« March 2009 | Main | May 2009 »

April 30, 2009

岩波ホールで◇「子供の情景」を見る

▼一週間前の某新聞で「子供の情景」がコラムで紹介されていたが、どうもピント外れな事を書いている。いやこの筆者はきょうの朝刊のコラムでもヘンリー・フォンダの「12人の怒れる男」の事を書いているが何かおかしい。それでわたしは昨日神保町の岩波ホールにこの「子供の情景」を見に行った。午後2時からの上映に行き、チケットを買ってから近くの中華レストランで遅い昼食を摂った。そこに映画を見終わったばかりの年配のご婦人が二人やってきた。「日本も終戦後あんなに酷くはなかったね」という様な会話だった。つまり岩波ホールに来ただけで、自分のステータスが高まってしまったように感じていらっしゃる方。しかし内容は理解していない。現実に映画が終わってから見に来ていた二人の青年は「やっぱり分からないな」と話していた。ではわたしなりの解釈を書く。
◇「子供の情景」(ちなみに原題は「ブッダは恥辱のあまり崩れ落ちた」である)映画はバーミヤーンのブッダがタリバンの爆薬で崩壊するところから始まる。この場面に映画の言いたい事が詰まっていると思う。人間の作った文化が永遠であるはずはない。それは海外の世界遺産の一つでもご覧になればほとんどが「瓦礫」であることが分かる。それを現代の人間が観光資源にしようとしただけの話だ。自然の力に人間が勝てるはずもない。地球の歴史から見れば人間の棲息しているのは何万分の1でしかない。タリバンにしてみればブッダもまたそのときの権力と結びついた、宗教という名の支配システムの一つなのだ。
▼先の新聞社の例で言えば、911事件の1ヶ月後に「あれはアルカイダの仕業である」と声明して政府与党の一部からも「そんなに断定して大丈夫か?」と言われたほどだ。ブッシュはビン・ラディンを匿ったのはアフガニスタンだ。麻薬で資金を作っているのもアフガンだとして攻撃した。この新聞社はそこからボタンの掛け違いが始まってしまった。わたしは911について言えば、きくちゆみさんが指摘しているように、これはアメリカの関わった謀略だと思っている。
▼破壊されたブッダの近くに住む少女バクタイは子守を任せられている。ところが洞窟の隣に住む少年は学校に行っており、教科書にある「クルミの実が落ちて少年に当たった。しかし小さいクルミの実で良かったが、大きな石だったら命がなかった」という話を得意になって読むので悔しくてしかたない。少女は女であるために学校に行くことができない。少年に相談すると、「ノートと鉛筆、それに鉛筆削り」が必要だという。それには20ルピーが必要だが少女はお金がない。母も留守で少年に言うと「飼っている鶏の卵を売ればよい」と教えてくれる。4個の卵を売って交換すれば20ルピーは得られるらしい。しかし途中で卵は割れて2個になってしまう。店の商人はこれではノートしか売れないという。バクタイは鉛筆の代わりに母親の口紅を代用する事を思いつく。
▼少年の通っている学校に辿り着くと教師は「ここは男子校だから女はダメだ」と追い出される。小川に沿って歩くと女子校に辿り着く。女性教師はアルファベットと数字の「5」(ハートマークの逆に書く)を教えている。しかしバクタイの席はないので口紅と使ってクラスの女の子の顔に化粧をしている。教師が黒板から振り向くと全員奇妙な顔になっているのでバクタイは再びつまみ出される。
▼とぼとぼ歩いているとタリバンの戦争ごっごをしている少年たちに捕まる。「お前は無神論者だ。アメリカのスパイで女だから処刑する」と捕まって洞窟に押し込められてしまう。そして穴を掘って生き埋めの処刑にされようとする瞬間、二つの凧が飛んできて、少年たちの興味がそちらに移ってしまう。あまりにもバクタイの帰りが遅いので隣家の少年がバクタイを探しにやってくる。しかし逆に少年が落とし罠に嵌ってしまう。そこから何とか脱出し、バクタイと一緒に逃げる。少年は捕まったとき「死んだふり」をすれば逃れられる事を知っている。しかしバクタイはそれを知らないので必死に逃げる。少年は叫ぶ、「逃げるんじゃない、一回死ねば生きられるんだ」と。
▼映画は何も結論は出さない。自分で考えるしかない。少女バクタイはただ女であることによって様々な差別を受ける。それがアフガンの現実である。タリバンが復活する理由はカルダイをトップに据えたアメリカの占領政策では、貧富の差は拡大するばかりで何も解決しないからだ。それどころか悪化している。アフガンにおける新しいアメリカの軍備増強政策は、ブッダの「崩壊」と「恥辱」をますます激しくさせている事に間違いはないはずだ。

|

April 29, 2009

火災報知器の設置が義務づけられたというならば

▼祭日と土日はあまり考えなくても良いテーマにしている。毎朝ラジオを聞いているとN社のCMが流れてしゃくに障る。「法律により火災報知器の設置が義務づけられました」というのだ。家電メーカーは売れないので次々政府に圧力をかけて法律を作る。その最大のは「11年に地デジに全面的に切り替わる」というやつだ。こっちが地デジにしてくれと頼んだわけではない。もし難視聴対策だったら、最初NHKが言っていたように、全面的にBS放送にするのが価格的にも安いはずだ。メーカーの狙いは受像器の全面買い替え需要を狙っているのだ。送受信装置からアンテナまで全部変えたらどれだけの予算が必要になるのだろう。そして流れてくる番組と来たら、相変わらず安上がりなクイズ番組、バラエティ番組、それに旅番組だけだ。さらにNHKニュースと来たら政府の広報機関に成り下がっているから始末が悪い。
▼こういう論理で行くなら、「自衛隊は憲法違反ですから廃止が決まりました」というアナウンスがあってもおかしくはない。

|

April 28, 2009

イーストウッドの最高傑作「グラン・トリノ」

▼昨日は半袖で取材に出掛けたが寒くて、寒くて参った。このところWOWOWで深夜にとても面白い番組を放映している。午前0時なので当然その時間わたしは起きていない。すべて録画して見るのだが、先週水曜日のアルゼンチン映画「今夜、列車は走る」と、土曜日のベルギーの「やわらかい手」はもの凄い映画だった。いずれ時間を見て書こうと思う。
◇「グラン・トリノ」最愛の妻の葬式場面から映画は始まる。葬儀に来た二人の息子は気に入らない。その妻も気に入らない。さらにへそだしルックで来た孫娘はもっと気に入らない。それに牧師の学校を出たばかりの若造の説教はさらに気に入らない。主人公のウォルト(イーストウッド)はデトロイト郊外に住み昔フォードの自動車工場で車を作っていた。その自分の手の加わった73年生のグラン・トリノは自慢の名車だ。しかし息子の一人は日本車のセールスマンで家族ともどもそのトヨタの車に乗り歩いている。
▼ウォルトは小さいながら自分の家があり、芝刈りをして夕方になったら缶ビールを飲むのが楽しみだ。その隣にアジア人一家が越してくる。アジア人というのは米とうい草を喰うから大嫌いだ。というのはウォルトは朝鮮戦争に従軍して13人ほど殺している。なかでも一人無抵抗な少年兵を殺した経験は、今でも夢に見るほどおぞましい。だから得体の知れないアジア人は苦手だ。
▼ある夜奥にある車庫で物音がするので、M1ガーランド銃に弾を込めて駆けつけると、ウォルトが宝物の様にしているグラン・トリノを盗もうとしている男を見つける。銃口を突きつけると男は蒼白になって仲間たちと逃げていく。翌朝分かったことはその青年は隣に住むラオスのモン族一家の息子タオだった。お詫びにタオはウォルトの家の何か家事を手伝うというので、とりあえず芝刈りをさせる。それもすぐ終わってしまうので、屋根の修理をさせたりるす。うんタオは筋が良いから、友人が経営する工場で働ける様に推薦してやろう。ヘルメットや電工ベルトなどを買ってやる。そして「支払いは給料が出たら返してくれればいいよ」と気前良くいう。しかし通い始めたタオをチンピラグループは再び襲って、顔にタバコの火を押しつけ道具を取り上げ逃げていく。
▼「どうしたのだ?」と驚いて聞くウォルト。タオは実はグラン・トリノを盗めるかどうかはチンピラ・グループに入るための「テスト」だったのだと明かす。怒ったウォルトはフォーティ・ファイブを持って数人の仲間を「二度とタオに近寄るな」と脅す。ところがチンピラたちはMAC11を持ってタオの家を遅い窓ガラスをすべて割る。しかもタオの姉に酷い暴行を加えて送り返す。妻が死んで自分の殻に閉じこもりがちだったウォルトはこの姉の努力があって、友だちと交流する楽しさを教えてくれたのだ。この恩人の姉にこんな暴行をするとは許せない、ウォルトはある決意を持って、単身チンピラの家に押しかける。
▼若い牧師はウォルトに嫌われながらも、「奥さんの遺言だ」と言ってウォルトの懺悔させようとしつこく通ってきて、最後の方になって初めて「懺悔」させる場面はとてもよい。今までのイーストウッドならば最後は銃を乱射し「終わり」なのだが、今度は違うぞ。この5年ほど「ミリオン・ダラー・ベイビー」、「硫黄島…」シリーズなどから「チェンジ・リング」まですべて見ているが、この映画は年輪を重ねた彼では作れない傑作である。

