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July 31, 2009

◇「バーダー・マインホフ」を見る

▼2日前のNHK朝の健康番組を見ていたら、イケメンの医者が次のように言っていた。健康を保つには、体温よりも低い飲食物を摂らないこと。それと寝る4時間前に食事を終えること、この2点だった。賢明な読者のことだから説明はいらないと思う。つまり抗体が少なくなり、抵抗力が弱り病気にかかりやすくなるのだ。みなさんがこれから何をしたら良いかは云わない。ご自分で考えてこれからの季節とくにご自愛いただきたい。暑中見舞いを数人の方からいただいているので、その方々にはご返事を書かなければと思っている。
▼マニフェストという言葉が数年前の総選挙から流行り始めた。ついに今度の選挙では自民党までが「マニフェスト」を発表するという。「ちょっと待って、プレイバック」だ。自民党はいやしくも政権政党であったのだから、まず自らがやってきた政策がどのように実行されたが検証するのが先だ。いくら流行っている言葉でも、意味を取り違えてもらっては困る。
▼◇「バーダー・マインホフ 理想の果てに」1967年の西ドイツ、イランのパーレビ国王が王妃を伴ってベルリンを訪れる。沿道にはパーレビの独裁支配体制に反対するデモが溢れている。同時に歓迎というプラカードを持った黒ずくめの服を着た集団がいた。抗議活動をしているといきなり、その黒服集団がプラカードの支柱を棍棒にしていきなりデモ隊を襲う。若き女性ジャーナリストのウルリケ・マインホフは、彼女はそのデモを取材している最中に、警官によってひとりの学生が射殺されるという国家権力の弾圧を目撃する。そして彼女はその事実を積極的に記事として書く。
▼同時期にアンドレアス・バーダーとグドルン・エンスリンというカップルが、ベトナム戦争に抗議するため、デパートに放火し逮捕さる。記者のマインホフは身をもって正義を実現させようとする2人の行動にひかれる。そして自分は記事を書いて報道ことによって社会変革をすることはできないのかと考えるようになる。
▼マインホフは逮捕されたバーダーを刑務所に面会に行き、脱走させる手助けをしてしまう。当然彼女も一味と見られて使命手配されてしまうので、これまでの築き上げたキャリアをすべてを投げ捨てることになる。そして彼女はバーダー、エンスリンと一緒に「バーダー・マインホフ」グループ、後のドイツ赤軍(RAF)を立ち上げる。しかし、当初の思い描いた理想の実現とは反対の行動に走るようになる。それは組織の拡大、攻撃すべき目標を次々と変更してゆく。当然それは国家権力との直接対決をすることになり、弾圧も射殺することもいとわなくなる。そしてRAFは目的のためには手段は選ばないと銀行強盗、爆破、誘拐、要人暗殺、ハイジャックとありとあらゆる犯罪を行う。
▼あるときシリアにゲリラ訓練を頼むために出掛ける。そこでも夫婦は同じ宿舎に入れろ、とか、俺たちは銀行強盗の手法を学べば沢山だと現地の指導者対立してしまう。そして人類の解放どころか、対立するものを殺害すれば良いというだけの、人間らしい気持ちを失ってしまう。そして主だったメンバーは逮捕される。逮捕される瞬間マインホフは、いきなり泣き出すという情けなさだ。そして法定闘争を推し進める。この刑務所とか法定闘争とかは実に驚くべきことがある。それは独房は4畳半くらいで本棚1本とラジオやテレビの持ち込みの可能だ。さらにメンバーが会って話しあう事も許されている。さらに法定の傍聴には入るだけの人が入る事ができきる。ここは国民性の違いを感じる。
▼逮捕された元指導者たちは、いまなお町で暴動が起きているのは、自分たちとは関係ない若い世代が行っている。もし釈放すれば抑えることができると、裁判長に司法取引の交換条件を持ちかける。しかし権力はそれを許さず、悲惨な運命が待っていた。同じようなテーマでも「連合赤軍」は内ゲバだけに終始した。しかしこの映画はあくまでもドキュメンタリー風に冷静な眼で、どちら側に肩入れすることもなく事実経過だけを淡々と描いている。渋谷シネマライズで。

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July 30, 2009

災害の救出活動で迷彩服は必要か?

▼災害地で救出活動に携わるみなさんはほんとうにご苦労さまだ。そこでいつも不思議に思うことは自衛隊員の方々が迷彩服を着ていることだ。柄をみるとデジタル迷彩服に替わっているが、迷彩とは元もと発見しにくいように周りの風景に溶け込む紋様になっている。だから国や作戦を行う地域、また季節によって紋様はすべて異なる。この自衛隊の場合行方不明になった人を探すのだから、自分が迷彩服を着用する必要はまったくない。しかし見ていると救急、警察そして自衛隊の区別ははっきりできるので、これはこれでその目的をアピールできるのかも知れない。
▼2回に渡って書いた亀山郁夫の「闇」シリーズはNHKハイビジョンで午後2時から放映される。これは過去に放映したものをまとめて放送している。一人の人物が一話30分なので4人となると2時間の長い番組になる。「メモをしながら見るのは大変」というのはそういう意味である。また録画して見ようと思っている。
▼10日ほど前に冷蔵庫から水が流れ出して大慌てになった。H社製で買って5年くらいだと思う。ふと気がつくと床に大量の水が流れ出している。一番下の引き出しボックスを引っ張り出して見たら氷が大量に付着していた。わたしが夏に使う「冷却枕が悪いのではないか」という意見もあったので、泣く泣くそれは引っ張り出した。しかしそれでも水漏れは止まない。サービスステーションに電話すると「混んでいるから1週間後になる」と言われる。実際来ていただいたのは月曜日午後という予定が、すでに夕方を過ぎていた。何やら内部にある冷媒のパイプが埃によって詰まってしまったようだ。それが庫内に逆流して氷となって付着し、何かの拍子に時々流れ出したようだった。
▼修理が終わると携帯を使ってセンターに問い合わせ、小型のプリンターと接続して請求明細と保証書が打ち出された。修理代金は、冷蔵庫の内部を分解し、小型ポンプを使って埃を吸い出しただけで、特殊ば部品を使っていないので1万円でおつりが来た。しかしこの管理システムはす、凄い。しかしサービスマンはサボる事もできなくて可愛そうでもある。
▼わたし名義の携帯電話は2台ある。一台は公開してみなさんご存知の番号だ。もう一台は家族が使っているが、まだムーバである。最近ドコモから次々「もうすぐ使えなくなる」と電話が掛かってきたり、書類が次々送られて来る。2012年3月末までだから、地デジよりはまだ長く使える。メールで使うだけだし、どうせだからもうちょっと使ってみようかと思っている。

