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July 30, 2008

◇「赤い鯨と白い蛇」を見る

◇「赤い鯨と白い蛇」東京で一人暮らしをしていた主人公の保江(香川京子)は、千倉に住む息子夫妻の家に住むことを決め、孫の明美と一緒にでかける。途中列車は館山に停まると、急に途中下車をしたいと言い出す。館山には彼女が戦前に住んでいた家があるはずだった。タクシーで乗り付けると無人の家のようだったが、引っ越してきたばかりの河原親子(浅田美代子)が片付け作業をしている真っ最中だ。家の回りを見ていると古井戸や天神様の祠があったりして、昔の記憶が一気に甦ってくる。そして「ここに一泊したい」と言い出す。孫は仕方なくつきあうことにする。
▼またそこに一人の熟年女性(悠木希林)が現れる。彼女は河原の前にこの家を借りていた事があったという。保江はそろそろ認知症が進みはじめている。彼女が言うにはこの家の周辺には寿命が150年もする白い蛇が住んでいて、蛇と話をすると幸せになることができるという。すると浅田の娘も「わたしも白い蛇を見たことがある」と言い出す。保江には戦前潜水艦乗りだった恋人とこの館山でひとときを過ごした記憶がある。防空壕や飛行機の掩蔽壕を訪ね歩く保江。急にいなくなってしまうので必死に探す人たち。海軍の防空壕の一つで小石の山を素手で堀だそうとする保江。みんなは気が狂ってしまったかと思う。やがてそこから一つの箱を掘り出す。そこには恋人との想い出の品々が納まっていた。
▼白い蛇に出会った時の言葉が保江の脳裏をよぎる。それは「自分に正直に生きる」という言葉だった。恋人と一緒に館山湾を航行する潜水艦を見た時の事が昨日のように思い出す。彼は「あれは潜水艦ではない。(軍事機密なので)夕日が当たって真っ赤に見える、赤い鯨なのだ」と呟く。保江はその恋人との想い出が詰まった手紙や本を焼き払って、昔の想い出に区切りをつける。
▼香川京子と言えばわたしが小学生の頃、若尾文子と並んであこがれの女優だった。先頃終戦直後の映画を見ていたら、香川がキャピキャピギャル風で出演していて、そんな時期もあったのかと思って驚いた。この映画は岩波ホールで公開されたが、わたしはタイトルに杉本彩の出演する団鬼六の緊縛ものの、いかがわしいイメージがあって行かなかった。そして昨年も地元館山で上映会があったが、これも遠すぎて行かなかった。映画は中々良いが、タイトルでソンをしていると思う。先週WOWOWで深夜放映されたので録画して見た。

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