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February 26, 2009

◇NHKBSの「プラトーン」を見た

Harimazaka(文京区播磨坂の河津桜、もう散りかけていた)
▼2年前に公開された映画で『グアンタナモ、僕達が見た真実』というのがある。これは公開当時このブログでもご紹介した。昨日の新聞でこの拷問所から解放されたイギリス人の話が報道された。それはまさに映画そっくりである。というのはおそらくあの映画はここに収容されていた人びと、あるいは米軍関係者の話を子細に検討して作られたのだと思われるからだ。映画ではアフガンを旅行中だったイギリス人が、たまたま肌の色が現地の人と同じだったので、アルカイダのゲリラと思われて収容所に送りこまれてしまうのだ。そして新聞報道のように「中世的」な拷問でも口を割らないので、イギリス情報部MI-6と思われる人物を送りこみ、彼(拘束された容疑者)に「助けに来たから全部吐いてしまえ」とそそのかす。しかし「やっていないものはやっていないとしか言えない」と「自白」を拒否する。ところが助けに来た情報部員自体がニセだったのだ。昨日の報道でも同様話が出ていて、「絶望の底に突きおとされた」と彼は述懐している。自白させるためにはあらゆる手を使う、アメリカ情報機関の汚い手口がここでも明らかになった。
▼映画「シッコ」の中でもマイケル・ムーアがグアンタナモ基地に近づいて、「キューバに入国するにはどうしたらいいんだ」とハンドマイクで怒鳴るシーンがあったので、覚えていらっしゃる方も多いと思う。
▼昨晩NHKBSで「プラトーン」を放映したのでついつい見てしまった。もちろん映画館でも見ているのだが、改めでこうして見直すと「地獄の黙示録」、「フルメタル・ジャケット」と自分の頭の中ではかなり混乱してしまっている。最後に「ベトナム戦争は敵との戦いではなく味方、自分との戦いであった」と字幕ででてくる。戦争とは組織戦だから命令系統がなければならない。しかし上官が優れているかどうかは、例え士官学校をでて成績が優秀だけでは、部下に信頼されるかどうかは別問題だ。実際にはその逆な場合が多く、多くの上官は「俺が上司だから部下のお前は黙って言うことを聞けばいいのだ」という態度で接してくるから、一般兵士たちは反発する。現実のベトナム戦争でも指揮官が背後から撃たれた(つまり味方)ケースが、20%もあったという調査があるくらいだ。それだけみんなに嫌われていたのだろう。
▼この映画ではベトナムの解放戦線がアメリカ映画としては初めて組織戦としてのその姿を現した映画だったと思う。わたしがその中で感心したのは、木の棒を3本組み合わせて進むべき方向を折りたたみ式の黄色い→(矢印)を作ってサッと大きな木に架けていたこと事だった。この戦争でのアメリカ軍の死者は4万人、ベトナムは南北で100万人の兵士が死亡したとされる。たしかホーチミンは「独立ほど貴いものはない」と言ったが、生き残った人たちはその思いを、祖国の建設に生かしていると、自信を持って言い切る事ができるだろうか、と思う。

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