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October 14, 2008

◇「その土曜日、7時58分」を見る

◇「その土曜日、7時58分」はっきり言ってこの映画の監督をしたシドニー・ルメットはこの20年間ほどの作品はロクな物がない。今回も初日初回に恵比寿ガーデンシネマに行ったが空き席がめだった。両親が小さな宝石店を営んでおり、息子は二人いる。長男アンディは不動産会社に勤めているが、仕事のカネに手をつけてしまったようだ。会社の監査は迫ってくるのでなんとか帳尻を合わせなければならない。そして弟ハンク(イーサン・ホーク)は離婚してきちんと養育費を払えない。家賃でさえ2000ドル妻に借りができてしまっている。その上娘が遠足に行くので100ドル必要だとねだられるが、そのカネさえない。そして毎週木曜日の午後会社を抜け出しては兄の妻(マリサ・トメイ)と密かにベッドを共にしている。
▼そんなある日兄に「良い金もうけの口があるが乗らないか」と誘われる。「絶対安全だ」というその話を聞くと、何と「両親の経営している宝石店」だという。一瞬ビビるが兄から前金で2000ドル貰ってしまっているので、今更「ノー」とは云えない。そこで悪友を誘って銀行強盗役を押しつける。タイトルの「7時58分」」とは店がオープンする直前の時間なのだ。押し入って宝石を袋に入れているとき、休暇を取った店番の代わりをしていたホークの母親は、気丈にも強盗に拳銃を向けて発砲したため撃ち返したため、反撃され撃ち殺されてしまう。もちろん犯人も絶命する。ハンクは失敗に気づいて猛スピードで逃げる。レンタル会社から借りた車は指紋を拭いて誰にも見られていないと、兄のアンディに報告する。しかしレンタル会社から「お忘れ物がありました」と留守番電話に入っている。それは相棒が気分を高めるために聞いていたCDがトレイに忘れてきてしまったのだ。兄のアンディはハンクが自分が実行犯にならなかったこと、母が殺されたことで愕然とする。
▼宝石店を襲っても盗難にあった宝石は保険でカバーできるし、被害者もでないだろうと言う計画は大きな誤算をうむ。父親は兄のアンディを元もと嫌っていたが、妻の葬儀の後の様子がおかしな事に気づいて尾行をする。すると宝石の故買屋からアンディの名刺を手渡される。そうかあの強盗計画の黒幕はアンディだったのだと気づく父親。絶体絶命に追い込まれた兄のアンディはヘロインを吸引するために通っていた、非合法の店を襲うことを考えて実行する。そして大金を掴んだあと海外に(この場合リオ)に妻と高飛びしてしまえば良いのだと思うのだが…。
▼母殺しに子殺し、とにかく殺人のてんこ盛り。そして脚本が悪いのか、それとも監督が悪いのか。3日前、2時間前というカットの繰り返しフィルムが多すぎる。ルメットは82歳とか言っていたが、取り巻きが「監督もう撮るのは止めたほうがよい」と言ってあげないと後世に恥をさらすだけだ。日本のK沢監督がカラーになってからロクな作品を撮っていないように。恵比寿ガーデンシネマで。

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