|

April 27, 2009

◇「スラムドッグス$ミレナリア」を見る

▼朝刊にある週刊誌の広告が載っていて、あの千葉県知事が新興宗教に入信していたという。調べて見たら以下のサイトに詳しくふれられていた。昨日のアンケート調査を見ても圧倒的に「支持しない」が多いことがわかる。
▼◇「スラムドッグス$ミレナリア」インドのスラムに生まれたジャマールはみのもんたのようなあくの強い司会者の取り仕切るクイズ番組にゲスト出演している。スラム街で生まれた彼は教養もないので、そんなにスラスラ答えられるのは、何かトリックがあるに違いない。そう考えた警察は放送局から出てきたジャマールを密かに引っ張り拷問を加える。「どんなインチキをしたのだ。吐け!」と。殴る蹴る、それに電気ショックまでするが彼は口を割らない。
▼ジャマールは兄のサリームと小さい頃から暮らして来た。それにもう一人妹のように可愛いラティカがいた。幼いときイスラム教徒だった彼らはヒンズー教徒に襲われ、母親は殴られて死亡してしまう。その後は言語に絶する苦難の道を歩くことになる。幼いとき優しい大人に「保護」される。食べものをふんだんに与えられた3人は「まるで叔父さんたちは聖人のようだね」と褒め称える。しかしそれは子どもをダシに使ったマフィアだったのだ。兄弟はマフィアの隙をついて逃げ出すが、ラティカだけは捕まってしまう。スリにかっぱらい、ニセの観光ガイドをで次第に腕を上げてマフィアの手下として稼ぐようになる。
▼そして段々難しくなるクイズに挑戦するジャマール。クイズの仕掛けはイギリスで生まれたもので、日本でもみのもんたがやっていた。賞金は倍、倍と上がって行くが、もし答えられないと今まで積み上げて来た賞金はゼロになってしまう。この場面は警察の取り調べと交互に進んでゆく。そして最後の問題は翌日に繰り越される。そのラストの問題が「三銃士の2人までは明らかにし、3人目は誰か答えろ」というのがある。わたしはてっきりダルタニアンかと思ったが、それは外れだ。そして電話を1本だけかけて聞いても良い、とされる。兄の携帯に電話すると、出たのは何とラティカだった。彼女はマフィアの愛人として拘束されていたのだが、ジャマールの兄は身代わりとなって彼女を逃がしてやり、自分の携帯を持たせたのだ。
▼お話しとしては前半3分の1は面白いが、後半はいかにもハリウッド的である。だから本国インドではあまり人気はないという。ジャマールは全問正解になり、最愛のラティカと再会できることになった。しかしあの大金はどうなってしまったのか定かではない。そしてエンディングと同時に駅のプラットホームで、突如踊り出す二人。これがいかにもインド映画らしさを装った付け足し部分だった。

|

April 26, 2009

森田健作は知事の資格があるか?アンケート

▼きょうは何人もの方から情報の提供をいただいた。10年ぶりくらいにインターネットの環境が備わった方がお一人。今週の「週刊文春」に面白い記事があると教えて下さった方など。まずは下のアンケートに投票していただきたい。クリックして数秒すると結果がグラフに反映されます。
▼実は先々週取材して書いた原稿をめぐり色々あった。それはインタビューを受けた人から「ゲラを見せて欲しい」と言われたことだ。「ゲラはすぐ下阪(印刷出来る状態にする)のでダメだ」という。「原稿だったら良い」とわたし。その最初の原稿を相手に見せたら、10ヶ所くらい「書き直して欲しい」という指示があったので、その指示通りに書き直してファクスで送った。今時メールをやっていないとは困った人だ。すると「わたしの言いたい事が何も分かっていない。こんな記事を出されたら大変な事になってしまう」とおっしゃる。わたしはICレコーダーも回してあるし、相手にお金を貰って「○○の一代記」を書く事を頼まれたわけでもない。理解しているかどうかは認識の違いである。それに相手が正しいと思う通りに書いても読者に読まれるかどうかは分からない。わたしはもう面倒になってやる気も失せたので、「どうぞ気の済むように自分で直して下さい。しかし発表される記事はわたしの書いたものではないので、無署名で写真(編集部)にします」と答えた。その直しの原稿が上がって来たのは先週の土曜日だった。「わたしは土曜日は仕事で電話に出られない」と言ってあるにもかかわらず、仕事の最中ファクスが入らないとか電話で言ってくる。仕方なく仕事で立ち寄った先のファクスを教える。
▼受信して見ると汚い手書き原稿である。ざっと見た感じ規定の1600字を大幅に超えている。そのことを話すと「指定の字数で書いた筈だ」と強引だ。土曜の夜にパソコンで清書、打ち直して「長いので400字数分の超過をこちらで削るか?」と尋ねると「自分で削除する」と言うのでファクスを送る。戻って来た原稿はそれでもたった200字しか削ってなかった。あまりにも主観的というか、自分の自由になる世界だけで、わがままを通して来た人にはつき合い切れないと思った。

|

April 25, 2009

海外旅行は景気のバロメーターか?

▼なぜか必死に書いている平日よりも、休日のアクセス数が多かったりする。きょうの午前中もアクセスして下さった方は多かった。
▼土曜日の朝は「旅サラダ」見る事が多い。実はその直前の7時57分頃から、星座占いがあるので、それを見るのが興味の一つだ。きょうのわたしは全部星一つで運勢は最悪の予想だ。そういう時に限って乙女座の連れ合いはかなり良い運勢な事が多い。さてきょうはエジプト旅行の最終日だった。鈴木蘭々はツタンカーメンを見た後にクルーズ体験をした。その夜間クルーズではベリダンスが紹介されたが、さすがエジプトは本場なのでとってもセクシーだった。もう一つ、トルコのコンヤでやっているトランス状態になって踊るのとそっくりな踊りが紹介された。おそらくかつてはこの地もイスラム教徒が支配していたので、そのときエジプトで流行らせたのではないかと思った。スカートを穿いた男性が、それを二重の傘のようにさせてクルクル周り、かつてはトランス状態になっていたと紹介していた。
▼午後のラジオを聞いていたら、「ゴールデン・ウィークに入って海外旅行に向かう人も4万人とピークを迎えた」という。こんな海外旅行者の数で景気を計る方法をいつまで続けるつもりなのだろう。今や新聞の格安ツアーの価格を見れば、韓国など1万5千円。ハワイも4万円台なのだ。要するに貧乏人は海外旅行に行き、金持ちは国内を旅行する時代になっている。

|

April 24, 2009

泥酔タレント逮捕のタイミング

Fujimaturi(亀戸天神の藤開花状況)
▼しかし23日のNHKの昼のニュースのトップに来るような事件なのだろうか?昨日ブログリーダーを使ってあるブログを読んでいたら、「Kが捕まったらしい」という。そのリンク先を辿っていくと「2ch」だった。もし無名の酔っ払いが同様な事をしても、おそらくトラ箱に入れられ、翌日録音を聞かされて「説諭」されて放免になるはずだ。誰も報道しないが、この裏には芸能界を取り仕切る「Bプロダクション」とそれを擁護するためにそのプロダクションの顧問弁護士になっている、いわゆるヤメ検たちがいる。その巨大な利権が絡んでいるのだろう。
▼だが昨日国会では大変な事が起こっていた。いわゆる「海賊法案」が自民党と公明党によって衆議院本会議で強行採決をして、賛成多数で可決したのだ。ソマリアの海賊対策については何度も書いてきた。最近の例でいえばアメリカがソマリアに武力介入して失敗した。この経過は映画「ブラックホーク・ダウン」に詳しい。そもそもアフリカの貧困はヨーロッパ各国が先を争って植民地にして収奪をした事が出発点になっている。ヨーロッパの「先進国」による収奪で、現在の貧困が起きているのだから、まずこの問題を解決しなければならない。
▼国が崩壊してしまったソマリアを再建する道のりは遠い。しかし隣のソマリランドは武器を一掃して安定した国になっている。この経過は朝日の松本仁一の「カラシニコフ2」に詳しいので一読していただきたい。小銃などの武器をなくしていく経緯は、先日の「プロフェッショナル」や伊瀬崎賢治の「武装解除」を参考にされると良いと思う。武力ではなく、まともに働いて普通の生活をすることが出来るシステムを作るため支援すべきである。

|

April 23, 2009

NHKプロフェッショナル、瀬谷ルミ子を見る

▼NHK21日夜「プロフェッショナル」を見た。この日登場したのは瀬谷ルミ子さん(32)という女性だった。彼女は中東やアフリカなどの紛争地に赴き、DDR(武装解除・動員解除・社会復帰)という国家規模での武装解除をする仕事を請け負っている人だ。過去10年間、瀬谷さんは国連職員や外務省職員などとしてシエラレオネ、アフガニスタンで兵士から武器を回収して、治安を回復させ、国を復興へと導く活動をしてきた。現在の身分はNGO日本紛争予防センター事務局長で、言わば国連や外務省ではなく個人として仕事を請け負っている。
▼この番組ではビデオカメラとともにケニアに行ってきた。そこでは武装解除した元兵士たちが出身の村に戻る場合、どんな手にどんな職業を持たせる事が「社会復帰」することにつながるか考え、レポートを国連などの提出することだった。彼女の持ち物は極めてシンプルだs。B5のノートパソコンとチェキ(インスタントカメラ)、とソニーのデジカメ、それに必需品のマラリア予防薬で過去に6回罹っていると言っていた。
▼現地に乗り込むと錆び付いているがAK47やAKM47、それにドイツ製のG3などがゴロゴロしている。怖くないか?という茂木の質問に「飛行機のタラップを降りる瞬間は気を引き締める。しかし銃を持った人と交渉したり対峙するとき、本当に撃つつもりか、たんなる威嚇かは分かるようになったので、怖くないという。
▼シエラレオネにはあの武装解除の専門家である伊勢崎賢治も行っていたところだ。今回の場合彼女の目的は武装解除後の仕事である。解除して古里に戻っても、役に立つ仕事がなければ、「喰う手段」として、せっかく武装解除しても、元の木阿弥になってしまう。彼女は聞き取り調査した事をホテルに帰るとメールで連絡しあう。仕事はコミュニケーションがすべてだ。彼女がこの仕事に入ったのは小学生の頃、飢えたアフリカの子どもが写っている一枚の写真を見たことだ。この子どもの飢餓を救う方法はないかと考える。そして大学院は武器解除という専門の学問がある、イギリスの大学に進学する。わたしはこれぞ人のためになる学問だと思ったな。
▼チェキは撮影してすぐ写真になるので、現地の子どもたちと親しくなるために自分が用意したものだ。ソニーの小型デジカメはレポートを提出したり、現地の軍の幹部と一緒に写真を撮ったとき、それを他の部族の幹部に見せて信用させたりする。
▼しかし彼女に出来ることは、解決のための「糸口」であくまでも手助けである。実際それをやるかどうかは彼ら現地の人達の決意にかかっているのだ。問題の解決は「銃」という武器ではなく、コミュニケーションを深める事がすべてなのだなという事を痛感させられた。