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July 29, 2009

マヤコフスキーからショスタコヴィッチまでの抵抗

▼もう8月になろうとしているのに梅雨空が続いています。昨日も先週見逃したNHK3ch火曜日夜の「裁判員制度」を録画するためセットしました。例によって朝5時から万葉集から始まります。この日は「昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花 君のみ見めや戯奴さへに見よ 」紀女郎 巻八 1461うーむ何と艶っぽい歌でしょう。
▼昨日ご紹介した亀山郁夫の番組はNHKハイビジョンの「プレミアム8」でした。確か明日30日も放映される筈です。きょうはその続きです。「むずかしー」と仰る方もいらっしゃるが暫しおつきあいいただきたい。エイゼンシュタインに続いて登場するのは「マヤコフスキー」である。詩人の彼は叙情詩の分野を得意として「言葉の力が世界を変える」と言って華やかに登場した。しかし革命前は世情を批判する叙情詩が「父殺し」として成立した。革命成立後は、「私という主体」が逆に「子殺し」として主客転倒してしまう。世相を批判することは「革命を潰すもの」という事になり、叙情詩が書けなくなる。つまり叙情詩と革命は対立してしまうのだ。
▼そして革命が革命を守ろうとする事によって、官僚主義がはびこり堕落が始まる。マヤコフスキーはこの官僚主義を批判することに、自分の詩の存在を見出す。しかしそれはスターリンの怒りを買う。マヤコフスキーは詩を書くことが出来なくなり、「恋愛」に逃避する。しかし最初の恋人も党が彼を監視するために派遣された女性だったのです。次に三角関係に発展し夫もちのヴェロニカに恋をする。しかし彼女もまた監視役として派遣された人物だったのです。絶望したマヤコフスキーは1930年4月13日の朝拳銃自殺をしてしまいます。死の前日書かれた遺書には「これがいわゆる一件落着」という有名な文章がありました。この「自殺説」については7年ほど前にメルマガでご紹介しましたので、ご覧下さい。
▼叙情詩人の彼にとっては革命を描くことはスターリンという分厚い壁があったのです。しかし死後、彼の詩はスターリンによってプロパガンダとして最大限に利用されたのです。
▼次はミハイル・ブルガーコフです。彼は革命前「白衛軍」で頭角を現し、積極的に革命に参加するようになります。そして19世紀以来の文学だともてはやされます。しかしスターリンの全体主義は言論の自由を封じることしかしませんでした。彼は独裁体制下でサバイバルをしなければなりません。一度だけ「海外に移住したい」とスターリンに頼むのです。スターリンは彼に直接電話をかけ「本当に海外に行きたいのかね」と聞きます。それはやんわりとした圧力だったのです。
▼その後スターリンが60歳の時彼を礼賛する戯曲の注文を受けます。彼は最大限スターリンを持ち上げる作品を書き上げます。しかしその中の最後の方に「スターリンの左耳にほくろがある」と書いたのです。それはツアーの取り調べの調書にある事実を書いただけです。実はスターリンが生き延びたのはツアーの二重スパイだったのでは、という疑いが常にありました。その疑惑を事実を否定できない「ほくろ」という事実で書いたのです。しかし結局この力作も上演されることはありませんでした。ブルガーコフはそれ以来一切小説を書いて公開するのは止めました。死まで書いた小説は夫人によって机の奥深く保管され日の目を見る事はありませんでした。それが公開されたのはフルシチョフがスターリン批判をしてからです。小説のタイトルは「巨匠とマルガリータ」と言います。
▼最後の登場するのはショスタコヴィッチです。彼は「独裁体制が維持されるにはモラル的でなければならない」という考えです。交響曲第五番はスターリンによって高く評価されます。しかし第四楽章の最初に「二枚舌」を使った秘密の楽譜を潜ませてありました。それは「カルメン」の「レ・ミ・ド・シ」です。これはカルメンでは「信じるな」という言葉です。そのまま使ったのでは、すぐばれてしまうので音階を少し変えます。「ラ」はロシア語で「私」を意味します。それでこれを組み合わせると第四楽章の一部分は「わたしは社会主義を信じない」というメッセージになるのです。ショスタコヴィッチはこうしてスターリンに抵抗していたのです。簡略ですが、これが亀山郁夫のソ連4大文化人の「社会主義はいかに、人を大切にしなかったか」という秘められたメッセージの解題でした。
▼メモを取りながらTVを見るのも楽ではありません。

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July 28, 2009

皆既日食から「感激」「感激」の大安売り

▼先週の皆既日食あたりから、「感激」という言葉が流行っているように思う。近年この言葉を多様したのはあの小泉純一郎であることは、ご存知のとおり。その後便利なのかテレビで一言コメントを求められると、有名人も一般人もこぞってこの言葉を連発する。最近凄い言葉で「感激的」というのがあった。例によって広辞苑によれば「深く感動して気持が奮い立つこと。強く心を動かすこと。」とある。読者や視聴者は「感激」と聞いてもそれは決して伝わって来ない。14歳の時バルセロナオリンピック200m水泳で優勝したあの岩崎恭子ちゃんだって、「今まで生きてきた人生の中で一番幸せです」と言ったではないか。
▼大の大人なのだから、「もう生きているうちに二度と見ることができないので、冥土の土産になる」とか「太古の人達が神が怒ったという気持ちが分かる」とか気の利いたコメントを出して欲しかった。ところが昨日朝のラジオを聞いていたら、スポーツ担当のアナウンサーが「アメリカンツアーで優勝した宮里藍の涙を見て、感動してしまった」とまたまたコメントする。最近のアナウンサーは小説読んでいないんじゃないか?成績の点数の良い人だけ採用するから、こういう貧しい小泉的表現しか出来ないのだ。似たようなコメントはたくさんあるから、気をつけてご覧頂きたい。
▼先週のNHK3chで外語大学長亀山郁夫が「知るを楽しむ この人この世界 ― 亀山郁夫 悲劇のロシア ―」の再放送をしたので録画して見た。この日は「ロシア/心の闇:後編」だった。きょうは前半のエイゼンシュタインについて書く。彼は裕福な家庭に生まれて赤衛軍に入隊する。しかし映画制作に目覚めて「10月」で頭角を現す。「戦艦ポチョムキン」やこの「10月」はみなさんご覧になった方も多いと思う。彼はモンタージュという手法を使ってオデッサの階段から乳母車が落ちていくシーンを、革命軍に置き換えて表現する。そして冬宮攻撃シーンも集団の力を鼓舞する表現となっている。彼はこの力をスターリンに見込まれる。そして集団農場であるコルホーズを正当化する映画でスターリンに高く評価される。
▼次に作らされたのは、父親は反革命だと密告して彼に射殺された少年の実話を映画化することだった。しかし出来上がった作品はスターリンの逆鱗に触れ、フィルムは焼却されてしまう。かろうじて残っていたコマを繋ぎ合わせるとその輪郭がみえてくる。自分の子どもを射殺していまった子どもの遺体を抱えて忍び泣くというような内容だった。スターリンは「革命に人間はいらない」と言って、映画で個人を描く事を禁じた。つまり彼にとって人間とは将棋のコマのような存在であるのだ。そしてそのシナリオを作った作家は粛正で射殺される。
▼しかしスターリンは卓越した能力を持つ、エイゼンシュタインだけは生かしておいた。その後彼は「イワン雷帝」を撮る。1部は高く評価されたが2部は作り直しを命じられる。2部で苦しんで悩む雷帝はあまりにもスターリンの姿に似ていたからだ。ロシア革命直後はロシア・アバンギャルド(「既成の通念を否定し未知の表現領域を開拓しようとする芸術家・芸術運動」:広辞苑)は一時期活性化したが、このスターリンの文化政策によって、沈静化してしまう。そして「党」の政策を肯定するものだけが生き残っていく。平たく言えば「革命に役に立たないような芸術や文化は認めない」ということだ。その硬直した姿勢がソ連の崩壊につながったことはご承知の通りである。

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July 27, 2009

NHK「ようこそ先輩/知花くらら」を見る

▼体力を温存するためには猛暑の日は出歩かないに限る。もしで出掛けるならば、朝早く家をでて涼しい映画館などに入る。そして外が涼しくなったら帰宅する。これが一番安上がりだ。昨日は結局原稿を書いては推敲したり、資料を漁るために図書館に出掛け、さらに書き直していたら1日終わってしまった。
▼NHKで朝「ようこそ先輩」を放映していて、この日は沖縄出身の知花くららだった。もうこういう背の高い痩せた人をみると頭がクラクラしてしまう。この日のテーマは「沖縄はおいしい!?~モデル・リポーター 知花くらら~」だった。彼女は出身の小学校に行って、まず自分をアピールする歩き方の指導をした。ミスユニバースなどの出場すると見た目の美しさと同時に自分がどういう事を考えているか、言葉を使わないでアピールしなければならない。そこを強調した。
▼次は自分の健康法として何を食べているか説明する。彼女はこの分野では自身の本も出版している。そして体型を保持するには何をどう食べるか説明する。つまり痩せたいからと言って絶食したのでは意味がない事を話す。続いて食べる事で不自由したことはないか生徒たちに聞く。小学生たちは戦争を知らないから食べものに不自由したことなどない。知花は生徒たちを町の商店街に取材に行かせる。すると年配の人達は戦中や戦後食べるものがなくてソテツや草のようなものまで食べたと話ので小学生たちは大いに驚く。知花はミスユニバースになってWFP(国連世界食糧計画)の仕事を手伝うようになった。そこでナミビアに行った時のビデオを放映する。子どもたちはWFPが支給する1日600カロリーの援助のスープでかろうじて命をつないでいる。
▼知花は子どもたちに宿題を出す。それは市場で買ったさつまいもを一本渡して、今晩と明日の朝はこの一本のさつまいもを2つに切って、味付けは塩だけで食べるように指示する。カメラは彼らの自宅まで入る。ある家ではちょうど良い機会だからみんなで同じ物を食べようと両親も一緒につきあう。しかし夜だけならまだしも、翌朝も半分のさつまいもだけなので小学生たちはふらふらになって登校する。知花もホテルでオーブンを借りて同じ量のさつまいもを食べる風景が出てくる。そして空腹の感想をしゃべらせた後、一緒pにゴーヤチャンプルを作ってみんなに食べさせる。前日「ゴーヤは嫌いだ」という子どもが結構多かったが、ナミビアのビデオと、老人たちの昔の話。そして自身が空腹を体験し、食事することの大切さを知った優れた企画だった。この「ようこそ先輩」は時々優れた企画がある。再放送して欲しいものだがいまは全部オンデマンドで有料で別途買わなければならないのは残念である。

