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November 26, 2007

◇「レディ・チャタレー」を見る

◇「レディ・チャタレー」D.Hローレンスの「チャタレー夫人の恋人」原作を読んでいないので、多少間違った認識があるかも知れない。聞くところによると原作には3つのバージョンがあるそうな。第一次大戦後のイギリス中部にある炭坑町。炭坑の経営にも加わっている貴族のクリフォード卿は戦争で下半身を負傷して性的能力がなくなっている。そんな豪邸に住む妻のコンスタンチンは家政婦達にかしずかれているので、食器を整えるとか編み物とか大した仕事もない。退屈な毎日を過ごしているうちに、体力が落ちて寝込んでしまう。医師の往診を頼むと、家にこもりっきりで気力をなくすと癌になってしまう。もっと積極的に生きなければダメだと諭される。夫は看護人のボルトン婦人を雇用してくれたので、彼女は広大な自分の領地である山林を散歩する事を思い立つ。うっとうしい屋敷にこもっているよりも自然に触れて小鳥の鳴き声を聞き、草花を摘むことはこんなに楽しいことだったのか。
▼歩いていると狩猟小屋にたどり着く。そこでは猟番をしている使用人のパーキンが小鳥を飼う巣箱をセッセと作っている。疲れたので一休みして良いかと尋ねて椅子に座っているとついうとうとしてしまう。余りにも心地が良かったため、パーキンに時々通ってきて良いかと尋ねる。そして小屋の合い鍵があるはずだが一つわたしに預けてくれないかと言う。パーキンは「もう一つはご主人が持っている筈です」と答える。家に帰って夫に聞くと、そんなカギはないとすげない返事だ。
▼炭坑のストがあり、夫も彼女もまごうことなき支配階級に属して、下僕の猟番などと交流することすら認められる筈はない。しかし威厳だけで生きている夫とは何かが違うパーキンにコンスタンスは次第に惹かれていく。自然の中で生きるパーキンには夫にはない、生きる躍動感があることがある。性的な描写ももちろんあるがそれは大した問題ではない。森のなかで自然に抱かれて自分自身を取り戻し、パーキンと子どものようになった野山を駆け回るコンスタンチンは魅力に溢れている。
▼そして姉と父でイタリア旅行をする事になる。そしてそのとき夫に、旅の途中誰かの子どもを宿してくるかも知れないと宣言して勇躍でかける。しかし旅に出てボルトンから届いた手紙はパーキンが大けがをして入院したこと、一度別れて暮らしていた妻と復縁したらしいという事が書いてあった。単なる好奇的な性描写の映画ではなく、自然を通じて自分を見つめなおして精神的にも立ち直るというところに、この主題があるのだと思った。渋谷シネマライズ。
▼連休があるとアクセス数は激減します。どうなるかと思っていましたら、今朝ようやく800番を超えました。週末には10番達成なるか?
▼今回は20日にMINさん宅に郵便物を送ったら何と1週間もかかってしまった。大事な書類だったのでいささか慌てた。

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