|

April 22, 2009

◇「ミルク」を見る

▼◇「ミルク」「ピアノ・レッスン」などに出た俳優のハーヴェイ・カイテルをしっている人は多いと思うが、ハーヴェイ・ミルクの事を知っている人は少ないはずだ。このわたしも映画を見に行くまでは飲む「MILK」がテーマかと思っていたくらいだ。サンフランシスコのカストロ地区にやってきたミルクは写真店を開こうと考える。1960年当時は男性の同性愛者に対する偏見はかなり多かった。店から追い出されたり、モノを売らないという店も続出した。ミルクは仲間たちと、自分たちの考えを認める店には積極的に出入りして、そうでない店をボイコットする作戦に出た。
▼時として当局はゲイを弾圧しようとする。しかしミルクはトランジスタ・メガホンを自宅に置き、彼らを言葉巧みに誘導する。つまり警察権力には「自分が彼らの怒りを静めてやるから弾圧をやめろ」とデモのコースを変更させ、直接対決しないようにする。そして議会の方に誘導してみせる。それで権力側には自分の統治能力のあるところを誇示するのだ。それら実行するには紆余曲折があるのだが、やがて彼は自分がゲイである事を公表した上で、サンフランシスコの市政執行委員(スーパーバイザー)に立候補しようとする。そこで自分の取り巻きだけでは力不足だと感じたミルクは女性人権活動家を一人雇い入れる。みんなは最初彼女を毛嫌いする。しかしマスメディアに対する力、つまり彼女の力でミルクのやっている事を記事に掲載させる。ことなどで次第に力と影響力を広めていく。
▼そしてついにスーパーバイザーに当選する。しかしそこには立場は反対だが旧知のダンという執行委員がいる。そこでは同性愛の教師を解雇させるという法案6号が審議される。当然ミルクは反対するのだ。ミルクらは反対のデモを組織して騒然となる。
ミルクの側近は「もしこの法案が可決したら暴動が起きるかもしれない」と言う。ミルクは平然として「自分は市政執行委員の立ち場だからはそうはいえないが、しかしそうなれば暴動が起きた方がいいのだ」という。議会周辺は騒然となるが最終的に提案6号は否決される。しかしミルクは市長によって解任されたダンに逆恨みをされて銃で殺害されてしまう。
▼映画はここで終わり、登場人物が現在の姿とオーバーラップして、今何をしているか描かれる。そしてダンは裁判をした地域の陪審員が片寄っていたため、懲役2年くらいで釈放されたと報じられる。しかし社会に復帰することができず、自らも拳銃自殺してしまう。わたし自身は同性愛に偏見はないが、このアカデミー賞を受賞したこの映画が日本でヒットするかと言えば、あまりにも日本の風土と考え方が違うので、残念ながらノーである。
▼トップページリニューアルしました。ご意見をお聞かせ下さい。左上の目障りな「占い」はログ解析で外せません。すみません。

|

April 21, 2009

NHKETV「山谷のホスピス、最期を生きる」を見る

▼メルマガお読み下さっただろうか?今朝メールチェックをしたらお二人の方からご意見をいただいて嬉しかった。しかし日立冷蔵庫の自称「エコ」には笑ってしまう。もう怒る気持ちもおきない。所詮メーカー主導の「エコ」なんてこんなものだ。自家用車などは買うな使うな。ソニー生命のCM「ぼくは休日しか乗らないから」なんてヤツはさっさと車を手放すべきだ。
◇「ミルク」の事を書こうと思ったが、今朝のある新聞を読んだら気分が変わった。日曜日NHKETVに変更する。日曜日はNHKで「マネー資本主義なぜ暴走した」とこの「ETV」それに「サラリーマンNEO」があったが時間がないので、3本すべてを録画して昨晩2倍速にして全部見終えた。さて問題のETVは「東京山谷のホスピス最期を生きる」である。山谷はわたしの家の前から都バスに乗って約20分「涙橋」で下車すると行くことが出来る。ここに「ホープホスピス」(希望の家)という週末介護をする民間施設の1年間を描いたドキュメントで、昨年11月に放映されたものの再放送だ。施設長の中村さん(44歳)は大学卒業後ある、障害者施設に入るが人間関係がうまく行かなくて、鬱になり退職する。そして山谷で道路で病気になって働けないまま道路に寝ている人を見て、何とかしようと思う。そしていまこの施設で働いている奥さんと結婚し、銀行から2億円近いカネを融資してもらい、現在のホスピスを山谷のど真ん中に建てる。
▼見ていると入所しているお二人の最期までカメラは捉える。バッハの管弦楽組曲第二番が流れる中、「○○さんもうすぐ天国だよ。お疲れ様」などと看護師や介護士たちは声をかける。契約している医師は巡回してくるが、「あと2、3日だと思う」と宣言する。職員たちは24時間つきっきりで枕元から離れないで話しかける。お花見や隅田川の花火大会の時は医者に禁止されているアルコール類も、350ミリリットル1本はOKになる。つまる入所している人達がどういう状態ならば幸せなのかを、職員は医者と一緒に考える。なくなった一人は、母の作ったジャガイモの煮転がしが大好きだったと話す。介護士たちは手作りでそれを作ってスプーンで口に入れてやる。最期の時もさらにジャガイモを煮込んで「おかあさんの事想い出す?」と食べやすくして飲ませてやる。彼はクリント・イーストウッドの歩き方が大好きだとしてベッドの周りにはポスターが貼ってある。介護士さんたちが彼のために最期に持って来たのは「夕日のガンマン」のポスターだった。
▼施設の運営費は山谷に働く人ばかりだから生活保護費だけだ。墨田区が群馬県の山奥に身寄りのないお年よりを放りっぱなしにしたのとは違う。ほとんどみんな病気を持っているが病院からは見離されてている人が来ているので、ここは病院でもないので延命治療はしない。七夕で短冊を入所者に書いて貰う。元ヤクザだったという一人は「今までの自分の人生はまっ黒だった。だが次に生まれて来たら真っ白い人生にしたい」と書く。おそらく自分の思い通りにならなかった人生だったという事を言いたいのだろう。
▼そして昨年4月3日のお花見は「外出したくない」という老女を何とかみんなで「年に一度しか見る事ができない。だからお願いだから行こう」と長い間説得して墨堤に出掛ける。そこではハンドカラオケマイクで、昔の歌が次々と披露されとても楽しそうだった。葬儀はこの施設の一室でしとやかに営まれる。しかし遺骨は20柱の引き取り手はあったが80柱は引き取り手がなく部屋に積まれたままだ。現世の最期は親切な介護施設の人達に囲まれて、手厚い介護でとても幸せだったに違いない。だが残されて部屋に積まれたこの80柱は家族の絆がますます希薄になっている人間関係を感じさせる。

|

April 20, 2009

またまた麻生が天皇の前で誤読したとか…

▼本日メルマガ締めきり日。それに朝から取材のため手短に書く。投稿されるかたは早めにお願いしたい。実は自分の分は一行も出来ていないので取材が終わってから書く。
▼「週刊金曜日」の最新号で高島伸欣琉球大学名誉教授がWBCについて、日本のジャーナリズムは「野球本来の楽しみを二の次にしてナショナリズムを煽った」と指摘している。大切なのはイチローの最終場面のヒットではない。2球目、一塁走者の岩村明憲選手がすかさず二盗を決めた事が重要だ。それによって韓国のピッチャーに最大限の揺さぶりをかけたのだ、と指摘しているがまさにその通りだ。
▼土曜日は朝から仕事だったので、「愛川欣也のパックインジャーナル」は録画したみたがかなり面白かった。中でもタイ混乱の真相は現地の記者は書けないが、その本質は何かという解説が一番面白かった。今は書く時間がないので、興味のある方は「朝日ニュースター」で再放送をご覧いただきたい。もう一つ麻生が天皇の結婚50周年祝賀式典で「天皇家の弥栄(いやさか)と読むべきとろころを、いやさかえと読んでしまい、会場はシーンと白けてしまったという話。これはサンケイ新聞だけが報道しているが、他の新聞は間違い読みしても報道しないことにしているらしい。

