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May 31, 2008

学会の論文発表で地位が上がっても

▼昨日の朝日夕刊に「あるべき死手探り」という記事が掲載され、横浜寿町のポーラクリニック山中修さんが紹介されている。山中氏は1年半ほど前に、このブログでご紹介した「さなぎ達」の理事長を務めている。彼は大学病院を辞めて個人のクリニックを開いており、その名前は奥さんのそれをとって付けている。記事の中で「学会での論文発表で地位が上がってもウソっぽく思えてね。おれには何ができるだろうかと、青臭いことを考えた」と語っている。わたしのこの意見にはまったく同感である。現実に肩書きだけ持っていても世の中の役にたたない事をやっている人はたくさんいる。このさなぎ達では一月前に事務所が盗難にあって金庫を破られ、専従職員(食堂などを運営している)の給料が払えなくなったと、緊急のカンパを訴える手紙が届いたので、ほんの僅かばかり協力させていただいた。
▼もう一つ今朝の朝日B1である。山梨で自前の地雷処理機を作って活躍している雨宮清さんの事が紹介されている。中学を卒業したたけで独立して建機会社を作った。94年たままたカンボジアに行ったとき、幼児を背負った老婆に出会う。右膝から先がなく、松葉杖をつき、焼けただれたほほをスカーフで隠していた。地雷で全員家族を失ってしまった少女は「カンボジアを助けて」と訴えられる。最初はショベルカーを改造した処理機を作るまで4年半かかった。現在では全部自前で一から作る。自らも作業中怪我をして右耳は聞こえなくなってしまう。しかし処理機は改良に改良を重ね、現在ではカッターは1千度の爆風を耐えられるまでになっている。
▼この記事を見て某国立大学で平和的地雷処理の研究をしている方の事を思い出した。取材した当時は日本学術会議の平和的地雷処理の責任者をなさっていた。わたしが見たその処理機は6本足のコンピューターを内蔵していた。そしてGPSを付けていて、地雷を感知するとマーキングをしていくのだ。しかし実際カンボジアに行ってみてその、岩や沼地、草原のその処理機は何もできないだろうなと思った。現実には例えば真っ平らな運動場のような場所で地雷を処理できる訳ではない。雨宮さんは現地に行って現地の人たちの声を聞きながら改良を重ねていったのだ。
▼映画「ランボー/最後の戦場」を書くつもりだったが明日あたりに変更する。

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May 30, 2008

◇「アフタースクール」を見る

▼◇「アフタースクール」何か怪しげな「大人のおもちゃ」の販売業をしながら、裏の業界で拳銃の密売をしている自称探偵の島崎。写メールに写っていた女性と関係のあるらしい、「木村を捜してくれ」と頼まれて行動することになる。しかしこれと言って確実な手がかりがあるわけではない。そこで木村の母校を訪ね、同窓会名簿を見せて貰おうとする。対応した職員は、「名簿は図書館にあるはず」という。その図書館のカギを管理しているのは木村と同窓生で今は教師の神野だ。島崎は言葉巧みに新野に名簿をみせてくれと頼むのだが、実際同窓生でもないのでバレないか必死に口裏合わせをする姿が滑稽である。
▼実は木村は妻が出産を控えているのに、どこかに行方不明になってしまい、新野が車を使って産院に必死に運び込む。しかし木村の行動を探っていくうちに、彼には愛人がいるのではないかという疑惑をもつ。教師の新野は夏休みで部活の監督で出勤していたのに、木村の疑惑の写真を見せられて、強引に探偵家業につきあわせるようになる。それでこの映画のタイトルが出来たのだろうと思われる。怪しい人物を最新のGPSやビデオをつかった追いかけていくと、木村と女が親しげにホテルに入る監視カメラの画像を入手する。
▼実は木村は浮気をしていたのではなく、おとり捜査官の女性と一緒にいるところを偶然監視カメラに撮られていたのだ。これ以上書くと映画をみる楽しみがなくなってしまうので止める。つまり一つの画像も見方を変えると、どういう理解も出来るという事を監督の内田けんじは観客を騙してみせるのだ。そして誤解が誤解を生むというストーリーを展開して最後のどんでん返しに持っていく。

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May 29, 2008

噂の高野フルーツのメロンパンを買う

Mangopan(こちらはピーチパン、これから食する)
▼新宿で打合せの会議があった。わたしの場合会議で集中できるのは1時間半が限度で、それだけでぐったりとしてしまう。早めに終わったのでコマ劇場の近くの映画館で「アフタースクール」を見る。平日なのに女性客が多く、狭くて決して綺麗ではない映画館はぎっしりだった。わたしは時間の関係で上映開始後3分で入ることができた。この内容は午後に書く。わたしも月末というのは忙しいのである。
▼朝刊によればこのコマ劇場は今年12月で取り壊しになるという。いつも演歌歌手の実演ショーになると十重二十重とファンがこの劇場を朝から取り巻いているものだが、ガランとしていた。そして新宿に、来たついでにうまいパンを買おうと思って高野フルーツパーラーの地下2階に行った。するとできたての美味しそうなパンが並んでいたので1個ずつ買った。その中に「メロンパン」というのがあった。帰宅して家族に聞いたら、このメロンパンを買うために行列が出来るのだという。ネットで調べたら毎週水曜日発売の限定品で行列が出来るという。食べたが言葉にならないほど美味しかった。何というかホンモノのメロンを食べている感じなのだ。

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May 28, 2008

キャラクターで陪審員制度が分かるか?

▼休まない事になっている区内で一番大きな図書館が、館内整理のため今週いっぱい休みなのだ。リクエストカードは5枚くらい出してあって、待っている人がないものが2冊はある事になっている。しかし休みなので手持ちの本を読むしかない。中島博行の「司法戦争」は分厚かったがようやく読み終えた。この本は先日ある人と和久俊三の本の話になった事がヒントになって、偶然探し当てた。和久俊三の本とは、再三ここで取り上げている「権力の朝」である。だがそのタイトルが思い出せなくてあれこれネットを検索しているときに本書が見つかった。横浜で弁護士をしている著者が10年前に書いた本で、もう文庫本になっていると思うので、お時間のある人はダマされたと思ってお読みいただきたい。陪審員制度はそういう目的で作られたのか、という事が目から鱗的に解明されること請け合いである。
▼昨日の新聞にこの陪審員制度を普及するために各地で、様々なキャラクターを登場させているというが、聞いていて恥ずかしくなるようなモノが多い。
 福岡高検は緑のインコの「サイバンインコ」、奈良地検はシカの「なっち」、鹿児島地検は桜島の形の「かちけん君」だという。
 キャラクターに最も熱心なのは検察庁で落花生をモチーフにした「らっか正義君」(千葉地検)、新選組の隊士ににせた「まこと君!」(京都地検)など、40の地検・高検で計60のキャラクターが「乱立」する。
 イチゴの形の「べりぃちゃん」(宇都宮地検)、「浪花のたこべぇ」(大阪地検)などは特産品の宣伝と間違えそう。 「わらなっちゃん」(水戸地検)は「納豆のように粘り気があり、裁判で議論したら納得するまで引かない」、雪だるまの「ユーキー」(札幌地検)は「YOU KEYという英語で、裁判員制度はあなたが鍵という意味を込めた」という。福井地検は「越前ガニ」をモデルに「やるカニ」くんをつくった。「
  千葉地裁は地検に対抗するように、落花生に法服を着せた「ピー太くん」「ナツ実ちゃん」を登場さ、長野地裁もライチョウの「トライくん」「ライムちゃん」を携帯電話のストラップにして配っている。
  本当に笑い事ではなく、陪審員制度の本質は、素人陪審員に判断させ、滞る裁判を一刻も早く片付けようという、国家の思惑が働いている事を忘れないで欲しい。

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May 27, 2008

「風の谷の広場」まで歩く

0001(小松川閘門跡)
▼仕事が一段落したところで、散歩コースの一つ江戸川区と江東区の間にある「風の谷広場」まで歩いた。我が家からは往復1時間半のちょっとハードなコースだが、わたしはここを一番気に入っている。この丘の頂上には「旧小松川閘門跡」が残っている。というか実際この地点にあったものだが、埋め立てられて天辺だけ残っている。この古びた閘門(ロックゲート)を見るたびに背筋が寒くなる。おそらく荒川堤防が何か大災害が来て崩壊したら、水の上に残っているのはこの閘門だけになってしまうだろう。でも怖いもの見たさで、年に数回はここにやってくる。自宅から歩くと片道4,50分かかるが、地下鉄東大島駅から歩くと3分くらいで行くことが出来る。そしてこの下は地下鉄車両基地になっている。
▼先日MINさんの家で飲んだとき、同年配の男性二人が午後8時には床に就いて眠ってしまうとおっしゃっていた。わたしもそうしたいのだが、かなり遅く帰宅する家族もいるので、中々そういう具合にはいかない。携帯も夜はバイブモードにしてあるので、着信に気づくのがおそくなる事もある。昨晩もそろそろベッドに入るかと思って、携帯を見るとパソコンからの転送メールが二つ入っていて二つとも仕事がらみだったので、一旦切ったパソコンを立ち上げて返事をする。みんな忙しくてメールの返事となると、午後9時過ぎの返信になってしまうのだろう。
▼パソコンやOA機器が人間を幸せにしているかどうか考えてみる。ファクスがなかった時は校正刷りなどは全部電車に乗って受け取り、顧客に届けるのが当たり前だった。しかしオフィスから自宅にまでファクスが入ると、仕事は遅くまでやるようになる。ある印刷会社の話だ。パソコンで文字入力あるいは、レイアウトに基づいてプリントアウトする出力センターという会社がある。会社が大きければ自前で出力センターを持っているが、そうでないところは、そのセンターにデータを持ち込む。ある出力センターで今まで最終〆切りが午後7時だったものが、午後9時まで伸びた。これは仕事が楽になるかと思っていたら、最終の時間めがけて印刷会社の出力を求める客が殺到するので、混雑する時間が遅くなっただけで仕事の合理化とか改善にはならなかったという。
▼朝日の朝刊「CM天気図」天野祐吉が「年寄りをナメんなよ」というテーマで書いている。ポカリスエットのCMでスマップとラグビーを戦っている老人チームの事を書いているのだ。そして「後期高齢者医療」について怒っている。1)高齢者の線引きを止めろ2)老人から医療費を取るな。3)医療費の足りない分を消費税ではなく、たとえば防衛費を節約するような方法で対応せよ、というものだ。わたしが重視するのは、3番目の問題である。昨日の表現の方法と併せて考えて見ていただきたい。

