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June 30, 2009

◇「扉を叩く人」を見る

▼50分もかけてブログを書き上げたら、ニフティはいきなり「メインテナンス」でアップロードができなかった。いつもニフティは、いきなりだから参ってしまう。月末にやるべき仕事は、月曜中に猛暑の中を出歩いて全部終わらせてしまった。従って雨の中を出歩かなくても済む。日曜日NHKETV特集で「日本と朝鮮半島2千年③」を見た。ナビゲーターは女優の笛木優子で韓国語はペラペラ。韓国で調査活動をしている学者とも対等に渡り合える。何かこの企画は10回シリーズだそうで、初回から見ている。今回は仏教がなぜ随を経由して百済から、日本に伝来されたかについて検証していた。朝鮮はご存知のように3つの国から出来ていた。ところが百済は高句麗から狙われており、軍隊の出動を日本に要請したことなども、日本書紀には書かれている。
▼今回は多重塔と仏舎利を納める小さな壺が共通していることから、百済の影響が日本に確実に根付いていることを証明した。わたしが最も興味のある所は聖徳太子と曽我入鹿の辺である。なぜ曽我入鹿は殺されなければならなかったか?律令国家にするためには仏教の力を必要としていた。入鹿の家系を辿って見ると、その何人かに明かに朝鮮人の名前の人物がいる。曽我は百済の力を利用して外国とのパイプが太いという事を利用して自分のポストを高めてきた。しかし仏教が日本に定着する頃には曽我が邪魔になる。形式的にでも日本の独自性を演出する必要性が出てきたのではないかと思った。今回のシリーズは、それがテーマではないので、どうでも良い事かも知れない。
▼しかしご覧のようにわたしはNHK1chで同じ時間に放映された「軍事同盟」も見ている。わたしの家では2台のHDDレコーダをフル回転させて裏と表番組を何本も録画して見て、そして書くのだ。その他にも本も1日300ページくらいは読まなければならない。最近ある文献を読んでいたら、スターリンは毎日500ページは読んでいたという。長い番組を要約するのも、短く書くのも文章の勉強だと思う。またバラエティ番組はこうやって脚本を書けば、より面白くなるのだと思って見る。
◇「扉を叩く人」ピアノを弾くときは手の形をトンネル状にしなければならない。大学教授のウォルター自宅でピアノ教師から個人レッスンをしてもらっているが、「トンネル」が出来ない。どうも駄目だと思った彼は「もう来週から来なくて良いです」と教師に断りを入れる。教師は「今まで何人から教わりました?」と聞くと、ウォルターは「4人」と言って肩を落とす。彼はコネチカット州の大学で教授をしているが、融通が利かない石頭の男だ。妻に先立たれてから余計頑固になってしまった。時間を少しでも遅れた生徒のレポートは受け付けない。シラバスは毎年年号の数字を修正液で消して使い回している。そして本を一冊も出版していない。
▼あるとき同僚の代わりにNYの学会に行くことになる。NYにも自分のアパートがあるが鍵を開けて入ると先客がいるので驚く。そこにはアフリカ系の男女が、友人からだまされ、2ヶ月間も入居していた。彼らはだまされた事に気づき、すぐ家を出て行く。しかり路頭にたたずむ二人を見かねてウォルターは自宅アパートに招き入れ3人の奇妙な生活が始まる。実は男性はシリアからやってきたジャンベ奏者のタレクだった。ある日仲間がセントラルパークの一角で「ジャンベを演奏をしているから見に行かないか」と誘われる。行って見るとジャンベはピアノよりも遥かに楽しい。思わず身体が動き出してしまうほどだ。さらにクレタがライブ出演しているハウスに連れて行ってもらい、ジャンベを演奏する太鼓を買ってしまう。たしか鵜の目さんもジャンベに興味をもっていらした事を思い出した。ウォルターは学会に出席するのを忘れ家でもジャンベの演奏に夢中になる。
▼だがあるとき地下鉄に不正乗車をしようとしたクレタが警察に逮捕されてしまう。何とかれは不法滞在だったのだ。一緒にいるゼイナブもセネガルからの不法滞在だったので、何も出来ない。ウォルターは不正乗車の責任の一端は自分にあると思い、弁護士を自費で雇って難民収容所から助けだそうとする。しかし過去に出頭命令を無視した事があり、段々不利になっていく。それを心配した母親のモーナ(「シリアの花嫁」の姉役)が地方都市ミシガンからNYに出てくる。とにかく911事件以降中東出身者はゲリラの同調者と見られ、母国に強制送還されてしまうケースが多いのだ。
▼途方に暮れるモーナと恋人のゼイナブ。ウォルターはNY滞在を延期して必死にかけずり回る。しかし難民収容所の対応は冷たい。そしてついにクレタから「どこかに移送されそうだ、助けに来てくれ」と通報の電話がはいる。母親と駆けつけるがもうそのときは強制送還された後だった。母親は息子の近くにいてやりたいからとシリアに帰る決意をする。しかし帰ったらもう再びアメリカの土を踏むことができない。その夜ベッドルームに入ったウォルターの部屋のドアがノックされる。そこにはパジャマ姿のモーナがたっている。ベッドに入ってくるモーナを抱きしめるとさめざめと泣く。だが二人の間に何も起きた形跡はない。翌朝NY空港から決然と旅立つモーナと別れのハグをする。モーナは「あなたってクールな人ね」とウォルターに一言。これがすべてを語る。良いセリフだなー、わたしもきっとこういわれるに違いない。搭乗口に向かうモーナの姿にピンぼけの星条旗が翻る。

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June 29, 2009

NHK「地中海派遣艦隊の悲劇」を見る

▼恵比寿ガーデンシネマで並ぶ順番は23番目だった。2人後ろに並んだわたしと同年代の女性(便宜的にRとする)が、わたしのすぐ後ろに並んだ若(W)い女性と会話しているのが耳に入ってきた。
R「わたしは映画が好きで長野から新幹線で今朝来ましたの」
W「それは大変ですね」
R「長野で見ようとすると半年後になってしまうの」
W「わたしはフランスで○○を見ました」
R「あら凄い。字幕なしで?」
W「字幕はありませんでした」
R「ところで路上のチェリストはご覧になりましたか?今まで見た映画で何が一番お好きですか?」(会話はここで切れた)「わたしはゴッドファザーですの」
▼チケットを買ってからわたしも長野県出身であることを明かにして、週に2本見ていると話しかけた。
R「新幹線でいらしているのですか?」
わたし「いえいえ、今は都内に住んで40年余になります。
R「K市も良いところですね。東京にお住まいですとそれが羨ましい限りです」またまた見知らぬ人とこの様な話をした。
▼ひと月ほど前に左手の親指と人差し指の間に血豆が出来た。それが中々消えないので、針で突いたら水腫になって、その大きさが大豆のようになった。医者は嫌いだし、面倒なので土曜日午後自分で外科手術をすることにした。他人の傷を切開して治療費を貰う訳ではないので、医師法違反にはならないだろう。引き出しの中にある一番鋭いハサミは眉毛を整える専用のものだ。いや別にわたしはこれを常用しているわけではない。眉が村山富市状態にならないように家族から貰ったものだ。ズバッと切って膿が出たのはいいが、血液が中々止まらなくなってしまった。止血剤もない、もし止まらなかったら救急車を呼ぼうと思ったが、あれこれやっているうちにティッシュペーパーを50枚ほど使ったらようやく止血できた。とりあえずマーキュロ液で消毒して、化粧を落とすカット綿を傷口に当てて、バンドエイドで抑えた。そのあと噴射式の傷口を乾燥させる消毒液を買って来て貰った。どうやら24時間たったら傷口も完全にふさがったようだこれならさっさと外科医に行った方が安かったかも知れない。
▼昨晩NHKスペシャルで午後9時から「軍事同盟・国家戦略・地中海派遣艦隊の悲劇」を見た。最初に驚いたのは横須賀にある戦艦三笠の中では今でも毎年、日本海海戦でロシアバルティック艦隊に勝利した日に記念式典をしている事だ。自衛隊関係者が挨拶の中で「遠い坂の上の雲を目指して」と挨拶したので、司馬遼太郎の小説の意味がここで初めて分かった。この言葉は、軍事力を西欧並みにしようとする果てしない野望の第一歩だったのだ。日露戦争で勝利した日本は満州に権益を確保する。しかしその期限は1923年までの短いものだった。外務省は軍部に押されてこの租借権を99年間に引き伸ばしを計ろうとする。
▼イギリスの秘密文書によれば香港を橋頭堡をつくるために莫大な資金を必要とした。文書によればこれ以上アジアでカネを使う余裕はないから、日本にその役目をやらせるとある。日本は満州の租借延長を密かにイギリスに打診するが、かなり曖昧にはぐらかされる。しかし日本は勝手にOKしたと理解する。そして中国に21箇条の要求を突きつける。しかしそのうちの5条に過大な要求があったことから、イギリスなのど反発を受けて引っ込める。
▼第一次大戦が始まると、イギリスは地中海に暗躍して商船を沈めるなどして攻撃するドイツのUボートから、自国の船を守ってもらうために日本海軍に出動を要請する。その経緯は逢坂剛の小説だったかに書かれていたように思う。日本から出動した特務艦隊は1000人。何も分からない日本海軍はUボートに攻撃され、多大の被害を受ける。生き残った軍人の日記を、その子どもが一部を紹介したが、70人死亡したが、死体から名前が分かったのは10余人であとは肉塊となって判別も付かなかったとある。しかし結果としてイギリスは日本を利用しただけで、兵士たちは日本からも捨て石にされただけだった。
▼その他にも第一次大戦から第二次大戦に突入するかについては、日本がいかに外交的に戦略をもっていなかったために孤立してしまうか分かる。そして日本はドイツなどに対して防協三国協定を締結したのだからと、視察したドイツに次々あれこれ見せてくれ、貸してくれと要求を出すがことごとく断られる。こういうのはギブアンドテイクという事を何も分かっていない。その点イギリスは肉を切らせて骨を切るというしたたかな戦略を持って、カネを今一番必要な所に投下していたことが分かる。
▼昨日は「それでもやっぱりバルセロナ」を見たが明後日書く予定だ。