|

April 19, 2009

給付金、とりたてて使い道はなし。

▼金曜日に特別給付金が振り込まれていた。モノを買うつもりはないので、すぐ銀行に入れてしまった。今行きたいのはシルクロードの旅である。最近届いたH社のチラシによると5月は8日間で15万円だった。これいいなー。インドは5日間で9万8千円だ。これもいいなー。いいけど特別給付金ではとても行けない。それで来年に備えて貯金した。先日友人に会ったとき「今度の外遊はどちらですか?」と冗談半分でおっしゃる。わたしは“外遊というのは専用機かファーストクラスで行くのをいうのであって、格安旅行はエコノミークラスの飛行機に乗っている間は「苦遊」と言っても間違いはない。
▼きょうは「ミルク」を見てきた。アカデミー賞受賞作品だが、あまりわたし好みの作品ではなかった。
▼NHKのニュースを見ていると昨日のIOCで視察に来た人たちを晩餐会に招待するなど、正気の沙汰とは思えない。長野の冬季オリンピックでジャンプ競技が開かれた白馬村(だったと思うが?)ではあのジャンプ台の建設費で村民一人あたり400万円の借金を負わされている。そういう負の遺産をなぜマスメディア書かないのだろう。
▼給付金と直接関係ないが昨日朝のNHKニュースで「墨田区で区内共通のプレミアム商品券」を発売する、と報道していた。これは1万円の商品券に15%上乗せして発売するものだ。(500円券23枚を1冊1万円で発売する)買ってもいいが当然使えるのは墨田区内だけ。大型スーパーやYカメラで使っても意味はないと思う。これも思案のしどころだ。

|

April 18, 2009

全国的に注目されているサンケイ・スーパー

Sankeisuper(これがサンケイスーパー)
▼今朝も早くから仕事なので手短に書く。
▼今朝の「朝日新聞」朝刊13面に、ほぼ全面を使って亀戸の「サンケイ・スーパー」の社長さんが紹介されている。先日来TVの全国ネットでも紹介されているが、このスーパーでは賞味期限の切れた商品を格安で売っている。もちろん全商品ではなくごく僅かの商品だが、「モッタイナイ商品棚」があるのだ。社長の言葉によれば「正味期限が切れたというだけで廃棄される商品があまりにも多い。これを何とかしたい」という事で始めたという。それにはまず自分が食べて見て大丈夫なものだけを扱っているのだ。実はわたしが買い物をする70%くらいは、ずーっとこの店を利用している。特別に綺麗な店でもないし、店内は狭い。だがわたしは過去15年くらいこの店が気に入って利用している。詳しくは上記新聞記事をお詠み頂きたい。

|

April 17, 2009

◇「花の生涯/梅蘭芳」を見る

◇「花の生涯/梅蘭芳」を見る。梅蘭芳は中国の京劇役者として知られている人物である。彼が戦前中国の舞台で師匠と一緒に演技をしている。しかし師匠は大げさな見栄を切る戦記ものだけが得意である。だがその仰々しい演技に梅蘭芳は辟易としている。相談しようとしても師匠は「今は時間がないから後で」と言って梅の言うことを聞こうとしない。しかたなく、「ではわたしは舞台で直接やってみますから」と宣言して実行する。映画には出て来ないが梅は戦前日本で歌舞伎の、女形の舞台を見てその内面的な表現方法に学んだとされる。
▼舞台でその演技を見せると会場からもの凄い拍手が得られる。梅を支えた一人の男に日本の財務省のような所で官吏をしていた人物がおり、彼は最初京劇を馬鹿にしていたが、一度梅の舞台を見てから、一族が延々と続けてきた官吏の役職をなげうって、梅の演技指導のアドバイスを続ける決意をする。梅は師匠とたもとを分かって芝居小屋を独立して競うことになる。師匠の小屋は客が減る一方だが梅の小屋は連日大入り満員だ。
▼一定の成功を納めたところで梅は結婚する事になり、それを師匠も祝ってくれる。梅の取り巻きは彼の名を高めるにはニューヨークに行って公演することだとする。しかしそのためには莫大なカネを銀行から借りる必要がある。しかもそのためには梅の邸宅を借金の抵当に入れなければ資金を作る事ができない。
▼梅の妻は自宅を抵当に入れる事に強く反対する。そして前後して梅に好きな女性小冬 (章子怡:チャン・ツイィー)が出来て入れ込んでしまう。小冬は「梅と一緒にいる以外は考えられない」と言い切る。そして梅の気の強い妻と一緒にいるときよりも、小冬と一緒にいるひとときを好む。このままではニューヨーク公演どころか資金作りも出来ないと思った元官吏はパーティの時に売れない役者を小冬の暗殺者に仕立て「梅と別れなければ殺す」とブローニング380拳銃を突きつける。それは単なる脅しのつもりだったが拳銃には実弾が装弾されており、刺客を装った男は鎮圧に来た日本兵に殺害されてしまう。
▼そして梅の妻は小冬の所に直接乗り込み「わたしの為ではなく、梅は京劇を愛する全中国人のものだから、この際別れてくれ」ととても上手な説得をして、小冬を納得させる。アメリカからは「今は不況のどん底だから来ない方がよい」という。さらにニューヨークタイムスの記者は乗り込む前に否定的な論評を載せる。果たして会場は満員の客で埋まるが全然拍手がない。要するにタイミングが中国のそれと違い、芝居がすべて終わった段階で拍手をするのだ。スタッフ一同万雷の拍手で迎えられようやく胸をなで下ろす・
▼帰国すると日中戦争が始まり、日本軍は北京を占領するので上海に逃げる。しかしそこにも日本軍は迫ってくる。そして日本軍は梅に京劇を上演するように要請する。しかし梅は婉曲に断ると軍部に呼び出され上演せよと脅される。脅す陸軍軍人は六平で、いささかステレオタイプな描き方である。その彼が指定した上演日時は南京陥落の直後で、もし上演したら日本軍の祝勝記念の芝居として利用されかねない。梅はチフスの予防注射を急遽受ける事にする。そうすれば副作用でしばらく芝居ができる状態でなくなる。記者会見の場に出てきた梅は唇はひび割れ、髭を生やしているので記者達ばびっくり仰天、軍部は怒り狂う。だが梅は日本軍が中国を占領している間髭を剃らずに京劇を演じることは決してなかった。新宿ピカデリーにで2000円の特別料金で上映中。同じ監督の「覇王別姫」とどちらが良いかと言えば、迷うことなく「覇王」である。それにレスリー・チャンのそれは震えが来るほどの美しさだったが、今回の梅蘭芳にはそれがなかった。

|

April 16, 2009

白米5杯で社員を訴える社長

▼本日多忙、土曜も出勤で仕事で簡略になります。ああそれと月曜日は朝から取材でメルマガの締め切り日です。
▼今朝の朝日を見たら外食産業のZ社で従業員が白米5杯分を会社に無断で食べたという罪で訴えたという記事がでていた。そもそもこの社員は残業代をきちんと払うように訴訟をおこしていた。ところが会社はそれを封じようとして訴えたのだろう。新聞記事によれば「社員はご飯に清掃用のブラシの毛が入っていたので、客には出さず、従業員用のまかないとしてお握りを作った」と言っている。マックの場合は不払いの残業代を解決したが、外食産業では相変わらずこういうセコイ不払いで「利益」を出そうという経営者が多い。ちなみにこのZ社の社長はT大全共闘として鳴らした人で、大学は中退した。その後牛丼のY屋に就職してノウハウを蓄積した上で、同種の外食産業を起業し東証一部上場を果たした。元「○○○」という経歴はどうも変な方向に「成長」してしまうようだ。以上。

|

April 15, 2009

NHKETV特集「哲学者:鶴見俊輔を見る

Kishochoumae(気象庁前あたりで)
▼NHK12日(日)午後9時からの「ETV鶴見俊輔」をご覧になっただろうか?鶴見は現在86歳で、自分より先に逝ったさまざまな人に追悼文である「悼詞」を出版した。なぜ本書を出版するようになったかという話と自分の生い立ちから現在までを縦横に語っていた。生い立ちなど昔の事は省略する。わたしの興味のあったのは戦後鶴見が何を考えて行動して来たのかに興味があった。当然鶴見を語るには彼とずっと生活を共にして、彼を支え続けてきた鶴見和子の存在が大きくあった。
▼さて彼は戦後を語るスタンスというのは「国家」という立場ばかりで、「人民」の立場で何も考えられなかったのではないか、とするところから思考の第一歩が始まる。彼は京都大学で戦後すぐに「原爆写真展」を開いたところに原点がある。当時原爆による惨状は何も国民に伝えられなかったが様々なルートで被爆写真を集めて展示し、当時としては画期的な3万人の人を集める。それはその後60年安保批准反対の戦いで政党や労組などと一線を画す「声なき声の会」を作ってデモに参加することになる。
▼この中で樺美智子さんが6月15日デモ行動の最中に殺害されるが、鶴見はその後いまも一貫して6月15日に現場付近でささやかな追悼集会を続けてきた。当時わたしは高校生だったが、樺の死は今の原点になっていると言っても過言ではない。
▼時間がないので話は端折るがそれから「ベ平連」の活動へと続いていく。「サラリーマンNEO」も面白いが、ETV特集などは録画して見て考えて欲しい番組である。鶴見は「思想の科学」という雑誌を創刊した。その中では知識人の戦争責任を問う「転向」など、常に戦後日本社会に鋭く切り込んできた。「転向」で言えば「自分は牢獄にあっても転向しなかった。戦後一貫して戦争に反対してきた」という主張がある。しかし獄中にあって「非転向」を貫いた人は今の所知られている限り、たった一人だ。出獄してからも「自分は非転向で絶対だ」となると、もうこれは宗教の教組と同じになってしまう。他の苦悩しながら消極的に抵抗した人や、転向した人の存在や意識はまったく無駄なものなのか?
▼この「転向」については91年にちくま書房から本が出ているので、図書館などで借りてお読みいただきたい。彼は最後に英語で「精密さなんて作り事だ」と語る。この場合近代テクノロジーを指して言っているのだが、わたしにはそればかりではないように思えた。