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May 26, 2008

◇「さよなら。いつかわかること」を見る

▼土曜日不在着信が3回あったが、知らない番号だったの放置しておいた。すると日曜日午前中同じ番号が表示され、「携帯の修理が直った」という連絡だった。ほぼ雨が上がったので昼に秋葉原のドコモショップまで引き取りに出かけた。手続きはすぐ終わったので、有楽町のシネカノンに足を伸ばして回わり話題の「アフター・スクール」を見ようと思った。すると1時15分に着いたにもかかわらず、夜8時50分の回にならないと、入場できないというので諦めて帰ってきた。およそ7時間待ちである。あの「靖国」でさえ3時間まちだったのに、人気のほどがうかがえる。
▼わたしは某地方紙に「シネマ紹介」を書いて5年近くになるが、「良かった」という反応は1年に1回くらいだ。ところが「靖国」を書いたら数人から「反応」があったという。この読者のみなさんは「白黒ハッキリ」した、「敵をやっつける」映画がお好きなのであろう。それにつけても思い出すのは、辻井喬の「議論に勝っても相手が敵意を抱いては勝ったことにならない」という言葉である。帰りにプリンターのインクを買うためにK糸駅で途中下車をしたら駅前で○翼の街宣車がいた。そして「オリンピック選手が北京に行って、もし酷い仕打ちを受けたらどうするか」というアジ演説をやっていた。これも先ほどの話の裏返しである。
▼◇「さよなら。いつかわかること」あるホームセンターの販売主任の男スタンレー(ジョン・キューザック)は出勤すると販売部の職員を集めて円陣を組み、朝の唱和をする「H・O・M・E」と「カスタマーが第一」というスローガンを3回繰り返す、そんな日常を送っている。家に帰ると12歳の長女ハイディがいて、何かテレビのスイッチを消して知らん振りをしている。父親がスイッチを入れてみると、TVはイラクの戦闘が激しくなっている事を報じている。それもそのはず彼女の母親は陸軍の軍曹としてイラクに派遣されているのだ。彼女には8歳の妹ドーンがいる。ある日の午後スタンレーの所に陸軍の正装をした二人の男がやってくる。一人は従軍牧師であるので彼はすぐにさっしが付く。「お気の毒の事に奥さまのグレイス軍曹は任務遂行中の最中戦死されました」と伝える。玄関で話を聞くつもりだったが「部屋に入りたい」というので招き入れると、色々手続きがあると説明する。だがスタンレーは放心状態になり、娘立ちにこのことをどう伝えて良いか分からなくなってしまう。
▼というのは娘立ちと日常会話がなりたっていなかったからだ。二人の娘が学校から帰ると4WDに乗せてドライブして食事に行こうと誘う。そんな事は滅多になかったので二人は不審に思うが喜んで付いていく。ショッピングモールでは二人が欲しかった、ピアスを買ってやることにする。「13歳になるまで待て」というのだが、「どうしても欲しいのか」と一歩譲る。耳に穴が開いていないので、係の女性目をしかめて処置をして貰う二人。だが何となく「大人」になった気分がしてしまう。次は実家の母を訪ねるが、彼女は不在で弟に娘二人を散歩に連れて行ってくれと頼んで、スタンレーはベッドで大泣きする。しかし弟は姉からの連絡でグレイスの死をすでに知っていた。だがそこでも娘立ちに母親の死亡を告白できずに、彼女たちの大好きなマイアミにある「魔法の庭」というテーマパークに出かけることにする。姉のハイディは学校の宿題はやったかと点検する父親の様子がおかしいこと。学校に電話しても休んで構わないなとうすうす変だと感じ始める。しかし下の子は無邪気にテーマパークで遊びに夢中になる。そしてスタンレーはどうしても二人の娘に母親の死を告白しなければならない羽目になる。戦争は当然死を伴うのだが、「正義を守る」ために出征していった妻も家族に深い取り返すことのできない傷跡を残していった。映画には出てこないが、それはイラクの人たちにも同じことをしているのだ。

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May 25, 2008

長野から秋葉原まで

▼時間があるときに映画館に行っておかないと、あとで困る。午前中銀座シネスイッチで、「さよなら。いつかわかること」を見てから、秋葉原で途中下車をする。駅前には数週間前に長野の聖火リレーに赤い国旗を持った青年たちが、大勢集まっていたが、きょうはここにいた。そして打合せをしてから、一斉につたない日本語で「四川省の大地震」に対する募金の呼びかけをはじめた。リレーで想像できることは、おそらく本国、そして在日大使館からの要請があったのだろう。それはある新聞を見ていても「執拗」というくらい「募金」を訴えていることでも分かる。
▼映画を見ている最中、留守番電話が入っていて、湧々さんから携帯の文字入力について、「行きすぎ」の「戻し方」を教えて下さった。湧々さんもわたしも実は同じメーカーの別の機種を使っている。新しい機種の場合、「改行ボタン(Pの場合カメラ切り替えボタン)」を押すと一文字戻るのだそうだ。わたしなどそそっかしいから「カ行」の「て」を出し損ねた場合、何度も何とも押し続ける羽目になる。これは良いことを聞いたと思い、やろうと思ったら「P501」には残念な事に「改行ボタン」はなかった。

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May 24, 2008

古い携帯の文字変換に馴染まない。

▼夕べも結構遅くまでMINさんの家で酒盛りをしていた。JR地元駅のエスカレーターに乗って改札口に向かっていると、気易くわたしの肩を叩く若い女性の手があった。振り向いて確認すると、何と家族の一員だった。
▼携帯を修理に出して旧機種を使っているのだが、電源を入れて起動すると、1年も使わなかったのに、時間もピタリと合っているし、メモリーの300余ある電話番号もすぐ出てきたのには驚いた。もし捨てるときには、携帯は破砕しないと危ない。現在使っている機種とメーカーは同じ「P」なのだが、文字変換方法が微妙に違う。小さい「っ」と「濁点」のボタンの位置が違うのである。しょっちゅうやり直しになる。昨日某団体を訪問したとき、例えば「け」とぃう文字を出すとき「カ行」のボタンを押し続けるのだが、いつも「こ」まで押しすぎてしまうと話した。そこにいた同年代の人も「わたしも不器用で先に行ってしまう」とおっしゃる。別の人の説では「それは老化現象の一つである」というのだが、それが本当かどうかは分からない。
▼それに電池の消耗が早く、午後10時頃になると、インジケーターに減少率が表示される。
▼昨日所用を済ませて、六本木から神谷町まで東京タワーの裏路地を歩いた。これはわたしの住んでいるところとはまた違う下町風情が残っていてとても良かった。次回にはカメラを持っていこうと思う。

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May 23, 2008

サヨク的で何が解決できるか?

▼18日の朝日に「耕論/それってサヨク?」という特集があった。その中でプレカリアートの人たちの間で、小林多喜二の「蟹工船」(略称:カニコウ)がとても読まれているという話が出ている。書店でも文庫本の「蟹工船」が売り切れ続出なのだそうだ。そこには「生きさせろ!」の雨宮処凜さんが「生存をかけた若者の反撃」、東大準教授の佐藤俊樹さんが「バーチャル左翼に危うさ」、神奈川大教授の的場昭弘さんが「新たな階級闘争の始まり」というテーマで書いている。こういう特集を読んで喜んでいる左翼政党もあるが、そういう人たちは相変わらず「マルクスは正しかった」と主張するだけである。だがそれが正しければ、選挙で議席が増え、得票率の上がっている筈である。だが現実にそうなっていないのは、どこかに間違いがあるのだろう。
▼この中でも佐藤の主張は「社会を実際に共同主義で強く規制しようとすることには、私は否定的だ。」と言う。だが的場はマルクスを引用して、「資本家が獲得する利潤は、つまりまじめ働く労働者からの労働力の搾取に他ならない。今の金融資本主義での獲得される、一部の人々の高所得は、とりわけ非正規雇用の若者の低賃金、第三世界の人々(とりわけ女性や児童)の低賃金の結果ともいえる。闘わねば何も起きない」と結論している。
▼そこでわたしはまだ「カニコウ」を読んでいない事に気づき、図書館で岩波文庫のかなり表紙が褪せた本を貸してくれた。わたしは「プロレタリア文学」とか「うたごえ喫茶」のようなものは、何となくオウムの「マインド・コントロール」に似ているように思い、近づかなかった。「蟹工船」は小林多喜二の作品であり、船が函館に停泊して、本州青森や北海道各地から、職のない人を騙して船に乗せ、カムチャッカの荒海に出かけてカニを獲る。函館に船が停泊していて、船長が吸ったタバコを海に投げ捨てる場面がとても良かった。2時間もあれば読めると思うので、まだ読んでいない人はお読みいただきたい。
▼そして昨日発売になった「週刊新潮」では「蟹工船ブームの小林多喜二はエリート銀行員だった」という、見だしが踊っている。東大法学部か経済学部を良い成績で卒業して、大蔵省か、外務省に入って、自分の老後のためのポスト作りに血眼になっているエリートもいる。しかし戦前治安維持法違反容疑で逮捕され、築地警察署で拷問にあって死んだ、小林多喜二のような人をごっちゃにしてもらっては困るのである。

