« 再びスペイン語の「Angulos」について | Main | ◇「ロストロポービッチ人生の祭典」を見る »

June 17, 2007

◇「ゾディアック」を見る

▼すでにご案内してありますが、6月2回目のメルマガは今回に限り6月19日原稿締め切りです。ご協力をお願いします。
▼◇「ゾディアック」デビッド・フィンチャー監督は好みが別れるところだ。彼の作品は「セブン」、「エイリアン3」、「ファイト・クラブ」、「パニック・ルーム」などを見ているが、見かけ倒しのものが多い。エンターテイメントとしてわたしの好みで言えば「エイリアン3」だと思う。今回は今までのフィンチャーと違ってオドロオドロした描写は少ない。でもハリウッド映画は音声で驚かすの好きで危ないと思い、耳栓を持っていって正解だった。何といっても最初アベックが車に乗って夜の湖畔にでかけ恋を語ろうとしたとき、車から降りて来た男にズドンだから驚かされる。やはりこれは耳栓を持参して正解だった。1963年サンフランシスコで起きた事件なのだが、女性は死亡し男はかろうじて生き残る。そして一月後新聞社に妙な暗号を送りつけた犯人とおぼしき人間は、この暗号文を新聞に掲載しろと要求する。掲載しないと別の殺人事件をすると脅迫するので新聞社の幹部は多少ビビッて1面から4面に移して掲載する。
▼その事件に興味を持ったのは記者と、専属のイラストレーターのグレイスミスだった。記者は飲酒と麻薬吸引の癖がなおせず退社する事になる。しかし暗号を解くのが趣味のグレースミスは次第にその謎解きにはまりこんでいく。彼は離婚して元妻と交代で子どもの面倒を見ているが、魅力的な若い女性と再婚する。しかし再婚しても中々家に帰らす事件の謎解きに深入りする。というのは暗号に興味を持つ人たちの必読書というのがあり、それは軍の図書館でしか手に入らない。しかも貸し出し記録がなくなっている。そして犯人からかかってきた電話で、一回「今日は自分の誕生日だった」ということを口にしたことを覚えている。酒に溺れて退職した元記者の下を訪ねて、警察の担当者を紹介してもらう。警察はもう昔の事件で調べは終わっているからと彼を相手にしないのだが、熱心さに呆れて捜査資料室で持ち出さない、記録しないという条件で閲覧を許す。▼そして4人の男を状況証拠と、別の刑務所に入っている囚人の証言から追い詰める。だがグレイスミス自身が段々狂気じみてくる。それは署名記事で事件の謎解きを書いたことによって自宅にも脅迫電話がかかりはじめる。そしてついには妻も子どもを連れて実家に帰ってしまう。そして「証拠書類を見せてくれる」という男の地下室に行った時グレイスミスにも最大の危機が迫ってくる。「カポーティ」とは違った事実積み重ねによる犯人への迫り方は記者の取材活動の王道を行っている。ゾディアックとは犯人が自分につけた名前であるが、そういう名の腕時計も存在する。

|

« 再びスペイン語の「Angulos」について | Main | ◇「ロストロポービッチ人生の祭典」を見る »