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June 28, 2009

「09世界報道写真展」を見に行く

Tiket「写真展のチケット」
▼土曜日は恵比寿ガーデンシネマに行った。いや最初は日比谷の「レスラー」に行ったのだが、時間を間違えてしまい。上映開始まで1時間半もあるので、こちらにした。先週の「AERA」に藤原帰一が紹介していた、「扉を叩く人」だった。ご紹介するのは明日以降にする。いや毎回書いているが、書くには30分以上かなり集中しなければならない。休日までそれをするのはかなり辛い。だがブログを読んでくださる平均時間は50秒くらい。ちゃんと理解してくださっているのだろうか、と余計な心配をする。またまた初日初回だったので「ぴあ」のインタビューを受けた。「今度は写真を間違えないように入れてくれ」とハッパをかけてきた。
▼隣の東京都写真美術館で「プレスカメラマンストーリー」をやっていたので、映画始まる前にチケットを買い最初に見た。戦前から1960年代まで活躍した日本のカメラマンの撮った写真が中心になっている。戦前の現人神と言われた天皇の視察から戦後の「ああそう」の言葉で有名になった「行幸」姿まである。ここで一番衝撃を受けたのはベトナム戦争に従軍した記者が撮影した、捕まった高校生の銃殺刑の一部始終だ。教誨師の説教から、あの市場の一角で土嚢を積んだ場所で公開の場所での一斉射撃。そして倒れ崩れた高校生の耳穴に拳銃でとどめの一発を撃ち込むところまで記録されている。マクナマラを狙って捕まったグエン・バンチョイのそれは余りにも有名だが、こういう無名の人びとがこのように無残に射殺されたのだと思うと、見ていて振るえが止まらなくなる。また珍しく本多勝一の写真も数枚展示されている。これは2階の会場で開かれている。
▼わたしが「週刊金曜日」の告知で見たかったのはこれではない。地階の「2009世界報道写真展」のほうだがうっかり間違ってチケットを買ってしまった。今年の展示で一番有名になったのはオハイオ州で、経済危機で住宅ローンを支払いできなくなって、居住者が立ちのいた住宅を警官が拳銃を持って、違法に居住していないかどうかパトロールしている写真だ。小さくて分かりにくいが拳銃はグロック9ミリで銃身の下に小型のライトが付いている。居住者を拳銃を持って追い立てるというのは、「怒りの葡萄」時代と何も変わっていないと思う。映画もとても良かったが2つの写真展は一見の価値がある。

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June 27, 2009

ラトビアのマトリョーシカは笑えた

▼昨日お目にかかった方から先日ご紹介した「山で最後を迎える夫婦」の記事がとても良くて「涙が出てきた」という感想をいただいた。メモを一切取らなかったので、ご主人の名前などは違ったかも知れないが、ご了解いただきたい。わたしも見て感動したものは、それが読者に伝わるように、細心の注意を払って書いているつもりだ。本当はこのブログもトラックバックやコメントを出来るようにしたい。しかし過去にやって経験では90%がピンクサイトのトラックバックや物販のコメントなのだ。それを削除するのにとてかなりエネルギーを必要とするので、いまはすべてやめてしまった。会った時にでも感想を一言聞かせていただければありがたい。毎朝このブログを書くのに集中して、書いただけで力を使い果たしてしまう。仕事の連絡など、よほどの事がない限り、わたしからメールをお送りすることもないので、ご了解いただきたい。
▼午前10時から、マンションの防災訓練(消防署から来て消化器の使い方を教えてくれる)が予定されていたが、連絡がうまくいかなくて中止になったので、書く時間が出来た。
▼昨日届いた「週刊金曜日」6月26日号に、日の出村のゴミ処分場反対のたたかいについて鎌田慧氏が書いている。これを読むと、日の出村の老人医療費無料化というのは、この巨大な有害物質垂れ流しの処分場建設と引き替えに、「無料化」は実現されたことになる。だから手放しで喜ぶ訳にはいかないのだな、と思った。
▼もう一つ「週刊金曜日」で、嫌いな筆者の佐藤優がローザ・ルクセンブルグとの架空対談をしていて、これが面白かった。とくに「レーニンがつくったボリシェビキ党(後の共産党)のような陰謀団では、クーデターを起こすことはできても、革命はできません」とローザに語らせている部分はその通りだ。先日NHKBSの再放送の「世界ふれあい旅」という番組を見ていたら、バルト三国の一つラトビアの首都リガを紹介していた。わたしがこの部分を見るのは2回目になる。街角でロシアのマトリョーシカを売っているのだ。その一つはロシアの前大統領のプーチンだ。一皮むくとエリツィン、次がゴルバチョフ、次がいきなりスターリンに遡り、一番奥の小さいのがレーニン像だったので、わたしは大笑いしてしまった。今一部にレーニンだけが聖域のように扱う人達がいる。しかしレーニンの思想がスターリンを作ったのだ。これを如実に表した人形だった。一般庶民は思想家がどう誤魔化そうとしても、本質を捉えている。

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June 26, 2009

新聞が新聞の使命を終える時が迫る

▼今朝12chで8時から「亀戸七福神めぐり」という番組を放映していたのでつい見てしまった。しかしくず餅で有名な船橋屋本店にあんな美人の店員さんがいるとは知らなかった。きょう時間を作って行って見なければいかん。
▼昨日担当する講義があって学校まで久しぶりに出掛ける。講師控え室に入ったとたんに、イギリス人で英語を担当していらっしゃるM先生がいらして、いきなり声を掛けて下さった。「1週間前午前9時頃にCモノレールの乗っていらっしゃいませんか?」と。わたしはこのモノレールに乗るのは平均月に一回くらいだ。しかも朝のこの時間に乗るのは年に一度あるかないか。ご存知のようにこのモノレールは車両から車両へと移動ができないので、声はかけられなかったという事だった。こういう偶然もあるのでうっかりしていられない。
▼今朝の朝日にアメリカのシアトルとデンバーで有名な新聞社が紙の新聞を発行するのは中止してネットに特化したという記事があった。西部劇などを見ていると小さな町ができると、そこに必ず「PRESS」という新聞社が誕生する。町の発展とともに市民に必要な情報を新聞社は市民に提供して拡大してきたのだだろう。しかし昨今のネットの普及と、朝日の記事に寄れば広告収入源によって撤退を余儀なくされたとある。
▼そう言えば最近見た「消されたヘッドライン」でもネット版と紙版が競合する話が一部でていたっけ。しかしわたしに言わせれば新聞は時間をかけた特集記事以外に新聞に読みたい記事は載っていない。それに「新聞積んどく」というソフトを使えば、首都圏で読むことができる新聞の記事は全部読むことが出来る。これには特集記事や小説は含まれていない。良く読むと記事が以下に横並びかという事が分かってガッカリする。
▼1昨日の与謝野馨の献金問題にしても、5000万円献金して見返りを期待しない会社があろう筈がない。しかも今朝また別の会社から1千万円貰っている事が分かっている。その事件をかき消すようにTVは一様に、東国原の「総理候補にするならば」という記事ばかり報道する。小沢一郎の時と違いはしないか?二階はどうした?新聞というのは記事に何らかのバイアスがかかっていると見て間違いない。だから余計に新聞離れが進む。アメリカで起きていることは決して対岸の火事ではない。こんな権力者の片棒担ぎをしていると、近い将来日本でも大新聞が倒産する日がやって来る。
▼しかしだからと言ってブログを書いて生活できる人は本当にいるのだろうか?「週刊アスキー」7月7日号で歌田明弘が連載の「仮想報道」の中で、世界のブロガーで平均年収は71万円で、実体は1万円であるという。これでは生活出来ない。それに個人でやっているブログがどれだけ、情報ソースに接近できるかどうかというのも時間的に制約されてしまう。

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June 25, 2009

NHKで「山で最期を迎えたい ある夫婦の桃源郷」を見る

▼しかし与謝野馨の開き直りの論理を聞いていると、権力を持っているものは何でもアリになってしまう。だが市井の人は、警察や検察が「クロ」と決めつけたらもう逃げられない。菅家さんの場合もマスメディアは警察や検察の姿勢を追求している。しかし自分たちがその当時どういう報道をしていたのか、一行も触れていない。松本サリン事件で河野義行さんが警察やマスメディアとどう戦ったのか、じっくり考えて見て欲しい。
▼もう一つ国会議員などがクールビズとか称してネクタイを外している。普段ネクタイをしているから、どうやれ見られる姿になっている。しかしかけ声だけのクールビズの彼らのノーネクタイ姿を見ていると、どうみてもその筋の人にしかみえないのは、情けない。それに彼らを守るゴツイSPが後ろに控えているから、余計に迫力を増す。しかし本当に彼らを襲おうという人達がいるのだろうか?もしいるとすれば政敵ではなく、利権がらみで権力者に敗れた人達に違いない。
▼NHKの2週にわたる「ザ・ベストテレビ」の番組は紹介した他、原爆投下直後を撮影した米軍の従軍カメラマンの話も見た。これは先に前編とも言える父親だけが登場した作品を見ている。番組が始まる前に、賢所にお住まいのさる高貴な方も「涙なく見られなかった」というコメントも出ていた。見たが仕事の前に書くと一日落ち込んでしまうので書けない。もう一つは「小林多喜二」もあった。わたしはどうもプロレタリア文学というのは苦手である。1ヶ月前に小樽に行ったが、小林の遺跡などがある周辺には近寄らなかった。三浦綾子の小説を俳優の誰かが舞台で朗読する形で紹介していた。生い立ちの紹介はまだしも、虐殺の場面がこれでもか、これでもかと出てくるのは、やはり耐えられない。
▼中でも一番良かった「山で最期を迎えたい ある夫婦の桃源郷」(山口放送)だった。 田中寅夫さん(93歳)、フサ子さん(88歳)は山口県、中国山地の山奥にふたりは住んでいた。 80歳になった頃、3人の娘を育てた夫婦はどうしても山で暮らしたいと、むかし子育てをした山に戻っていく。電気も水道もない山奥で、夫婦は少量の食料を畑で作って暮らす。夫が山菜などを取りに行って中々戻らないと、甲高い声で夫の名前を叫ぶ「寅男さーん」。それでも現金が必要になると軽トラックで郵便局に来て二人の年金から郵貯カードを使って引きだそうとするが操作は難しい。
▼それから7、8年たって夫に病気が見つかる。娘たちはそれぞれ独立しているが、二人を町の施設に入れる。夫はそれでも医師と施設の許可を取って、時々山に戻って畑の手入れをする。そしてついに夫は足腰が立たなくなり、妻は認知症になる。19年も撮影をしていくうちに、プロデューサーも体調を壊して2代目の人に交代する。その間録ったビデオは何と305本になっていた。最初は山で暮らす老夫婦の生活を描くつもりが、交替とともに介護がテーマになっていく。90歳を過ぎて夫はついに帰らぬ人となる。しかし娘夫婦たちは昔育った山の畑を守ろうとして仕事を畳んで近くの町に越してくる。それで畑仕事をするとき、残された妻を連れて行く。
▼妻は夫が亡くなったことを認識できない。「お父さんいないね」という妻に、娘の一人は「山にいるかも知れないから呼んでみたら」というと80代とは思えぬ、あの甲高い声が甦る。「寅男さーん」何度か山にこだまする。娘は「返事が聞こえたよ」というと、妻はこの瞬間は正気に戻っていて「聞こえなかった」という。しかし山の畑は娘たちにしっかり引き継がれている。ナレーションは最後に「良い人生は歩き方を教えてくれる」と締めくくる。