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May 22, 2008

大多喜薬草園に取材で行く

Torikabuto(これが毒草で名高いトリカブト)
▼取材で大多喜の城西国際大学薬草園に出かけた。ここは元もと62年県営としてスタートしたのだが、財政事情などで所有は大多喜町で運営を城西国際大学が行っている。そして一般市民も自由に出入りして見学する事ができる。薬と毒は紙一重というが、分量を間違えると薬も毒になりうるという事が、薬草の名称を見ていると分かる。一番面白かったのは「毒草」のコーナーで写真の様に「トリカブト」もあった。「少し採取して行って家族に飲ませようか」という不埒な輩もいたが、「先に飲まされてしまうよ」とみんなに窘められていた。
▼20日付けの日経に「映画はレンタル」という特集があって、映画館に足を運ぶ人が減る一方なのだという。大多喜に行ったメンバーでも話が出たのだが、映画館に昼間足を運ぶと数人しか観客がいないことが多いという話がでた。たしか映画館数は増えているが、それはハリウッド系の映画を上映するシネコンばかりである。いわゆる単館系の映画とハリウッド系の映画を比べると、前者は必ずしも分かりやすくない。後者は起承転結がはっきりしているから、日本のテレビのサスペンスドラマ同様、途中から見てもストーリーは分かる。前者でいえば、わたしは見たがこのブログに書けないままになっている映画が一本ある。「アイム・ノット・ゼア」だ。テーマはボブ・ディランなのだが、彼の事を知っているのは「学生街の喫茶店」のフレーズで「あの店の、片隅で聞いていたボブ・ディラン」というだけだ。さらにわたしはロックの事がまったく分からないからどうしようもない。
▼雑誌は新聞ではこの映画は評価されているが、どこから、どう書いたら良いか分からない。それは恵比寿ガーデンシネマの「愛おしき隣人」についても同じで、音楽がテーマではないから良いが、およそ起承転結というものを無視して作られている。日経では「節約、家庭で手軽に」、「ネット配信利用者増える」、「30代の映画視聴回数減ったが24%」ともある。それでTSUTAYAなどのレンタルDVDの利用者が増えている。わたしは一度映画館で見る人たちが、「空間を共有する喜び」という事を書いた。しかし今風でいうなら家で誰にも邪魔されず、自分の好きな時間にゆっくり見るが主流になってしまった。これからますます映画館に足を運ぶ人は減少していってしまうのだろう。現にわたしもレンタルビデオや、TVで放映される可能性のある映画は見ないようにしている。
▼数日前に書棚を見たらDVDの数が300枚を越していることに気づいた。しかもその85%は封も切っていない。「ER」などもシーズン1から7まで全部持っていた。しかし自分が元気なうちに、これを全部見ることができるだろうかと考えた。結論は「ノー」である。もったいないが見る可能性のないDVDよりも、明きスペースの方が大事なので、秋葉原の「Bオフ」に売却することを決意し、2日間担いで通い売却した。それでもまだ100枚はあるので、これも今年中に半分に減らそうと思っている。空いた書棚の空間は極めて快適である。

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May 21, 2008

南円堂で異常者に襲われる

Nigatudo(二月堂伽藍で)
▼昨日の記事にわたしがアルコールの飲み過ぎだと勘違いされた方がいた。わたしは適量も守っているし、あの晩は500mlのワインは買ったが封は切らずに自宅まで持ち帰った。ホテルの部屋で飲んだのは350mlのビール一缶だけだ。
▼ホテルの朝食はビュッフェ方式だった。海外では「バイキング」なんて言う言葉は通じない。しかし食事をトレイに入れる場所が狭くて、係員が通るとたちまち渋滞してしまう。これはレイアウト上の問題とホテルが出来て間もないので、職員の訓練が出来ていないと思う。とにかく朝7時に行って通路に5分ほど並ばされ、さらに渋滞ではもう二度と来たくはないという気持ちになる。
Kamado(二月堂の竈)
▼今回は土日だったのでパソコンは持参しなかったので荷物は軽い。それでも駅前のロッカーに荷物を預けてバスに乗る。バス会社の係員はとっても親切な人で、「鹿を見るなら、この市内循環バスのバンビーナに乗って大仏殿前で下りて戻ってくると良い」と教えて下さった。歩いても大した距離はなかったのだが、鹿に早くエサをやりたかった。鹿煎餅は150円で10枚くらい入っていた。しかしもどかしく袋を開けるよりも早く鹿ちゃんたちはやってきて、煎餅を手から奪っていくので写真はうまく撮れなかった。まず大仏殿よりも二月堂に行ってみようと長い階段を歩き始めた。石段は磨り減っていて長い歴史を感じさせる。
▼緩やかな階段を15分ほど歩くと二月堂の本堂に着いた。神社を一周してから隣を見ると湯茶の接待所があった。ここは昔ながらに釜戸を使ってお湯を沸かしていたので、熱いほうじ茶を一杯いただく。高い近代風の建築物は目に入らなかったので、京都の清水よりも眺めが良いような気がした。隣接して三月堂、四月堂も会った。再び緩やかな階段を下りて東大寺に向かう。その頃には修学旅行の観光客がぎっしり連なっていた。地元の小学生たちも来ていて、先生が写真を撮るとき「昨日教室で練習したポーズで集合」と声を掛けると一瞬で生徒たちは並んだ。なるほど現地に来てああしろ、こうしろというよりも遙かに合理的であると思う。
▼塀の中を覗くと東大寺の中は大仏を見物するにはかなり、並ばされそうなので入るのは止めた。そして来た道をバスに乗るために歩く。バスが近鉄奈良駅に着いたのは11時頃だった。歩き始めて2時間半ほどだった。奈良に来ると「柿の葉ずし」の看板の連続である。昼には早すぎるので興福寺に行くために歩き出す。その左脇に南円堂があって、その入り口に数体の仏像の前に変な男がいて柄杓を2つ使って子どもが散水するように、かなり乱暴にかつ投げやりに水を撒いていた。それを5分くらいやっていて、ようやくわたしの番がやってきた。ふと「そんな水のかけ方をしなくても良いものを」と小声で呟いた。するとキッとわたしを睨んで「おっさん俺がどんな水を撒こうが勝手だろう。何か文句があるのか」と言いがかりをつけて殴りかかってきた。わたしはこの人は普通の人ではないと気づいた時は遅かった。わたしは何度もその場で謝罪したが聞き入れない。そしてさらに「おっさん殺したる」と繰り返し跳び蹴りをかけてきた。
▼うーん、危険に気づくのが遅かった。一緒にいた連れ合いはとっさの判断で、「何をするの」と言っても男は聞く耳を持たないので、かなり大きな澄んだ大声で半径300mは聞こえるように「助けてー」と1回叫んでくれた。さらに万一の場合に備え男に投げつける石を探していた。男は更に「おっさん殺したる」と跳び蹴りを続けたが、連れ合いの声で周辺の人が振り返ったので、捨て台詞を残して興福寺の方に歩いていった。最初にいた女性たちは男の異常な行動を見抜いて、わたしが近寄る前に離れていった。わたしには予知能力が欠けていたのだ。男は40歳くらいで青いジャージを着ていた。身長は1m65cmくらい、そして明らかに歩き方や目つきは狂気である。みなさんもこの付近でこの風体の男にあったら近づかない事だ。狂気ではあったが殺意は感じなかった。しかし昨今刃物でズブリという話は沢山あるので、お気をつけ頂きたい。この1年半で連れ合いには二度も命を助けて貰っているので、もう一生頭が上がらない。
Hiru(ヘルシーな昼食)
▼興福寺にいくとまた先ほどの男に出会う可能性があるので、早々に引き上げて昼食にした。その店は12日にオープンしたばかりの小さな店だったがヘルシーなメニューが受けてかなり賑わっていた。

