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August 20, 2007

◇「22才の別れ」を見る

▼「♪あーなたに、さよならって、云えるのは、きょうだけ」そう「22才の別れ」のイントロである。昨日は朝食を食べ終わるのも早々に、ブログを書きかけのまま新宿まで出かけた。どうも原稿は一気呵成に書かないと、つじつまがあわなくなってしまう。あとで冷静に読んでみると変なところが2点ばかり出てきて、論理の整合性が保てなくなってしまった。おおきょうはメルマガの締め切り日である。前回忘れた方も今回は執筆をお願いしたいのである。
◇「22才の別れ」主人公の川野(筧利夫)は44才で福岡の商社に勤務する年収1500万円の、エリートサラリーマンである。毎日マンションの前にあるコンビニで夕食のおかずを2000円くらい買い込んで一人で食べるという寂しい生活を送っている。家の中には待つ人もなく、玄関の電気のスイッチを入れると、居間にはHOゲージの模型電車が走り回っている。彼は先輩を差し置いて専務から「上海への転勤の内示」が届いて心が揺れている。そんなある日いつものようにコンビニに行って夕食のおかずを買うと、いつもの女性店員花鈴が「失業してしまったから援助交際をしてくれ」と頼み込む。彼はサイフから5万円ほどを抜き取り、「大事に使うのだよ」帰ってきてしまう。
▼会社には同僚でたんなる飲み友だちの有美(清水美砂)がいるが、彼の煮え切らない態度にイライラしている。そのうち川野は花鈴と結婚を前提につきあっても良いかという気持ちになる。ところが彼女は花鈴がボロアパートで一緒に暮らしている青年がいることを発見して川野に告げる。しらべて行くと花鈴は高校時代から大学にかけてつきあっていたふる里大分の葉子の娘だという事が分かって驚愕する。葉子とは当時御茶ノ水の昌平橋近くのアパートで暮らしていた。(当時ならば当然3畳一間のはずなのだが、これはかなり広いアパートだ)そして葉子の22才の誕生日の事が甦ってくる。バイトをしていた川野はサイフを叩いて、ケーキを買ってアパートに帰る。葉子は「大学を卒業したら一緒に大分に帰ろう」と彼を説得するが、東京に居残る道を選ぶ。
▼そして暗くなっても布団を表に干しておいたため、急な雨で布団をずぶ濡れにしてしまう。葉子は「今晩は泊まっていってもよかったのに…」というのだが、濡れた布団では役に立たない。ケーキとビールでささやかな誕生祝いをすると、雨の中、葉子は一人帰って行ってしまう。そしてふる里に戻った葉子は一人娘を産んだあと亡くなってしまったという便りが届く。しかしまさかその娘の花鈴とこういう運命の再会になるとは思わなかった。
▼川野は花鈴が一緒に生活している男と一緒にさせようと奮闘する。そして会社には辞表を提出し、いつもの居酒屋で有美に絡まれるのだった。「♪あーなたに、さよならって、云えるのは、きょうだけ」…今回テーマになっている花は「彼岸花」である。尾道三部作を撮り終えた大林監督は九州3部作の2段目に臼杵を選んだ。しかし肝心な花鈴と高校時代の初恋の女性にまったくの新人を持ってきたことで、盛り上がらない。清水美砂がヒロインだったらよかったのに…。それに地域依存型のストーリーが散漫すぎる。テアトル新宿で。

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