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June 24, 2009

◇「人生に乾杯」を見る

▼きょうのお昼頃に「オール8」がでそうです。昨日朝のTBSラジオを聴いていたら、午前8時15分頃に「映画」で「愛を読むひと」を取り上げていた。解説者はケイト・インスレットの前半の演技を「体当たりの演技」と称していた。また大沢悠里は2年ほど前に松坂慶子が「流人」に出演したときも「体当たりの演技」と絶賛していた。どうも用語の使い方が変だと思って電子広辞苑を引くと「自分の体を相手の体にぶつけて相手を突きとばすこと。転じて、捨て身になって事に当ること」とある。表現は悪いが言わば特攻隊の様な場合はまさにこれだと思う。だがケイトや慶子が「素っ裸」になった事だけを指して、こういうのは正しくないと思う。
◇「人生に乾杯」1955年まだ「社会」主義国のハンガリー防諜部隊がある家が怪しいと手入れに入る。そして一隊員が二階に上ったとたん天井から何か落ちてくる。サッと身構えると何とそれは美しく若い女性だった。一階にいる隊長から「何か異常でもあたのか?」と問われるが、とっさに彼女をベランダに逃がして「異常ありません」と答える。
▼時間は現在に飛ぶ。アパートでつましく暮らす老夫婦。税務署が差し押さえにやってくる。金目のものは何もないが、署員が「本を差し押さえろ」というが、妻はとっさに夫から送られた宝物のイアリングを差し出し、強制執行を免れる。夫の宝物は防諜機関を退職するときに現物支給された、58年の旧ソ連製の党幹部専用車のチャイカだ。しかし貧乏でガソリンも買えないので、駐車場に止まっている隣の車のガソリンタンクからゴムホースでむせながら吸い込んで自分の車に入れるというセコイ事をしている。
▼そしてこんな年金が低ければとても暮らしてはいけない、と銀行強盗を考えつく。それはチャイカの座席にあったトカレフを後生大事に持っていたので、それを使う。しかし妻はソ連の連中はボロのトカレフだから置いていったのよ。いったい弾は出るの?」と疑わしい目で眺める。銀行強盗に入ったが田舎の銀行は昼休みで誰もいなくて、防犯カメラだけに姿が残っている。それでも何軒かの強盗で少々のカネを手に入れるが「ユーロ」通貨など見た事もないので「こんなのどこのカネだ?使えるのか?」と疑いぶかい。そしてTVではこの二人が銀行強盗だと報道されると、親しくしていた近所の人たちは「前から怪しいと思っていた」と素っ気ない対応をする。しかし警察の手違いで何度も包囲網と突破してしまう。しかしチャイカのナンバープレート「AN9275」を覚えている交通警官がいて全国に指名手配される。だがハンガリー全体に「年金だけでは暮らしていけない」という二人を指示する声は次第に高まっていく。
▼そして最後は高いホテルでマッサージ、プールと豪勢に過ごす。キューバが好きな親友の装甲車と自分の車を見事にすり替えて、「一度海が見たかったな」と警察のバリケードめがけて突入していく。そしてトップ場面に戻りあの若い二人が現在の老夫婦だと分かる。98年のドイツ映画「ノッキング・オン・ヘブンズ・ドア」に酷似した内容(パクリと言っても良い)だが、それが許せるほど面白い内容だ。銀座シネスイッチで。
▼早朝から仕事の電話があって更新時間が少々ずれました。

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June 23, 2009

◇「愛を読むひと」を見る

▼日曜日午後10時からNHKハイビジョンでボリビアのウユニ塩原をタレントの中山エミリーが訪ねていた。その四国の半分ほど大きさのある塩原の幻想的な風景に見とれて、最後の11時間半まで見てしまった。さっそく調べると一人でもツアーはあるが、40万円くらいする首都のラパスまでトランジットを2回、ラパスから4WD車で北上すること12時間で塩原に着く。マチュピチュもナスカの地上絵も一切興味はないが、ボリビアにはいつか行って見たい。
◇「愛を読むひと」戦後間もない1958年のドイツ。15歳のマイケルは猩紅熱で倒れたとき、電車の車掌をしていたハンナに助けられ、自宅に送ってもらう。その後花束を持ってお礼に行く。そのとき何か手伝う事はと聞くと、下から石炭を持って来て欲しいと頼まれる。それが終わった時、汚れてまっ黒になっているマイケルを見て、「そのままでは家に帰れない」と風呂に入れたところから、二人は深い関係になる。そしてベッドを共にしたあとは必ずハンナの求めに応じて本を読むのだ。そのほとんどは「オデュッセイア」だった。との初めての情事にのめり込む。二人は1泊でサイクリングに行ったりするが、ある日突然ハンナはマイケルの前から忽然と姿を消す。
▼それから8年後マイケルは、大学で法律を学んでいる。たまたま指導教官とナチスの残党の裁判を見学に行くと法廷の被告席にハンナを見つける。裁判に通ううちにハンナが実はアウシュビッツでユダヤ人を監視する役目をしていた事が分かる。そして一緒にいた看守たちは彼女こそ責任者だとシラを切って、すべての責任を彼女に押しつけようとする。そのとき裁判長は一つの話を出す。それはユダヤ人を移送するとき、教会に300人ほどのユダヤ人を収容した。だが運悪くイギリス軍の空襲を受け、閉じ込められていた人達は全員焼死し、法定に来ている2人だけかろうじて助かる。裁判長は「なぜ鍵を開けて囚人たちを開放しなかったのか?」と質問する。ハンナは「鍵を開けたら秩序が守れなかった。わたしは命令を遂行しただけで何も悪いことはしていない」と叫ぶ。
▼他の元看守たちは移送の書類に署名していたのはハンナだから、全責任は彼女にあると逃げる。そして判決他の看守たちは大体懲役4年の実刑だが、ハンナだけには無期懲役の判決が下される。結婚して大きな娘がいるマイケルはハンナが収容されている刑務所に手紙を出す。そして昔読んだ本をカセットテープに吹き込んでせっせと送る。そして20年たったときハンナは刑期を終えて釈放される事になる。その一日前、マイケルに刑務所の所長から「ハンナの知り合いはあなたしかいない」と電話があるので面会に行く。そこで彼は驚愕の事実を知ることになる。

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June 22, 2009

「“認罪”~中国撫順戦犯管理所の6年」を見る

▼♪「ハバロスク ラララ ハバロスク ラララ ハバロスク 故郷は遥かな 雲の影」という歌をご存知だろうか?これは当時のソ連に抑留されていた元日本軍兵士が望郷の気持ちで唄った歌で、林伊佐雄が唄ったていた。わたしが生まれたのは終戦の1年前だから当然知っている。ソ連で抑留された日本軍59師団の約1000人の兵士はウラジオストックから貨物列車に乗せられる。当然帰国出来ると喜んでいたが、ハバロスクの手前で、列車は右折して中国の撫順の連れて行かれる。そこにあったのは撫順戦犯管理所だ。
▼21日夕方NHKBS2「ザ・ベストテレビ」で「“認罪”~中国撫順戦犯管理所の6年」が放映された。これは収容所で6年を送った元兵士(中国側の説明では戦犯)の話である。最初は死刑にされるのではないかとか、待遇を巡って中国側と対立したりする。中国側は「自分のやったことを反省文に書け」と命じる。しかし元兵士たちは「自分たちは上官の命令でやったわけではないから罪はない」というのだが、受け入れられない。そして来る日も来る日も中国でやった戦争行為を詳しく書くように諭される。つまり自己批判だ。
▼自分は命令をやっただけという論理は、ハンナ・アーレントの「エルサレムのアイヒマン」で詳細に分析されている。実はわたしは既に20日の朝一番で「愛を読むひと」も見ている。これは明日か明後日あたり詳しく書くが、その中でナチスの収容所で看守だった、ケイト・ウィンスレットは同じ事を言って責任を逃れようとする。
▼だが中国はそんな言い逃れを認めようとはしない。これから先はわたしの推論である。この撫順に日本兵を連れてくる指示をしたのは周恩来だ。戦争は終わったが中国では解放軍と蒋介石軍の戦いは続いていた。まだ毛沢東の中国は国として成立していなかったから、極東裁判にも加われない。極東裁判は「勝者の裁判」であった。裁判に加われなかった中国は新生中国として民主的な所を見せなければならない。
▼実はその本質は周恩来は、新生中国をどうしても守り続けなければならない最重要課題があった。そのためには敵を新たに、これ以上作らない。そのために戦争指導部の責任は問われなければならないが、一般兵士とは区別する。ともするとこの考え方が日本の一部左翼の中に「人民中国は寛大であった」と誤解する。しかしそれは「周恩来秘録」などを読めば、敵の中にも味方を作るという周恩来の戦略であることが分かる。
▼その後中国は田中角栄と国交回復をするが、周恩来の田中と握手をする姿はオーバーアクションとも取れる。実はこの時周恩来は、ソ連に核攻撃されるのではないかと怯えていた。
▼「嗚呼満蒙開拓団」の中にも、元日本兵を処刑して良いか地元は上級に判断を求める。すると周恩来が直々に「ノー」と答えたという話が出てくる。「嗚呼」では関東軍幹部はソ連の満州侵略をいち早く察知して「開拓団」の人びとを放置して、自分たち将校だけはさっさと国内に逃亡してしまう。「嗚呼」は「守るはず」の軍隊が「守らなかった」ための悲劇を書いている。この逃がした教訓から「認罪」が考えられたのだろう。しかし元兵士にとっては、命令を忠実に遂行しただけだと考えていただけだったのだから、「青天の霹靂」だ。中国側に取ってみれば、処刑しただけでは一時的に「怨みをはらす」だけに終わってしまう。「戦犯」の前に親や子どもを日本兵に殺害された中国人を連れて来て、対決させる。生かして双方に戦争を「忘れさせない」させないために、犠牲になったもう一つの「戦犯」をえぐり出したドキュメンタリーだった。

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June 21, 2009

何もこんな大雨の降る日に銀座

まで映画を見に出かけなくてもよいのだが。登山用のゴアテックスのスーツを来てシネスイッチの座席に諏訪っている。雨の方が客が少ないかと思ったが、意外と観客は多かった。
▼実は昨日も封切りの映画を朝9時45分から一本見ている。映画館もせめて日曜日くらい午前9時代から上映をしてくれればよいのだが、実際には11時半か正午頃からが多い。もし午前9時から上映されれば一日に2,3本見る事も不可能ではない。わたしの場合昼食を食べてしまうと集中力がなくなるので、1本でやめている。
▼しかし毎週何を見るか悩む。金曜日の夕刊に、翌日から上映される映画の広告が掲載される。わたしは新聞に掲載される日時をまず考える。今は最短でも見て、執筆して実際に掲載されるまで最短でも10日ほどかかっている。その時間も読まなければならない。昨日と今日で2本見たが、見たい映画はあと3本ある。「レスラー」、「剣岳」、それに「ラッシュライフ」だ。わたしの映画紹介を見て、映画を見に行くという人がいてくださる限り、期待に沿わなければならない。だが現実には週に2本しか見ることしかできない。そのことで毎週悩んでいる。
Duke(mobile)

