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June 13, 2009

◇「君のためなら1000回でも」をWOWOWで見る

◇「君のためなら1000回でも」WOWOWで10日深夜に放映された07年の映画だ。1970年代のアフガニスタン。金持ちの息子アミールは何一つ不自由なく育っている。そして彼の家の使用人の息子ハッサンと仲良しで時々凧揚げをして遊んでいる。ハッサンは年上の不良からアミールが虐められると身体を張ってかばう。しかしアミールは何故か身分が下で文字も読むことができないハッサンが嫌いで、時計を彼のベッドの下にもぐり込ませ、盗んだという濡れ衣を着せて父親も一緒に解雇してしまう。そしてソ連のアフガン攻撃で、アミールは父親と一緒にカネの力でパキスタンへと脱出する。豪華な家は使用人に任せ、二人はアメリカに渡る。
▼アフガンの元司令官の娘と結婚して、小説家となって幸せに暮らすアミールの所に、使用人から電話が入る。それはすぐに「帰国すべきだ」という内容だった。妻に危険はないからと帰国する。そこで知り合ったのはアミールの他に異母兄弟がいるという事だった。彼は髭をつけてタリバンが支配する地域へと、子どもを救い出すために単身乗り込む。そこにいたのはハッサンがタリバンの責任者になっている姿だった。
▼アメリカでベストセラーになったという話だが、あくまでもここに登場するのは西側の視点である。アフガンがなぜ貧しいか。アミールの父親はなぜソ連を毛嫌いするのか?そして第一にアメリカがアフガンで何をしたかまったく描かれていない。それにタリバンは本当に悪の化身なのか?姦通罪の女を石つぶてで殺すなんて今でもやっているのか?異母兄弟を救い出しアメリカに連れて来て凧揚げをすれば、それで解決するのか?あくまでもアメリカやイギリスの見方なのだ。映画館で見なくて良かった。
▼このところアクセス数がもの凄く増えていた。調べて見ると1年前に東京女性映画祭で見た、羽田澄子監督の「嗚呼満蒙開拓団」が岩波ホールできょうから公開されるからだ。誰も書いていないからGoogleのトップに来ていた。映画評なんて所詮主観で書くのだから、1800円を惜しまないで映画館に足を運んだ方が良い。
▼13日朝日朝刊B10面の人生相談が考えさせられる。今朝は「教え子の女生徒が恋しいんです」という40代の教師からの相談だ。回答は作家の車谷長吉さんで「好きになった女性とと出来てしまえば、それでよいのです」「阿呆になることが一番よいのです。あなたは小利口な人です」と締めくくっている。これを読んでいるあなたは「小利口な人」ですか?それとも阿呆な人になりたいですか?

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