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July 26, 2009

猛暑で映画館で行きそびれる

▼いやはや暑いでござるなー。わたしは昨日渋谷シネマライズに出掛けた。本当朝9時20分の回に行きたかったが、家庭の事情もあり、それほど早く出掛けられなかった。そのため午後1時20分のにした。映画はドイツ赤軍の10年を描いた◇「バーダー・マインホフ」である。しかし長かったぞ。約3時間もある。こんな映画はよほど物好きな人でないと見に来ない。映画館はガラガラで老人が多かった。映画は長いのでトイレが近い年齢の人は途中席を立つ。年配の女性は冷房が効いているため「ハーックション」と2発も奇声を上げる。流石2度目の時にわたしは「口に手を当てろよ」と小声で注意した。映画の内容はいずれ書く。
▼その前にライフル銃(もちろんソフト・エアガン)のマガジンの調子が悪かったので、修理に出しておいたものを受け取る。バルブの交換だけで初期ロットなので無償だったので助かる。
▼帰宅すると毎週土曜日放送の「パックインジャーナル」が録画できていなかった。何かの間違いで電源タップのスイッチを切ってしまったらしい。だから再放送を見てからでこのご報告は明日になる。
▼そんな訳で昨日の暑さと長時間の映画で疲れてしまった。それに前日の取材の疲れも取れていない。だからシャンテシネに朝一番で出掛けようと思っていた、スパイク・リーの「セントアンナの奇跡」も残り座席が僅かだというし、3時間とまたまた2日連即の長丁場はきついので止めた。その代わり起きてからずっと取材した原稿を朝から必死に書いている。その原稿も、もう出来上がった。中味は陸軍技術本部富津元洲射場の戦争遺跡だ。「読みたい」人には新聞発行後、感想を聞かせて下さることと引き替えにメールで個別にお送りする。

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July 25, 2009

安いアルコール飲料は良い筈がない。

昨日の朝日新聞の投稿欄にイオンの100円の酒を販売するのはおかしいと言う年配の方から投稿がありました。日本人に許されるのは、1日ビール中瓶一本だ。だから500ミリリットルはもう飲み過ぎの、危険信号と言える。さらにアルコール度数が高い酒を飲むと男らいしというコマーシャル。大男も普通の人も肝臓の処理能力はおなじである。こんな事をしていたら、日本人はみんな肝臓癌になってしまうだろう。
Duke(mobile)

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July 24, 2009

◇「湖のほとりで」を見る

▼天気はまずまずなのでこれから取材に出掛ける。1時間で良いから晴れ間がみえれば写真を撮ることが出来る。写真さえあれば、あとの原稿を書くのはそれほど困難ではないと思う。
◇「湖のほとりで」この映画は長年イタリア最も尊敬する映画監督であるナンニ・モレッティの下で働いてきた人が監督になって最初の作品だというので期待して出掛けた。前にも書いたがわたしはアメリカで一番の監督はウディ・アレンでイタリアはモレッティだと信じている。しかしモレッティも「息子の部屋」などを見ると初期のそれにくらべて、普通の監督になってしまった感じがする。20年ほど前の作品「赤いシュート」「青春のくずーやおはらい」「僕のビアンカ」などはもうカルト的になっている。わたしが最初に見たのは「親愛なる日記」で当時日比谷シャンテで見た記憶がある。これはもの凄い人だと思ったので、彼の作品を探し歩いた。旧作は当時銀座シネパトスのレイトショーで公開された。イタリア語で英語の字幕しかなかったが、結構楽しむことができた。
▼北イタリアの小さな村のお話。小学生の下校風景が最初にうつる。母親が「娘が行方不明だ」と半狂乱になるので観客は彼女が誘拐されて殺害されてしまうのか、というばかりの描き方だ。しかし小学生は無事発見される。彼女は湖に蛇が出たとき何か不幸な事が起こると信じている。通報によって村に引っ越してきた刑事サンツィオ(トニー・セルヴィッロ)の登場となる。助手を連れてまず少女を車に乗せて自宅に連れて行った、知恵遅れの青年を疑って現場の湖の周辺を捜索する。するととても美しい少女アンナの死体が裸体で発見される。まず青年を疑うが彼は虫も殺すことができない、とても優しい男だという事がわかる。次に彼女と交際していた若い男に疑惑がかかる。
▼第一彼は警察が行ったとき、もの凄い勢いで新任の警察官を突き飛ばして走り出す。それにアンナの日記らしいものをDVDに入れて持っている。さらにそれにはパスワードがかかっており、開く事がはできない。次に怪しいのはアンナの父親でアンナの日常の様子をビデオに執拗に撮っている。もしかしたら偏愛的な父親の犯行かも知れない。理由は殺されたアンナは苦しんだ様子はない。おそらく湖に顔を押しつけられて窒息したのだろう。▼調べていくとアンナが元気だった頃、彼女がベビーシッターをしていたアンジェロの死以降変わったらしいという話を聞き出す。それに彼女はハンドボールの選手だったが、最近選手を止めていた。その理由というのは脳腫瘍を患っており、余命一年だったという事が分かってくる。そしてサンツィオが捜査を進めていくと、住民たちの様々な事情や秘密を次々と分かってくる。赤ん坊の両親に聴取して次第に生前のアンナの実像に迫りつつ容疑者を絞り込んで行く。
▼実は刑事は妻に先立たれ、娘と二人で生活をしているが、娘は彼とぶつかり合いさけて正面だって話しあいをしない生活が続いていた。(明日に続く、かも知れない)マスメディアの前評判はもの凄かったが、残念ならが見てすぐ分かるような内容ではなかった。

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July 23, 2009

小森陽一の村上春樹観

▼昨日実は何人かの方に協力していただいて取材に行く予定していた。しかし前日の予報と違って雨は強くなるばかりで止む気配はない。そこで午前8時に各位に連絡をして、2日間ずらして下さるようにお願いした。無理して行けないことはないが、おりから山口県の豪雨による災害もあったので、万全を期した。次の予定日は明日にしていただいたが、梅雨明が戻って来たような天気が来週まで続きそうなので、明日決行できるかどうか予断を許さない。
▼ブログご覧のように昨日号外を発行した。ネットで調べて行くと、この会社はネズミ講ではないかという訴えが数年前から出ていた。それにもかかわらず、昨日捜査が入ったという意味は何なのか?ネットの情報によればM党の議員3名が関与している事がわかる。もしそれが本当ならば、強制捜査の設定日時はかなり恣意的なものになる。
▼「1Q84」についての関心が昨日メールで寄せられた。この読者はすでに読了されたという。別の方からは「『湖のほとりで』の最後はいったい何なのだろうか?」という質問が寄せられている。これはわたしも考えている最中で良く分からない。後者は今週中にご返事したい。まず前者から、朝日ニュースターで小森陽一がしゃべったことは以下の通りである。わたしはこの本を手にしていないので、内容の理解について間違いがあったらお許し頂きたい。「海辺のカフカ」は911事件の1周年に書かれた。そして前作は2005年のサブプライムローンが破綻するタイミングを見計らって発行された。結局あれは破綻を知った小泉がその補填のために、日本の郵政を差し出したというのが真相である。
▼小森の周りの同業者たちの間(つまり東大教授)でも今回の小説を絶賛する人が少なからずいる。それはもっともノーベル賞に近いといわれているからなのだろう。今回の発行された背景というのは北朝鮮によるミサイル発射と核実験という、「不安が増大する」絶好のタイミングを狙っている。つまりオーウェルの世界を現時点に置き換えているのが特徴である。
▼「1Q84」は読む人が様々な解釈ができるようになっている。村上文学の特徴は1)キーワード解読。2)タイムスリップの世界。3)ノルウェイの森のような歴史的記憶の3つではないか。
▼この小説の意味するところは反文学的であり、青豆が人を殺すという部分に見られるように、毒ガスにはまってしまう。人間的な考えを脱する事で生きてきた。ことさらに父親不在を強調し、女が人に殺されることに見られるように男性から見た小説になっている。
▼内容はともかく「村上」本が爆発的に売れるという事は、これで喰っていく出版社やメディアが増える小説はこれからも増え続けていくのだろう。というのが小森氏の語った内容でした。1時間の内容をかなり短くしました。

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July 22, 2009

ライフアップの年金たまご本社は町内にあった。

Nenkintama(ライフアップ本社の看板)
▼昼のNHKニュースで年金たまごの事を報道していた。区内だったので電話帳で調べると、わたしの住んでいるかなり至近距離である。歩いて行ったら50mほど近くのビルに本社はあった。どんないかがわしい会社かは、以下を見よ。
▼取材で待機する記者たち。Kisha