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June 20, 2009

横浜の歌ベスト10には入らなかった曲

▼メルマガはほとんどの方から今朝投稿していただいた。「締めきり時間が次第に早くなってきた」という苦情もあった。しかしセカしているつもりはない。休日は朝のうちに投稿していただければ、一日締め切りを気にしなくても楽しく過ごせると思っただけで他意はない。書けない方は夕方で結構です。
▼先日中央線各駅停車に乗って新宿まで向かった。するとお茶の水で一匹のトンボが車内に紛れ込んできた。行き場を失ったトンボは右往左往して、天井や客席をあちこち飛び回っていた。わたしは捕まえて車外に放ってやろうと思っていたが、中々そのチャンスが来ない。ドアの下にうずくまるように止まったのは乗降客が少なくなった、千駄ヶ谷で新宿御苑の前だった。つまんで放ってやると羽根を羽ばたかせ、御苑に飛び込む様に舞っていった。
▼電車の中の広告に「港の見える丘」が「♪あなたと二人で来た丘 港のみえる丘」という歌詞とともに横浜のCMが張り出されていた。一緒に座っていた家族に「あれは美空ひばりの唄だっけ?」と聞くと、「いや平野愛子の筈だ」という。帰宅して調べると確かにその通りだった。
▼実は昨年の横浜開港150周年を向けて準備を進める横浜開港150周年協会が行ったアンケートによると「横浜市民が選んだ横浜の歌ベスト10」は次のようになっている。
横浜にちなんだ歌で好きな曲のランキングは次のようになっている
1位はいしだあゆみの「ブルーライト・ヨコハマ」。
2位は童謡「赤い靴」。
3位は五木ひろしの「よこはまたそがれ」。
4位は、横浜市民しか知らない「横浜市歌」。
5位はダウン・タウン・ブギウギ・バンドの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」。
6位はマルシアの「ふりむけばヨコハマ」。
7位に青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」。
8位はゆずの「桜木町」。。
9位はサザンオールスターズの「LOVE AFFAIR~秘密のデート」。
10位は美空ひばりの「港町十三番地」。
そして「港のみえる丘」は14位に入っていた。
▼朝日土曜日のBeに毎週「うたの旅人」というコーナーがあり、流行歌がどうして作られたかその背景が写真とともに紹介されている。今朝は今までのベスト10が出ていた。選外の11位が庄野真代の「飛んでイスタンブール」なのだ。いやトルコに行っているとサービスのつもりで観光バスから、ベリダンスに移動するバスのなかで、常にこの曲がかかるのだ。歌は昨年、ボスポラス海峡を運航する船内の風景とともに紹介され、わたしは今でも切りぬきを持っている。

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June 19, 2009

こいつらが出てきたらチャンネルは変える

Otaru1(冬景色が昔のもの)

▼さて明日はメルマガの締めきり日である。お出かけの方はお忘れなく、明日の朝までには投稿していただきたい。
▼昨日の辺見のコラムに「夕方はいつもどおり、チェット・エイカーを聴きながら無添加のペットフードを計量カップで70ccと粉末サプリメントを犬にあたえた」とある。そういえばわたしもチェット・ベイカーを何枚か持っている事を思い出した。引っ張り出して聴いたのは「Stekka of Starligt」だったが、やはり夕方に聴く方がぴったり来るように思った。
▼片付けをしていたら、パイオニアのカラオケソフトが入った一枚のレーザーディスクが出てきた。もうかれこれ30年ほど前に買ったものではないかと思う。ジャケットを見ると、先日行ったばかりの小樽の倉庫街の夜景だ。右手の倉庫の風景はまったく変わっていないが、左手は当時の面影はまったくない。Otaru2(5月末撮影したもの)
▼最近TVのニュースを聞いていると腹が立つことが実に多い。もうNHKはヘッドラインだけ見て見るのは止めてしまうことが多い。それにもっと嫌いなのは「報道ステーション」だ。久米宏の「ニュースステーション」の頃は良心のかけらくらいはあった。しかし古館伊知郎になってからはもう保守政治の片棒を担いでいるとしか思えないような発言が続出している。このことは「週刊金曜日」でも指摘されていたのだ。古館は自身が放送作家を10人使っていると発言している。コメント一つとっても自分の口から出てきているように装っているが、みんな放送作家が作ったセリフを読み上げている。
▼それはみのもんたにしてもコメントのタイミングが良すぎて、「この人って随分頭がいいなー」と思わせてしまうが、同様に作家がなせる仕業だ。同様にバラエティ番組のタレントの発言も同じだ。わたしが見ていて面白いと思うバラエティ番組は「ケンミンショー」と「イッテQ」なのだ。前者はとくに地元企業とのタイアップの内容が多くなってきている。言わば3ch得意の地域起こし的要素に変化してきている。「イッテQ」は周到に用意されているが引っ張り方が絶妙だ。その他に出てきたらチャンネルを変えるのは児玉清、東国原らだ。
▼バラエティ番組を見ているだけなら罪はない。しかしTVを通じて、日本そのものが政府という作家に引きずられているとしたら、こんな怖いことはない。

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June 18, 2009

17日朝日の辺見庸「犬と日常と絞首刑」読む

▼昨日は午前7時代の電車に乗らなければならなかった。ブログは前夜に書いてタイマーでアップしたが。朝に新聞を読む時間はほとんどなかった。夕方になって朝刊を見ると朝日の15面に辺見庸の「犬と日常と絞首刑/国家"演出"の儀式この国に溶け込み個人は口をつぐむ」という長いエッセイがあったので、かなり時間をかけて読む。辺見はわたしと同じ年齢で、しかも脳出血をした事まで同じだ。彼は右半身に麻痺が残っているので、自由になる左手で同居している一匹の犬のエサや糞など世話をしている。
▼このエッセイは死刑制度について触れている。日本人は何かというと「西欧化」に目を奪われてそれをいち早く取り入れようとしてる。しかし国内で何か凶悪犯罪が起こると一様に「死刑だ」で盛り上がってしまう。大体死刑というものは北朝鮮、中国、日本、イラクなどの共同体のこだわりに根ざした人類史的知恵と根拠がある、という説。もう一つはだから野蛮なのだから何とかしなければならない、という2つの説がある。
▼しかし凶悪犯罪者だから「死刑」という短絡的な思考で一致していまう考え方がある。死刑執行の次期がだれかによって周到に政治的タイミング感じる、というのだ。これはあくまでもわたしが長いエッセイを読んで要約したので、昨日の新聞がお手元になければご近所か図書館などに行ってお読みいただきたい。
▼おそらくこのエッセイが発表されたのは、裁判員制度の通知が発送されるその日というタイミングを選らんだものだと思われる。政府な法律が身近なものになると喧伝する。しかしこの制度が考えられた時の思惑とは別に、死刑判決にわたしたちが加わる可能性は高くなる。ますます体制に組み込まれて身動きとれなくなっていく自分の存在を感じる。だから足利事件で、冤罪の可能性が強まったとして、裁判を待たずに釈放された菅家利和さん。そして昨日栃木県警の県警本部長が菅家さんに涙ながらに「謝罪」して見せても、何かピンと来ない。それに当時県警の発表をそのまま垂れ流しした報道機関は、どこも「謝罪」などしていないのだ。

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June 17, 2009

◇「ラスト・ブラッド」を見る

▼先週バラエティ番組を見ていたら、主演のチョン・ジヒョンがこの映画に主演している事が分かったので迷わず出掛けた。映画のポスター自体は前々から見ていたがオドロオドロしていてとても見る気持ちにはならなかった。しかし主演が彼女とあれば迷うことはない。チョン・ジヒョンとはあの「猟奇的な彼女」主演した女優だ。わたしは公開当時映画館が代わるたびに足を運んだ。バラエティ番組ではえなり・かずきが彼女のファンという事で都内の茶室や甘味店を案内していた。そして最後の極めつけはレストランで、えなりがピアノで一生懸命「パッヘルベルのカノン」を弾いていたのは大笑いだった。
◇「ラスト・ブラッド」映画自体はそれほどみなさんのお勧めできる内容ではない。わたしだってジヒョンのファンでなければ決して足を運ぶことはない。日本の応仁の乱のころ16歳の女子学生サヤはオニゲンという人達に父親を殺された。現代に甦ったサヤはバンパイヤとなったオニゲンの末裔たちと戦い、父親の敵をとろうとする。フジという在日米軍基地のアメリカンスクールにサヤは転校していく。そして剣道の授業のとき、親しくしてくれた級友のアリスに、別の女子学生に化けたオニは真剣を持って襲いかかる。サヤはアリスの危機知って自分もまた剣を使って彼女を救う。
▼サヤを支援するのはCIAを装ったはオニ殲滅のために作られた組織、カウンシルだ。だがカウンシルの存在もアリスの父親である基地の司令官に、偽物だと見破られてしまう。サヤは彼らの協力を得ながらオニを探し求める処刑人としての日本に潜入する日々を過ごしていた。アリスの父親はオニに殺され、品川の戸越銀座あたりに潜伏しているが、オニもまた彼女を追って亡き者にしようとしている。その狭い通りでサヤとオニの決闘が繰り広げられる。二人はそこを脱出して、軍用トラックに乗ってどこかに逃げるがオニたちと剣道の教師に化けた親玉は必死に二人を追っていく。
▼先回りしたオニの女親分(小雪)はカウンシルの一人を殺害して、サヤがやって来るのを待ち受ける。だが親分をやっつけるのにサヤ一人では危ないと感じた、育ての親カトウ(倉田保昭)は自分一人で対決しようとする。しかし多勢に無勢カトウに危機がやってくる。カトウにここを立ち去れと命じられたが、「一人にはできない」と泣きながら戻るサヤ。チョン・ジヒョンは再びセーラー服姿に日本刀をきらめかせ、華麗で舞うような殺陣を見せてくれる。「ウィスキーがお好きでしょう」の小雪は「ラストサムライ」の時よりもかなり演技が上達した。日本のフルデジタル・アニメ『BLOOD THE LAST VAMPIRE』を実写映画化したもの。