|

April 14, 2009

軍需産業が発展しても国民の生活は良くならない

Tidorigahuti(千鳥ヶ淵公園)
▼日曜日のある新聞に「戦争続くアフガン」という特集があり、「南部のカンダハル州で戦車の整備をするNATO軍のカナダ兵」という写真が載っていた。わたしはあれーカナダって独自の戦車もっていたっけと思った。カナダはアメリカと国境接しているから、「侵略される可能性」は無限に近い。だから戦車はいらないと考えていた。この写真の戦車はどこの物だろうと思って調べた。米軍のサイトを見るとアフガンにカナダはドイツのレオパルド1戦車を持ちこんだとある。しかし1型はアフガンの「暑さ」に絶えられず4月でも戦車の内部は摂氏50度を越えてしまったので実用にはならなかったとある。現地司令官も「熱中症で兵士を死なせる訳にはいかない」と語っている。たしかにエアコンのついているのはアメリカのM1とかイスラエルのメルカバだったはずだ。なお新聞に出ているのはレオパルド2型だった。
▼日曜日に本屋さんに行って「コンバット・マガジン」の最新号を立ち読みして驚いた。というのは、アフガンに出兵することの合理性を説き、海賊対策でソマリアに自衛隊を派遣することの合理性を得々と説明するページの特集が組まれていた。前はこれほどあからさまではなかったが、「防衛省」がいかに「コンバット・マガジン」にてこ入れしているか、分かろうというものだ。
▼昨晩のNHK「クローズアップ現代」は日本のロボット技術が世界中から狙われているという話だった。まず都内北区の無線操縦の測量をするロボット船に、イスラエルから引き合いがあったという話だ。このロボット船はGPSがついているもので、海の中の地形をビデオで送る事ができるほか、魚群探知機も入っているので地形を立体的に把握できるのだ。
▼もう一つロボットのヘリで有名はヒロボーにも、アメリカ軍から引き合いがあった。これはオモチャのヘリから始まった会社だが、今は医療機関が交通の不便なところに血液を運ぶ事ができないか研究している。(過去の放送で)それにはGPSと巡航ミサイルの操縦技術まで必要とされている。ヒロボーでは市場に出す場合軍事利用されないように、自動操縦出来る距離をごく短くして出荷している。もう一つ三井造船の人がアメリカ軍の民間技術を求める会議に出席して、自分の所がいかに立ち後れているか話をしていた。
▼アメリカの論理というのはロボットを使えば兵士の犠牲が少なくて済む、というものだ。そもそもこの出発点が間違っている。既得権の保護と経済格差があるから争いごとがおこる。アメリカには最早世界に売るものがないから、軍事技術を優位において他国を支配する事でしか利益をもたらさない。この簡単な論理が分からないと、日本のバ○な企業はアメリカのMDなどに次々巻き込まれてしまう。
▼今朝超多忙なので以上。

|

April 13, 2009

◇「ザ・バンク落ちた巨像」を見る

▼先週取材した原稿は3回の書き直しの上、編集長に送信した。それで日曜日は編集長によるレイアウトになり、前後して送った写真の「エトキ」を巡ってやり取りがあった。戦車や小銃ならばシルエットで分かるが、今回の草木となるとまったく見当がつかない。案内して下った方にも再度写真をお送りして「これで間違いない」という返事を貰ったのが、夕方6時ころだった。そのためどこにも出掛けることはなかった。
▼しかしこの時期桜などを見て歩いていると、カメラメーカーの宣伝に載せられて高価なカメラを持ち歩いている人が多い。桜を撮るのになぜ高速のモータードライブ付き一眼デジカメが必要なのかまったく理解できない。それでも、重いデジカメをフーフー言いながら抱えて歩いているのを見ると、密かに「ご苦労さん」としか言えない。
▼トルコに行ったときも70過ぎの高齢者が「ボクの趣味はこれだけです」と言いながらC社の一眼デジカメを持ち歩いていた。しかもバスの中までリュックに入れた三脚を持っていた。いつ足の細い貧弱な三脚を使うのだろうと見ていたが、一度も使った場面はみなかった。最終日の頃になってわたしのカメラを見て「どこのメーカーですか?」というから説明すると、ボクの3倍も高いカメラだからとても適わないというような事を言い始めた。わたしのは本体6万円くらいでファイダーがイヤに高くて2万ちょっとだから、その方の持っているカメラより安い。高いカメラを持っていれば、良い写真が撮れるかのように思うのは錯覚で、あなたはメーカーの呪縛におちいっているのだ。
◇「ザ・バンク落ちた巨像」主演のクライヴ・オーエンは宇梶剛史そっくりで濃くって好きな顔ではない。「イースタン・プロミス」のナオミ・ワッツが出ていたが、前回ほど美しくは見えなかった。話はインターポールのサリンジャー捜査官で(オーエン)はニューヨーク検事局のエラ(ワッツ)と共に国際銀行であるIBBCの不審な取引情報を追っている。ドイツの空港でIBBCの幹部から情報提供者を得ようとし、接触した捜査官と別れた途端提供者は口から血を吐いてその場に倒れる。警察は急性心不全とするがサリンジャーは疑問を持って食い下がる。またもう一人の情報提供者も交通事故に見せかけて殺害されてしまう。ワッツは車にはねられ大けがを負ってしまう。
▼提供者はすべて殺害され手がかりをなくしたサリンジャーは、情報提供者の妻からイタリアの軍事産業会社の会長の名前を聞き出す。二人はイタリアのとある海岸にある軍需産業の本社へと飛ぶ。しかし後半元東ドイツのスパイが出てくる話あたりから、かなり混線して、一回見たくらいでは理解できない複雑な内容になってしまう。11日の夕刊によれば。「類いまれな銃撃戦シーン」といううたい文句があったので、あえて出掛けた。それはニューヨークの美術館の銃撃シーンだ。ここではオーストリアのステアTMPサブマシンガンが多様される。しかしわたしが最も美しいと思っている「HEAT」の銃撃戦シーンには遙か及ばなかった。
▼先日書いたイスタンブールとはマフィアの葬儀が、ブルーモスクで行われるという設定になっているのだ。そこにイタリアの軍需産業の関係者が参列しているということになっている。まとめとして銀行というのは表の市民にカネを貸す仕事とは別に、発展途上国の反政府系集団(映画の場合アフリカの某国)に資金を与えて、その国の支配をもくろむ。また巡航ミサイル売買の仲介したりと武器商人のような顔を持っているという事を言おうとしているのだろうか?しかしアメリカという国そのものが、この巨悪の根源になっている事を暴けばもっと面白かったのに、と思わざるを得ない。
▼読者の皆様へお願い。「きょうの目」のアクセスありがとうございます。トップページにある「読者の投稿欄」への書き込みが鵜の目さん以降途絶えております。2ヶ月書き込みがないと自動的に閉鎖されてしまいます。たとえ1行でも結構ですから、書き込みをお願いします。パスワード等忘れた方はご連絡下さい。メールにてお知らせします。

|

April 12, 2009

イスタンブールが出る二つの映画

▼昨日「バンク/落ちた偶像」という映画を見たら、ラスト・シーンはイスタンブールだった。ブルーモスクと地下宮殿、それにグランバザールがでてくるので懐かしかった。地下宮殿は「007ロシアより愛を込めて」にも出てくるが現在は一般公開されていない。
▼関連して先週7日の朝WOWOWで03年公開のポルトガル映画「永遠の語らい」が放映された。これは公開当時たしか銀座シネスイッチで見た事がある。ポルトガルの歴史学者である女性教授が、パイロットの夫を訪ねてインドのボンベイまで行く話だ。見た当時は感じなかったが、いくつかの国を旅してみると感慨深い物がある。出発はポルトガル、リスボン、ギリシア、イスタンブール、エジプト、紅海と行く。ヨーロッパは昔ポルトガルが地中海の覇権を握っていて、その影響を彼女が旅する国々に与えてきた。しかし支配して圧政を強めたのではなく、その国の自主性を尊重したので言語や宗教は別の形で残っている。その言語と文化の尊重と永続性について彼女は一緒に旅する娘に話して聞かせる。そして巡航する豪華な客船には船長のジョン・マルコヴィッチや、カトリーヌ・ドヌーブなどが乗っていて会話をしている。そこでは永遠に存続する文明や文化などはあり得ないと話をする。そう今見ている姿がすべての現実なのだという部分がとても良かった。現実にわたしが見た世界遺産とはみんなガレキのヤマばかりだったから….

|

April 11, 2009

映画館の前で開演を待ちながら

Nan1
▼土曜日朝8時から10ch系列で「旅サラダ」と言う番組を放映している。今月の海外マンスリーは鈴木蘭々がエジプトを旅している。きょうは絨毯屋を見学したが、また少女のような小さい子どもに絨毯を編ませていた。可哀想に。そのあとピラミッドの近くまで駱駝に乗りに行ったが、手で握るハンドルはコブのようで握りにくいと思った。蘭々が「セイフティ?」と聞くと馭者が「ダイジョウブ」と日本語で言うのには笑ってしまった。そんな訳で映画館の近くでインドのナンカレーを食べた。これにマンゴージュースが付いて690円だから安い。
Duke(mobile)

