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December 22, 2008

◇「アラトリステ」を見る

▼先週から家のリニューアルをしているので、落ち着かない。日曜日は工事を一次中断したので心身ともやや落ち着いてきた。その代わり今年はもう大掃除はしなくても済む。
◇「アラトリステ」原作は1600年代のスペインが舞台でアルトゥーロ・ペレス=レベルテというジャーナリストが書いた全6巻の小説がもとになっている。だから映画はこれで終わりかと思うと、それでは終わらず、3回くらい期待はずれの気分にさせられる。つまり脚本家は原作にかなり忠実であろうとして、盛りだくさんな内容にしてしまった。
▼主人公のアラトリステは傭兵としてある奇襲作戦に参加する。その途中で親友イニゴが敵の手にかかって戦士してしまう。彼は虫の息で「息子バルボアのことは頼んだぞ」と言う。もちろんアラトリステは「分かった」と言って彼を抱きしめる。本国に帰国したアラトリステは親友の言葉に従って、息子バルボアを我が子のように育てる。しかしバルボアを剣客にだけはしたくなかったのだが、アラトリステと同じ剣の道を歩こうとする。そして彼にはなつかない。映画はどちらかというと遺児とアラトリステの関係を重視して描いているので、ダイナミックではない。
▼さてあるとき刺客として腕のたつアラトリステは、二人の男の暗殺を依頼される。しかし殺そうと思った瞬間、何か虫の知らせがあって殺害をためらう。その二人はお忍びでマドリードを訪問したイングランド皇太子チャールズとバッキンガム侯爵だった。時を同じくしてアラトリステのもとをアンダルシアからの旅人が訪れ、修道院を襲撃して、そこから修道女を一人連れ出すように依頼される。そんな無謀なことをして、捕まれば死罪は間違いないのだが、義理が絡んでいて断れない。襲撃はしたものの、待ち伏せにあって失敗してしまう。
▼そうしている間にバルボアは宮廷の使用人としてつかえるようになる。そこで知り合った王妃の侍女アンヘリカと知り合いになる。侍女はある時バルボアに「近衛兵に一人空きがある。わたしが推薦すればあなたは数年後には大尉になれる」と甘い誘いをする。しかしバルボアは二人でイタリアに逃げようと誘う。侍女は夜待ち合わせ場所に行こうとするが、王女の「ここにいれば貴族になれる。子どもも、またその子ども…」という言葉が頭を駆け巡る。結局裏切って待ち合わせ場所には行かず、バルボアは捕まりガレー船の漕ぎ手にされてしまう。
▼一方アラトリステは夫のいる舞台女優マリアに恋をしてしまう。あるとき公爵から狩猟をしている時に鹿の命を救ったとして、豪華な男性用ネックレスを褒美に貰う。彼はマリアに求婚すべくネックレスを宝石商の所に持ちこみ、女性用のネックレスに交換してもらう。それを持ってマリアの元に向かうが、マリアは裏切り玉の輿に乗りアラトリステは、瀕死の重傷を負わされてしまう。だから恋は盲目というではないか。恋は正常な判断を奪ってしまうから、映画の中の女を簡単に信じてはならないのだ。ここでアラトリステは死んでしまったかと思ったが不死身に生き返る。そしてオランダとの闘いに参加する。この騎兵との闘いはすさまじいの一言で、これだけでも一本の映画になるくらいだが、話の流れとしては散漫になってしまった。
▼帰国して梅毒患者を診ている修道院を訪ねる。そこには梅毒で痛々しい姿をしていたマリアが収容されている。そして「俺はお前と結婚すべきだった」といって高いネックレスをマリアにかけてやる。マリアの目からは後悔の念で大粒の涙がこぼれ落ちる。オランダとの闘いでアラトリステは死んでしまったかと思ったが、最後はバルボアをかばい、重傷を負いながら帰国して刺客を商売にして生きる。女にだまされ、自暴自棄になるかと思った二人だったが、苦難を持ちこたえ自分の信念を貫いた男の話になっていた。日比谷シャンテで。
▼昨日『鍵盤乱麻』HPは109000番になりましたが、お申し出はありませんでしたので、次回の11万番に廻します。

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