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May 20, 2008

恵方御膳に待たされる夕食

Ehogozen
(これが1時間近く待たされた恵方御膳)
▼3時間ほど見学をして、来た道を逆行し、再び電車でJR奈良に出る。せっかく奈良までやってきたので夕食ぐらい、それらしい物を食したい。JRから近鉄駅周辺に伸びている繁華街を見るが、これは東京で言うなら原宿あたりなのだろうかと思う。わたしは土産物店に立ち寄ることもなく、ただ見るだけだ。チェーン店も多いし、中華、西洋料理の店は敬遠する。ようやく見つけたのはビルの3階にある和食の店で、メニューを見てここに決めた。しかし店に入っても店員さんがいない。部屋の中では句会の人々が、「小野小町がどうのこうの」と合評をしていた。帳場の奥を覗き込んで「すみませーん」というとやった若いお兄さんが出てきた。ニコニコしているが慣れていない様子だ。「恵方御膳」というセットを注文して生中を1杯頼む。ビールはすぐ来たが、料理が来ない。その間におかみさんらしき人が来て「もにゃもにゃ」と挨拶していった。カウンターには男性がその後一人座った。女性客も一人やってきたが、声を掛けても誰もでていかなかったので、そのまま帰って行った。
▼30分ほど待つとようやく、セット料理の一つ、関東で言う刺身が出てきた。ビールがなくなったので、焼酎の水割りを一杯頼む。それから後からカウンターに座った男性と、わたしの同行者の料理が出てきた。わたしは思わず、「わたしの料理はこれっきり?」と聞いてしまった。するとくだんの青年は「いやすぐにお持ちします」と10分位して持ってきてくれた。料理自体はとても美味しかったので、不満はなかったが、随分待たされた。お品書きを見ると、ここは「支店」とあり別の場所に「本店」がある。料理の器に触ってみてもそれほそ熱くはない。そうして見ると人手が足りなくて本店で作ったものを、支店に運んで来たのだろう。この店にはかつて、川端康成も来たことがあるという事で店内には来店記念のスナップが貼ってあった。
▼食事が済んでから猿沢の池のライトアップの写真を撮りに行った。これはトップの写真でご紹介している通りである。池を一巡してみると周辺の旅館はすべて修学旅行専門の旅館の様だった。コンビニでワインと缶ビールを1本買ってN航ホテルに戻った。ここはホテルで内風呂が原則なのだが、大浴場もあってくつろぐことが出来た。こうして1日目奈良の夜は無事に過ぎていった。明日には命の危機がやって来る事も知らずに…。

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May 19, 2008

法隆寺を訪ねる旅

Horyuji1(法隆寺)
▼わたしが日本の歴史で一番好きなのは、日本書紀に登場する時代と、平家物語の時代である。当然奈良時代にも関心を持っている。この前奈良に行ったのは25年ほど前に仕事関係の会議があったときだ。そのときは法隆寺を見ただけで終わった。そのとき夕方タクシーに乗ったら運転手さんが「雄琴に行きませんか、料金安くしておきまっせ」と言ったが、みんな真面目でその方面には興味のない人ばかりなので、雰囲気は一瞬白けてしまった。
▼さて東京駅を午前7時頃に発ったので、JR奈良に着いたのは正午少し前だった。駅前のコインロッカーに荷物を預けて昼飯にしようと思ったが殆ど閉店している。おそらく修学旅行のバスなどは法隆寺に横付けするので、この辺には立ち寄らないのだろう。ようやく探すと一見の居酒屋風の飯屋を探し当てた。天ぷら定食という600円のものを頼んだが、出てきたのは余り火の通っていない玉葱、などが中心で、小さな海老が一本しか入っていなかった。600円だから仕方ないが、老夫婦がやっている店で、近所の人たちだけが入っていた、魚の煮付けなどを頼めば良かったのかも知れない。歩いても20分1kmだというので歩き出す。途中法隆寺と夢殿そっくりのセレモニーセンターがあったのには驚いた。法隆寺の近くになるとレストランは増えてきた。しかし3000円以上買い物をした方は駐車場無料というからかなりの、殿様商売である。
Hirugohan1(昼のてんぷら定食、天ぷらはどこだ)
▼ここに来るまでに感じた事は今時の若い人は修学旅行でもなければ、奈良には来ないということなのだろう。地理的に見ても若者は電車で大阪や、京都に遊びに行ってしまうに違いない。選挙ポスターは高市某女のものだけだった。目玉は宝物殿である。建物の改修が行われていて、その中にある宝物が別の場所に移されて6月末まで公開されている。目玉は「玉虫の厨」である。寺の案内の人がひときわ声をひそめていうには「ご存知の推古天皇は女帝で、聖徳太子のお妾さんだったんですわ。それでこんなに立派な厨をお作りになったんです」という。なるほどこういう話は歴史書を紐解いても出ていない。
▼ついでに隣の敷地にある弥勒菩薩を拝観してきた。これは聖徳太子の母堂を祀ったところである。
▼携帯のアウターカメラが壊れてしまいました。ドコモのサービスセンターに持ち込んだら、7日から10日間預かるということで、代替えの携帯を貸してくれるといわれました。しかし自宅には前の携帯を捨てずに保存しておいたのでそれを使うことにしました。メモリーはパソコンに入れてあります。しかしこの半年くらいまえからお近づきになった方のアドレスは、機種を戻さなければ、入れ替えできません。面倒なのでそのまま使うことにしました。もしメールの返事が遅れたら、そのような事情によります。しばらくご不便をお掛けしますが、事情ご賢察下さい。

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May 18, 2008

鹿に会いたくて奈良にやって来た

Narasika
鹿に会いたくて奈良にやって来た。
冗談は兎も角、法隆寺の秘宝展特別公開を見に来た。あとは夢殿のある部分の特別公開があった。大仏殿は就学旅行客で混雑が激しかったので、見なかった。しかし二月堂はとても良かった。
Kouchi(mobile)

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May 17, 2008

◇「愛おしき隣人」を見る

◇「愛おしき隣人」普通の人はどんな悩みを持って生きているか?聞いて見ればおそらくそれはかなり他愛のない、第三者が聞いたらとてつもなく贅沢な悩みであろう。映画に出てくるある精神科医は「わたしは27年間この仕事をやっているが、患者の悩みなど、欲張りすぎとしか言いようがない。そんなのをまともに聞いていたら、こっちが病気になってしまう。だから最近は強い薬を処方するだけだ」と吐き捨てるように語るのが、とても印象的である。あるブログでカウンセリングをやっている女性の手記が出ていた。それでもやはり同じような事が書いてあった。「まともに真剣になって聴いていると、こっちが参ってしまうから、聴いている振りして聞き流す訓練がある」と言っていた。精神分析医だってやはりそうだよな、と思う。
▼最初に登場するのは公園の片隅でグチをいうかなり体格の良い妻である。アル中の彼女は「あんたなんか顔も見たくない犬を連れてさっさとどこかに行って」と愚痴る。気弱な夫は「だってこの犬はお前が連れてきた犬だよ」、「とにかくさっさとどこか見えなくなるところに姿を消して」と、という。しかし姿が見えなくなると、「夫婦げんかは犬も食わない」というように「いなくなったら困る」とホンネを見せるが、酒を一杯あおるともう言いたい放題だ。ある日夫の実家に行くと義母が料理を作ってくれる。義母は心得がもので、テーブルの上には「ただの水入り瓶」が置いてある。しかし妻はもっとしたたかで持参した強い酒をバッグから出してグビグビはじめる。
▼銀行が進める投資信託をやったけど、失敗して退職金が3分の1も目減りしてしまったとやせ細った夫。しかし夫の嘆きを無視して、太った妻は夫の裸身の上で身体を揺すり続ける。つまり悩みとは主体的なものなのだ。例え夫婦であっても、悩みや苦しみは共有できない。このような状態にあっても妻は上の空で、自分の快楽だけを追求している。
▼これから重要な取引があるから、髪を綺麗にしてくれと、いつもの床屋に座って言いつける。しかし床屋は何か虫の居所が悪くて、バリカンを襟足から頭の天辺まで一気に借り上げて、近くの喫茶店に逃げてしまう。男は怒って警察官を引き連れて、「訴えてやる」と息巻くが、警官は「これは民事だな」という風情で立ち去ってしまう。床屋は「ちゃんと髪を綺麗にするから待て、今朝は夫婦喧嘩をして気分がいらつくんだよ」と言って、今度はつるつるの丸刈りにする。整えるにはこれしかない。ところがその坊主頭が取引先の気に入って交渉事はうまくまとまる。人生一寸先は闇とか、賽翁が馬とは良く言ったもので、幸せ不幸せとはもしかしたら、本人の受け取り方かも知れない。
▼共通して各話の締めくくりに出てくるのはショット酒場だ。その店主は店の鐘を鳴らして「ラストオーダー、また明日があるよ!」と叫ぶと、みんな最後の一杯を求めてカウンターにやって来る。落ち込んだとき酒場に行く人は、もしかしてこの一声、一杯を飲んで明日も元気になろうとしているのかも知れない。恵比寿ガーデンシネマ。

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May 16, 2008

大地震対応で他国の事が批判できるか?