|

April 10, 2009

【いはゐ蔓】とはスベリヒユのことか

▼月曜日に取材に行った柏市の「こんぶくろ池」の原稿を書いていた。大量の資料を貸して下さったので、その読み込むのに1日かかった。原稿の締め切りは昨日だったが、先に決めた別件の用事があった。しかし締めきり日を察した優しい方は、朝早く日程を動かして下さったので、午前中は執筆に集中することができた。歩きながらメモをするというのは至難の業だ。一応昼に仕上げたが心配なので、保存運動をしている方に原稿をメール送り、「事実関係の誤りがあったら、今日中に指摘して欲しい。」と電話を入れた。
▼制限文字数は2000字だが、レイアウト上から考えると1600字程度が美しく仕上げる事ができる。午後4時頃になって返事が来た。それはたまたま出先にいたので、午後6時頃コールバックするとお話しして電話を切る。6時ちょっと前に電話で問題点をお聞きする。導入部はこの辺でもかつては採れたという「すべりひゆ」が出ている万葉集にした。
いりまぢ(入間道)のおほや(大家)がはら(原)のいはゐつら(蔓)
      ひ(引)かばぬるぬるわ(吾)になた(絶)えそね (14/3378東歌)
 これは昨年ハイキングで行ってご紹介した「馬来田」を歌った直前に紹介されている。さらに広辞苑で「いわい‐つら」【いはゐ蔓】とはつる草の一種。一説にスベリヒユとも言われるとある。ネットでその姿を写真で確認すると「松葉ボタン」はその外来種だというのだ。その姿を見ると関東地方やわたしの実家の長野では「ツメノヒョウ」といわれているものに違いない。
 そうなるとひょっとして「ヒミツのケンミンショー」で山形県では「ひょう」という物を食べるという特集があったが、それではないかと思った。ネットで「山形県 ひょう」で検索すると果たして「おんなひょう、スベリヒユ」とあって同一の物だと分かる。
▼戦争中から戦争直後で食料が不足したとき、代用食として食べた人も多いと聞く。ただし長野では始末の悪い雑草として引き抜かれ、日光に曝して枯らしてしまうのが常である。
▼このひと月ほど週刊誌、とりわけ女性週刊誌の「ご成婚50周年特集」には時代が逆行しているような錯覚を受ける。今朝の朝日などはとくに誌面を割いて特集記事を書いている。昨日読んだ「週刊現代」でも少しばかりそんな記事があった。
▼しかしその中でも自然写真家の宮崎学は、カネがないのでストロボなどの照明は全部手作りでコツコツと作って来た事を紹介している。中でも印象に残った言葉は「何かトラブルがあれば自分が試されているんだなと思う。そうやってハードルを越えてきた」と言っている。自分に降りかかったトラブルは他人の力を借りるのではなく、自分が解決しようという気持ちにならない限り解決できない。自分が変わらなければ、他人は決して変わってはくれない。この部分が一番印象に残った。

|

April 09, 2009

鉄壁のセキュリティなどあり得ない

Yuzonoie(山本有三の家)
▼学校のガイダンスがあった後、武蔵野散歩というカリキュラムがあったので参加した。案内して下さるのは歴史が専門の先生である。M駅から玉川上水に沿って歩く。ここは太宰治が戦争未亡人の愛人とともに入水自殺した場所でもある。しかし今の流水量から見ると、飛び込んでも膝くらいしか水位はなさそうだ。5分ほど歩くと下連雀になる。わたしは約50年前に上京したとき、ここに住んでいた。当時は木造のボロアパートでトイレも水洗ではなく、くみ取り式だった。暖房はコタツしかなかったので、冬になると驚いた事に万年筆のインクが凍ってしまった。寒い実家でもこんな事はなかった。
▼昨日その木造2階建てアパートがあった辺に近づいてみた。そこには4階建てのマンションと2階建てのしゃれたアパートになっていた。しかし通りは昔のままだが、周りの風景は浦島太郎になった気分だった。それから山本有三の家などを見る。家はM市によって管理されており、室内に入るにはお金を払わなければならないので、庭の散策だけにした。しかし建物は瀟洒な洋館で、庭園には大きな桜の木や孟宗竹が生えていて、広さは500坪ほどはあっただろうか?ああ、書き疲れたらこういう広い庭を散歩していたら、きっと良い作品が書く事ができるだろうか?と考えるのは貧乏人の浅ましさである。
▼その後井の頭公園にでる。わたしの足なら一駅で15分のあれば歩ける距離だが、学生たちとゾロゾロ説明を聞きながら歩いたので小一時間かかってしまう。公園は学校に行く前の人出が少ない時間帯にすでに撮影は済ませてあった。
▼三菱UFJ証券はシステム部の元部長代理(44)が、不正に持ち出した約5万人分の顧客情報を名簿業者に売却していた事件のことだ。わたしは人を紹介するとき、「大手○○会社勤務」とか「一流○○社」あるいは「一部上場企業」に勤務する。という書き方は大嫌いである。大手企業に勤務していても、手が切れそうな仕立ての良いスーツを着ていても、ロレックスの時計をしていても、その人の人格や人間性を保証することになならない。ところがマスメディアや記事を書くときまず、会社名を先に持ってくる。とにかく仕事がないとダメらしい。昔の記事で「元トルコ嬢」というのがあったが、そんな昔の事まで詮索しないでほしい。無職主婦あるいは無職の女性で良いのではないか。週刊誌になるともっと扇情的で「人妻」という表記になる。
▼話は脱線しそうになる。つまりきょう言いたいのは「セキュリティ」の事だ。そういう個人情報の入っている場所に出入りするには、何らかのセキュリティがかけられている。IDカードは簡単な方で、指紋認証、静脈認証、果ては網膜認証というのが流行りになりつつある。指紋認証は「ラジオライフ」などの雑誌を見ると複製を作る方法がでているから完全とは言えない。後者二つにしても映画などを見ると社員を人質に取って使えばクリアできる。何よりも社員のモラルが落ちている今日一流企業であろうと、一流大学出であろうと関係ない。それに「セキュリティ会社」の社員が寝返ったらどんなセキュリティも「鉄壁」などあり得ないのだ。

|

April 08, 2009

◇「リリィ、はちみつ色の秘密」を見る

▼昨日の自衛隊の「お札」は落語を思い出す。落語のお題は忘れたが、江戸時代疱瘡が流行っていた。それで俺の家には「鎮西八郎為朝」と書いたお札を貼った。別の男はそれは良いから俺にも一枚くれ」と頼む。どこからか一枚札を手に入れて家に貼った。さらに別の文字が読める人が言うのは「貸間あり」と書いてあったという。札さえ貼ってあれば気安めになるというお話しだ。
◇「リリィ、はちみつ色の秘密」1964年頃のアメリカ。キング牧師の公民権運動が実り、黒人にも選挙権が与えられる法案に、ジョンソン大統領が署名する場面がうつる。4歳のリリィ・オーウェンズは家出をした母が実家に戻ったとき父親ともみ合いになる。母の身に危険を感じたリリィは、近くにあったリボルバーを母の方に放るが、拳銃は暴発して母は死んでしまう。そのことが14歳になった今もずっとトラウマになっている。そして今は父と二人で暮らしている、親子関係はうまくいっていない。ある日使用人の黒人家政婦のロザリンと町へ出掛けていくと、「文字も書けないくせに選挙人名簿に登録するつもりか」と町の男達から暴行を受けて怪我をする。
▼リリィは父親ともうまくいっていないのでこれを機会に町を出ようと決意する。ヒッチハイクである町まで辿り着く。そこのドライブインで不思議な黒い色のハチミツ瓶を見つけ、店主に「これを作っている店に行きたい」と話すと道順を教えてくれる。そのハチミツこそ、母であるデボラの遺品にあった「黒い聖母像のラベル」が貼ってあった。その家では3人の姉妹が養蜂場を営んでいる。そして泊めて欲しいと頼むと、家長である長女のオーガストは理由も聞かずに「いつまででもどうぞ」と養蜂の物入れ小屋に住むように優しく案内してくれる。一家は長女のオーガスト全員季節の名前がつけられている。
▼次女のジューンは音楽教師をしていてボーイフレンドとつきあっているが、かなり気が強く結婚までたどり着けない。あるとき別使用人が「ジューンはいつも相手を振ってばかりいるんだ」というと、家長のオーガストは「他人のプライバシーを言いふらすものではありません」とぴしゃりと口を閉ざすように諭す。そう自分が知り得た知人のプライバシーを、他者に言いふらすことは、もっとも恥ずべき行為である。知人は信頼しているからあなたに話すのであり、しゃべる事は信義を裏切る行為になる。この威厳あるオーガストの一言はとても迫力がある。
▼養蜂場に次第に馴染んでいく二人だが、まわりには人種差別や身内の死亡など様々な事件がおきる。そしてジェーンは、長い長い春を終えて婚約することになる。しかしリリィを失った父親はなくなった母親が治療していた病院の近くにいるに違いないと、探し当てて「どんな事があっても家に連れて帰る」とやってくる。リリィはそれに応じないがナイフをちらつかせて父親は迫る。そのとき後ろをふり返ると、3姉妹がたって「リリィの好きなようにさせなさい」と父親に要求する。
▼黒人の公民権確立が実際普及するまでは、かなりの困難な道のりがあったと思われるが、その一端がリリィの目を通してすがすがしく描かれる佳作。シャンテシネにて。

