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November 13, 2007

◇「王の男」を見る

▼先週の金曜日長野に住む高校時代の友人から午後9時半頃電話があって、「自分が参加している町おこし団体のホームページが出来上がったから、見て感想を聞かせてくれ」という。そのときアドレスも聞いたが、スペルが違っていたのかその日は辿り着く事が出来なかった。そして昨晩ようやく絞り込みをやっていったら辿り着く事ができた。わたしのHPよりも遙かに優れて技術を持った方が作っていて、今後の発展が楽しみだ。駅前のシャッター通りは、これで復活すると良いのだが…。
▼おかげさまで、トップページのアクセスカウンターはきょう99500番になると思う。日曜日の日経に「今を読み解く/邦画バブル、現場に危機感」という記事がある。その記事は同社文化部の古賀記者が書いているのだが、最後の方にこういう記述がある。映画の宣伝は雑誌や新聞を通して行われるのだが、パブリシティの機能が低下している。「原稿のチェックなどで批判記事を許さない風潮がまん延、書き手側の士気も下がった。『映画宣伝の白痴化(*編集長注:おお、ATOKは白痴という字が出てこない。ドストエフスキーはどうしたら良いのだろう)』と『映画ジャーナリズムの没落』は表裏一体という訳だ」と。
▼わたしの場合もいくつかの映画館には通い詰めているから、過去に書いた記事のスクラップを見せたら、フリーパスかもしかしてタダ券を貰えるかも知れない。それをやらないのは、タダ券を貰ったら批判する記事が書けなくなるからだ。つまらない映画をつまらないと書かないのはジャーナリズムではなく、太鼓持ちである。今の日本の映画評論家は700人ほどいて、それだけで喰っていけるのは10人足らずだという事を聞いた事がある。その殆どが喰っていくために「不本意な記事」を書かされているのだ。
▼◇「王の男」韓国映画で約1年前の暮れに日本で公開された。制作された韓国では口コミで人気が上がり、「グムエルの漢江の怪物-」が上映されるまでトップ1の座を誇っていた映画だったが、見に行こうかどうしようかと、迷っているうちに終わってしまい、先日のWOWOWでようやく見た。16世紀初頭の韓国。漢陽(現在のソウルの前に李氏朝鮮時代の名称)にやってきた芸人チャンセンと相棒で女形のコンギルは町で綱渡りや曲芸をやっていて人気になる。そして別の芸人グループと一緒に芸を披露しようという事になる。それは朝廷の王ヨンサングンがキーセン上がりの女官と夜な夜な遊び惚けていて政治をやらないという町の噂を聞いて、それを芝居にすることだった。芝居は少々下品であるが、狙いは大当たりして一躍町の人気一座になる。ところがそれを物陰から密かに見ていた大臣がいた。さっそく王に報告すると「連れて来いという。チャンセンはもし王が笑わなかったら「打ち首」にされても構わない言う。
▼仲間は怯えてしまい、逃げだそうとするがチャンセンとコンギルは必死に演じる。そしておつきのキーセンがクスクス笑い始めた事から、王も笑い幕臣たちも大笑いしてその場は救われる。しかしコンギルは王の目にかない側に侍るよう命じられる。そして次々芝居を創作するのだが、次第に朝廷の腐敗をテーマにするようになる。大臣の狙いはそこにある、芸人を使って朝廷の腐敗を一掃しようとする事にあった。しかし重臣やキーセンらの陰謀に巻き込まれて、絶体絶命の立場に追い込まれてしまう。ちょっと目には二人の芸人の関係は『覇王別姫』に似ているが、実に切ない愛である。そして最後にチャンセンは両目を焼かれてしまい、それでも「最後の芝居をお見せする」と王の前で「盲目でも出来るのだ」と綱渡りの妙技を演じる。そしてその最中に隣国から城に兵隊が攻め入る。

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