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November 25, 2007

◇「いのちの食べ方」を見る

▼H社の全自動洗濯機を書き忘れたが、引き取って行くとき「何も心配いらないですから」と言っていた。それが24時間後に修理されて、戻ってきた。書類にサインを求められたが、費用は一切かからなかった。という事は同社の側に問題があったのだろうと推測している。
▼◇「いのちの…」わたしたちの口にするものは、生命の誕生を祝って貰うこともなければ、臨終の場や死に際しても祈られることもない。全てはオートマチックですらある。一例を上げれば牛や豚だ。このドキュメンタリー映画では、交配場面の一つから取り上げられる。あたかも生殖行為が行われようとする瞬間、人間が試験管のようなものを持って、生命の起源となるその一滴がかすめ取られてしまう。そして液体は人工授精に回され生命は大量生産されるであろう。そしてバキュームを使った給餌システムで牛たちは埃りにまみれてみえる。そして生育した牛たちは囲いに追い込まれ、車で屠殺場に運ばれる。回転式ゴンドラに乗せられ、眉間に一発スタンガンのようなものを打たれて絶命する。なかには自分の運命を察知して抵抗する牛もいるが、ケージに入れられ逃げ場も容赦はない。そして割腹するマシン、内蔵を分類して洗い流し、そして着物を脱ぐように見事に皮が剥がされ、ローラーに巻き取られていく。そしてパッケージにされる。すべて省力化され生命は合理的に管理されている。
▼植物はどうなっているか?平野一面が網で覆われた巨大なプランテーションになっている。そこではキュウリ、ピーマン、レタスなど消毒液の散布すら自動化されている。それに携わる農民はおそらく、ロシアや東欧からの移民か出稼ぎ労働者と推測される。散布に携わる人は消毒液にやられないよう、完全武装だ。そしてそこでは曲がりのない直線の野菜が大量に作られていく。植物はどれも連作障害があるので一定の土地作り続けることはできない。それは日本のキャベツなどの全ての野菜に共通している。そのため端境期には大量の農薬を使った土壌の燻蒸が行われる。見栄えの良い野菜を要求する消費者がいるから仕方ないのか。それとも出荷用の箱に、均一に梱包するための作業かもしれない。リンゴもプルーンも巨大な果物工場と言ってもよいような農場で作られて行く。
▼子豚もひよこも生命の誕生を決して祝福されてはいない。昼夜の時間を錯覚させても早く育てることに全勢力が傾けられる。回転率を良くすることが生産効率をあげることにつながることになるからだ。そして作業に携わる彼らの質素な昼食が移る。それは農地であったり、狭い休憩室であったりするが、みんな質素にサンドイッチかコーヒーだ。動植物も管理されて育てられ生命を奪われていくが、果たしてそれに携わっている人間が同じ運命を辿っていないと誰が断言できるだろうか?ドイツ映画でBGMもナレーション、解説文字も一切廃して見る者に考えさせる。予告が始まってからようやく座ることが出来たが、一番前の席だった。150名くらいの座席で最前列はスクリーンまで2mくらいだ。壁を見上げるようにじっくり見てきた。渋谷イメージフォーラム。

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