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April 08, 2008

自治体の民間委託で格差は広がる一方

Kawazuzakura(箱根に咲いていた河津桜)
▼移動してばかりいたので他愛のないことばかり書き連ねていた。まぁそうしていても夜9時過ぎに仕事の電話がかかってきたりする。通常の得意先はメモリーに入れてあるので、表示を見て電話に出るか出ないか決める。昨晩の場合も1週間前に余裕をもって納品してある仕事だった。ところが昨日午後3時ころ、「どうなっていますか?」という連絡があったので、「1週間前に既に納品してあります」と答えると、電話している最中から「あああった、あった」という事で電話は切れた。それで夜9時過ぎに「直し」が入ったのですぐ対応する。こちらは段取りを考えてやっているのに…。
▼昨晩NHK午後7時半からの「クローズアップ現代」はご覧になっただろうか?テーマは「新たな貧困・民間委託の現場」という内容だった。これは地方自治体などが、ガスメーターの検針や地下鉄の清掃などの仕事を民間に委託している問題点を探っていた。つまり財政困難の煽りを受けて、ガスメーター検針員さんの話が一つ出ていた。この人の場合今まで直接契約で毎月20万円の収入があった。ところが契約制度が見直され、契約価格は同じだが、バイクの維持費から保険は自前という事になり、手取り15万円になってしまった。しかも1年間の契約を更新しなければならない。50歳くらいの女性検針員さんは「つづけて働ける安心感が欲しい」という。そして怪我をして仕事を休むとその分の収入が途絶えるので。貯金を取り崩さなければならなくなる。画像で映った預金通帳の残金は47万円くらいだった。
▼また別の関西の地下鉄の清掃現場も、会社が最低賃金まで引き下げて応札したが受注できなかったので、社員は全員解雇となる。一体最低賃金以下まで受注額を引き下げて受注する会社とはどういう人がやっているのだろう。この男性の場合は「生きて行くことが出来ないので何とかして欲しい」と自治体に申し入れに行く。
▼つまり市民をちゃんとした金額で雇用すれば、税収も増え、市内で買い物をすれば消費も増えて地域経済はちゃんと回っていくのだ。ここで二つの例が紹介されていた。一つはアメリカのカリフォルニアのある市の例で、市民がパートとして適正な価格で雇用できるような制度を作ったという実例が出た。その男性は自分の家も持てるようになったし、週に一度は外食できるようになったと、嬉しそうに話をする。
▼もう一つは東京国分寺市の例で受注価格と、身体障害者や寡婦を優先して雇用する、さらに現実にいくらの金額が手元に渡っているかまで調べる制度を作ろうとしている。現実にわたしの所にも信じられないような金額の仕事をやってくれないか、と頼まれることがある。ヒマな時はおつきあいすることがあるが、受注する人は自分の人件費を計算してみたことがないのかと思うことがある。仕事は安ければ良いという物でもなく、労働力が拡大再生産できなければならない。コメンテーターは法政の教授だったが、わたしは見ていた労働組合は一体何をしているのかと思った。こういう下請けの人たちの身分も考えないで、自分たちの雇用の事しか考えていないと、運動は先細りしていくだけではないかと思う。

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