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NHK「東欧革命20年」を見る

▼昨日朝のラジオを聞いていたら、民主党の小沢氏が東京12区から出馬するのを見送ったという。12区というのは公明党の太田代表が選挙区だ。これを聞いて、わたしはなるほど小沢氏は公明党に揺さぶりをかけていたのだ、と感じた。公明党にしても与党にいなければ意味はない。最大の懸念ま大親分を国会で証人喚問されることだ。これを防ぐことが最大課題である。負ける事が分かっている自民党に与している事は全く意味がない。おそらく双方に自民党政権後にどちらに付くかという暗黙の合意が成立したのだろう。
▼日曜日午後1時からNHKBS1で「東欧革命20年」の再放送の特集があった。番組は午後1時から5時までだったので、すべて録画して見た。ポーランドから50分番組で始まった。ポーランドはワレサの連帯が自分たちの目指す国にしてくれたか?というテーマだった。実際はEU加入やNATO加入を最優先したため、イラクにまで大量の軍隊を送りこむ国になっていた。続いてルーマニアはチャウシェスクの処刑は、共産党内部の反対派は彼を処刑しないと、自分たちの利権が持ち続けることが出来ないと言う判断で動いたのではないかと思う。旧東欧の中でも、ルーマニアは秘密警察の文書も公開されていないので最悪だ。
▼次はチェコスロバキア、チェコは二つの国に分かれてしまう。それも戦前からチェコは工業国としての力があったから、自立出来たと言えよう。それにビロード革命ができたのも、劇作家のハベル大統領の力が大きかった。活躍したのは国営放送局の女性アナウンサーだった。彼女はソ連軍がプラハを侵略したときも、地下放送局で1ヶ月間放送を続ける。その見返りは失職し、スーパーの売り子までやって生き延びる。そして今は語り部として学校を回って共産党政権下と今がどのように違って、自由がどんなに素晴らしいか語って歩く。ある中学校で少女は「いまでも近くに元共産党の人がいて怖い。祖母は逮捕されて電気ショックで拷問され、帰宅したときは記憶がなかった。何とか法律で規制できないか」と訴える。元アナウンサーはハベルにも相談したが「思想は規制すべき問題でもないし。もしボクがそれをしたら自分の信念に反する」と諭す。ハベルは今認知症と闘っているようだが、人間としてもモラルを高めることが最も重要である」とかつて演説した話が紹介される。
▼最後は東ドイツのライプチヒの教会の牧師だ。89年の9月10日だったか、この教会に集まった人達がデモで抗議活動を始めたことがドイツ全土に広がって行く。東西合併して東ドイツマルクは5倍のレートで交換された。しかし旧式システムで生産していたため、コストは高騰し、今までの25%の人員の雇用しか必要でなくなった。生産コストは下がって、東西格差がこのまま広がったままで良いのか?再びこのライプチヒの教会を中心にしたデモはドイツ全土に広がっていく。1国50分で4時間近くあったが、東欧革命の実体に迫っていたかなり迫力があった。
▼朝日ニュースターでは20日午後「ニュースの深層」で村上春樹の 『1Q84』が意味するもの』という番組があった。ゲストは小森陽一(東京大学大学院教授)で司会はいつもの金慶珠(東海大学国際学科准教授)だったがかなり面白かった。時間があったら後日ご紹介する。

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July 21, 2009

◇「サンシャイン・クリーニング」を見る

▼銀座4丁目にある某楽器店の前を歩いていたら、ある曲が流れてきた。高齢のご婦人が二人がそれをお聞きになって「ああアマルフィの音楽ね」と来た。おいおいその年齢で大丈夫かと思ってしまう。映画はまだ公開されていないが、織田裕二がイタリアに駐在する外交官を演じ、子どもの誘拐事件を解決する内容らしい。彼はこの中で「わたしの使命は邦人の命を守ることだ」と叫ぶ。観光客が激減して歎いているイタリア観光局とタイアップした映画だと思われるが、わたしは見に行くことはない。曲名は、アンドレア・ボチェッリの代表的オペラティック・ポップ楽曲「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」だ。
▼昨晩メルマガを発行したら、さっそくお二人からメールをいただいた。スリーパー(ROM)読者のみなさんもぜひ一声お聴かせいただきたい。
◇「サンシャイン・クリーニング」シングル・マザーのローズは7歳くらいの子どもを抱え定職がない。そのうえ妻帯者の警察官とのっぴきならない関係に引きずりこまれている。ある時その警官から「殺人現場の清掃はかなり良いカネになる」と呟く。それならと素人なのにレストランでアルバイトをして、夜はローズの子どものベビーシッターをしている妹のオスカーを手伝わせる。ところが殺人現場は血痕が染みついたベッドや家具があって吐き気を催すほどだ。本当はそう言う家具はちゃんとした手続きで捨てなければならない。それも知らない二人は普通のゴミ捨て場に放置するので、住民や他の業者から苦情を寄せられる。
▼二人は清掃に使う溶剤さえもしらなかったので、血痕の除去に苦労する。ある日清掃用品を扱っている店長と知り合いになり、彼も一生懸命彼女たちに色々教えてくれる。姉のローズは高校時代チェアリーダーをして人気者だったが、いまは定職もなく引け目を感じている。しかし同窓会に無理して出席し、資格を持っていると嘘をつく。その間妹にある家の清掃を頼むが、ロウソクが家のカーテンに引火して火災を起こしてしまう。家は全焼しその弁償には4万ドルも必要になってしまう。しかしあの造りの家が400万円だとするとかなり安いと思った。
▼妹は焼けた家にいた飼い猫を連れて、自分探しの旅にでる。二人の姉妹を見守っていた父親も自宅を売り払ってローズの手助けをする覚悟を決める。ローズは清掃や衛生管理の講習を受けてきちんとした清掃業者の資格を取る。そしうてもちろんあの警官とは手を切った。きっと前向きに生きようと決意する一家の前途は明るいに違いない。

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July 20, 2009

世界遺産はイタリアが最も多い

▼きょうはメルマガの締め切り日であります。もう3連休の3日目なので、催促しなくても書いてくださると信じてお待ちしている。現在2名の方の原稿を頂いている。
▼昨日の朝日にイタリアのぼったくり観光で日本からの客が一時期に比べて半減していると書かれていた。そしてイタリアは「世界遺産第一位」の国でもあるという。各国別の世界遺産数を調べて見ると以下の通りだ。しかも先日日本人観光客が昼飯を食べたら9万円取られたという事件も発生している。この客は多額の現金を持ち合わせていなくて、カードで払おうとしたら金額が厖大だったので近くの警察に駆け込んで判明したらしい。
▼わたしもすでに10以上の世界遺産を見てきたが、いずれもオンボロだった。「世界遺産」とはおそらくその国の観光資源をアテに、世界から客を引き込もうという魂胆で作られたのではないかとさえ思う。それを真似して日本でも「世界遺産」にあちこちを認定してもらおうと言う運動が起きている。その一つが富岡の製紙工場跡だ。わたしも車で実家に行き来したいた当時、この富岡を通過したが果たしてこれが?と思ってしまう。いや先日も友人と話をして「日本遺産」というのなら分かる。しかし製紙工場とは世界から軍備を買うため、その資金源となる生糸を作るためのものだったのだ。「世界遺産」にするなら「野麦峠」の方がより適していると思うけどな。

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July 19, 2009

「使用する豊かさ」に目覚めた消費者

▼毎日「満蒙開拓団」で数多くのアクセスがあります。わたしは今公開されている映画についてこれ以上論評することはしません。「週刊金曜日」7月17日号に本多勝一が周恩来の態度を褒めて書いています。「週刊金曜日」は年間購読で読む雑誌です。読みたい方は八重洲ブックセンターか神保町の書泉の店頭で買って読んで下さい。もう一つこの号で北山編集長と毎日新聞の東海林智(とうかいじ・さとし)記者が対談をしている。これを読むと昨年末日比谷公園で開かれた年越し派遣村は、東海林と弁護士の棗(棗)一郎さんが計画して始めたものであることが分かる。都議選後に発行された某政党のチラシで、派遣村の写真を入れて、政党が主体的に動いたように書いているが、やはり真相はこうだったのだ。
▼昨日の日経1面に「大転換」という連載企画がある。その最後にフランスの経済学者ジャック・アタリの言葉が引用されている。彼はかつて「所有の歴史」で「中産階級は自動車を所有することが能力の証だった」とする。あのつまらないTV「官僚達の夏」を1話だけ見た。CGは確か凄いが後は見るべきものがない。小型車を低価格で開発し、国民にそれを所有させることで「中流意識」を持たせるのが、彼ら官僚の目的だったのだろう。日経に戻ると豊かさを手に入れた後は「所有より効用が重要になる。いたずらに所有欲を(わたしの理解では物質的な豊かさを強調する、唯物論政党も含め)煽るだけでは「使用する豊かさ」に目覚めた消費者に見捨てられる。
▼昨日の朝日ニュースター「愛川欣也パックインジャーナル」地上波テレビのあり方で、参加者が「どうしてこう、横並びになってしまうのか」と疑問が出された。BPO委員をしている吉岡忍が「言いにくいことだが、ニュースなどのスタジオに頭の良さそうなスタッフが並んでいる。彼らはすべての全国紙に目を通して、こっちがこうだからうちも同じにしよう。あるいはもう少し過激にやろう、という考えから脱却できていない。自分たちが違う視点で取材しようという姿勢が欠如している事が一番問題である。と語っていたがいかにも情けない実体である。

