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October 06, 2008

◇「女工哀歌(エレジー)」を見る

▼今朝超多忙。「ニュースにだまされるな」は「朝日ニュースター」(スカパー256chか110°CS352及びケーブルTV)毎月第一土曜日午後10時から放映されていますのでご覧下さい。
▼夕べはNHK教育TV午後10時「ETV特集従軍写真家、小柳次一」を思わず見てしまった。最初に登場したのは知覧で特攻機に、にっこり笑って乗り込む人物の遺族を、石川文洋氏が実家の新潟を訪ねる場面から始まった。
▼◇「女工哀歌(エレジー)」わたしたちが何気なく穿いているジーンズ、無名のものもあればブランド物があるかもしれない。実はその殆どは中国で創られている。四川省の貧しい農村の少女ジャスミンは中学を卒業した14歳である。家は貧しいので高校には兄だけしか行かせて貰えない。そして口減らしのため、父親からなけなしの700元を貰ってバスと列車を乗り継いで広州にある縫製工場の前に立つ。村の人からここに来れば仕事があると聞かされたのだ。守衛所で「人を募集していませんか?」と聞くと、「2階の事務所に行ってみな」と言われる。おそるおそる事務所に顔を出すと、、ジーンズ加工の一工程に組み込まれる。
▼それは縫い上がったジーンズの裏側にある糸のほつれを、小さなハサミを使って切り取って整形する事だ。工場長はかつてたたき上げの労働者から警察署長まで上り詰め、それから縫製工場を立ち上げ社長になる。彼は上海にある仲買会社の気に入られて、納期までに安価で納品することだ。たとえば農村から出てきた、ジャスミンの時給は日本円にして、なんとたった7円である。そして会社の隣にある寄宿舎に6人くらいの同年配の女の子と一緒に住んでいる。しかし決して良い環境の宿舎ではない。そして食費は給料からさっ引き。労働時間は朝9時から5時までなどというのは建前だけ。15時間勤務は当たり前だ。そして午前0時を越す仕事は夜食だけが無料になるので彼女たちの唯一の楽しみになる。しかしそれからまだまだ3時間から4時間の仕事がつづく。納期が守られない会社は「切られてしまう」から社長は必死に班長にはっぱをかける。
▼そして最初の給料日を待ち望むジャスミンだが、資金繰りが悪く2ヶ月以上も支払いが引き延ばされる。かつてはこの工場でもストライキがあったという。少女たちのリーダーはミシンを使ってジッパーを取り付ける作業をして、熟練しているので労働単価も給料も高い。社長はこのように差別化して勤労意欲を刺激しようとする。労働者の抗議があってようやく旧正月前に給料が支給される。しかしジャスミンは最初の給料を貰って他の工場に移られないようにという社長の考えで、一円の給料も出ないで、強制的に貯金に回される。みんな友だちは古里に帰っていくのにジャスミンは工場で正月を越さなければならない。
▼そしてリーダーの少女はボーイフレンドがいて彼を両親に紹介するため、実家に里帰りする。両親や親戚は彼の実家が裕福ではないので、どうやら結婚に反対している。気が弱く、人の良さそうな彼は両親や親戚に馴染んでゆく。そして彼女のためにネックレスをプレゼントし絆は深まっていく。
▼あまりにも労働条件が悪いし、学校で習った労働法とも違いすぎると、ジャスミンは同僚に話し、「警察に訴えようか」と話すと社長は元警察署長だから電話一本で握りつぶされるから止めておいた方が良いと云われる。人気のない宿舎にたたずむジャスミン、ふとこの間創った巨大なジーンズはどこの誰が穿くんだろう。ジーンズのポケットに手紙を入れて聞こうかと思う。しかしそれも友人に止められる。取材社が工場の役職者に納品先を聞くと、「アメリカのカルフールだ」と言い、その現場で陳列する金髪の美女が写る。この撮影には多くの撮影妨害やフィルム没収があったとエンディング・ロールで出てくる。グローバル企業はこのように中国の未成年の少女を長時間労働と低賃金の搾取して成り立っているのである。だから「ああ野麦峠」のような収奪は今中国で実践されている。渋谷イメージフォーラムで。午前3時すぎGoogleのロボットがサーチに何度も来ていた。

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