« NHK「地中海派遣艦隊の悲劇」を見る | Main | あきれたいくつかの新聞報道… »

June 30, 2009

◇「扉を叩く人」を見る

▼50分もかけてブログを書き上げたら、ニフティはいきなり「メインテナンス」でアップロードができなかった。いつもニフティは、いきなりだから参ってしまう。月末にやるべき仕事は、月曜中に猛暑の中を出歩いて全部終わらせてしまった。従って雨の中を出歩かなくても済む。日曜日NHKETV特集で「日本と朝鮮半島2千年③」を見た。ナビゲーターは女優の笛木優子で韓国語はペラペラ。韓国で調査活動をしている学者とも対等に渡り合える。何かこの企画は10回シリーズだそうで、初回から見ている。今回は仏教がなぜ随を経由して百済から、日本に伝来されたかについて検証していた。朝鮮はご存知のように3つの国から出来ていた。ところが百済は高句麗から狙われており、軍隊の出動を日本に要請したことなども、日本書紀には書かれている。
▼今回は多重塔と仏舎利を納める小さな壺が共通していることから、百済の影響が日本に確実に根付いていることを証明した。わたしが最も興味のある所は聖徳太子と曽我入鹿の辺である。なぜ曽我入鹿は殺されなければならなかったか?律令国家にするためには仏教の力を必要としていた。入鹿の家系を辿って見ると、その何人かに明かに朝鮮人の名前の人物がいる。曽我は百済の力を利用して外国とのパイプが太いという事を利用して自分のポストを高めてきた。しかし仏教が日本に定着する頃には曽我が邪魔になる。形式的にでも日本の独自性を演出する必要性が出てきたのではないかと思った。今回のシリーズは、それがテーマではないので、どうでも良い事かも知れない。
▼しかしご覧のようにわたしはNHK1chで同じ時間に放映された「軍事同盟」も見ている。わたしの家では2台のHDDレコーダをフル回転させて裏と表番組を何本も録画して見て、そして書くのだ。その他にも本も1日300ページくらいは読まなければならない。最近ある文献を読んでいたら、スターリンは毎日500ページは読んでいたという。長い番組を要約するのも、短く書くのも文章の勉強だと思う。またバラエティ番組はこうやって脚本を書けば、より面白くなるのだと思って見る。
◇「扉を叩く人」ピアノを弾くときは手の形をトンネル状にしなければならない。大学教授のウォルター自宅でピアノ教師から個人レッスンをしてもらっているが、「トンネル」が出来ない。どうも駄目だと思った彼は「もう来週から来なくて良いです」と教師に断りを入れる。教師は「今まで何人から教わりました?」と聞くと、ウォルターは「4人」と言って肩を落とす。彼はコネチカット州の大学で教授をしているが、融通が利かない石頭の男だ。妻に先立たれてから余計頑固になってしまった。時間を少しでも遅れた生徒のレポートは受け付けない。シラバスは毎年年号の数字を修正液で消して使い回している。そして本を一冊も出版していない。
▼あるとき同僚の代わりにNYの学会に行くことになる。NYにも自分のアパートがあるが鍵を開けて入ると先客がいるので驚く。そこにはアフリカ系の男女が、友人からだまされ、2ヶ月間も入居していた。彼らはだまされた事に気づき、すぐ家を出て行く。しかり路頭にたたずむ二人を見かねてウォルターは自宅アパートに招き入れ3人の奇妙な生活が始まる。実は男性はシリアからやってきたジャンベ奏者のタレクだった。ある日仲間がセントラルパークの一角で「ジャンベを演奏をしているから見に行かないか」と誘われる。行って見るとジャンベはピアノよりも遥かに楽しい。思わず身体が動き出してしまうほどだ。さらにクレタがライブ出演しているハウスに連れて行ってもらい、ジャンベを演奏する太鼓を買ってしまう。たしか鵜の目さんもジャンベに興味をもっていらした事を思い出した。ウォルターは学会に出席するのを忘れ家でもジャンベの演奏に夢中になる。
▼だがあるとき地下鉄に不正乗車をしようとしたクレタが警察に逮捕されてしまう。何とかれは不法滞在だったのだ。一緒にいるゼイナブもセネガルからの不法滞在だったので、何も出来ない。ウォルターは不正乗車の責任の一端は自分にあると思い、弁護士を自費で雇って難民収容所から助けだそうとする。しかし過去に出頭命令を無視した事があり、段々不利になっていく。それを心配した母親のモーナ(「シリアの花嫁」の姉役)が地方都市ミシガンからNYに出てくる。とにかく911事件以降中東出身者はゲリラの同調者と見られ、母国に強制送還されてしまうケースが多いのだ。
▼途方に暮れるモーナと恋人のゼイナブ。ウォルターはNY滞在を延期して必死にかけずり回る。しかし難民収容所の対応は冷たい。そしてついにクレタから「どこかに移送されそうだ、助けに来てくれ」と通報の電話がはいる。母親と駆けつけるがもうそのときは強制送還された後だった。母親は息子の近くにいてやりたいからとシリアに帰る決意をする。しかし帰ったらもう再びアメリカの土を踏むことができない。その夜ベッドルームに入ったウォルターの部屋のドアがノックされる。そこにはパジャマ姿のモーナがたっている。ベッドに入ってくるモーナを抱きしめるとさめざめと泣く。だが二人の間に何も起きた形跡はない。翌朝NY空港から決然と旅立つモーナと別れのハグをする。モーナは「あなたってクールな人ね」とウォルターに一言。これがすべてを語る。良いセリフだなー、わたしもきっとこういわれるに違いない。搭乗口に向かうモーナの姿にピンぼけの星条旗が翻る。

|

« NHK「地中海派遣艦隊の悲劇」を見る | Main | あきれたいくつかの新聞報道… »