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July 18, 2009

映画の掛け持ちは出来なかった。

▼朝一番で日比谷のシャンテシネに行く。来週火曜日はシネマの原稿の締め切り日だが、「コレ」といった作品がもう一本欲しい。先週の「セブン・デイズ」も「私は猫ストーカー」もマイナー過ぎるのだ。「サンシャイン・クリーニング」を見たがまずまず。これなら行けそうだ。昼飯を食べてもう一本京橋の「テアトルシネマ」の「湖のほとり」に向かったが、このイタリア映画は1時間前に付いたがチケットは完売だった。こちらは明日出直そう。
▼先日学校のフィールドワークが終わった後、成人だけで喫茶店に行った。ある人は「愛に読む…」が良かったと感想を述べていた。映画は所詮見た人が良いのなら、他の人はあれこれ云う事はない。わたしが数多く映画を見ている事を話したら、「私は映画の余韻に浸っていたいから」ということだった。たしかそれがいい。わたしは見終わった映画のタイトルははっきり覚えてはいない。かろうじてストーリーだけはしゃべる事ができる。それも印象に強く残るのは3日くらいだ。4日目になるともう感激も薄れてしまって、原稿をかくのに苦労してしまう。

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July 17, 2009

居酒屋の売り上げのも半減

▼まさに今年一番の暑さ。しかも木曜日は生徒を連れてフィールドワークだ。総武線各駅停車で中野より先に行くので、新宿で降りて次の電車を待つ。すると壁面に発泡酒を初めてとする酒類の大きなCMが一面に張り出されている。氷結、金麦、コーラショックというウオッカetc,etcいずれもビールではなく、発泡酒か第三のビールというのが不景気時代の傾向だ。みんな真夏の海岸で飲んでいる風情だ。しかしこれは実際にはやってならないことだ。昨日のTVで脱水症状や熱中症になったら、救急車が来る前に身体を冷やす、衿の開いた白色系のシャツを着る。そして水分補給は水か、○○○スエットのようなものと限定される。間違ってもアイスコーヒーや酒類を飲むことは逆効果であるとされていた。水、みずですぞ。
▼フィールドワークだからわたしは短パンに白いTシャツで出掛けた。帽子は昨年サハラ砂漠で着用した首に直射日光が当たらないものにした。
▼昨日の朝ラジオではトヨタのレクサスの新型ハイブリット高級車を売り出すが、すでに予約が3000台も入っていて人気だという。しかも価格は今までになく395万円だ。そもそもハイブリッドカーというのは、普通のエンジンと電気エンジンを搭載しているので重くなる。エコカー減税も実質はトヨタのために作った減税のようなものだ。しかし対エネルギー効果という点で考えてみると、決して環境にやさしいというわけでもなさそうだ。
▼来年からは自動車保険の上げられるというから、まずます雲行きは怪しい。大いに嗤えるのはS損保のCM「土日しか車に乗らないからS損保は安い」と言わせていることだ。土日しか乗らないなら車など買わない方が、もっとも環境に良いと言える。
▼昨日ある人に聞いた話。彼は某有名居酒屋チェーンで働いている。時給は800円くらいで、経験による増額は一切ない。ところが自動車産業などで派遣として時給2千円くらいで働いていた人が、この業界に入ってくるのだという。時給は彼らとほとんど同じだ。さらに店の経営状態を聞くと1晩で昨年は100万円くらい売り上げがあったものが、現在ではその半分になっている。例えトヨタのハイブリッドカーの予約が4千台を超えていても、デパートのみならず、比較的安価な居酒屋チェーンでも売り上げが激減している。これは政府統計とは別に景気が坂道を転がるように悪化していることを証明している。

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July 16, 2009

これぞ下町のハイボール

▼外を歩いているだけで頭がクラクラするほどの暑さでした。それにもかかわらずアクセス数はほぼ平日並みに戻ってきました。ありがとうございます。
▼TVのCMで小雪が「ウィスキー・ハイボール」の作り方を披露している。そして「一杯だけつきあってください」と客に言われ「良いわよ」と一気に飲み干す。しかしああ言う飲み方を続けていると身体をこわす。最近テレビで流されるものが「本当だ」と信じてしまう人が多い。
▼先日も某所で関係で某温泉に出掛けた。そのとき聞いた話だが、一緒に行った女子生徒は風呂に入るとき、TVの旅番組で女優さんたちがやっているように、全員身体に大きなバスタオルを巻き付けて入った、という。旅館側も慌てたようだが、TVの字幕では「撮影のためバスタオルを使用しています」とだけしか書いていないのがまずい。「これは撮影のためバスタオルを使用していますが、実際にはバスタオルの使用は禁止されています」と書かないと分からない。
▼ハイボールに話を戻す。ハイボールとは元もと下町で流行ったウィスキーの炭酸割である。吉田類の「酒場放浪記」という番組が地デジ6chで火曜日の夜9時から放映されている。1店10分程度で1時間に4店紹介される。今週もその中で吉田が言っていたことだが、「下町のハイボールとはウィスキーの他にベースになるのは怪しい黄色い水」だった。本当のハイボールを味わうにはこれでなければならない。
▼下町の酒場の多くは炭酸以外に、怪しいエキスがハイボールの味を極上のうまさに変えている。この秘密のエキスは(株)天羽飲料の「天羽の梅」といい、エキス1、焼酎2、炭酸3の割合でブレンドするのが本来のレシピなのだ。小雪のではなく本物のハイボールを味わいたい方はこのエキスを探して見ると良い。
▼ついでに昔中国に行った人の話。周恩来は宴会の席で、日本から来た賓客たちに「乾杯、乾杯」を繰り返していた。「あんなに飲んでも平気な周恩来は化け物だ」とも言っていた。しかし注意深く観察していると、彼には酒を持った従者が二人おり、客に酒を注ぐ従者と周恩来に注ぐ人物は別の人だった。という事は彼が実際飲んでいたのは、水かそれに近い別の飲み物だったのだろう。健康を維持したい方は周恩来を見習うと良い。

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July 15, 2009

リリアン・ヘルマンの「未完の女」を読む

▼数人の方から「愛を読むひとはどうですか?」というご意見があった。原作はヨーロッパではかなりの人気があったという。しかしわたしは原作を読んでいないので比較することはできない。映画化が成功したかどうか?ちょとテーマは違うが同時代の女性の生き方を描いた「ジュリア」という映画がある。わたしが始めてこの映画を見たときはかなり衝撃を受けた。
▼すでにご覧になっている方には余計なことかも知れない。登場人物は語り手のリリアン・ヘルマン役のジェーン・フォンダ、その夫ダシール・ハメット役がジェイソン・ロバズ、そしてジュリアの親友ジュリア役がバネッサ・レッドグレイヴだ。この3人が軸になって話は進む。この映画を貫いている思想がある。それはジュリアがフンボルト大学在学中にファシストによって殺害されてしまう。リリアン・ヘルマンが抵抗組織に頼まれて、活動資金を密かに運ぶ、という二つの柱である。
▼先日リリアン・ヘルマン自伝の「未完の女」という本を読んだばかりだ。ジュリアの事は一行も書かれていないが、ハメットの影響もあり当時のソ連に招待されて見聞きした話が後半の3分の1位でてくる。多少懐疑的なのだが、社会主義に対する興味を持ち続けている。しかし現実のソ連でそれは失望に終わる(ようにみえる)。
▼わたしの言いたいのは「ジュリア」ではきちんとしたファシズムに対し、抵抗する組織と思想がきちんと描かれているのだ。それに比べて「愛を読む…」にはそれらが一切なくて、たんにナチス支配下のベルリンの町が淡々とえがかれているだけだ。それに二人で自転車でハイキングをしたりする風景は、戦時下であることも忘れさせてしまう。それに彼女は路面電車の車掌をしているのだが、車掌になるには筆記試験くらいはあると思うのだが、最後に彼女が文字が読めなかったというのはいかにも不自然だ。
▼それに舞台はベルリンだが、登場人物は全員英語をしゃべっているのはもっと不自然である。そして彼女がなぜ強制収容所の看守にならなければならなかったか。その描写が何一つ描かれていない。だから前半の裸体の描写がどぎつく、単なる年の差のある男女の恋物語にしかなっていない。というのがわたしの意見である。