|

April 07, 2009

◇「フロスト×ニクソン」を見る

Kiso(姿を見せた新東京タワーの基礎部分、5日)
▼取材で某市に行った。船橋から東武鉄道の車窓を見ると、色々な桜が満開でまさに桃源郷、いや桜源郷のようだった。取材が終わって自衛隊某通信基地の前を通ると、基地の名称とともに白紙に「基地警備強化」と急遽ワープロの拡大文字で印刷されたものが貼ってあった。いかにも取って付けた感じがして笑えた。しかし内外の状勢を見ると日本語表記だけではちょっと意味をなさないのではないだろうかと思った。ここは誤報を発した嶺岡レーダーサイト(峯岡山分屯基地、正式名称航空自衛隊第44警戒隊)の情報を米軍始め各地の自衛隊に転送する場所であると思われる。
▼◇「フロスト×ニクソン」ウォーター・ゲイト事件で失脚し、マイアミ当たりの別荘で悠々自適の生活を送っているリチャード・ニクソン。イギリス人のニュースキャスターであるデビッド・フロストはニクソンに突撃インタビューして話題を作ろうと、自らのスタッフを率いてアメリカにやってくる。フロストは日本で言えばみのもんたか、いあそれよりも硬派な人気キャスターである。しかしニクソンにインタビューするという試みはスポンサーに嫌われ、IBMとか名だたる大会社はみんな降りてしまう。一方ニクソンからはインタビュー料金は200万ドルをふっかけられる。フロストは誰の支援も得ず自らセールスマンになって、あちこちの無名の会社まで、スポンサー協力の営業に回る。言わば彼フロストが全財産をかけてインタビューにに臨もうとしていた。
▼アメリカに向かう飛行機の中で一人の若いスレンダーな美女に出会い、彼女を口説いてスタッフの一員にさせる。主なスタッフはリサーチャー(彼はもの凄く有能だ)、プロデューサー、カメラマンである。ニクソンの家を訪ねると右腕となっているのは元シークレットサービスのような(ケビン・ベーコン)が片時も側を離れない。ニクソンはハナからフロストを馬鹿にしており、あわよくばTVを利用して人気を復活させ、引退後も「優秀だった」という花道を飾ろうという邪な考えを持っている。一方フロストの人気は落ち目で、ニクソンから何を引き出そうかという目標もさほど明確ではない。そして契約は4日間にわたって録画するという事で始まる。しかし初日になっても払うべき契約金の30%としか集まらないので、スタッフは「別の仕事を探そうか」と浮き足立っている始末だ。
▼初日インタビューする直前にニクソンは、「あの彼女とはもう深い関係になったのかね?」と軽いジャブでフロストを揺るがせる。最初はニクソンの一方的な宣伝だけで、過去の自分の業績を一方的にしゃべりまくる。スタッフはフロストに「こんな事ではまずい、何とかしなければ」とアドバイスするが、良い方策はない。そして4回目の深夜、ニクソンからフロストに電話が掛かってくる。そこで「明日の対談で勝利したものは、名声は永遠に残るが、君はそんな自信はないだろう」と挑戦状を叩きつける。夜中もう腹が空いたのでガールフレンドにチースバーガーを買いに行かせるが、先ほどの電話でニクソンは健康志向でチーズバーガーなど身体に悪いモノは食べていないとうので奮起する。そしてリサーチャーを国立文書館に派遣し、ニクソンの欠落していた発言録をありったけ集めさせる。
▼その資料を最大漏らさず子細に検討して最終回の対談に臨むフロスト。ニクソンは「盗聴は自分が命じた。大統領は何をしても神と同じ存在で許される」としゃべってしまう。勝敗は付いたのだ。一瞬のうちにニクソンはみるみる老いた老人の顔になっていく。これでフロストは名声を残すことは出来ることが決まる。不足していたニクソンに支払うべき金も集まった。アメリカの同じ二人による舞台を映画化したもので、流石演技も練られている。シャンテシネにて。

|

April 06, 2009

規則でがんじがらめの千葉県の公立高校

Odoruhito(墨堤で何やら踊る人たち)
▼創刊15年目になったメルマガはお読み下さっただろうか?昨日は出先の食堂でNHKの「ミサイルバ○騒ぎ」を見てからTVのスイッチは切ってしまったので、何が起きているか分からない。録画して見たのはいつもの「ニュースにだまされるな」とアメリカに渡ったインド人家族の事を描いた「その名にちなんで」などだった。これはピューリッツア-賞を受けた作品を映画化したものだという。そのうち時間があったら書く。
▼昨日に続いてシャンテシネで「リリィ、はちみつ色の秘密」見て、浅草方面に向かった。御徒町から墨堤まで歩こうと思ったが、止めて上野駅から銀座線に乗り換えて東武浅草に向かう。何という人出だろうか?わたしはこういう人混みに行くと目眩がする。台東区側をX橋まで歩き、グルッとUターンして墨田区側を言問橋まで戻る。そこから言問通りをずっと自宅まで歩いて合計1万歩になった。
▼先週届いた「週刊金曜日」の書評欄に北原みのり(ラブ・ピースクラブ代表)が千葉県知事になった森田健作が「かっこいい千葉県をつくる」と言ったことに関して、千葉で義務教育を受けたが「千葉を良いなと思った事は一度もない」と書いている。北原は千葉の公立高校を卒業したのだが、そのとき「あれは変だ」という想い出を次のように語っている。朝夕の日の丸の掲揚をするときは、たとえトイレにいても、君が代を聴きながら直立不動で黙祷しなければいけないルール。忘れ物をしたら先生に内股をキュッと爪でつねられるルール、給食配膳中は炎天下でも外に出て大声で歌を歌い続けるルール。男子は「君づけ」女子は「呼び捨て」ルールだったという。千葉の公立高校出身の方は読者でかなり数が多いと思われるがその真相をメールでお寄せいただきたい。今朝は多忙のためシネマ「フロスト×ニクソン」の紹介は明日以降になる。

|

April 05, 2009

「松の廊下跡」を訪ねる

Sidareza(気象庁前のしだれ桜)
▼午前10時に東宝シネマズシャンテ(旧日比谷シャンテ)に着いた。「フロスト+ニクソン」を見るためだ。混雑しているという情報もあったので開演の1時間前に着いたが、この作品は並んでいなかった。むしろ「ミツバチ…」の方が多かった。10時半になったら一人のお年寄りが列の最後尾に並んで「地方から『おくりびと』を見るためにきましたが、ここに並んで入ればよいのでしょうか?」と聞いていた。わたしは既にチケットを買って近くの石段に座って本を読んでいた。最後尾の人は「ここではありません」と正しい映画館の位置を教え、老女は「ありがとうございます」と言ってそちらに向かった。
▼映画は2時間15分ほどだった。昼食をガード下のM亭で食べてから、二重橋方向に向かった。皇居を半周し、歩いて千鳥ヶ淵まで行ってみようと思ったからだ。和田倉門から気象庁まで歩くと、皇居東御苑の入り口がある。きょうは公開日でしかも無料なので入ってみることにした。この奥には忠臣蔵のきっかけになった、松の廊下の遺跡があるはずだ。事件は元禄14年3月14日に起きたが、西暦にすると1701年44月21日で、日時も近い。5年ほど前の12月に忠臣蔵ツアーを開いたが、ここだけは行っていない。今は昨日ご紹介した石碑があるだけだ。しかし桜の花を見ていると、歌舞伎や昔の映画で浅野内匠頭が切腹を命じられたとき、花びらが舞っているので、少しでも彼の気持ちに近づくことができるかと思った。
▼それから北の丸公園を歩き、さらに水道橋まで到達した。この日の歩数計は1万7千歩だった。
▼本日メルマガ締めきり日です。ほとんどの方の原稿は集まっています。出来ていないのは自分の原稿だけ。これから「ミツバチ…」を見て、墨堤を回ってから仕上げ、早めに送信します。

|

April 04, 2009

飲んだら入るな。

Matsunoroka(東御苑松の廊下跡、ここで4月21日事件は起きた)
▼電子申告をしたので、昨日もう還付金があるという通知が送られてきた。住基ネットでプライバシーは若干問題があるが、貰える筈の定額給付金の不足分がこれで補える、かな。
▼昨日ごく小規模な花見を某護国神社の境内で行った。護国神社は君が代、日の丸という主旨に反対するわたしの考えとは違うが、別に参拝するわけではないので良いとする。
▼そう言えば父は満州事変が起きた当時血気盛んだったので、政府の発表を真に受けて役所に「満州行きの徴兵」を希望する書類を提出した。ところが老祖父母(父の両親)はそれを聞いて驚愕し、翌日役所に頼み込んで取り下げしてもらったらしい。もしその書類が受理されていたら、今日のわたしの存在そのものがなかったかも知れない。昨日届いた「週刊金曜日」によれば君が代と日の丸の強制に対して一貫して「不起立」で臨んでいた根津公子教諭(都下あきるの町学園)は免職にならず、「停職6ヶ月」という処分がでたという。根津さんは「全国のみなさんからの支援のおかげです」と語っている。
▼花見を計画したのは1ヶ月以上前の事だった。設定日時が遅すぎて、「桜が散ってしまうのでは」という懸念があった。しかしご存知のように寒波がやってきたので、護国神社は7分咲きくらいだった。たった数人の花見、事前に欠席の申し出のあった人は当然いらっしゃらない。おそらく当日急遽欠席するだろうと思われた人は、やはり欠席された。わたしは気温が上がったので40日振りに500mlのエビスビールを1本飲むことができた。
▼昨日届いた発行部数おそらく200部くらいの手作りの新聞に、次のような記事がでていたので、あらましをご紹介する。伊豆に住む従兄弟がなくなったという連絡が来たと言う人の話だ。男性は60歳で気温が温暖な伊豆に住もう2年前に伊豆に温泉付きの新築住宅を購入した。先日上京して数人の友人達と飲んでビジネスホテルに泊まったが、翌朝冷たくなっていたのをホテル従業員が発見した。彼のいとこの夫妻が葬儀を行うことになったが様々な問題が出てきた。1)菩提寺を知っている者が誰もいない。2)数万円の現金が財布に入っているだけで、預貯金がどれだけあるのか分からない。弁護士に相談したら、故人に相続人はいないので財産は没収。葬儀費用は亡くなった人を送る人が出すべきもので故人の遺産からはでない。両親は既になくなっており、独身者のたま遺言書がない限り、おじ、おば、いとこでも相続人にはなれない。編集長注:元原稿の執筆者のわかりずらい表現方法もあるが、現実には葬儀費用を除いたものが相続の対象になる。
3)お墓があるのに納骨できない。お墓の名義人が亡くなったので、このままでは納めることができない。
▼その後1)に関しては菩提寺が見つかった2)葬儀にかかった費用の明細を添えて請求すれば戻ることもあるらしい。3)に関しては納骨までに名義を別のいとこの名義に変更することにしたが、寺からは「永代供養」を勧められた、という。
▼結論、60歳過ぎたら体力は衰える一方なので、自分は大丈夫だと思っても検診で数値の異常が見つかったらすぐ専門医に行って相談する。自己判断はひじょうに危険。わたしの身の回りで昨年だけで3人も風呂に入って死亡してしまった。一滴でも飲んだら風呂には絶対はいらない。入りたいならシャワーを浴びるか、風呂に入っても腰から下までにする。風呂に入って死んだ人は大勢いるが、入らなくて不潔で死んだ人は一人もいない。まあこう書いても、酒好きな人は相変わらず毎日飲んではいるのだろう。おそらく飲んで風呂に入って死ぬのは本望だとも思っているに違いない。一度言っても分からない人はもう、放っておく事にした。それとこれを読んだらすぐ遺言書を書いておくことだ。