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June 16, 2009

アンジェイワイダの映画を撮る姿勢

▼昨日の話NHKETV特集の続きだ。もう一本最後に放送されたのは「アンジェイワイダ祖国ポーランドを言い続けた男」という90分のドキュメンタリーがあった。アンジェイワイダについては何度も映画をご紹介しているから、映画そのものについてはその当時のブログをご覧頂きたい。1944年6月からソ連軍はナチスドイツを追いつめてポーランドに迫った。ポーランド軍と国内で武装蜂起した人びとは当然ソ連が助けてくれると思って決起する。しかしソ連とナチスドイツは密約が出来ていて、ポーランドを半分に分割する。そしてソ連軍は国内の蜂起に歩調を合わせず、2ヶ月間ただ蜂起が消滅するのを待ち彼らを見殺しにする。これはあのつまらない映画「戦場のピアニスト」にも描かれていた。アンジェイワイダの映画「地下水道」にもこれは描かれた。
▼この映画で男が盲目になり、女が必死に明るい方、明るい方へと連れて行く。しかしその大きな水道管には鉄格子がはめられていて脱出は不可能だ。男は女に「何が見える?」と聞く。すると「青い空と木々が見える」と彼を慰める。しかし実際には沈黙したソ連軍の部隊が控えたままだった。なぜそういう表現になったのか?それはソ連に実質的に支配された戦後のポーランドにあって、検閲があったからだ。映画の撮影現場には常に編集長と呼ばれる人が同席しており、彼らが「検閲」を行っていた。
▼アンジェイワイダは常に検閲をどうすり抜けるか、という事に精神力を砕いていた。それは「大理石の男」でも実は最後のシーンで、若い娘が戦没者の墓を訪れるが肉親の消息が分からないので、花束をそっとおいて立ち去るシーンがあったが、これも検閲でカットされる。つまりその5分足らずのシーンがソ連に対する当てつけと判断されたのだ。
▼そしてドキュメントでは監督の最新作「カチンの森」の一部が紹介される。これは今年初めに一度書いたが来年の正月映画として岩波ホールで上映されることが決まっている。すでに字幕がついていたからかなり編集作業が進んでいるのだろう。原題は「カチン」だが、アンジェイワイダの父親が実はカチンの森で中尉として射殺されていることが分かる。そして監督の母親はずっと中尉が生きて返ってくることを夢見て死亡してしまう。映画は彼の両親に対するオマージュとして作られているようだ。そして墓参のシーンは、ようやくこの映画で再現されることになったという。
▼同日の日曜日夜10時からNHK3chでETV特集は1時間半に渡って「韓流映画抵抗の系譜」という内容だった。韓国を旅したのは韓流シネマ映画プロデューサー李鳳宇(リ・ボンウ)さんだ。韓国映画も戦前は35年に渡る日本の支配で満足な映画を作ることはできなかった。そして李政権下でも、朴政権、全斗煥でもそうだった。検閲がなくなったのはこの10年くらいだった。わたしはその弾圧下において映画を作り続けたイム・グォンテク監督は1994年に「太白山脈」を作った人だ。彼は「イデオロギーを実現させるために、人間を犠牲にするという考え方は体制が変わっても同じだ」と語る。わたしはこれはアンジェイワイダの映画作りにも共通すると思う。「検閲」は体制が変わってもなくならないだろう。そのとき抵抗しなければそれで終わりだ。「風吹く良き日」 を撮ったイ・チャンホ監督は、「怖いのは外部(国家)検閲を恐れて自分がこんな事を表現してはまずい、などと自分自身を検閲してしまう事だ」と語る。
▼つまり何事も良い方向(社会の進歩)に前進させるには、そういう抵抗する心が必要なのだ。という風に2本のドキュメンタリーを見てわたしは思った。

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June 15, 2009

◇NHKBSで「トヨタ過労死事件」毎日放送を見る

▼昨日NHKBS2で午後から「ザ・ベストテレビ」第一部(2部は来週、3部は再来週)が放映されていた。録画設定をするのを忘れて映画を見に出掛けていたので、わたしが見たのは午後3時頃からだった。それは「夫はなぜ死んだのか?」というトヨタに働いていた30代の男性が過労で死亡し、会社の態度に疑問を持った妻の博子さんが一人で闘う話だった。その男性とは内野健一さんでトヨタで夜勤をしていて最終日に倒れてしまう。自宅の留守番電話には午前4時頃会社から入っ「トヨタ記念病院に入院したからすぐ来て欲しい」という連絡がそのまま残っていた。
▼博子さんがまず疑問を思ったのは会社の残業時間と彼女が調べた時間が違うという事だった。夫の携帯の着歴やガソリンスタンドで給油した事件を調べていくと、直近の1ヶ月で144時間という驚くべき数字となっている。一方会社の夫の元上司と話しあいをすると114時間だ。なぜ誤差がでたかというと「改善運動」に参加したのは自由時間で会社が拘束したのではないというのだ。会社は健一さんがその時間は仕事をせずにお茶を飲んだりブラブラしていたという。
▼博子さんは子どもを二人抱えて今は派遣社員として13万円の収入でどうやらやりくりしているが、泣き寝入りするわけにはいかない。労働基準監督署に会社と自分の誤差を認めるように交渉を繰り返す。その運動をしている最中、卑劣にもトヨタは博子さんを「トヨタに入社しないか?」と誘いを掛けてくる。しかし彼女はトヨタに入ったら夫の無念を晴らすことはできない、とそれを拒否する。労基署は会社側の45時間だとする言い分しか認めないが、全国から3万人の署名が集まり労働保険審査会で再審査されることになる。
▼しかしその後豊田労基署の署長がトヨタからゴルフクラブの贈賄事件で逮捕され、会社に情報を流していた事が明らかになる。厚労省の過労死認定は100時間なのでそれで口裏を合わせていたに違いないのだ。結局裁判所の判決が出るまでに6年もかかっている。判決では健一さんの検査業務での不具合処理等はストレスの高い業務と認定する。弁護士はなぜ内野さんの弁護を引き受ける気持ちになったかという話にも触れる。それは博子さんがひたむきに一生懸命夫の無念を晴らそうと一生懸命だったのでうたれたという。
▼裁判の結果「改善活動」はトヨタも勤務と認めざるを得なくなり、現在では残業代がつけられるようになった。夫の墓参りをする博子さんにカメラは「何を話しましたか?」と聞く。子どもたちが一緒なので裁判の詳しい話はできない。子どもの成長ですよ、と花束を墓前に捧げる優しい顔がとても印象に残った。しかしこれが愛知県の放送局ではなく、毎日放送で作られたというのが、どうも情けないマスメディアの現状を表している。そのことはスタジオにゲストで来ていた森達也監督も「どうしてNHKで作れないのか?」と言う言葉にも出ている。表現の数字などは寝転がって書いたメモなのだ正しくは以下のサイトを参考にしていただきたい。法学館憲法研究所
全トヨタ労働組合

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June 14, 2009

「ヘーゲルを生んだドイツがなぜヒトラーを…」

▼土日は休刊にしようと思っているので手短かに書く。普通「週刊金曜日」はわたしの家のポストには金曜日中に届いている。しかし先週は何かの手違いで昨日届いた。読む物は沢山あるので、「週刊金曜日」を大体1時間半で読み終えることにしている。6月12日号で面白かったのはまず「堀江貴文氏ソフトバンク商法を語る」だ。孫正義は携帯の飛ばしで利益をあげてかなり危ない経営をしているが、借金2兆4千億の自転車操業は大きすぎて潰すに潰せない会社になっているという。これではまるでアムウェイと同じだ。
▼一番面白かったの「メディアを考える」で「ヘーゲルを生んだドイツがなぜヒトラーにだまされたのか」という山中速人の論文だ。かなり長い論文なので「週刊金曜日」を買って原文を読んでいただきたい。スチュワート・ホールは「エンコーディングアンディコーディング」という論文で発信者の思惑とは別に、情報を受け取る側はどう受け取るか分からないという。そしてメディア・リテラシー教育が注目された。そこでメディアに要求するより、自分たちが発信する側になろうということになる。しかしブログにしても書いている人はみんな二次情報だけで記事を書いている。自分が取材して第一次情報を発信する側にならなければ意味がない、という風にわたしは受け取った。わたしも二次情報が多いが、Mさんの有名ブログなど全部引用で出来ていると言っても過言ではない。どこの誰かわからない人が、違法な引用だけで人気があがっても、その影響力はたかが知れていると思う。ちなみに違法な引用とは新聞記事は3行で45字以内で、署名論文や小説の引用はできないことになっている。
▼13日の朝日ニュースター「愛川欣也のパックインジャーナル」ではF22をなぜアメリカが手放さないかという話が面白かった。つまりF22がアメリカの価格で150億円くらい。世界でこれ以上高性能の戦闘機はないのだから、もう経済が疲弊しているいま、これ以上の戦闘機を作る必要がないというのがホンネだ。アメリカが最も景戒しているのは、日本の核武装化とアメリカと同等の武装をすることだ。アメリカ国債を沢山買っているのは中国と日本だから両方に売るとか売らないとか言って曖昧な態度に終始し、現実にはミサイル防衛構想でカネを引きだそうというのがアメリカの本当の狙いだ。

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June 13, 2009

◇「君のためなら1000回でも」をWOWOWで見る

◇「君のためなら1000回でも」WOWOWで10日深夜に放映された07年の映画だ。1970年代のアフガニスタン。金持ちの息子アミールは何一つ不自由なく育っている。そして彼の家の使用人の息子ハッサンと仲良しで時々凧揚げをして遊んでいる。ハッサンは年上の不良からアミールが虐められると身体を張ってかばう。しかしアミールは何故か身分が下で文字も読むことができないハッサンが嫌いで、時計を彼のベッドの下にもぐり込ませ、盗んだという濡れ衣を着せて父親も一緒に解雇してしまう。そしてソ連のアフガン攻撃で、アミールは父親と一緒にカネの力でパキスタンへと脱出する。豪華な家は使用人に任せ、二人はアメリカに渡る。
▼アフガンの元司令官の娘と結婚して、小説家となって幸せに暮らすアミールの所に、使用人から電話が入る。それはすぐに「帰国すべきだ」という内容だった。妻に危険はないからと帰国する。そこで知り合ったのはアミールの他に異母兄弟がいるという事だった。彼は髭をつけてタリバンが支配する地域へと、子どもを救い出すために単身乗り込む。そこにいたのはハッサンがタリバンの責任者になっている姿だった。
▼アメリカでベストセラーになったという話だが、あくまでもここに登場するのは西側の視点である。アフガンがなぜ貧しいか。アミールの父親はなぜソ連を毛嫌いするのか?そして第一にアメリカがアフガンで何をしたかまったく描かれていない。それにタリバンは本当に悪の化身なのか?姦通罪の女を石つぶてで殺すなんて今でもやっているのか?異母兄弟を救い出しアメリカに連れて来て凧揚げをすれば、それで解決するのか?あくまでもアメリカやイギリスの見方なのだ。映画館で見なくて良かった。
▼このところアクセス数がもの凄く増えていた。調べて見ると1年前に東京女性映画祭で見た、羽田澄子監督の「嗚呼満蒙開拓団」が岩波ホールできょうから公開されるからだ。誰も書いていないからGoogleのトップに来ていた。映画評なんて所詮主観で書くのだから、1800円を惜しまないで映画館に足を運んだ方が良い。
▼13日朝日朝刊B10面の人生相談が考えさせられる。今朝は「教え子の女生徒が恋しいんです」という40代の教師からの相談だ。回答は作家の車谷長吉さんで「好きになった女性とと出来てしまえば、それでよいのです」「阿呆になることが一番よいのです。あなたは小利口な人です」と締めくくっている。これを読んでいるあなたは「小利口な人」ですか?それとも阿呆な人になりたいですか?