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July 14, 2009

◇「私は猫ストーカー」を見る

▼暑い日が続きます。読者のみなさんはお元気でしょうか?その猛暑のせいでしょうか、土曜日あたりからアクセス数が通常の半分くらいになっています。気の早い方からはすでにメルマガの原稿が届いたりしています。MINさんもとりあえずは大丈夫のようで一安心です。
◇「わたしは猫ストーカー」猫が好きな人は猫ちゃんがどんな生活をしているのか、興味を持って追いかけてその生態をウォッチするらしい。わたしはそこまではしないが、通勤経路に棲息する猫の顔は大体わかる。もう一つ猫の食料を「エサ」というか「ご飯」というかで、その人の猫の対する愛情の度合いが分かるのだ。東京下町の人気スポットとなった谷根千にある猫額洞という古本屋さんが舞台となる。そこで働く「はるちゃん」が最初から出てくるが、猫を見つけるともう道路に腹ばいになって、愛すべき猫に接近して挨拶をするほどだ。彼女の猫と仲良くなる3箇条によれば、1)猫と目の高さを同じにする。2)最大限の賛辞を述べながら近づいて挨拶する。3)忘れてしまった。
▼はるちゃん(星野真里)はその古本屋さんでアルバイトをし、またイラストレーターのたまごとして猫の姿を描いている。その店には無口な亭主(店長)とその妻、はるちゃんともう一人の女性という4人で切り盛りしている。そのはるちゃんの机の上の小さな座布団の上には飼い猫が常に鎮座している。ある時亭主が密かに取り出した赤い表紙の本が、昔好きだった女性のイニシアルがあることに気づく。それを発見した女房はかんしゃくをおこして、訳の分からない事を言って(怒る女性は大体そのように理不尽の事が多いのだ)家を飛び出してしまう。その一瞬早く飼い猫も行方不明になってしまう。
▼猫を探して歩いていると、何故か頻繁に出会う若い男がいる。彼は店に来てアメリカの昔の小説をオーダーしていくが、実は目的ははるちゃんに会う事だ。しかもこっそりストーカーをしているらしい。はるちゃんはそれに気づくが、知らんぷりをして不忍池のほとりに連れ出し、上記3つの「猫に好かれる方法を自ら伝授する。この風景もとても滑稽である。あと猫の居場所を知っているという自称坊主とか、猫仙人という猫好きな人が次々登場する。映画は猫が安心して住める世の中は、人間も安心して住むことが出来る世の中なのだ。という事を様々な話題から教えてくれる。新宿のシネマアートという伊勢丹の近くにあるビルの6階で上映されている。しかも座席は50くらいだ。しかしそこに押し寄せる人たちはみんな猫が好きだということは、みんな同じシーンで共感の笑い声を出したり、うなずく。

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July 13, 2009

◇「セブンデイズ」を六本木で見る

▼都議選の結果を読者のみなさんはどう受け止めていらっしゃることでしょう。わたしは午後11時まで速報を見ていて、予想通りだったのでスイッチを切ってしまった。やはり「蟹工船」は神風とはならず、横須賀市長選や千葉市長選の結果がこうなる事を予想していた。
◇「セブンデイズ」娘の学校の運動会ともなれば、親は否が応でも体力不足も忘れて全力疾走する。娘のバトンを受け取ってゴールした弁護士をしている母親。ふと気づくと娘の姿はない。半狂乱になっていると犯人から「娘は預かっている。1週間後に死刑判決が出る事が予想される容疑者を、どんな事をしても無罪にしろ」と脅迫される。なぜなら彼女は凄腕の弁護士で今まで、数々の逆転無罪を勝ち取った腕の持ち主だったからだ。彼女は警察に幼なじみがいて相談する。ところが犯人グループはどこからか監視しており、彼女の一挙手一頭足を把握している。そして警察をまかなければ、娘の手足を切り刻むと脅迫する。
▼彼女は高速で警察の車両をまき、裁判の概要をしろうと調査を始める。誘拐されたのが金曜日で調査を始めたのは日曜日だ。容疑者(石破農水大臣そっくり)とも面会して検証していくと、彼はたしかに事件現場に立ち寄ったが、そのときすでに被害者の女性は殺害されたと証言する。さらに調査をすると現場にいたのは法務大臣の息子ではなかったのか、という疑惑だ。法務大臣は時期の選挙に立候補しようとする野心をもっており、息子は麻薬中毒だったことが分かってくる。
▼さらにそこに殺害された女性の母親が登場して、「娘を暴行して殺害した犯人を助けようとするのか?」となじられる。弁護士も一人娘の母親で、その気持ちは痛いほどわかるが、どうしようもない。弁護士とひそかに連絡をしあって、独自に捜査を続ける警察官もまた組織からは「オオカミ少年同様と」見離され十分な捜査はできない。しかし幼なじみのよしみで弁護士の無理難題をむげには断れない立場にある。それに娘はアレルギー体質で定期的に薬を与えないと命が危なくなるという設定だ。
▼こう書いてくると一級の娯楽作品にみえるが、弁護士のヒロインが目をカッとひらく演技だけで表情に乏しい。それに途中で娘の事などを忘れてしまうし、弁護士らしさがまったくない。さらに韓国映画独特の死体やその傷口などがいかにもリアルでグロテスクだ。10日朝日夕刊でストーリーが紹介されたにもかかわらず、初日の六本木シネマアートがガラガラだったのはやはり、日本向けにスマートに作っていないことが大いに影響していると思う。

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July 12, 2009

森達也の「視点が変われば世界が変わる」NHKで見る

▼「週刊金曜日」7月10日号は色々興味を引く記事があった。そのひとつに鳥賀陽弘道の「ドイツ映画にまたやられた!」という記事があった。それはバーダー・マインホフの「理想の果てに」という映画の紹介だ。映画は今週末に公開される、ドイツ赤軍の青年たちのその後を描いた内容だ。映画は見てから書くが、そのなかで「実録・連合赤軍」の事をこうかいているのが面白い。「…はお葬式で流す『故人さまんの生前想い出ビデオ』みたいにみえる」と。まさに的を射た表現である。
▼昨日の愛川欣也パックインジャーナル」で新生銀行東京が一つのテーマになった。これが都議選の争点になっていないのはとてもおかしい。立教大学の山口義行が特別ゲストでコメントをし、樋口恵子が次のように指摘した。「大体取り返す見込みのない都民の税金を1千4百億円もつぎ込んでいる。これを都民一人あたりいくらになるか、赤ちゃんからお年寄りまで一人何と1万8百円くらいですよ」と指摘した。ゲストの山口も含めて、手続きは面倒だが一度倒産させた方がもう良いというのが一致した意見だった。
▼12日朝NHK「ようこそ先輩/視点が変われば世界が変わる」は映像作家の森達也だった。森はご存知のように「A」、「A2」を撮った監督だ。森は「オウムは悪い人達の集まりだ」という意見を聞いて、それならば中に入って直接会ってみようと思って作ったのがこれらの作品である。森は中学生時代とても人見知りして内気な青年だったという。そして本ばかり読んでいた。あるとき転校生の少女がやってきて友だちになった。彼女はとても汚い格好をしていたので、みんなに嫌われていたが森は彼女の家に遊びに行った。ところが翌日学校に行くとそのことが噂になっていた。森はそれを気にして、彼女に「お前なんか大嫌いだ」とみんなの前で吐き捨てるように言った。それは自分は意識していないが、みんなと同じ多数派だと宣言したかったのだろう、という。
▼その時彼女の意外さと困惑が混ざった表情が今でも忘れられず「悪いな」と思っていると語る。多数派に身を置く事は簡単だが、それによって失うものも多い。最初は生徒にまずB4の用紙を渡し4つに折って真ん中を小さくくり抜く。すると2cmほどの穴が出来る。生徒にそれを持たせ、目を穴に近づけて近くから遠くを見るか、目を離して遠くを見る。どちらも同じ見るという行為だが、みえる物が全然違ってみえる。
▼森は最後に地球儀のような円を黒板に描き、それにヨコとタテの線を10本くらい入れる。そしてみんながどの方向から見るかによってみえる物が違ってくる。その部分を見て「これが事実だ」と思っても実際は違う事がある。と多面的に物を見る事の重要性を語りかけた。

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July 11, 2009

「フードデザート」の次に来るものは?

