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February 23, 2009

◇「ロルナの祈り」を見る

Neko4(トルコのネコちゃん)
▼土曜日住んでいるマンションの会議に出ようと思って外にでたら隣人のIさんにバッタリ出会った。そして「ケーブルテレビに出ていましたね」と言われたのでびっくりした。あれが放映されたのは2年前なのだが、どうやら繰り返して放映されているらしい。その話をしていると携帯が鳴ってS編集長から「シネマの締めきりですが」と言われる。2月15日以降の企画書も届いていないので締めきりの日時も分からない。「後で送るから」と言って電話を切る。午後の予定があったので、会議は1時間で切り上げて、「キャラメル」と「ラ・ボエム」を15分で書き上げて送信してから取材に出掛ける。しかしはっきり言って「ラ・ボエム」はあまりお勧めの作品とは言えないので気に掛かる。
▼取材に行ったら、3年間音信不通になっていた元読者に再会することが出来た。関西のご実家に戻っているらしいという噂は聞いていたが、メールアドレスの変更されて連絡はつかなかった。お聞きすると「大学に戻って3年間勉強していた」という事だった。カレンダーの裏を利用した新しい手作りの名刺を頂いたら、○○博士の肩書きが加えられていた。これからまたメルマガをお送りする約束をした。
▼日曜日わたしは朝から恵比寿ガーデンシネマに一日中入り浸っていた。朝10時半からの「ロルカの祈り」のチケットを買ったら9番目だった。同じく午後1時50分からの「ロックンローラ-」のチケットは1番目だったので、何か嫌な予感がした。1本目が終わってから次の作品まで1時間半あるので渋谷まででて昼食を食べて所用を済ませる。渋谷は隣の駅だから30分の余裕を持って戻ることが出来た。
▼夜校正紙がファクスで送られて来る。「ラ・ボエム」は自分が納得する作品ではなかったので、「ロルナの祈り」の差し換え原稿を書き上げて、写真を添付し「出来れば入れ替えて欲しい」とメールを送ったのが午後10時頃だった。果たしてわたしの無理を聞き入れてくれるかどうか?完成原稿はできているが、それではメルマガの楽しみがなくなるのでいつものメモに書き換えてご紹介しよう。
◇「ロルナの祈り」この映画をみてわたしはふと近松門左衛門の「冥土の飛脚」を思い出した。文楽や歌舞伎のそれはカネに縛られた男女の心中までの話だが、昔も今もなぜこうまでも似ているか。映画はベルギーが舞台になっているが、小ぎれいな店を開く夢を見ている22歳のロルナという女性が話だ。彼女は麻薬中毒の男性と同居(偽装結婚)している。それは彼がベルギー国籍を必要としているからだ。時々禁断症状を起こしてはロルナに迷惑をかけては、病院に出入りしたり、売人から麻薬を買い入れている。実は彼女はドイツにいる恋人と店を開く計画を持っている。不動産の物件を借りるには大金が必要になる。そこで偽装結婚で資金を調達しようとしている。ロルナは相手が国籍を取得したらすぐ離婚したがる。それには相手が暴力を振るったことにすればよいと思う。しかし同居者は気立ての良い青年で仮にも暴力など振るうことはない。しかたなくロルナは自傷して、「暴力を受けた」という証明書を病院に書いてもらい、警察に提出する。
▼EUが発足して17年たち、人びとは圏内のあらゆる所で暮らすことが出来るように見える。しかしそこには言葉の壁があり、安定した生活をするには国籍をどうやって取得するかという問題がある。ロルナは偽装結婚を繰り返し、いるうちに麻薬中毒の男性に一度だけ身体を許したため、妊娠したのではと病院で検査を受ける。一度は堕胎しようとするのだが、その瞬間罪悪感を感じて手術台から逃げ出す。ロシア人と「結婚」するとき相手は子持ちでは契約条件と違うと文句を言う。再検査の結果妊娠していない事が分かるが、ロルナはそれでも「妊娠している」と空想を続ける。そしてマフィアが自分を抹殺してしまおうと思い込んでしまう。さらにそれが恋人に知られてた時、カネ以外に信じられる物がなくなった自分自身に気づく。だがその代償はあまりにも大きかった。恵比寿ガーデンシネマで。

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