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March 24, 2009

◇「チェ 39歳 別れの手紙」を見る

▼◇「チェ 39歳 別れの手紙」「パート1」を見た時そのひどさに、この「パート2」は見に行くのはよそうと思っていた。しかしある映画評論家のサイトを見ていたら、「ソダーバーグ監督は期限が切れて情報公開法で明かにされたCIAの文書なども見て、新解釈をしているというので、重い腰をあげて映画館へと向かった。1965年ゲバラは公式の場所から忽然と姿を消してしまう。TVは様々な憶測が飛び交う中、カストロがキューバ共産党中央委員会の場で、ゲバラの「別れの手紙」で「ささやかなわたしを必要としている国へ」を公表する。ゲバラは変装して66年11月にボリビアに米州機構の職員として入国する。映画はいわゆる「ゲバラ日記」を中心にして描かれる。当時ボリビアはアメリカの支配のもと、原住民のインディオたちは圧政に苦しめられていた。
▼余談になるがTVで福山雅治の缶コーヒーのCMで、「手摘みコーヒー豆」というのが流れている。しかし現地では手摘みなどという手法では採取されることはない。大体アメリカの穀物メジャーが機械で刈り取る。そして現地で作業している人達は、本物のコーヒーなどを口にすることは出来ない。貧しい彼らはインスタント・コーヒーを水で薄めて飲んでいるのが実情なのだ。もっともTVのCMは嘘ばかりで、一々指摘していたらキリがない。
▼ゲバラは武装闘争に反対するボリビア共産党の支援を得られず、孤立していく。そしてゲリラに入隊した男達の士気も強いとは言えず、分けて食べるべき食料も、勝手に食べてしまう隊員もいる。そして唯一の通信手段は無線電信だけなのだが、その電鍵も雨で錆び付いて使えない。つまり受信だけだ。しかし「敵」は最新の通信機器を持って来ている。アタッシュケースから取り出す、何からキーボード一式が2回ほど写るがそれだ。形状からすると衛星を使ったバースト通信システムとは違うようにも見えるが、わたしが知っているものとは違う。しかし彼らはこれを使って作戦を立て、アメリカからの指示を仰ぎ、あるいはデータの照会をおこなっていたのだろう。
▼もう一つゲバラに接触を試みた3人の男達である。その中でもとくに怪しいのはフランスの思想家レジス・ドブレである。彼はボリビア軍に逮捕され30年の懲役刑を受ける。しかしその後、何らかの司法取引によって釈放され「革命の中の革命」を書きその中でゲバラを持ち上げ、ひととき人気者になる。しかし現在は当時の思想と逆の事をしている。様々な状況証拠から、近年ではゲバラたちの事を軍当局にしゃべったのはドブレという事になっている。事々左様に実践経験のない思想家というのは、自分の身だけが可愛くかくも弱いものなのだ。
▼ボリビア共産党はゲリラに協力していると、軍に弾圧されると言う思惑でゲバラへの協力を拒否する。ゲバラは実質目隠しをした状態で戦闘を余儀なくされる。しかもボリビア軍はアメリカ特殊部隊の指揮によって3つの区画を包囲されしらみつぶしで、捜索を狭められる。ゲバラヨコの連絡もとれないので捕まるのはもう、時間の問題だった。

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