▼中国四川省で起きた大地震で、中国政府はようやく外国の援助隊の受け入れを決めた。昨晩放映された現地のニュースを見ていると、首相が現地視察をしていると、不思議な事に「待っていました」、「こんな僻地まで首相が良く来てくれた」という音声だけが聞こえてくる。おそらく地元の動員された人たちが声をかけているのだろう。そして日本のメディアは「閉鎖的だ」、「政府の信頼が揺るぐから受け入れない」などの報道をしている。しかし考えてみると、阪神大震災の時、外国からの救助犬の受け入れを「検疫が済んでいないから」と一貫して拒否していたのは、どこの政府だったかな。訓練を受けた救助犬は、生きている人間の識別はできる。人間がそういう場合生存できる可能性はおよそ、72時間だとされる。ミャンマーや中国の「受け入れ拒否」を批判する前に我が身を振り返って見た方がいい。
▼昨日の日経に「民間人だけで窓口業務」という記事が出ていた。長野県南牧村で野辺山出張所の窓口業務を、村が全額出資した株式会社に全面業務委託をするという。06年7月に施行された公共サービス改革法で、戸籍謄本、住民票の写し、納税証明書なの交付と、手数料の徴収ができるようになった。記事によれば「社員3人で運営するので、村職員を配置していたときには1700万円かかっていた」としているが、現在の費用はいくらになるか書かれていない。想像だがおそらく半分か、3分の1くらいだろうと思われる。地法自治体が財政困難なのは分かる。しかしこの費用切り下げの元で働く労働者はどうなるのか。切り詰め財政によってさらに貧困な人々を生み出すだけである。
▼お知らせ1)
5月24日(土)13:30より、千葉大学けやき会館で日本中東学会公開シンポジウム「パレスチナ問題と日本社会」が開催されます。イスラエル建国、第一次中東戦争勃発から60年ということでの企画です。
基調報告はフォト・ジャーナリストの広河隆一と中東研究者の板垣雄三さんです。
お時間を作ってぜひご参加下さい。
▼おしらせ2)
[宇宙の軍事利用を解禁する「宇宙基本法案」に反対するオンライン署名
注:アピール文中の「日米衛星調達合意」とは、1990年に結ばれた実用非研究開発)衛星市場を公開・無差別入札とする合意。安価な米国製導入に道を開き、日本メーカーの参入は事実上制限されてきたとされる。「安全保障」に関わる調達は例外とされている。

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May 15, 2008

「面白い」の一言で済めば簡単だが…

▼昨日朝日夕刊による本日15日のわたしの運勢は「人間関係のトラブルに巻き込まれる」とあった。しかし昨日の「きょうの目」を書いている最中に、もうその渦中にあった。だから今更という感じがする。わたしの場合仕事のトラブルが起きたら、まず先方に出向いて事情をお聞きし、相手の言う理由が最もだったら謝罪して対応策をたてる。メールや電話では話がこじれるだけだ。
▼午後から取材に同行する撮影があった。雨が降っていてもっとも嫌な天気だったので、カメラはスーパーのポリエチレンの袋に入れてからバッグに入れた。傘も持ったが歩き始めると薄日が差してきた。しかも駅の改札に入ろうとしたら、S編集長から電話があって、「取材対象者が約束の時間に30分ほど遅れる」という連絡が入る。電車に乗る直前に連絡をもらっても、どうしようもない。しかたなく書店に立ち寄って、昨日買おうと思っていた「軍事物資から見た戦国合戦」を買い求めた。次は初対面の人に会うのに、このTシャツは着古してしまったと思ったので、Uクロで一枚買って着替える。これで準備は整った。
▼きょうはインタビューアではないので、割と気軽だ。取材対象者も意外と早く到着していて、わたしは待たされる事はなかった。インタビューアは2時間半で取材ができなかったらどうしよう、と思案していたが実際は1時間で終わった。それで次の約束まで1時間ほどあったので、N氏の事務所に立ち寄らせていただいた。ちょうど来客が切れたところで、美味しいお茶をご馳走になった。N氏は1週間ほど前の朝電話があって、有楽町で良い映画はないかとおっしゃった方だ。その話の続きなどをした。「映画の靖国どうでした?」とお聞きすると、「面白かった?」とおっしゃる。うーん、面白いという範疇には入らないと思うのだが…。単に映画を見て愉しむ人々は「面白かった」、「他の若い人も見に来れば良いのに」で終わってしまう。しかし書く立場で言うと「面白い映画です」と書いたのでは、映画館に誰も足を運んでくれない。それで映画評論家の人たちは文章と格闘することになる。
▼取材は3時に終わったのだが、あれやこれやとあって、家に着いたのは午後9時45分頃になってしまった。「靖国」で制作会社の龍影に対して靖国神社は「撮影許可を得ていない」と「映像削除するよう」いちゃもんをつけていたが、昨日の日経によれば制作会社は「隠し撮りなど一切してないし、法的に問題ない」という文書を靖国神社に送ったという。「A」の森監督も言っているがそんな事を言ったら日本ではドキュメンタリー映画は作れなくなる、と言っているがその通りである。
▼先日辻井喬さんが民医連の大会で発言した事を書いたが、「民医連新聞」3月24日号の実物が手に入ったので、その部分をご紹介する。「議論に勝っても相手が敵意を抱いては勝ったことにならない。議論と生活感情とが離れてはいけない。理論と感情がバラバラで構わないという態度が、理論を弱くする」と指摘しました。」とある。

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May 14, 2008

年金だけで老後の生活は出来るか?

▼総務省の調査によれば55歳以上の人に、「老後年金だけで生活できるか」というアンケートを行ったら、「6割の人ができない」と答えたという。今朝のTBSラジオではその数字が果たして正しいのだろうか?少なすぎないかというコメントを出していた。わたしの考えではおそらく日本人の1割くらいの人しか、年金で生活は出来ないと思う。「週刊朝日」5月16日号では「後期高齢者医療6つのナゾ」という特集が組まれている。その中で「たとえば、貯蓄のない国民年金生活者は、1ヶ月あたり約6万5千円でやりくりしなければならない」と書いているが、それが現実である。
▼食費や介護保険料、家賃、持ち家の場合は固定資産税もかかる。医療保険にまでお金が回らないので、食事を1日2回に減らす、国保の保険料の支払いを少し遅らせることで、生活を調整する高齢者も少なくない。ところが年金から先に保険料を徴収(天引き)されてしまうので、こういう自転車操業すらできなくなり、食べるためのお金もなくなる。健康を守るための保険料のせいで、身体が衰弱するという、皮肉な話になりかねない、というのが「週刊朝日」の主旨である。
▼さらにコラムではあの、医師としてTVで活躍している西川史子さんがとても良いことを言っているので、ぜひご覧いただきたい。記事はデータベース「nishikawa」あります。

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May 13, 2008

方丈記」と「徒然草」について

▼日曜日図書館に行って、「方丈記」と「徒然草」が一緒になっている日本古典文学全集を借りてきた。検索するとこの手の本は開架式書架には置いてない。係の人は書庫から持って来てくださった。本文の用紙は酸性紙なのだろうか、すでにかなり痛んでいる。これを読もうと言う気持ちになったのは、先週の「週刊朝日」に荒川洋治が「新しい読書」とうコラムで紹介していたからだ。
▼「方丈記」は出だしの
 ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。
世の中ににある、人と住みかと、またかくのごとし。
 が大好きである。全体の文章もそれほど長くないので、「なぞって学ぶ方丈記」なんていうのを誰か出版してくれないかと思う。そう言えば知人が、「なぞって学ぶ日本国憲法」という出版準備をしている。先日会ったときそのゲラを見せてくれた。売れるとよいのだが。
 また、荒川は「徒然草」の72段について触れている。この中に出てくる「文車」について色々解釈があることを彼は言っている。「文車」は室内で本を選ぶときに使う車付きの書棚であるとしている。かつて臼井吉見は「文車の上の書物」のところを「本箱の本」と訳したという。わたしが借りてきた本にも「本箱の本」と訳してあった。荒川はたしか本箱の本が多くても見苦しいとは思わない、と書いている。
 ▼本日朝から都内で打合せのため、以上。

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May 12, 2008

◇「光州5・18」を見る

◇「光州5・18」ある日の夜、韓国空軍空挺部隊に出撃命令が下る。隊員の一人が上官に「いよいよ北伐でありますか?」と聞くが「行けば分かる」とC130輸送機に乗せられる。途中夜が明けるとある隊員は「大陽が左に見えるから、これは南下しているに違いない」と仲間に囁く。そうだ、彼らは光州決起の鎮圧に動員されたのだ。映画を見ていても「光州事件」とは何なのか一切説明がないのでこのサイトをご覧いただきたい。暮れにみた映画「大統領有故(ユゴ)」は朴大統領の暗殺で終わっていた。その後韓国では民主化が行われるかに見えた。しかし軍の全斗煥はそれにクギを刺すように全国に戒厳令を敷いた。そしてクーデターによって実権を握り、民主化を要求している全羅南道に陸軍空挺部隊を派遣して鎮圧に向かう。しかし光州市民は武器庫を襲い、映画を見ているとM1カービンなどの旧式武器で武装する。
▼そして元少佐の軍人がブローニングM2(50mm)重機関銃を奪って、空挺部隊を攻撃するので、侵攻部隊は一旦退却する。市民は「勝った、勝った」と狂喜するのだが、指導者の元軍人は、これは戦略的退却である、として「市民軍」の組織化を図る。そして軍隊経験者を中心に部隊編成をして射撃訓練を始める。そのうちアメリカの艦船が近くの港に接岸したというニュースが流れ、市民軍を喜ばせる。しかしそれは光州弾圧を狙う全斗煥との共同作戦の一つだったのだ。
▼そうするうちに陸軍は戦車を先頭に、光州市内の全羅南道庁に立てこもる市民軍に攻撃を仕掛ける。市民軍の中にも徹底抗戦派と条件派がでてくるが、鎮圧軍はそれを容赦しない。全羅南道庁庁舎は市民軍によって封鎖されるが、立てこもっている人の家族の一部は「ここにいても殺されるだけだ」と夫や子どもを連れ戻しに来る。一部にはそれに応じて帰ってしまう人もいる。しかし戦車に勝てる筈はなくても、ここで武器を持って戦わないと意味がない、と多くの人たちが立てこもる。容赦ない戦車の砲撃に庁舎は破壊され、指導者も命を落としていく。
▼実際は肉親、親子愛とラブロマンスで成り立っている映画である。しかしこの事件の流れを日本人は殆ど知らない。だからこの大筋を抑えておかないと、ストーリーは単なる武装蜂起としか理解できない。初日にシネカノンに行ったら、在日の家族が大勢見に来ていた。上映が始まっても私語が終わらず、わたしは「おしゃべりを止めてください」と何度も注意したが止まなかった。映画?韓国映画の特色で殺戮の連続でこれでもか、これでもかと死体ぞくぞく。こんな映画を日本では決して作る事はできないし、素晴らしいと思う。しかし波長は合わない。初日初回に行ったので、3枚組のポストカードを貰ったが使いようがない。キリ番記念に誰かにあげようと思う。

