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February 25, 2009

◇「怒りの葡萄」と24日の「ガイアの夜明け」

▼NHKに赤報隊を名乗る人物から銃弾らしき物が送りつけられているという。わたしはクビを傾げたくなるのは、NHKは政府の代弁機関に成り下がっているのになぜ、自称「赤報隊」が登場するかだ?それに銃弾orライフル弾らしきものの実物が一向に公開される様子がないことだ。実弾かどうかはわたしが見ても1分で真性か偽物かは判断が付く。このもったいぶった報道の姿勢がまったく分からない。
▼月曜日の夜NHKBSで「怒りの葡萄」が放映されたので録画して見た。これは1940年のアメリカ映画で当時アカデミー賞でジョン・フォードは監督賞を受賞した。あまりにも有名なスタインベックの作品なので詳細は省略する。主人公は殺人罪で刑務所から4年ぶりに仮出所したドム・ジョードだ。古里オクラホマの農場に帰ってみると農地は荒れ果てていた。母のマアだけがしっかりしていたが、もう土地は人出に渡っており、銀行が立ち退きを迫っている。抵抗する農民にはめもくれずトラクターに乗っていた元農民は俺もこの仕事をして3ドル貰って生計を立てているのだと語る。トラクターで一気に挽きつぶされたバラックの様な家。一家はオンボロで壊れそうなトラックに家財道具を積んで新天地へと旅立つ。カリフォルニアに良い仕事があると目指すのだが、先に行っていた人びとはまた仕事がなく、子どもたちは飢えに苦しんでいた。
▼農場経営者は警察を使って言うことを聞かない労働者を痛めつける。あるとき知り合いが殴れたので仕返しをしてたたきのめしてしまう。しかしトムは仮釈放の身だ。それがバレると刑務所に送り返されてしまう。友人は身代わりになってトムをにがしてやる。再び桃の農園へと向かう。そこは新しい楽天地の様に見えたが、徹底した弾圧と労賃叩きで成り立っていた。そして顔に傷を負ったトムもまた既に指名手配されていたのだ。
▼24日午後10時からの12ch「ガイアの夜明け/派遣切り…その後」を少しだけ見た。神戸の派遣労働者の話が一つ出ていた。彼は40代後半の男性で三菱重工関連会社に勤務している。彼は玉掛けとか特殊車両の運転とか4つほどの資格をもっている。しかし仕事がないので「切られそう」になっている。彼は法律の存在をしらなかったし、息子さんもまた派遣で仕事をしておえろ、「学校で法律の事は習わなかった」という。彼は、はりまユニオンという労組に相談に行って、一人で労組に加入して身分の保障を求めて闘おうとする。ユニオンの専従者は「三菱に刃向かわなければ雇ってやる、という空気が昔からあるところだから、難しい闘いになる」と発言していた。
▼わたしはこの二つを比較して今も昔も何一つ変わっていないと思った。前者の「怒りの葡萄」も終わりの方で今は時給5ドルだが、次々新しい仕事を求めてやってくる人がいるから明日には2・5ドルに単価を切り下げられるとトムの親友は言う。トムは一瞬信じられないとクビを傾げるが、親友が警察に殺害され、経営者は翌日実際に単価の切り下げを通告してくる。言いなりになる従順な労働者には優しく、抵抗する労働者には死(首切り)をもって見せしめにする。この部分があまりにも昔と今が共通している。トムは最後に「民衆はいつでも生き続けるんだよ・・・」とつぶやく。「怒りの葡萄」はレンタルビデオにもあるのでぜひご覧頂きたい。「カニコー」よりも絶対良い作品だと思う。

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