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June 12, 2009

◇「路上のチェリスト」を見る

▼2週間ほど前に仏像作家の堂本寛博恵さんにインタビューした。その記事が昨日某ローカル新聞に掲載されて配布されたら、数人の読者からメールや電話で感想をお送り下さった。今までそんな事は一度もなかった事なのでとてもうれしい。もしこのブログをお読みになっている読者で、その記事をお読みになりたい方はメールでご連絡いただきたい。新聞読者には有料で購読していただいて、ブログに無料で掲載するのは有料読者に申しわけない。そこで一言でも感想をお送り下さる方にだけ個別にお送りさせていただくので了解いただきたい。送信できるのは本日夕方5時から6時頃になります。締めきり日は12日でそれ以外の日に応募下さっても応じられません。
▼夕方図書館で「キリマンジャロの雪」を借りてきた。原作は短編で1時間もあれば読むことができる。映画は内容をかなり膨らませてあることが分かった。「ER8」の最後の方にあったエリザベスとグリーンの会話に似たセリフがあって思わず微笑んでしまった。NHK教育TV火曜日夜の「歴史は眠らない」の「知恵の結晶/お経巡礼」宗教学者のひろちさやが出演するテキストを買った。昨日電車で移動しているとき読んだが、「不安は自分の心の中にある」という指摘はとても参考になった。
◇「路上のソリスト」ソリストの名前はナサニエルという。彼は映画の中のセリフで「チェロはシュタルケルが一番だ」というが、わたしもそう思う。わたしがシュタルケルを最初に聞いたのはモノラル盤のレコード「ハリー・ヤーノッシュ」で鬼気迫るような音だった。レコードはなくなったがいまCDに録音されたものを時々聴いている。さてロサンゼルス・タイムズの記者スティーブ・ロペスは、ある日自転車に乗って通勤しているとき、車を避け損なって全治1ヶ月の重傷を負う。まるで昨晩の江口洋介みたいだ。診断は1ヶ月だがロペスは一週間で退院して、腕に包帯を巻いて出勤する。そのときロスのベートーベン像の前の路上で2弦しかない壊れたバイオリンを弾くホームレスを見つける。彼の名はナサニエルといい、かつてはジュリアード音楽院に入って将来を嘱望されたチェロ奏者だった。そんな腕の立つ男がなぜ路上にいるのだ?ロペスは週に一本コラムを書くのが仕事だ。何と羨ましい身分ではないか。わたしなど毎日書き続けても収入には一切つながっていない。まぁ駄文か名文かの差があるから仕方ない。
▼そのことをコラムに書くと読者から「良かったら使ってくれ」と古いが立派なチェロが編集部宛送られてくる。路上生活者に立派なチェロを与えても盗難にあってしまうので、福祉施設にチェロを預かってもらい、演奏するときはそこから借りて弾くことをロペスは提案する。その後ロペスは「ナサニエルのため」という口実、実は自分自身を納得させるために福祉施設の契約するアパートに移り住まわせるなどする。ロペスは演奏会まで開くが、ナサニエルは舞台で混乱してそれは失敗する。そして「精神失調症」だから薬物治療をすべきだという結論に達する。施設の責任者に薬物治療をさせると相談するが、拒否され治療はあくまでも個人の許諾と署名が必要だと宣言される。ロペスはその書類をナサニエルに渡すが彼は激しく突っかかり、「今度こんな事をしたら内臓を掴み出す」と怒り狂う。
▼おそらくこの時「気の毒だから、相手のためになるから」とやってきた自分が間違っていた事に気づいたのだろうと思う。押しつけの親切さは相手の自立のためにはならない。相手の自主性を尊重して一定のスタンスをとって見守ることの大切さを知る。ロペスを演じる、ロバート・ダウニー・Jr.は「オンリーユー」や「追跡者」などで見ているが実は嫌いな俳優だった。しかしこの映画を見てこんなに演技派なのかと思って見直した。それにロサンゼルスタイムスの記者なのに、普段のわたしとそっくりな服装(Tシャツに半袖シャツ、チノパンのスニーカー)なので余計親近感を覚えた。日比谷シャンテでうっかりウーマンズ・ディに行ってしまった。大混雑で15分前に着いたのにあと10名で満員だった。危ないところで滑り込みセーフ。

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June 11, 2009

グレゴリー・ペック主演の2本をWOWOWで見る

▼WOWOWではこの数日朝8時からグレゴリー・ペックの特集をしている。録画して見たのは「頭上の敵機」と「キリマンジャロの雪」の2本だ。前者の「頭上…」は舞台となるのはイギリスのアーチベリー飛行場で、アメリカ空軍第918爆撃隊の基地だ。前任の司令官はドイツの基地を破壊すべくB17を出撃させる。しかし猛攻撃を受けた編隊は4分の1を失ってしまう。空軍は通常3分の1を失った場合、ローテーションが利かないので全滅とされる。そこに乗り込んだのはサヴェージ准将(ペック)でドイツの軍需工場を壊滅させるために、乗り込んで来て軍律を厳格に当てはめて運用する。基地は昼間から酒保の入り浸って規律も滅茶苦茶だった。准将は規約に基づき処分を断行し訓練を続ける。しかし隊員たちの指揮は上がるどころか下がる一方。挙げ句は全員から他の基地への移動が出される。
▼アカデミー賞を受けたという割にはまったく面白くない。最後の20分くらいは実際の空中戦のフィルムを使っているので迫力満点だ。しかし他に見るところはなかった。この数日アメリカが「最新鋭戦闘機F22を日本に売らない」という事が問題になっており、朝日ではご親切に価格や機能の対比表まで掲載されている。しかしその選択肢はあくまでもアメリカの戦闘機でしなかい。実はここが日米安保条約の縛りなのだ。こんなのやめて国際公開入札にしてしまえば良い。おそらくロシアあたりは最新鋭機をかなり安い価格で提示してくるに違いない。カネがないのだからなにもアメリカの言いなりになって、相手の言い値で高価な戦闘機など買う事はないのだ。
◇「キリマンジャロの雪」どうやらヘミングウェイの自伝でもあるようだ。キリマンジャロと言えば「行ってQ」のイモトアヤコは近くキリマンジャロに登った番組を流すらしい。先週の日曜日にイモトがあえぎながらキリマンジャロに登っている予告画像が流れた。映画の最初で5800メートルのキリマンジャロでは雪が被っており、そこには豹の冷凍になった死骸が転がっている。こんな高い所に何をしにやってきたのか分からない、という言葉が出てくる。主人公の作家は妻ヘレン(スーザン・ヘイワード)を連れて狩猟に来ていたが足が壊疽になり「自分はもう死期が近い」とわめいている。ヘレンはけなげに介抱し救援の飛行機がやって来るのをひたすら待つ。作家はアル中気味でウィスキーのソーダ割を持ってこさせようとする。しかし妻は「アルコールが身体に良いはずはない」と言って取り上げる。その熱病と昏睡状態の中で、作家のパリ、スペイン市民戦争での恋愛遍歴が次々出てくる。
▼最後の方になって地元の祈祷師がやって来て作家は頼むという。だが妻はそれを拒否して自分でカミソリを使い、本を読みながら傷口を切開する。すると翌朝は幻想も消え木に止まっていた死に神のコンドルもいなくなっていた。しかし最初の冷凍された豹の問題はなにも解題されていなかった。これは原作を読まねばと思った。
▼きょうから1週間ほど仕事は戦闘モードになるので、ただ働きの原稿はすべて昨晩中に仕上げた。明日は「路上のチェリスト」について書く予定だ。

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June 10, 2009

銃刀法違反に目をつむっているのは誰?

▼今飲んでいる薬の一つは「寝る前に飲む」というのがある。コレステロールを溶かすというこの薬は、飲み始めて2ヶ月になる。しかし寝る前というのはくせ者だ。一端ベッドにヨコになって目を閉じると「あっ飲むのを忘れていた」と再び起き上がる事が何度かあった。合計二回も飲み忘れたので、昨日担当医に相談したら、「同時に飲まなければ夕食後でも大丈夫」というので心配が一つ減った。
▼先日北海道を旅行したとき、本州ではそれほど目立たないが「ダガーナイフは所持禁止」というポスターを多く見かけた。1年前の秋葉原無差別殺傷事件で使われたあのナイフだ。しかし現実の殺人事件では家庭の包丁が使われるケースが一番多い筈だ。それにもしダガーナイフを持っていても単なる趣味としてのコレクションで、「殺人をする」ために持っている訳ではないと思う。それを警察庁は秋葉原事件問題の真相を解明しようとしないで、その直接の手段だけ封じ手も何の解決にもならない。マスメディアでは被害者の事だけ報じているが、失業した被害者がなぜ犯行をするに及んだかなにも検証していない。実はこのことこそ問題なのだ。またそれに関連して秋葉原の電気街は「ホコテンを中止しているから売り上げが落ちている」と言っている。しかしこれも消費不況が原因なのに、きちんとした分析をしないで、売り上げ減を他人のせいにする悪い傾向である。
▼関連してびわこテレビでタレントの原田伸郎さんが、弾丸の入っていない猟銃を6秒間持っただけで「銃刀法違反」として警察はTV局を家宅捜査した。これも今朝の朝日で服部孝章立教大教授が「銃刀法改正をメディアを通じて世間にアピールしようとする警察の意図が感じ」と言っているがまさにその通りだ。原田はスケープゴートのされたわけだ。銃刀法違反をいうなら日本のあちらこちらにある射撃場で、違法の軍用銃などを所持して自慢しあっている人達が大勢いるのだから、まずそちらを取り締まるべきである。
▼それに先週木曜日のフジテレビ「BOSS」で射撃練習をさぼっている部下を叱咤激励して射撃場に連れ出す大澤絵里子(天海祐希)。それに部下の片桐を演じる玉山鉄二がいきなりボスにオートマチック拳銃を突きつける場面があった。結果として数秒後に抜いた弾倉は左手に持っていたのだが、これはドラマとしても決してやってはならないことだ。こういう悪ふざけの方が、たとえドラマといえども悪い風潮を作っていく。
▼昨晩NHK教育TV10時25分の「知る楽/お経巡礼/人を悟りへ導く法華経」という番組をやっていたので偶然見た。解説はひろさちやだったが、つい引き込まれてしまった。それで今朝、早速図書館のデータベースを検索して、ひろさちやの本を2冊注文を出した。

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June 09, 2009

7日夜NHKETV特集「戦争を着た時代」を見る

▼今朝は定期検診で血液検査があったのです。空腹でクリニックまで行く必要があり、7時半に家を出て徒歩7分のクリニックに並びました。しかし順番は早かったのですが、天気が昨日より良いため客が出足が多く、終了まで2時間もかかってしまいました。おかげでクーシネンの「革命の堕天使たち/回想のスターリン時代」を半分読み終える事ができました。
▼昨日朝日の夕刊2面にレアメタルを手配する仕事をしている人が登場していました。タングステンの原鉱石を求めて主としてロシアなどに出掛けるのです。題して「ひとり総合商社」。デスクの写真が掲載されていましたが、わたしの机の上の状態にかなり似ています。そして一人総合商社というのも規模はまったく違いますが同じ。目的のタングステン鉱石を採掘して買い入れるという仕事とともに、価格を下げた場合、どうやって元を取るのか。それに付随して相手の土地をみて付加価値をつける話は大いに参考になりました。そのひとり商社西野元樹さんの法則とは「1)相手のニーズを見つけ出す。2)常に最悪の状況を想定する。3)信頼の有無が成否を決める」、というものです。それで日本国内のシェアは約3割というのですからもの凄いです。
▼「7日夜NHKETV特集「戦争を着た時代」を見た。メインの乾淑子さんは2年前に丸の内丸善でご自身の著書を発行された時フェアをやっていたので見に行った。このことはブログでも少々ご紹介したが、着物の実物も数点展示してあったのを覚えている。日本は日清戦争に勝利したときから、着物の図柄に武器や敗者と勝者をデフォルメして登場させるようになった。一例が子どもの図柄であるが、日の丸を振る日本の子ども、ひれ伏しそれに従う清国の子どもだ。具体的に云うと日本の子どもは持ちを食べ、清国の子どもはその持ちを差し出す。持ちには日本が占領した地域の名前が書かれれている。最初はおそらく流行を取り入れているから格好が良いという事で競って着られたのだろう。それが日露戦争から太平洋戦争になっていくと、国の思想統制に迎合するようになる。一番激しいのは「肉弾三勇士」の例だ。着ることによって国威発揚を狙い、日の丸は愛国心をくすぐる役割を果たす。すなわち中国人を処刑する場面までその図柄に入る。それどころか一日三回食事に利用する食器にまでそれらの図柄が描かれている。食器はもう政府や軍部の指導ではなく「迎合されたもの」として権力にすり寄った一環として考えられたのではないか。
▼ナチズムも日本のファシズムもソ連のスターリニズム、そして中国の毛沢東礼賛にしても、すべて支配者の顔色を窺う姿勢がますます全体主義を加速度化させていくのではないだろうか。いやこれは過去の事ではなく、今現在わたしたちの周りによどんだ澱のように出るチャンスを狙っているのだ。

