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June 13, 2007

戸井十月「遙かなるゲバラの大地」を読む

▼昨日の日経朝刊の見開きに安倍ちゃんと、若林環境大臣が「クールビズ」のCMに出ていた。そのほかに会社経営者など77人が顔写真入りで登場しているのだが、半袖の人はたった9人である。みんな立派なエアコン付きの部屋などにいて、言っていることとのギャップがあって空々しい。本当にエネルギーを使わないようにするのだったら、エアコンは一切止める、そして半袖に短パンで、汗の流れを止める鉢巻かバンダナをするに限る。本気になってやろうとするなら、国家公務員、国会議員、金融機関の職員のスーツとネクタイは「禁止」にして、部屋の冷房も入れないくらいのことをして見せないと、決意は国民に伝わって来ない。
▼朝日の朝刊にはキューバの特集が出ていた。主として南米からの貧しい国から医学生になる青年を受け入れている話が中心である。この青年たちは映画「コマンダンテ」の中にも出てくる。医療を通じて奉仕する、そのことが長い目で見ると、支持勢力を広げることにつながるという発想である。キューバから派遣される青年医師たちは、苦難の道を歩んでいる。殺害されることもあるが、カストロは「1人殺されたら、我々は50人派遣しよう」と檄を飛ばす。ゲバラが医者だったということもあり。カストロの力の入れ具合が伝わってくる。
▼賽の河原の石を積むような仕事はようやく半分に到達した。夕方図書館から連絡のあった、戸井十月の「遙かなるゲバラの大地」を引き取りに行って、寝る前に100ページほど読んだ。戸井氏の父親は秩父事件を14年間かけて研究して執筆した。だが十月氏が聞くと「役に立ったのかどうか分からなかった」と語ったという。戸井氏は自らオートバイに乗り、別のワンボックスカーのサポートスタッフ3人で4ヵ月かけて南米、つまりゲバラの足跡を廻っている。WOWOWで2週間ほど前にユアン・マグレガーがイギリスから中国、モンゴル、ロシア、アラスカからニューヨークまでオートバイでめぐる冒険の旅を10回シリーズで放映していて半分くらいは録画して見た。戸井氏の場合ホンダなど多少のスポンサーはつくが、殆ど自費だから毎晩テントの中で電卓を叩いてため息をつく場面がでてくる。しかし住民とのふれあいと、もう二度と会う事はないだろうという思いで出会いと別れをくり返し、各国の国民感情を記録していく。
▼一方ユアンの場合、道のないロシアなどで命がけの渡河なども、カネに心配することのない2台のバイクを2台のトラックと、4WDのサポートチームに護られたツアーで終わった後はDVDにした旅行記を売り出す計画も持っている。どっちが良いか?お金がなくても戸井氏の場合一歩あるくき人と出会うたびに、人間を見る目が肥えて、人間が磨かれて行く様子が伝わってくる。

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