▼数日間でかけていた。パソコンを持参しようかと現地のホテルに確認したら館内には全部無線LANが完備されているという。しかしそのためにだけパソコンを担いでいくのも苦痛だったので、ブログはタイマー機能を使ってアップした。その映画紹介について、てんぐささんから丁寧なメールを下さった。「映画の良さが伝わってくる文章ですね。私は、ああゆう風に書けないもので。」とおっしゃって下さった。こういうご意見には力が涌いてくる。あのブログで「もう一度みたい」と書いたのは理由がある。日曜日午後1時半からの回を見るために間違って「ITOCIA」の方に行ってしまった。上映はビックカメラの方だというので急いで駆けつけると、残り4席だった。並んでいる前には既に10人近く並んでいた。しかし残席はスクリーンの直前しか残っていなかったので、みんな敬遠して、わたしは座ることができた。しかし最前列では画像はゆがみ、首が曲がってしまい、とても疲れた。だから「もう一度」と書いたのだ。もし読者のみなさんが休日に良い席でご覧になるのだったら、1時間前に映画館に行くことをオススメする。
▼出張の帰り電車が停車した中野駅前ブロードウェイ通りというのか。その前にJ党の候補者が「オリンピック、パラリンピック誘致」というスローガンを掲げてて演説をしているのだがえ、演説を聴いている聴衆は誰もいなかった。うーむ明日の都議選投票の結果はどうなるのだろうか?「蟹工船ブーム」だけが頼りの革新が急激に伸びるとも思えないが、この駅前の雰囲気からJ党の凋落は間違いなさそうだ。
▼10日夜NHK7時半の「特報首都圏、増加する買い物難民」を見た。わたしの住んでいる近くでも化学工場の土地が売却されて、大型開発が行われた。K中央公園に隣接するその跡地には公団住宅やらマンション、介護施設、それに保育園などが出来た。散歩の途中見ていたのだが買い物をする店が何一つないのだ。近くの商店街まで大人の足で15分はかかるだろう。勝ち鬨のウォーターフロントでも高層マンションは出来たが、店がないので次々退去する人が出ているという話を聞く。一番目の再開発の住宅群には最近ようやくコンビニが一軒出来た。しかしコンビニではようが足りない。
▼NHKの番組では、埼玉や茨城のスーパーが次々撤退して買い物ができない住宅に住む落としよりが紹介されていた。自転車に乗れればまだしも、それが出来ない落としよりはカップ麺か缶詰を食べるしかない。落としよりはあきらめ顔で「しょうがないわね」と呟く。茨城の場合3・8kmをお年よりが自転車で坂道を登る。ママチャリで伴走するNHKの若いアナウンサーの方が先に音を上げてしまっていた。
▼郊外に大型ショッピングモールが出来ると、町中のスーパーや店は潰れてしまう。その結果食べる食材すら手に入らなくなってしまう。この状況は茨城基督大学の教授が分析していたが、世界的な傾向でイギリスでも1990年代から既に始まっていたという。サッチャーリズムの行き着く先はこういうことだったのだ。そして今の日本横浜の公田公団の自治会は店舗を開くように交渉したが、「人口から採算が合わない」と拒否されたという。そこで今は自治会が近くのスーパーまで買い出しに出掛け、ニンジンやピーマンなど5個くらいのパック包装の封を切って一個ずつ日を決めて売る。そしてパンは近くの福祉作業所と交渉をしてお年よりの口に合う焼き方をして貰っている。しかしこれらはすべて利益なしの、自治会の自助努力である。先の茨城の教授は「これはお年よりの問題だけではなく、車に依存している現在は若い世代にも共通した悲劇になりつつある、と指摘する。イギリスではこれを「フードデザート」(食料砂漠)と言われている。最低限の食生活が保証されない未来は病人の続出する世界が待っている。

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July 10, 2009

万葉集大迫皇女の歌

▼NHKで火曜日夜に放映されている「知る楽」という番組は一度ご紹介したがかなり面白い。前のシリーズである「お経巡礼」は終わって、今は「裁判員制度への道」という番組で一橋大学の青木人志が今は解説している。日本が近代国家入りをしようとしたとき、獄門さらし首のような事をしているのでは、とうてい近代国家に仲間入りすることは出来対と指摘したのは、フランスの学者だった。彼は人民が裁判に加わるよう提言したが、フランス時代の教え子であった井上毅(こわし)によって反対され、それは実現しなかった。このフランス人学者は同日午後11時からの「爆笑研究」でも刑事訴訟法の研究をしている後藤昭によって紹介されていた。
▼初回の番組を録画し忘れて再放送の7日午前5時からの番組をセット録画した。始まる前に「万葉集」の番組があった。これは毎日5分間放映されている。この日はちょうと大迫皇女の「我が背子を大和へ遣ると小夜更けてあかとき露にわが立ち濡れし」だった。昔読んだ記憶を取り戻してとても懐かしかった。それにその数日前には近代的な短歌を(プロレタリア短歌とでもいおうか)を見ていたので、こちらの方が遥かに新鮮な感じを受けた。この背子とは愛人や夫の事ではなく、実の弟の大津皇子が姉を密かに訪ねてきたのだ。いかし皇子は謀反を企んでいたとして死刑になってしまう。会いに来てくれたのは嬉しいが、先の運命を知って悲しんだのであろう。

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July 09, 2009

◇「レスラー」を見る

▼ミッキー・ローク主演の「ナイン・ハーフ」を見たのは、かれこれ24年ほど前のことになる。彼はこの時主演で最後のスワットの赤外線ドット式の標準機でハチの巣状態になって終わったような気がする。その後彼はずっと泣かず飛ばず状態だったようだ。そしてジャネット・ジャクソン同様に整形手術を何度も繰り替えし、今は元の顔の面影は残っていない。その彼が捨て身で演じたのがこの作品だ。
◇「レスラー」落ちぶれてもう引退しようかと考えている中年レスラーのランディ(ミッキー・ローク)。筆者は現実にもプロレスの中継や実演を見る事はない。しかし映画を見ると控え室で、対決するレスラーたちは実に和やかで、「きょうはどういう技を使って終わらせるか」念入りに話しあっている。おそらく日本の場合もそのように行われているのだろう。
▼とにかくランディは荒技を使うのでファンから絶大な人気がある。ある時は腕のメンディングテープ(というのか正式な名称は不明だ)その中にカミソリの刃を小さく切って仕込む。これで相手を傷つけるのかと思ったら、ちょっとした隙にそれを取り出して自分の額を切って、「流血場面」を過激に演出する。また、リングのコーナーに有刺鉄線を仕込んだり、タッカー(店舗などで使う大方ホチキスで針は普通のホチキスの倍以上ある)を使って相手の身体を傷つけるシーンなど見ているだけで卒倒しそうだ。だが観客はそれに沸く。
▼だがいつもカネの入るマッチがあるわけではない。普段はスーパーの店員として食材売り場で注文されたサラダを量り売りしてサービスに努めている。ところがある試合が終わった直後心筋梗塞で倒れてしまう。気がついた時は病院のベッドにいて、大手術が終わったばかりだ。医者に「リングに上れるか?」と聞くと「そんなことをしたら死ぬような物だ」ときつく注意される。こうなったらもう引退するしかないと腹をくくる。そしてバイト先には休日にも仕事をやらせてくれと頼み込む。
▼ランディの息抜きといえば近くのストリップバーに行って一杯飲むことだ。その中でも一番のお気に入りは、キャシディ(マリサ・トメイ)だ。店の外へ連れだそうとすると「客と店の外で会うことは禁じられている」とすげない返事が返ってくる。もうそうなると昔別れた妻との間に出来た一人娘だけだ。唯一の肉親だと住所を調べて会いにいくが、「見捨てたくせに自分が困ったら、面倒見てというのは勝手すぎる」と追い返される。困ってもう一度キャシディに相談すると、「着るものでも買ってあげたら」と相談に乗ってくれる。日曜日買い物に行こうかと思って街角に突っ立っていると、キャシディが「一度だけよ」と買い物につきあってくれ、若い女性向きの洋服を見立ててくれる。
▼それを持って再び一人娘の所に会いにいくと、一応それを気に入って受け取ってくれる。そして次の日曜日食事をする約束をしてくれる。しかし肝心な約束の日ランディは酔っぱらって、麻薬を使って若い女と遊んで約束をすっかり忘れてしまう。ストーリそのものは目新しい事は何もない。しかし主演の落ちぶれたミッキー演じるレスラーは彼自身のこの20余年間の生き様とオーバーラップしてくる。そしてまた時間をかけてプロレスラーの身体を作ったミッキーの熱意にもほだされる。