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June 08, 2009

第一土曜日は録画する番組が多い

▼土日に旅行すると帰宅してから、溜まった録画したHDDを見るのに時間を取られる。昨日新幹線の中から見たい映画の時間をチェックした。本当は現地を12時半頃に出発する新幹線を予約した。しかし疲れを回復するためにはなるべく早く帰宅して自宅で寝転がっていた方が良い。新幹線が東京駅に着くのは午前11時10分を過ぎてしまう。見たかった映画は11時からなので例え走っても間に合わないので、それは諦めた。
▼録画しておいたのは、いつものように「朝日ニュースター」の「愛川欣也パックインジャーナル」第一土曜夜の金子勝の「ニュースにだまされるな」。それに「デモクラシー・ナウ」の2月に放映されたアフガン問題だった。ゆっくり普通の速度でみると5時間かかる。しかしわたしは本も読まねばならない。そんなゆっくりした時間は取れないので、約2倍速で見る。家族は「そんなに早送りで理解できるのか?」と言うが、わたしの場合早送りの方が集中する時間が短いので、理解できる。前の2つは果たして総選挙で民主党は経験を奪取できるか?というのがテーマになっていたように思う。それは千葉市長選挙、静岡県知事選、そして東京都議選の結果によるというものだ。しかし日本の官僚もバ○ではないので、民主党が各省庁ごとに副大臣や政務官を今の自民党の倍送りこむと言っている。しかし民主党といえどもそれほど多数の有能な人材はいない。善し悪しは別にして防衛問題に関しては前原を中心に3人優れた理論家はいる。しかし他にはいない。そうなると官僚たちはその弱い部分をどうやって籠絡するか、という作戦をすでに立てているという内容だった。
▼愛川の番組で朝日シニアライターの山田が指摘していたが、結局政治というのは国民全員をどうやって喰わせていくのかを考えるものだ。そして今は苦しくても2、3年後にはこういうビジョンが具体化するかを指し示す事ができる政党でなければならない、という。わたしもその通りだと思う。いつまでも実現できそうもない画餅では、誰も付いていかない。
▼アフガン問題は4ヶ月前の再放送だった。要旨はカルザイはカプールを中心にした部分だけでしか支配力はない。タリバンとは反米のテロ組織ではない。土着も反政府勢力でカルザイが口約束だけで出来なかった事を実現して支配地域を広げている。そしてタリバンというのは一つの組織ではない。タリバンの実体は四つの組織からなりたっている。タリバンも実際にアメリカが指摘するような残酷な事をやってきた。しかしそれは非武装の市民を殺害しているので同じ事だ。やらなければならないので、アフガンをしっかりとした国として再建できるように援助することだ。
▼それに日本は北朝鮮を「経済制裁する」事だけに血道を上げている。しかし北朝鮮は元もと貧しい国なのだから草をたべてでも耐える。経済制裁とは日本のような食料を外国に頼っている国などに対しては有効だが北には通用しない。ソ連が崩壊したのは「壁」を通り越して情報や物資が流れ込んだことだ。北を崩壊させたいなら、大量なありあまる物資援助をする事の方が早いと言っていたが、その論理もまた正しい。
▼行きの新幹線の中では「週刊金曜日」最新号を読了し、かえりの電車の中では某友人が勧めてくれた「思考停止社会」郷原信郎を半分読んできたがとても面白かった。「週刊金曜日」は表紙のタイトルの割に面白い記事はなかった。

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June 07, 2009

上田電鉄・別所線に乗ってくる

Uedaden(上田電鉄)
▼上田電鉄の沿線にある某駅の近くに行っていた。しきたりや習慣は地域も変われば手順も様々である。短い時間にいろいろなとても貴重なお話しも沢山きいたが、すべてプライバシーに深く関わることなので書く事は省略する。行きは目的地までタクシーで行ったが、どうしてもこの別所線に乗りたくて、わざわざ乗って来た。聞くと乗降客を増やそうと、列車を原田泰治のデザインにしたのだという。それで確かに人気は出たのだが、それは電車を撮ったり、描いたりする人だけで乗降客増にはつながらなかったようだ。
▼だが旅情を味わうには、たった一駅でも車ではなく、絶対列車に乗るべきだと思う。

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June 06, 2009

菅家さんが釈放されると白々しい報道に明け暮れる

▼読者のみなさんがこのブログをお読みになっている頃、わたしは新幹線に乗っている。昨日お送りしたブログはお読みになって下さっただろうか?ぜひ書評などの感想をお聞かせいただきたい。またご自身がお読みになった本のリストだけでもお教え下さるととても刺激となる。
▼民放では釈放された菅家利和さんをスタジオにゲストとして招いて色々聞いている。さらに現場検証として、殺害して時間内に一定の区間を移動するなど不可能だとして実演までしている。しかしそれらの放送局は菅家さんが逮捕された当時、そういう事件の再現と検証をどれだけしたのだろうか?今現実に起きている事件報道を見ていると、単に警察発表をそのまま流し続けているだけだ。それは一例が和歌山カレー事件の被告に対しても、本人は「やっていない」と否定し続けているのにもかかわらず、死刑判決が出された。今のマスメディアは彼女の叫びを一言も報道していないし、当時の状況を検証もしていない。今また同じような事件が起きていても、その口をぬぐって被害者の菅家さんに同情的なコメントや、映像を流すのは見ていて白々しさしか感じられない。
▼昨日愛媛県警所属の警察官が岡山でお年寄りからバッグをひったくって、高校生に追いかけられて捕まる事件が起きた。捕まえた男が警察官だと知った高校生の一人は「世も末だ」と言っていたが、まさにその通りだ。しかも愛媛県警とは裏金作りを42年間拒否して闘った仙波敏郎さんが所属していたところでもある。警察トップが泥棒だと下っ端も泥棒になってしまう、という実例だ。
▼森田健作千葉県知事の辞任を要求する署名のフォーマットです。ダウンロードして活用して下さい。

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June 05, 2009

ジョン・フォードの古いプロパガンダ映画を見る

▼本日はメルマガの締め切り日。あとお一人の投稿があれば完成して送信となる。最近は締めきり日の一日前に投稿して下さる方が増えてとても助かります。
▼久しぶりにサントリーホールへ出掛けた。前から3列目の席だったので音はとても良く身体の奥に染み込んだ。ところが隣の席に座っている老婦人は演奏が始まってから何やらごそごそ始めた。最初オペラグラスでも取り出すのかと思っていた。ところがごそごそが余りにも長かったので横目で見ると、何とMD録音機だったのには驚いた、そして音の上下と共にインジケーターがピカピカ光っているではないか。前半が終わったあとそのことを係員に告げ、気分が悪いので帰ってきた。
▼足利事件の被告だった菅家利和さんが釈放されたことは本当に良かったと思う。しかし菅家さんが言うようにあの収監されていた17年間は、誰が取り戻してくれるのだろうか。それともう一つTV画面に頻繁に登場する佐藤博史弁護士という人がいる。佐藤氏とはこのブログのサイドバー左下にある、「津田哲也氏のブログ」にあるように先物取引会社の顧問弁護士をして稼いで来た方でもある。だから新聞を注意深く見ていただくと、佐藤弁護士がどういう人が知っている場合、彼の写真が小さかったり、カットされていたり、名前が出ていない。
▼先日書店でジョン・フォード監督の「真珠湾攻撃」というDVDを買った。いやわたしはもうこれ以上モノを増やす事は極力避けてはいる。本も買わないで図書館で借りる。新刊はないことが多いが、在庫がないものは後回しにしている。ジョン・フォードは「我が谷は緑なりき」、「駅馬車」や「荒野の決闘」など西部劇映画で一斉を風靡した映画監督である。しかし「真珠湾攻撃」はアメリカ政府の要請でプロパガンダに手を染めた作品だ。そしてアカデミー賞の短編ドキュメンタリー映画賞を受賞している。内容は500円だから、各自買って見ていただくのが最も良いと思う。わたしは前からフォードがどんな映画を作ったのか一度見たいと思っていた。
▼ハワイには当時日本人が17万人いる。それは他の国籍の人びとと比べて群を抜いて多い数だ。日本人はアメリカに帰化しようともせず、神社仏閣をハワイに建て独自の文化を築いて同化しようともしない。それどころか彼らはハワイの港と常に監視して、情報を収集し、領事館の届けている。その情報は外交文書として日本に持ち出されている。つまりハワイにいる日本人はスパイなのだ。空襲は実写と特撮を巧に組み合わせ、敵愾心を持たせる工夫をしている。そして日本人=不気味な存在=卑怯な敵。アメリカ=正義=不屈というイメージを作る事を狙っている。アカデミー賞というだけで有り難がる日本の人びとが多い。何度もいうようにアカデミー賞というのはアメリカのロサンゼルスのハリウッドという一地域の、映画祭なのだ。そこにはハリウッドを握るユダヤ資本の思惑に基づいた映画が製作されている事を考えなければならない。だから「賞を受賞する」こと自体、「これならば売れる、売ってやろう」という彼らの思惑が働いている。つまり「アカデミー賞作品」を有り難がって見に行く必要はなにもない、ということになる。

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June 04, 2009

ソマリア海賊の実体は何か?