|

April 03, 2009

◇「ガンジー」(NHKBS)を見る

▼◇「ガンジー」NHKBS水曜日の夜3時間に渡って放映されたものを録画してみた。しかも昨晩は録画せずに「ニューシネマ・パラダイス」を見てしまったので眠い。実は今回図書館からはまったく本が来ない。したがってついつい録画した映画をみてしまった。「ガンジー」は一回だけチラッと見たことがあるが、映画館には行かなかったし、TVでも通しては見ていなかった。最初ガンジーが拳銃で暗殺される場面から始まる。
▼場面は一転してまだ髪がふさふさとしたガンジーはインド人商社の顧問弁護士をしている。イギリスから南アフリカへ来たガンジーは、「同じイギリス人なのに肌の色で差別を受けているインド人移民に、IDカードを焼き拾てよう」と呼びかける。ガンジーを支援するのはイギリス人牧師アンドリューズと、それを取材し世界に訴えようと「ニューヨーク・タイムズ」の記者ウォーカーが中心人物となる。
▼ガンジーはご存知のように暴力をいっさい用いずに闘うことを信条とし、「生涯禁欲」の誓いを立て、共同農園を建設する。彼の提唱する禁欲とは「所有欲」と「情欲」であると言う。後半高齢になったガンジーの妻を女性カメラウーマンが妻に尋ねる。「あなたも禁欲を守ることができましたか?」と。妻は「いいえ4回失敗しました」と率直に語る。人間だからそれは当然のことだとわたしは思った。まずガンジーは糸は自分たちのインドで作った加工した着物はイギリスから買うのはおかしい。イギリス製品を着ている人はみんな脱ぎ捨てようと抗議行動を訴え、それらを焼き捨てる。1633発の銃弾を使った兵士は1600人の抗議集会に集まった普通の市民を殺害した。犠牲者は多かったがその事を世界に報道したため、イギリスは追い込まれていく。
▼これらガンジーのイギリス支配による差別反対闘争にインド人労働者たちも次第に参加し始める。次にガンジーが行ったのは塩はイギリスの専売だったが、それを海水を使って作ろうとする。さらに製塩工場に抗議活動に行くが、非暴力を訴えるガンジーに応え、抗議に参加する人達は棍棒で殴られても一切抵抗しない。それでも殴られようとする人は、津波のように後を絶たずに製塩工場に押しかける。殴る警官の方だってこんなに押しかけては太刀打ちできない。
▼イギリスは自分たちがいなければ、「インド人独自で多宗教の民族を統治、収拾できないだろう」とうそぶく。民族抗争が高まるとガンジーは留置場でも絶食するなど、ネルーの力を借りながら、祖国独立の目標に近づけようと努力する。何というかエキストラが全員本物でCGなど一切使っていないし、ガンジーの非暴力とはこんなことだったのかと思う。混乱が起きたとき彼は自分はキリスト教徒、イスラム教徒、ヒンズー教徒それにユダヤ教徒であると、一つの宗派に肩入れするつもりはないと言う。この言葉は説得力があって凄い。ガンジーはヒンズー教極右派の青年によって暗殺された。そのときガンジー78歳だった。葬儀には250万を越える人びとが集まり、その様子も流れる。188分の長い長い映画だが一見の価値はある。監督は昨日の「エリザベス」と同じアッテンボロー。
▼イヤー驚きましたが、今朝おかげさまでGoogleのトップに「きょうの目」が出てきてホッとしました。

|

April 02, 2009

◇「エリザベス」(98年)のDVDを見る

▼水玉さんからご指摘がありましたが、Google検索のトップにでた「きょうの目」が3日ほど前からでなくなってしまいました。わたしは毎朝一押しを1年以上続けて、検索一位を維持してきたのですが、残念です。ご協力いただける方はどこかの検索エンジンで毎日一検索、一押しをして下さるようお願いします。ただし、「today'es eys」で検索していただければ今まで通り一発で出てきます、
▼月曜日の日経16面に毎週弁護士の中島という人が「リーガル映画館」というコラムを書いている。30日はケイト・ブランシェットの「エリザベス」の事を書いていた。映画は98年に公開されて、たしかルシネマで見た記憶がある。わたしはケイト・ブランシェットが好きなので、その後DVDも買ってしまったので、新聞記事を読んでから再び再生して見た。設定は昨年公開された彼女の「ゴールデン・エイジ」よりもちょっと前になる。
▼さらに映画「ブーリン家の姉妹」をご覧になれば分かるが、姉妹のうち姉は斬首刑になってしまうが、妹は策略家なので生き残りヘンリー8世と結婚しようとする。だがヘンリーはすで結婚して妻がいたので離婚しなければならない。それをローマ法皇に申請するのだが、「拒否」され、ヘンリーはローマ法王庁の仲違いしてしまう。そしてヘンリーは手前勝手にイングランド国教会を作ってしまうから凄い。
▼できればこの3作品の映画をご覧になれば、イギリスの歴史の一端に触れることができる。わたしは小田島訳で白水社の「シェイクスピア全集」も持っているが、全巻読み終えていないのでつい映画を頼ってしまう。「エリザベス」でマリー・アントワネットを演じるのはファニー・アルダンで彼女はフランスの女優だし、したたかな演技をさせたらぴったりだ。そして「ブーリン家の私生児が…」と常に罵っている。
▼上記中島弁護士が言いたいのはそういう事ではない。リーダーの条件の話だ。エリザベスは叛乱の容疑をかけられてロンドン塔に幽閉されてしまう。斬首刑の危機にさらされるが危機一髪で疑いが晴れて女王として即位する。なぜ疑いが晴れたかというと彼女は反乱者ワイアットとの連絡に手紙を使わず口頭だけ指示していたのだ。
▼今の時代メールがあるがメールとて親書と同じで、ビジネスメールはともかく法律によって保護されているので勝手に印刷したり、他人に見せると処罰の対象になる。エリザベスはそれほど慎重だったのだ。ところが「ゴールデン・エイジ」でも分かるが英国はスペイン、フランスなど諸外国から狙われていたので、側近達はエリザベスとそれらと結婚させ、縁戚関係で戦争を避けようとしていた。彼女がなぜウンと言わなかったかと言えば、恋人のロバート(ジョセフ・ファイン)とひとときを過ごすのが好きだったからだ。だが不満分子を中心とするクーデター計画が発覚してエリザベスは即座に摘発を命じ、首謀者たちを斬首刑にする。しかしその一人に恋人だったロバートがいるのでエリザベスは大いに落胆する。側近は「処刑すべきた」と彼女に聞く。すると「彼を生かし、私自身への戒めにします。危険は常に身近にあるのだ」と答える。
▼誰が味方か敵なのか分からないとき、リスク感覚を常に持ち続けるのがリーダーの条件であると、中島弁護士は言う。

|

April 01, 2009

君が代を唄うひと拒否する人

Kinsizakura(江東橋の民家に咲く桜)
▼午前中かけまわって仕事を終わらせる。とにかく年度末に月末だから、金融機関などは大混雑。おまけにスーパーマーケットも混雑していた。
▼昨日の新聞記者の事は「行間」も読んでいただきたい。もう卒業式のシーズンは終わったが「君が代」で起立しないため処分された教師の記事が今朝の新聞に小さく出ている。それによれば12人の教師が処分を受け、そのうち停職2人の他は戒告となっている。学生時代は何を言っても処分される事はない。しかし東京都の場合君が代不起立で処分された人は過去から現在まで423人となっている。もしあなたが教師でその歌を唄わなければならなくなったら、心に痛みを感じながら唄っている事を期待したい。先週発売になった「週刊金曜日」はその闘う教師の一人である、根津公子さんの事が特集だった。
▼その「週刊金曜日」に佐藤優が「再びマルクスと語る」という架空対談を載せている。ただしわたしは佐藤優の事を全面的に信用している訳ではない。その上で面白かった部分をご紹介する。その最後の部分はこうなっている。
▼「経済学および哲学に関する手稿」から未完に終わった「資本論」まで一貫して言いたかったことは、人間を疎外から解放するには、労働力の商品化という状態を改めなければならないということだった。しかし自分の弟子であるベルンシュタイン、カウツキー、レーニンらは自分(マルクス)の主張を理解できなかった。3人とも国家の介入による社会改造が社会主義であると勘違いし、暴力装置である国家の解体にむけて社会を転換しようとしたわたし(マルクス)の真意を理解しなかった。
▼まあそういう事です。わたしが今まで訪れた「社会」主義国には、決して永住しようとも思わなかった。その国の幹部と会ったからと、自分を権威付けるために利用しようなどは笑止千万である。
▼昨夜の美少年酒造の記者会見は、まさに「厚顔の美少年」だった。「紅顔」はどこへ行った。

|

« March 2009 | Main | May 2009 »