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May 11, 2008

シネカノンとWOWOWの映画を見る

▼朝イチで「光州5・18」をシネカノンに見に行った。内容は明日の平日に書く。いつも言っているように「読まれるように書く」というのは、かなり集中力を必要としてとても疲れる。では昨日の「靖国」はどうしたのか?ああ、あれは金曜夜に書いておいた原稿だ。シネマの〆切り日を過ぎていたので、日曜朝はその原稿の推敲をしていた。興味をもって下さったいる人(書くと感想を必ず送って下さる人)に新聞になる前に特別にお見せしたら、「靖国」よりも「相棒-劇場版」の方が面白そうだと言っていただいた。
▼雨降りで厚着をしていったが、寒さに勝てず昼食を食べてまっすぐ帰宅した。いやその前にモニターが狭くなって不都合なので20インチのワイドにしようと、このひと月ほど前から検討しているので、それだけは見てきた。わたしは仕事をしているとウィンドウを4つか5つくらい開ける必要があるので、もうどうしようもない。やはりデュアル・ディスプレイを止めたのは失敗だった。午後2時からNHKハイビジョンでオペラ「フィガロの結婚」があったのでそれを途中から見ていたが、30分ほど寝てしまった。
▼WOWOWにすると「キル・ポイント」というアメリカの連続ドラマをやっていた。日本初公開なのだそうだが、とれも面白かった。銀行に立てこもる犯人グループをSWATと、交渉人が何とか解決しようとするのだが、強硬突入させようとする上司と対決して失敗する。そのうちFBIが出張ってくるといういつものパターンである。ところが犯人の親玉がジョン・レグイザモで、イラクに3回派遣された事のある強者だ。包囲されて警察の交渉人と話しあうために、立てこもった銀行の外にでるとTVカメラと野次馬が沢山いる。そして「俺はイラクに派遣されてファルージャで戦闘をして、罪のない市民を殺害させられ、自らも傷を負って後遺症に悩んでいる、なのに軍は精神的なケアもさせないで、必要な抗生物質も出してくれない」。というと野次馬から拍手喝采を浴びるのだ。これはいくつかの映画を見るまでもなく、アメリカでも後遺症で悩んでいる帰還兵が多いという事だろう。
▼それで午後8時半に眠ってしまい、今朝8時まで眠っていた。風邪を引いているのだろう。そうでなければこんなに眠れない。ツーガールさんからメルマガ最新号の編集後記が面白かったと言って下さいました。そんな面白い事書いたかなと思って再び見ました。それと吉本ばななを読むことが意外だとも…。吉本ばななは2年前に入院しているとき、てんぐささんが差し入れてくれた本の1冊に入っているのを読んだのがはじめてです。今回のは「2年後にアルゼンチンに行く予定だ」と言ったら貸して下さいました。それで面白かったので図書館から、彼女の「旅シリーズ」を全部借りて読んだという訳です。本好きの友だちの刺激を受けないと、いつも同じ傾向の本だけを読むようになってしまいます。それで新聞や雑誌、ラジオの書評欄を沢山読み聞きし、面白そうな本を探し出します。

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May 10, 2008

◇「靖国/YASUKUNI」を見る

Eigakan1(警備の車で警戒中の映画館)
◇「靖国/YASUKUNI」を最終日の渋谷シネ・アミューズに並んでようやく見る事ができた。映画館はご存知の方も多いかも知れないが、東急本店の前にあるビルに入っている。その日も警察の警備車両が二台物々しく停まっていた。そしてビルの入り口には映画館のスタッフが案内に当たっている。もっと驚いたのは映画が上映される映画館の中にも、制服を着たガードマンが観客の方を見てずっと座っていることだ。言うなれば戦前の演説会で「弁士中止!」と一喝する臨検の警察官がいるような仕組みだ。さらに「staff」と名札をつけた映画館の職員らしき人が2名両脇を固める。さらに最前列の席は、暴漢などがスクリーンに飛びかかれないように座れないようにシールされていた。わたしは午後1時10分のを見ようと思って午前11時に着いたらすでにそれは売り切れで、午後1時40分の英語字幕付きの回に回された。従って上映開始まで都合2時間半も待たされた計算になる。
▼しかしこの映画のどこが「反日」と非難されなければならないのかずっと考えていた。前半は高知県に住む刀鍛冶の刈谷さんとの対話と刀を作る過程がクローズアップされる。あとは旧海軍二種軍衣をした奇妙な人々が2年前の8月15日靖国神社を参拝する。もうこれは時代錯誤としか言いようがない。その一グループは現職自衛官のような格好をしている。もう一グループ3式将校夏衣を着た男のしゃべっている話はこうだ。今までに天皇の流した涙は嬉しい涙も悲しい西郷隆盛から226事件、それに大東亜戦争で、そしてA級戦犯でなくなった人たちをも「英霊」というのだ。あれっ226事件は天皇の怒りを買っているわけだから彼らは「逆賊」になっている筈だと思うが、この人たちの歴史認識は一体どうなっているのだろう、と思う。
▼そして李監督は刈谷さんと再びインタビューを進める。「どんな気持ちで刀を作っていますか?」と執拗に聞く。しかし刈谷氏は曖昧に笑ってうなずくだけだ。この辺まではパンフレットで右翼の鈴木邦男氏が言うように「愛日映画」としか見えない。問題は刀がどう使われたかの部分になってからだ。すなわち中国を侵略したとき、中国の人々を斬首する道具として使われたという描写になってからだ。おそらく同じ映画を日本人が撮影していれば、「反日」と叫ぶ人々は何も言わなかったはずである。だが痛いところを中国人監督らに指摘された時、ことさらに「英霊」を強調する彼らは怒り狂ったのだろう。
▼英霊とは一体なにか?一組の老婦人のグループが語っている場面がある。息子が3人いて夫の自慢だった。ところが1人か?戦死してしまい、帰ってきたのは白木の箱とその中には一枚の紙切れしか入っていなかったという。もう一人は遺髪や爪が入った箱もあったようだが、それは果たして本人のものかどうか確認しようもないと語る。この二人のご婦人は息子の死を仕方ないとして、淡々として受け止めているように見える。もう一人のご婦人は兄はクリスチャンだったのに靖国に祀られることを希望していなかった。彼女はどうしても「合祀から外して欲しい」と靖国神社に訴える。
▼そして石原都知事も出席する英霊を讃える終戦の日の集まり。演説が終わると一人の中国人青年が、「抗議活動」をする、取り囲んだ人々は「お前はどこから来たのだ。中国へ帰れ」としつこく叫ぶ。羽交い締めにされた青年は唇に怪我をして救急車に運ばれそうになるが、彼は「大したことはない」と拒否し、パトカーに放り込まれる。
▼さらに台湾の高砂族で日本軍人として招集されて靖国に合祀されている人々、7年間も合祀から外してくれとやってきているが受け付けられないと抗議している風景が写るが、靖国の広報担当者は誠意ない対応に現場から怒りの声が上がる。
▼様々な刀を使った試し切りのシーン、戦闘シーン、特攻隊の突入場面、斬首の場面など、バックで聞こえてくるのは官軍の行進曲として知られている「抜刀隊」の曲である。
我は官軍我(わが)敵は、天地容れざる朝敵ぞ
敵の大将たる者は、古今無双の英雄で
之に従う兵(つわもの)は、共に慓悍(ひょうかん)決死の士
鬼神(きしん)に恥(はじ)ぬ勇あるも、天の許さぬ反逆を
起こしし者は昔より、栄えし例(ためし)あらざるぞ

▼カメラは再び正装した刈谷氏を写す。そして今まで言を左右にしていた刈谷氏の口からは、「髭面の蛮族をやっつけるために、力を矯めておくのだ」というような詩吟の一節が流れてくる。つまり刈谷氏も刀がどう使われるかということははっきり分かっていたのだ。そして戦争中、白馬白雪にまたがって閲兵する人が現れる。つまり他者によって自分の本質を突かれたとき、保身の意味で「反日」という言葉は使われるのではないか。それはいとも簡単な「非国民」と決めつけることによって、自分を正当化することと共通しているのだ。
▼10日の朝刊によれば、シネアミューズで23日までの続映が決定された。