Donburi1(函館朝市で食べた丼)
▼GMのハマーがいよいよ中国の車メーカーに売却される事が決まったようだ。ハリウッド映画を見ていると登場するかなり多くの車はGMで主人公はそれに乗っていた。ここ数日の報道を見ていると、GMに働く労働者が自分の会社の車を買う事ができなくなってしまった事がが問題の一つだと書いてあった。ハマーは燃費がリッター5~6キロだと言われている。4DWに関して共通することだが、日本でこのような車に乗れなければ行くことが出来ない悪路や砂漠はない。だからGMは金持ちの道楽の車しか作ってこなかった。ハマーのもう一つの使途はご存知のように軍用ジープである。ハマーは装甲には様々なタイプがあり、機関銃を搭載した軽装甲車から、最近イラクでは道路の脇に置かれた爆弾に耐えられるものまで開発された。となるとイラク戦争で使う車両も中国で製作されるのdわろうか?人民解放軍を育てた中国が、他民族抑圧の車両を作るというのは歴史の非情さを感じる。
▼日曜日NHKハイビジョンでジャームス・ガーナ-がワイアット・アープを演じた「墓石と決闘」を録画して見た。OK牧場の決闘で弟を殺されたアープが、わたしに言わせれば屁理屈をつけてクライトンの味方をした連中を次々私怨で殺害していく話だ。最後に親玉をメキシコまで追いつめ、他国で容疑者を殺害する権利はないものを殺害する。これなどアメリカの「正義」がいかに手前勝手なのか、西部劇で明らかにさせてくれた。その一シーンにレストランで働く弁髪の中国人が登場する。中国人は開拓当時にあって大陸横断鉄道建設で大勢がその敷設のため働き、かつ犠牲になってきたのだ。その歴史をまた繰り返すのだろうか?
▼昨晩朝日ニュースターの「デモクラシーナウ」を録画して見た。するとソマリアの海賊の事で驚くべき報告があった。それは4月14日に放映された内容で「ソマリア沖のもう一つの海賊行為 」という内容だった。ソマリア沖は無法地帯になっており、漁業の許可証を持たない漁船が沢山来ている。その主な国はEUだけだったが、最近はアメリカ、ノルウェイなど北欧や中国や東南アジアからも大型漁船できて、ごっそりと不法漁業を行い根こそぎ魚を獲っていく。もう一つはそれらの国、とくにイタリアなどはマフィアと結託してソマリア沖に放射性物質を含むゴミを不法投棄していることだ。ソマリアはそれらに対して有効が手立てをとる事が出来ない。そこで漁業をしている人達が「全国有志沿岸警備隊」という組織を作った。この目的は欧米列強の不法漁業と不法投棄を監視する組織だ。しかし彼らは「海賊対策」と称して自国の不法漁業を守るために軍隊まで派遣している。これが「海賊対策」と称する軍事行動の実体である。という内容だった。どこのTVや新聞でもこの内容には触れられていないのであえてご紹介する。

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June 03, 2009

住宅ローンで破綻するのは日本も同じ

Hsiden(函館の市電)
▼ゲストハウスもみなさん熱心に書き込んで下さっているので、アクセス数が上がっている。こちらのブログはこの一週間ほどかなりアクセス数が上がっている。数日間検索用語のトップに来ていたのは、「消えたヘッドライン」だった。この面白くもない映画がなぜトップに来ているのが不思議に思って調べて見た。するとあの八戸の美人市議が、この映画のウェブ版の女性記者と対談したという様な事があった。それで「消えた…」がついでに検索された事が分かった。映画くらい自分で見に行けば内容は分かるのに、こういう細切れな知識をふりかざして、会話をしているのだろうか?13日から岩波ホールで、筆者が昨年夏に試写会で見た「嗚呼満蒙開拓団」が公開されるので、それを検索される方が多くなっている。
▼朝刊によれば日本でもマイホームの競売が最多になり、ローンが破綻したのは1万6千件だと報道されている。これはある程度予想された事だが、現実問題として身近に迫って来た。TVのCMでみ○もん○が出ている「た○ホーム」のCMがある。そこで若い男に「返済大変じゃないの?」と聞く。男には「案外いけてしまう。早く帰宅して家を楽しんでいる」と語らせる。家を買うということは返済だけではなく、税金がずっとついて回ることを忘れてはいけない。さらに子どもの教育費とか様々なカネが必要になる。前にも書いたが建売住宅街の支払いができなくなって、ゴーストタウンのようになっている場所はたくさんある。こういう甘い誘惑に乗ると後が大変だ。
▼昨晩NHKハイビジョンで「アラビアのロレンスは英雄かスパイか?」というバラエティ番組があったのでちょっとばかり見た。ロレンスに関しては同名の映画があるのでDVD等でご覧いただきたい。この番組で始めた分かったのだが、当時のオスマントルコはスエズ運河を目指して南下していた。ここに利権を持っていたイギリスは、現地のアラブ人(TVの解説)をまとめて反オスマントルコと対決させる事はできないかと考えた。そこで彼らの装備を検証するために派遣されたのが、イギリス陸軍将校のロレンスだ。
▼テレビによれば、ロレンスは前半、本国の言うとおりにすればイギリスは勝つが、アラブの人びとに嘘をつくことになる。死んだ方がよいと決意した事になっている。そこでラクダに揺られた強行軍でアラブ人約50人を率いて砂漠を渡たる。そしてオスマントルコ軍が占拠する港湾都市アカバを内陸から攻撃して成功する。
▼その陰でイギリスは現在のイラクを割譲する秘密条約に調印していた。アラブは独立に成功するが、ロレンスも彼らには無用の存在になっていた。結論としてわたしはロレンス本人の思惑とは別に本国政府に利用されたのだと思った。

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June 02, 2009

車が売れないほんとうの理由

Ekiben(弁当は上野駅で買ったもの)
▼2日朝日の「経済気象台」を読んだら、池袋三越の閉店セールの事が書いてあった。記者が最終日に行って賑わってはいたが、そこに若者の姿はなく、年配者だけだったという話だ。そして今朝のラジオを聞いていたら、関西のデパートが軒並み15%以上売り上げが落ちているという。それをウィルスのせいにしているのは、大甘である。有効求人倍率が減って仕事がないのに、デパートなどに買い物に行くはずがない。都内のデパートはヨーロッパのブランドショップとタイアップした格式の高い店で、相も変わらず定価販売にこだわっている。雇用状勢が悪化しているのに、それをまったく考えないからユニクロなどの衣料品メーカーが素材の品質を改良、おしゃれを付加価値にしてシェアを伸ばしていくのだ。
▼そしてGMの経営破綻。こうなる事はもう20年も前から決まっていた。デイビッド・ハルバースタムの「覇者の驕り」をお読みになった事がおありだろうか?組織が巨大化して新しい需要に対応しきれない結果が、今日の破綻を招いた。トヨタの昔のCMに「いつかはクラウン」というのがあったが、今朝のラジオでこれはGMのCMの猿まねだったという事を知った。先日函館に行ったとき、早朝散歩をして動かなくなった連絡船「摩周丸」の側に行ってみた。するとその隣にクラシックカー博物館なるものがあった。しかしその博物館も1年前に閉館しており。車だけが寂しく展示してあった。今朝のラジオはGMのニュースに続いて国内車の販売実績も、エコカー減税があったにもかかわらず売れていないと報じていた。
▼これもまたデパートと同じ論理なのだ。かつては若者が競って車を買ってきた。カローラ、サニー、ファミリアが大衆車として消費を煽ってきた。しかしエコカー減税と言っても現実にその対象となるのはトヨタの車が中心だ。メーカーの人は、車を所有するには車庫が必要な事を真剣に考えた事がないだろうか?都心では最早買う車のローンよりも車庫大の方が高い。それに家がなくてネットカフェに寝泊まりしている人びとにとって、車の寝床よりも必要なのは自分の寝床なのだ。この貧困の問題が解決されない限り、消費の回復など望むべくもない。

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June 01, 2009

◇「お買いもの中毒な私!」を見る

Casiopea2(海底トンネルを引っ張ってきた機関車をカシオペアから切り離す。函館駅)
▼いつも飛行機に乗るときパソコンは機内荷物にして持ちこんでいる。しかし2年ほど前からノートパソコンを係員の目の前で開いて見せなければならない。どういう意味があるのかまったく分からないが、これが結構面倒だ。今回は耐震ケースに入れ、さらに衣類でくるんで大きな荷物と一緒にした。受付で「パソコンが入っている」というと、「故障しても文句は言わない」という書類にサインさせられ、「割れ物」の荷札をつけてくれる。帰宅してすぐ確認したが、電源はすぐ入ってまったく問題はなかった。
▼飛行機の中にある雑誌を見て驚いたことがある。それはライカというカメラメーカーのCMだ。わたしは旅行などはすべてメインがパナソニックのLX3と、壊れた場合の予備はFX35に変えてしまった。ところが雑誌のCMを見ると前者はライカDLUX4後者はCLX3にうり二つなのだ。わたしは中古かアウトレットで買うので前者は5万円ちょっと、後者は1万5千円だった。ところが赤く小さなライカのマークがついただけで、前者は10万5千円。後者は7万3500円だ。お金持ちのみなさんはぜひ「ライカ」のマークが入ったものをご購入頂きたい。
▼◇「お買いもの中毒な私!」主人公レベッカは、ブランド品を買いまくることが生きがいである。バーゲンとか道で人が並んでいると、もういてもたってもいられず出掛けてカードで買いまくる。あるとき900ドルの明細書が送られてくる。部屋をシェアしている女友だちに「カードサギに引っかかってしまった」とわめく。しかし冷静に思い出すと、たしかに友人に借金して買ったことを思い出す。ファッション雑誌の記者になりたいと思っていたレベッカは、経済紙の面接に出掛ける。受付時間に遅れてしまって、その部門は面接できない。しかし関連会社なら空きがあると言われる。経済などまったく不得意の分野だったが、嘘で「フィンランド語ができる」と言ったため、採用される。しかしどうやって経済記事を書いて良いか分からない。Googleを検索していると、編集長から「ググって記事を書くのは止めろ」と忠告される。しかたなく町を徘徊して、セールでブルーのスカーフを一枚手に入れる。
▼そのスカーフをヒントに原稿を書くと編集長に褒められ、記事は大評判となり、レベッカのペンネームは「青いスカーフ」となる。しかしその後も買い物依存症は拡大するばかり、ついにカード会社の調査・債務履行請求員に追い回される羽目になる。同居している友人には断酒会のような「依存症を断ち切る会」に行くように勧められる。そこには大勢の人が一つの輪になって「誓い」悩みを語っている。しかしレベッカは逆に「欲望」を爆発させてしまう。それどころかTV出演まで決まり、はしゃいでいると調査員が、スタジオまで追いかけて来て、大混乱にさせてしまう。レベッカは1万ドル近い借金を作ってしまい、親に泣きつく。しかし親や有り金を叩いてキャンピングカーを買って、アメリカを一周するという。希望を失ったレベッカは「会」のみんなや親に真実をありのままに報告する。
▼すると持っているブランド品を全部チャリティーでオークションに掛けてしまえ、という結論に達する。売り払ったブランド品は、調査員に意地悪をすべく全額を「硬貨」にして支払う。しかし大切にしていた想い出のブルースカーフは編集長が密かに、300ドルで匿名で競り落としてレベッカにプレゼントしてくれたのだ。その後町を歩いているとイブ・サンローレンのマネキンが「レベッカさんおいでおいで」と誘う。しかしカードに別れを告げ、身の丈の生活を心がける彼女は脇目を触れずにまっすぐ歩く。丸の内ピカデリーで。
▼連日「パンロール」でアクセス数は急増中です。

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