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November 11, 2007

◇「明日へのチケット」を見る

▼新橋演舞場に来たのはもう15年くらい前かも知れない。確かあの時は、中村吉右衛門の「夏祭浪速鑑」の歌舞伎を見に来た記憶がある。今回は仲間由紀恵の「ナツのひとり」という芝居だ。わたしはNHKの連ドラをまったく見ない。それに立身出世というのは嫌いだが、ストーリー自体は先を知らないのでそれなりに楽しめた。しかし脚本は橋田壽賀子だから推して計るべしだ。欲を言えば第一部だけでも良かったと思う。生瀬勝久はNHKの「サラリーマンNEO」のアナウンサーとか、「トリック」の矢部謙三役で知っていた。彼がガンに罹って再会する場面はかなり泣けた。しかし椅子は硬くて4時間はこたえた。この時間があるとフィリッピンくらいまで到達しそうである。全身がカチカチになってしまい、終わってから映画に行く気力も体力も残っていなかった。
▼◇「明日へのチケット」ケン・ローチ05年の作品WOWOWで放映。ドイツのインスブルックを発車してローマに向かう急行列車の中で繰り広げられる、3組の様々な人生模様をケン・ローチ他2人の監督は暖かく見守る。ローマの製薬会社との打合せを終え、列車に乗り込もうとする老教授は、爆発事件の警戒で飛行機が飛ばなくなった事を会社の秘書から知らされる。翌日は孫の誕生日を控えていて、どうしてもそれに間に合いたい。美人秘書は八方手を尽くしてチケットを一枚手に入れる。プラットホームで秘書に感謝して列車に乗り込むのだが、その笑顔が忘れられない。乗り込んでパソコンを開いて礼状を書こうと「ディア○○○」と書こうとするのだが、消しては書き、書いては消し、列車が故障したら再び彼女に会いに行こうかと妄想にとりつかれる。しかし孫娘からの携帯でふと我に返る。
▼2話目は居丈高な銀髪の老婦人と青年のカップル。席を予約していないのに一等車に座って、後から来た客にチケットを見せてと言われてもガンとしてどこうとしない。車掌は呆れて個室が空いているのでそこへと案内する。彼女は何かというと青年を「気が利かない」と言って怒鳴る。この二人の関係をいぶかしんでいると、青年は兵役を嫌って社会奉仕活動をしているらしい。そして老婦人は将軍の妻らしい事が分かる。そして夫の1周忌のためある駅で降りる。そして青年に着替えを手伝わせるのだが、彼は怒鳴れてばかりいるのですっかりブッ千切れて逃げ隠れてしまう。途方に暮れた老婦人は別の乗客の手を借りて大きな荷物を持って下車するが途方に暮れる。
▼ローマまでサッカーの応援に向かう3人の青年が乗ってくる。そこにアルバニア当たりから来た4人の難民家族が乗り合わせている。1個のサンドイッチを4つに分けて食べているので、自分の持っているサンドイッチを全て分け与えれ、感謝される。しかし検札が来てふと気がつくと一人のチケットがなくなっている。彼らはあの家族の一人の少年にすられたのではという疑いを掛ける。大騒ぎして突き詰めると、そのうちの一人母親が「たしかに盗ったが、それには理由がある。ローマに夫がいてどうしても再会したいので見逃してくれ」と彼らに頼む。彼らはウソに違いないと許さない。車掌はチケットを持っていない青年は犯罪だかれ鉄道警察隊に引き渡す、と意気込む。ローマ駅に着くと難民たちは夫の無事再会して涙を流しているのを見て、「疑ったのは悪かった」と反省する青年。しかし彼らには鉄道警察が迫る。と改札口の方でサッカーの応援団が賑わしているのが見える。青年たちは車掌の制止を振り切って混雑に紛れ込んで逃げてしまう。そして難民を助けて本当に良かったと実感するのだった。
▼わたしは毎週録画してNHKで関口知宏の「中国列車の旅」(今週放映で敦煌に到着して終わりだ)を見ているがハルピンに到着したり、内モンゴルの少数民族と会話しているとき、日本人との共通点とかアジア人に対する親近感を持つが、ヨーロッパの国際急行でもそのような人間ドラマが毎日繰り広げられているのだろうと思った。
▼「ジャーヘッド」表題は亀田兄のような髪を切った海兵隊員の事。イラクに派遣される男達は国内で厳しい訓練を受ける。それは上官の命令に無批判で従うことだ。だがイラクへ行って砂漠で半年間待機さされれ、戦闘に加わったのは4日とたった10時間。そこで見たのは炭素化されたイラク人の亡骸だったという話。レッド・マッカチン氏はつまらないという評価だったが。わたし的にはイラク戦争の片面の「真相」を描いていて面白かった・
▼「ジャッジ」(最終回)島の開発をめぐり、島の住民と開発会社が対決する。環境アセスメントが開発会社に都合の良いように書かれるというのは、現実の世界では当たり前の事である。また裁判官にも「国策」というバイアスがかかるので、あのような玉虫色の決着はあり得ないのではないかと思った。
▼昨日は「深呼吸の時間」に対するご意見をいただきました。ありがとうございます。現在はコメントとトラックバックを中止しています。理由はトラックバックはつまらない宣伝が多いこと。コメントもどうでも良い意見が多く、それを削除するのに余りにも多大な時間をとられることです。今後コメントが多ければこの部分を再開することも考えます。

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