機動隊TVシリーズ」第一作と第二作の再編集版を放映している。1本は約3時間に編集されている。昨晩見たのは先週の日曜日に録画したものだったが、草薙素子少佐が空港で狙撃され、バトーが嘆き悲しむ場面までだった。それを見ていたので夢の中でもその続きを見ていて、起床してからも疲れてしまった。本日は午後から急に入った仕事の要請で出かけなければならないので手短に済ませる。
▼◇「コマンダンテ」スペイン語で司令官という意味だろうと思う。オリバー・ストーン監督が02年キューバに行ってカストロ首相と延べ30時間にわたって単独インタビューしたフィルムをまとめたもの。初日第一回に渋谷ユーロスペースに行ったが、わたしの座った後ろの座席には大使館関係者が来ていた。オリバー・ストーンは「天と地と」とか「JFK」を撮った監督で自身もベトナム戦争に2回かり出されていると告白している。質問は遠慮会釈なくぶつけられ、30年カストロに付き添っているという、「恋人らしい」秘書が的確な通訳をしている。例えば悲しかったことという質問では、母親の死とチェ・ゲバラの死と答える。エイズに関しては我が国は水際作戦で他の国よりも蔓延することに効果を上げているとする。意思決定をするときに迷ったり、嘆いたりしてセラピストを必要とすることはないかという質問に対しては、出来るだけ正確な情報を入手するように心がけているので、決断するときは迷わないという。
▼キューバ危機のことでは、核戦争が勃発してキューバも消滅するかも知れないと決意した。しかし我々がソ連に核攻撃をしてくれと頼んだことはない。だがあの時キューバには4万人のソ連兵が駐在していたので、アメリカに攻撃されたら、ソ連は黙っていなかっただろう、という。愚か人間は何度も過ちをくり返す。将来人間はいなくなり地球も物理的には人の住まない星になってしまうだろう。それは歴史の一こまで仕方ないことだ。フルシチョフは信頼出来る農家の親父のような率直な男だったが後の人たち、例えばゴルバチョフもやったことは正しいが、信頼できる男ではなかったという。
▼宗教は阿片というマルクス主義の論理に対しては、教会のマリア像のある場所に行って、宗教が心の支えとか迷いを救う場所としての存在であれば、それは我々が止めることではない。それが政府を批判する場所になったときには、それは存在することは困難であろう。
▼好きな女優はソフィア・ローレン。ブリジット・バールド、今は時間がおしくて映画館に行く時間はないがビデオは見ていると数本の名前を上げる。バイアグラ?それは頭を良くする薬なら試す価値がある。しかしそれでわたしが気を失ったりしたら、オリバー君はCIAの手先だ、と冗談を飛ばす。外国人学校を巡回したり町を歩くとフィデルの人気はもの凄いことが分かる。20歳前の若い女性はフィデルに頬を合わせて挨拶できたと大喜びしてキャッ、キャッしてはしゃいで走っていく。また中南米から留学している学生の間に入っていくと、生徒が希望に溢れたまなざしでフィデルを見て、国に帰って医者になり、人々の役に立ちたいなどと口々に話している。
▼オリバーのかなり意地悪な質問に対してもフィデルは誠実に一つひとつ答えていく。それがまた見る人の共感を呼ぶ。オリバーは映画の最初に30時間撮影したがフィデルの方から、カットしてくれという言葉は一つもなかったとテロップで出る。余談だが、フィデルの乗っているベンツのドアガラスは一瞬だが2cmくらいの厚さがあった。そして後部座席には皮ケースに入った中型の自動拳銃があって、オリバーが見つけて手にする「こんなものがあるけど撃ち方を覚えているのかい?」と聞くと、「おそらく覚えている」と知らん顔をしてやり過ごす。そして撮影が終わったあとハバナ空港まで、フィデルはオリバーを見送る場面が映っている。終わった後会場から拍手がわくのも無理のない話だと思った。

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