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May 09, 2008

トヨタは減益、そんなの関係ねぇ

▼トヨタが3割減益予想を出した、というのが今朝のラジオと新聞のトップニュースである。渡辺社長は「潮目が変わった」と言っているようだが、彼らは「円高や原材料高騰」をその原因としてあげているだけで、本質が分かっていない。
▼かつて高度成長時代には、アパートに住んでいても車を買うという本末転倒な事が常態化していた。そして大衆車と言われる、カローラ、サニー、ファミリアにアコードという車が存在していた。しかし今朝の新聞広告を見ると、キムタクが宣伝している「特別なカローラ」が158万円から210万円もする。そしてわたしの家の近くで車庫を借りようとすると、月額3万円から4万円もする。これではローンの支払額よりも高くなってしまう。
▼その一方で先日の「ガイアの夜明け」に登場した東大大学院を卒業した「非正規社員」の女性は手取り18万円で、半分は家賃に消えていくと語っている。彼女は東大時代海洋生物学を専攻していて、その方面に就職活動しようとしていたが、病気になって断念して、今のKDDIの子会社のオペレーターをしている。その手取り18万円を更に下げられようとしているのだ。彼女の弁当箱を見ると梅干しとふりかけだけだ。こういう若い世代の雇用状態を改善しない限り、企業の発展はあり得ないと思う。
▼きょうは朝から一日中多忙なので、以上。

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May 08, 2008

「論座」5月号と映画「靖国」の事

▼昨日午前10時15分頃、いつもの人から電話があった。「有楽町にいるのだが、靖国はどこでやっているのだろうか?」というのだ。この方は1週間ほど前の夜に電話があって、「どこで見ることが出来るか」とおっしゃるのでメールで、詳しい場所と上映時間をお知らせしてあった。何も見ていないのだからがっかりする。有楽町は10日からレイトショーなのに。「何か他にお勧めの映画はないか」とおっしゃるので、シネスイッチの「さよなら。いつかわかること」をお教えしておいた。
▼先日てんぐささんから「論座」5月号に映画「靖国」の事で森監督と斎藤貴男氏の対談が出ていて面白いと教えて下さった。森氏は「A」とか「A2」を撮った監督として知られている。「論座」5月号は近くの図書館に行って探したが見あたらなかった。それで昨日駅ビルの書店まで出かけて探した。というのはこの手の雑誌は毎月8日が発売日なので、7日中に探さないと永久に読めなくなる。
▼興味のあるかたはどこかで探してお読みいただきたい。要旨は最初自民党の2議員が、国のカネがでているのに問題であると言ったとき、二人ともそれほど大問題になるとは思っていなかった。李監督も「被撮影者の了承は取ってあるか」と聞かれた時、「答える必要はない」とはねつけるべきだった。ところが」「取ってある」と答えたところからつけ込まれてしまった。大体日本のドキュメンタリーにおいて、一々被写体の了承など取っていたら作品そのものが成立しない。アメリカでは書面で一々了承を取るというのが一般的らしい。
▼そして右翼の抗議というのも自家用車を含めて2台の車だけで、当人たちも映画そのものは見ていなかった。反日というが、「反日」という面では「蟻の兵隊」や「TOKKOU」の方がより反日的である。作品としては李監督の取ったものとしては、前の作品の方が良くできていて、この「靖国」自体は質はそれほど高くない。これは吉岡忍も試写会の時のメモを見て、「うるさいだけの作品だ」と言っている。
▼その右翼が騒いだという一面をマスメディアが取り上げたために、自民党の議員も右翼も引っ込みが付かなくなってしまった。マスメディアは「殺人件数」にしても、今は警察庁の発表だけを鵜呑みにしているが、殺人数が多かったのは「3丁目の夕日」の頃で、今は減少傾向にある。マスメディアの姿勢こそ問われるべきではないか、というのが対談の主旨であった。それでもあなたは「靖国」を見に行きますか?30分ほど書店で立ち読みして書いたので、多少の間違いはあるかも知れませんが、どうぞご理解下さい。

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May 07, 2008

再び「ガイアの夜明け」を見る

▼連休はいかがお過ごしであっただろうか?旅行などにお出かけの方からはレポートなどを頂きたかったのが、どなたからも連絡はなかった。しかし連休というのは電話は殆どかかってこない。連休前から取りかかっている仕事は、集中する必要があるので、この連休はとても具合がいい。という具合で昼間は仕事に集中できた。
▼昨晩の12ch「ガイアの夜明け/職場格差に光りを!」をご覧になっただろうか。3月初旬に放映された、KDDI関連会社のパート労働者が賃金切り下げにどのようにたかかいを繰り広げているか、の続編だった。さらに給油所に働くフリーターの人たちが、首切りや撤回を求めてどう行動しているかが放映されていた。今回登場したKDDIの関連会社に働く女性は、東大の大学院を卒業したが、夜勤をやっても18万円の賃金にしかならない。これを切り下げられたらどうなるかと訴えていた。団体交渉をするにしても、親会社の役員は交通費もボーナスも出ているのに、わたしたちはどうしてでないのか、という素朴な疑問は当然のことだと思う。高学歴でも仕事がないというのは、よりアメリカと似通ってきたという事を実感した。そしてTVの最後はガソリンスタンドのお兄さんと、KDDIのお姉さんたちががっちり手を組んで街頭で通行人に呼びかけるのだ。「みなさん人間は会社のためにあるのではありません。会社は人間のために存在しなければなりません」と訴えるのは東大大学院卒の女性である。このシーンには思わず目頭が熱くなってしまった。
▼明日は脂質検査なので、空腹でいつものクリニックに行かなければならない。わたしはこの2週間かなり食べものに気をつけていた。

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May 06, 2008

重いカメラを持って歩く人にため息

▼近所の藤の名所は、巣鴨のとげ抜き地蔵の参拝客が一度に押しかけてきた感じになっている。メインの道路は動きが取れない。客は隣の駅まで溢れかえっている。中には観光バスでやってくる人たちもいて、その違法駐車の車が蔵前通りに溢れる。行きつけのレストランも順番待ちの客が溢れていたので入ることができなかった。きょうは快晴なのでさらに人出は多いだろうが、しかしあと一日の辛抱である。
▼しかし歩いている人たちのカメラを見ると最新鋭の良いカメラを担いで来ているのが面白い。例えばN社のD3×0は昨年秋に発売になったばかりで、本体価格は22万円程度する。それに外部バッテリーをつけて歩いている人がいる。良いカメラを買ったからと言って、必ずしも良い写真は撮ることができない。カメラのパンフレットに写っている写真は、10人くらいのスタッフを使って撮ったものだ。だから照明のレフ板一枚ももたずに、シャッターを押しても同じ写真は絶対撮れない。そのところをみんなメーカーのマジックで誤魔化されている。1月に「いすみ鉄道」を取材したとき、車内に同じカメラを持っている人がいたが、一枚もシャッターを切らなかった。写真家の知人の知人がD3×0の開発に関わったとして、「とても良いカメラである。Dさん(わたしの事)はお買い求めになったか」と聞かれた事がある。
▼わたしの場合機械物は新発売になってから1年ほどしないと、安定しないので飛びついて買わない。それに趣味でカメラのコレクションをしているワケではないので、買って3年くらいで元が取れるかを計算する。旅行で持ち歩くなら軽い一眼デジカメに限る。でかくて重いカメラを持っていっても、一日に数枚しか撮らないのでは、宝の持ち腐れである。観光地を歩く、重いカメラを持って歩く人を見るたびに、「ご苦労な事だ」といつもため息が出てくる。

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May 05, 2008

フィルムカメラの衰退は時代のすう勢

▼都内で上映している面白そうな映画はすべて見てしまった。そうそう渋谷ユーロスペースで上映されていて、てんぐささんがメルマガで書いていた「今夜、列車は走る」だけ残っていた。ネットで見ると午前11時半という風に読めたのが上映開始の1時間前だった。映画館にようやく時間ギリギリで辿り着いたら、「レイトショーですがよろしいですか」と言われた。帰宅して確認すると、上映時間が「浅黄色」で変わっている。紛らわしいことだ。すぐ近くで「靖国」を上映している。某読者は初日に2回並んだがダメだったので、「ジェイン・オースティン…」をご覧になったという。わたしは並んでまで見たくない、シネマの原稿締め切りは7日なので、連休が終わってから見に行っても十分間に合う。
▼朝刊を読んでいたら、昨年のフィルムカメラの出荷数が1580台(デジカメは541万台)だったという。わたし自身はご存知のように4年前にフィルムカメラは全部売り払ってしまった。手元にある4台のカメラは全部デジタルになっている。わたしの場合撮った瞬間にその場で、画像を確認できること。仕事で使うのは特殊な用途なので失敗が許されない。だからデジタルにする必然性があった。
▼というわけで本日はメルマガの締め切り日であります。普段まったく投稿されない方々も、連休なので1冊くらいは本をお読みになっているのではないかと、淡い期待をしています。1時間あれば新書版なら1冊は読める筈です。飲酒とTVを見るのを止めれば簡単です。あと執筆の時間に1冊1時間あれば大丈夫。
▼ブログ左枠の一番下に『鍵盤乱麻』HPへのリンクを作りました。ご利用下さい。

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May 04, 2008

◇「つぐない」を見る

▼今の心配ごとの一つは暮れに買ったパソコンが夏の暑さに耐えられるかどうかだ。というのは「静音マシン」は本当に深夜に電源をオンにしても、部屋のストーブの音の方が高いくらいだ。それは外部電源がノートパソコンと同じく、外付けで団子状についているからファンの風切り音がしない。それに前はHDDを3個つけていたが、一個なのでそのファンの数も少ない。問題は普通に使っているときは気にならないが、ドライブにCDやDVDをいれたとき、かなり熱を持つことだ。今のところ熱をもったら団扇を使って手で仰いで冷やしている。これから夏になったら、小型扇風機をパソコンの前に取り付け冷やさなければならないかも知れない。
◇「つぐない」イギリスの高級官僚の家の1930年代末頃のお話し。親戚一同が集まるというので、みんな張り切っている。中でも13歳の多感な次女のブライオニーは小説を書いて、従妹たちと芝居をするのだと、作品を母に見せている。一方その家は20歳を過ぎた美しい長女セシーリアが何かというと話題の中心になっている。そして登場するのはその邸宅の使用人の息子ロビーである。彼はセシーリアに恋心をよせていて、ある日ブライオニーに恋文を託す。ところが彼女は渡す前に手紙を開いて盗み見してしまう。そこには「cunt」(分からない人は辞書を引く。という言葉があったため。大いにショックを受ける。
▼というのはブライオニーもロビーの事が好きで、一度彼の気持ちを確かめるためわざと小川に転落し、溺れて助けをもとめたことがある。しかし姉とロビーの関係はもっと発展していることが分かる。一例はロビーが噴水に落ちた高価な壺を、姉はすぶ濡れになって身体の線も露わになって引き上げる場面で分かる。しかもその後図書館で二人が愛を交わしている場面を目撃してしまう。
▼パーティの夜従兄弟の一組が、家に帰ると屋敷を抜け出して、一同必死に捜索にあたる。そうしている間もう一人の従妹が、何物かと抱き合っている場面を目撃するブライオニー。無事行方不明の従兄弟を見つけたロビーが戻ってくる。そのときブライオニーは従妹がロビーに暴行されたのを目撃したとみんなの前で告白し、ロビーは警察に逮捕されてしまう。
▼淡い恋が嫉妬に変わったとき、姉とロビーの運命は大きく変わってしまう。出獄したロビーはダンケルクの闘いで苦戦をしている。彼の気持ちは生きて返ってセシーリアと再会する事だけだった。ダンケルクの撤退作戦はかなりカネをかけている。生きている軍馬をナチスに使われない様に、ウエブリー&スコットを使って射殺していく場面は正視できない。おっとこれは余談だ。3時間もある映画だから、話はまだまだ続く。わたし的には今年前半のベスト5に入るラブロマンスだと思う。最後の瞬間に真実が明らかになる。有楽町スバル座で。
▼キリ番まであと3人。

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May 03, 2008

◇「相棒-劇場版」を見る

▼南米某国でNPOのボランティアに行っていた青年が、現地ゲリラに捕らえられ、ゲリラは日本政府に「身代金」を要求する。しかし日本政府は「退去勧告を無視して滞在していたのだから、支払う義務はない」と突っぱねる。青年の「射殺映像」が公開され、日本中は「勝手な行動だ」とマスメディアを使って、「非難の嵐」が青年の実家や家族に襲いかかってくる。青年の父親は大学教授を辞任し、長女は引っ越して改名してひそかに暮らしている。
▼そんなときあるテレビ局の鉄塔に、人気ニュースキャスターが首つり死体で発見される。なぜなのか二人が探っていくと、「処刑サイト」を発見する。そしてそこには処刑の対象となるべき、数十人のリストが掲載されていた。キャスターの死亡以降も数人が殺害されるのだが、その人たちは政府の「当事者責任論」に肯定的な論陣を張った人ばかりだったことが分かる。
▼杉下は犯人から送られてくるメッセージが、チェスの駒であることに気づき、相手のアドレスに辿り着いてメッセージを送る。すると「ようやく分かりましたか」という返事が届く。そして東京ビッグマラソンの当日、大量殺人を計画しているのではないかと気づく。さらに事件は国会議員をも巻き込む。「ボランティアの青年を無視した作戦」を指示する「Sファイル」の存在があることが分かってくる。国会議員たちはその書類の争奪をめぐる闘いに巻き込んで行く。
▼局が違うから「踊る大捜査線」の様な軽いタッチではない。前半のたたみ込むような軽快なテンポと違い、容疑者を逮捕してから、なぜ彼がそうせざると得なかったかの解説で、後半説明的になる。いつもは反目している亀山と伊丹と手を握って爆発回避作戦をするところなど見所も多い。
▼トップページのカウンターはあと19人でキリ番となります。

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May 02, 2008

◇「大いなる陰謀」を見る

▼わたしは組織労働者ではないので、メーデーに行っても入って行進する場所がなくて片身が狭いので仕事をしていた。こういう人は結構多いとおもうのだが、メーデーは決して組織労働者のための集まりになってしまっている。そして未組織労働者の不満はふつふつとたぎる。昨日の朝日の朝刊に100円しかなくて、どこにも行くことが出来ない、労働者の話が出ていたが、こういう労働者に目配りできない運動は衰退してしまう。
▼◇「大いなる陰謀」アフガンに駐留する米軍の一特殊部隊は、形勢を逆転しようとして、ある作戦に出る。事前の偵察では「敵」はいないはずで、そこに拠点を作って作戦を開始すれば、アフガンの状勢は逆転するだろうと判断される。ところが大型ヘリで現地に近づくと、地上のタリバンから対空砲火を浴びて錐もみ状態になって、乗っていた二人の兵士は機外に放り出されてしまう。
▼場面は一転してアメリカのある上院議員(トム・クルーズ)の部屋。テレビ記者(メルリ・ストリープス)が呼ばれ、アフガンで一大作戦が行われて、状勢は逆転するだろうという話がリークされ、記事にしてくれと頼まれる。議員の部屋には、ブッシュやチェイニーそしてライスと一緒に写った写真がこれ見よがしに貼られている。記者はかつて議員の提灯持ちの記事を書いて、彼から気に入られている。そしてその時の記事も彼の部屋に飾られている。しかし彼女はその記事を書いた事を後悔している。今回のリークも本当だろうか。もしまた前回のようにでっち上げだったらどうなるだろうか、と考えながらメモを走らせる。彼の言葉に「かつてない効果的な」という一言が印象に残っている。もしかしたらこれは「核兵器」を使うことではないだろうか、と逡巡する。第二次大戦でさえ5年弱でカタがついたのにアフガンは7年たっても先が見えない。これは議員が大統領候補の地位を狙ったリークではないかという事に気づく。
▼そしてもう一人大学で政治学を教えている教授(ロバート・レッドフォード)過去にベトナム戦争にも学生を推薦し、今度はアフガンの作戦に参加してヘリから落ちた学生も彼の教え子である。そして今目の前で面接している学生は、かつて熱心で成績も優秀だった、今は宗教のボランティアや女の子に興味を示すだけの平凡な学生になってしまった。どうして生徒は授業に集中しないだろうかと、悶々としている。
▼この3つの話が有機的に結びついて「テロと戦う正義の戦争」とは何だったのだろうか。それは一体アメリカの国益に繋がっているのだろうか、とそれぞれが反問する。部下を失ったアフガンの現場の指揮官も、「誰が一体こんな無益な作戦を立てているのだ」と吐き捨てる様にいう。戦争で疲弊していくアメリカ、有能な人材を無益な闘いで失う。取りも治さずそれらは、一部の政治家の名誉のために行われている「反テロリズム」の作戦の本質なのだ。
▼トップページのキリ番まであと40アクセスです。
さよならチバは以下でアクセスできます。
レインボーは以下です。HPからアクセス出来ないという方がいらっしゃいますので、リンクを作りました。お試し頂き、お気に入りに入れて下さい。

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May 01, 2008

車で国会包囲デモでもしたら状勢は変わる

▼5月に入ったが、読者のみなさん5月病にならずにお過ごしいただきたい。昨晩ある友人から電話があって、「YASUKUNI」を見るにはどこに行ったら良いかという問い合わせがあった。都内では5月3日より渋谷シネアミューズで公開される。時間帯は10:30,13:10.15:50.18:30の4回である。5月10日からは有楽町シネカノンで夜21:10分からのレイトショーで公開されるのでご覧頂きたい。
▼ガソリン暫定税率の復活で給油所には車が列をなしている写真が朝刊に掲載されている。昨日の新聞にはアメリカの場合、トラックがデモをしている写真が掲載されている。TBSラジオ森本毅郎スタンバイでは「なぜ日本人は給油所に並ぶだけで、国会へ自動車デモをすることをしないのか」と言っていたが、その通り、「仕方ない」と思ってしまう人が余りにも多い。ネットのフィルタリングでも先日ソフトバンクの孫氏が国会で呼ばれて、参考人として意見を述べていた。「殺人事件が起きたからとい言って包丁を取り締まるようなものだ」と皮肉っていたが、まさにその通りである。今朝はまた硫化水素を使った自殺が増えているという理由で、その使い方を書いてあるサイトが、フィルタリングの対象になるという。再三言っているように、日本で他者による死亡原因の一位は「交通事故」である。「交通事故死が減っている」と言うのは統計の取り方で、延命措置も普及しているから、「即死」が減っているだけの事で、1週間以内の死亡を含めれば相変わらず増え続けているに違いない。だからと言って、トヨタ、ニッサン、ホンダ、三菱は中々取締の対象にはならない。
▼昨日月末のため、いつもの銀行に支払い手続きに出かけた。所が「建て替えのため一時的に引っ越した」という掲示が出ている。歩いて行ったが中々分からないので(図を携帯カメラで撮影すれば良かったのだ)道を二往復してしまった。JRの駅を一つ先まで行くはめになってしまった。先月はそんな案内は出ていなかったと思うのだが、結局昨日の歩数は1万2千歩になってしまった。あるパソコン雑誌を隣の工場でトクホの「ヘ○シア」を開発した人は、毎日電車に乗らず歩いて2駅通っているというから、同じ道を歩いているのだろうと、納得した。

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