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July 08, 2009

◇「ディア・ドクター」を見る

▼昨晩のTV番組で飲酒を続ける事の害について特集をしていたようだ。わたしは見ていなかったけど、脳自体が萎縮していくのだ。話していてもう萎縮している人はどんなに努力しても元には戻らない。そういう人はいつも同じ話や、昔話をする事で満足している。そうなったらどんな健康法をしても追いつかない。現状に満足して好きなだけお酒を召し上がる方が幸せだと思う。減量をするにはもちろん昨日書いただけでは十分ではない。どうしても知りたい方は連絡を頂きたい。ただし無料で教えても本人の決意は途中で挫折するのは目に見えている。だからタダではお教えできない。人間カネを払うと元を取ろうと思って一生懸命になるのだ。
▼月曜日夜NHK3chで作家で佐久病院の医師である南木佳士が、「うつとたかかった」経験を話していた。彼は内科医でわたしの友人も彼に看て貰っていたが、「南木は鬱だ」と言っていた。南木がうつになったとき二人の子どもはまだ小学生で、勤務を減らせば収入も激減する。必死に元に戻ろうと努力したが、それは返って逆効果だったという。今は一日2時間CTの結果を分析する仕事を一日2時間だけしているという。そこまで到達するには、自分を育ててくれた「あるがままを受け入れる」という考えていた祖母の力がある。祖母はあの「阿弥陀堂便り」のモデルになった人物だ。それで南木は人に迷惑をかけても仕方ない。人生はなるようにしかならないと考えるようになった。そして夫婦で始めたのは低い山の登山だった。この日も遠くに浅間山がみえたから、八ヶ岳の麓だろうと思った。
▼若いときは登山など歩くだけで何が楽しいだろうと考えていた。しかし今になって人生同様下りに見る景色や動植物を見る事が楽しみになってきた。何か諏訪中央病院の鎌田と共通するところがあるが、「頑張らない」「なるようにしかならない」という考え方に共通するものを感じた。
◇「ディア・ドクター」本当は昨日の薬剤師さんの話から続くはずだった。某大学医学部では「問診」の重要性を認め、開業医でその道の達人を大学に招いて専門の授業を数年前から始めた。人口1600人くらい村の診療所医である伊野(釣瓶)は村人から「センセ、センセ」と絶大の人気がある。伊野は人の話をちゃんと聞くし、村人がどういう状態にあるかちゃんと把握しているので、バイクで診察で回っているときも挨拶を欠かさない。あるとき「爺ちゃんが喉に物を詰まらせた」というので駆けつける。祖父(往年の美青年高橋昌也)はもう呼吸をしていない。蘇生を試みようとすると家長の長男は「先生ありがとうございました」と暗に蘇生を拒否する。長男から二度言われたので伊野もそれを察する、集まっていた村人は「爺ちゃんも先生に看取られて大往生だったわい」と口々に喜びを表す。
▼伊野が「爺ちゃん良く頑張ったね」と祖父を抱きかかえて背中をさすると、祖父は喉に詰まっていた寿司をはき出して蘇生する。それを見て村人は「さすが先生だ」とまた点数を稼いでしまう。工事現場で重機の下敷きになった青年が運び込まれたとき、看護師(余貴美子)はとっさに肺が破裂しているから気管に針を突き刺してエアを抜かないと死んでしまう。「針を挿入できるのは先生だけだから」と針「何と呼ぶ機械か、「ER」の気道確保のあれと似ている)背中を押す。この緊迫感はたいした演出だ。
▼もう一人村人で胃の潰瘍を患っている八千草薫がいる。長い間説得した結果ようやく伊野に胃カメラで看て貰う事を納得する。彼女の娘(井川遙)は東京で医師をしており、帰省したときゴミ箱に捨てられていた薬の錠剤の包みから、伊野の処方に疑問を持つ。一種類炎症を止める薬を処方している理由が分からなかったのだ。伊野と直接やりとりているが彼女はようやく納得する。しかし伊野は「ちょっと用事がある」と胃ってバイクで出掛け行方不明になってしまう。刑事が二人やってきて調べていくとどうやら伊野はニセ医師だったらしい事がわかる。それまで伊野を慕い崇拝していた研修医も村人も手のひらを返した様に伊野の悪口を言い始める。
▼医師とは何か。診察と検査をして薬を処方するだけが医師なのか。医学大学をでて資格を取ったところで、それはあくまでも国が認めた「国家資格」であり、患者が自分の命を預ける事を認めた資格ではないはずだ。今年今まで見たなかで最高の出来といえる邦画だ。できればもう一度見てみたい。シネカノン有楽町(ビッグカメラの上)休日は30分以上前に行かないと入ることはできない。

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July 07, 2009

青木宗昭の言う「デモと公共」

▼先週土曜日の朝日ニュースター「ニュースにだまされるな」で出演者が後半に「一言」として「3つの提言」をフリップボードで説明するコーナーがあった。いやわたしも忙しくてこれと、「愛川欣也のパックインジャーナル」を録画して見終わったのは昨晩だ。土曜昼間に放映された先週の「愛川…」の方は大した内容ではなかった。「それぞれ2時間番組だ)そこで青木宗昭氏は(神奈川大学教授)は三つめの提言で「デモと公共」という言葉をあげた。青木はフランス財政学が専門であり、1、2年前にフランスに研究をしに行っていた。そのとき200万人規模のデモが起きた。フランス人は自分たちの生活が苦しいのは、政府の政策が悪いと考え政策の変更を迫るためにデモを行う。公共とは日本は「デモやストをやると迷惑になる」と言う考え方があるが、フランスではデモやストをすることが公共のためなるのであって、文句を言う人はひとりもいない、という事だった。ご覧になっていないかたは朝日ニュースターで明日水曜日の午後9時から再放送があるのでどうぞ。
▼それにつけ考えるのは昨年の秋葉原大量殺人事件と、先日の大阪パチンコ店放火殺人事件のことだ。どうして怒りが権力者に向かわず、自分より弱い者にだけ向いていく。これも教育で国民の権利が正しく教えられていないこと。弱い者ならば自分は怪我をしない有利な立場にあると考えるからなのだろう。
▼昨日首都圏は雨が断続的に降り続いていた。仕事が一段落した夕方医者に行くことにした。薬はあと2日分残っているが週末には出張なども控えている。雨の日は足下が悪いので大体医者は空いているのだ。午後4時からの一番目に並んだつもりだったが、先約の人がいたのだろうか?わたしは10番目以下になり、結局1時間以上待たされた。1ヶ月前に血液検査をした結果を教えてくれた。目標の数値をめでたく下回ってある薬は数値が低い物に変えてくれる。いやこうなるまでには色々苦労した。肉や鶏卵は一切排除していたのはご存知の通りだ。そのご間食は一切止めた。そして好きなアイスクリームも一切止めた。デスクの脇には自分で「間食禁止、アイスは喰うな、腹が減ったら麦茶を飲め」と張り紙をした。さらに実は自宅からアルコールを追放した。自宅にあるアルコールは消毒様の無水アルコールと、料理酒だけ。1月頃から家では一切飲まないことにした。外で飲むのは月に一回か多くても2回だ。
▼さらに体温よりも低い飲食物は食べないことにした。この時期冷やした西瓜など最高に美味いが食べないことにした。元もと冷やした麦茶やアイスコーヒーも飲む習慣はなかったから問題はない。
▼しかし映画館に行くと、「アイアム・パワフル」というカップ麺のCMやら、サンドイッチを頬張った福山雅治の「カロリー2分の1ということは倍食べても良いのかな」などというものがあるが、マヨネーズなどわたしにとっては最悪なので一切口にしない。上記の事を3ヶ月も続けると、夜は熟睡できるし、朝は午前6時に目覚めて一日快適に過ごす事ができる。(これは編集長本人の感想で個人差があります。)
▼担当医とはいつも30秒か1分もお話しして終わり。階下の薬局にいく。始めたお目にかかる可愛い薬剤師さんで、こちらの云う事とをメモをとったり親切に聞いて下さった。そして「うまく行くと薬を止める事ができるかも知れませんね」と励まして下さった。診察とは人の話を聞く事が大切だと思う。映画の話を書こうと思ったが、ここまでで、すでに1600字になってしまった。続きは明日にご期待を頂きたい。

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July 06, 2009

井上ひさし「日本の平和と世界の平和」を語る

▼確定原稿を書く前に、4日千葉市のピースフェスティバルで井上ひさしさんが話した内容をご紹介する。なにせこれを含め会議の全体で900字にしなければならない。12項目のポツダム宣言を受諾し戦争に負けてから、その後6年間は占領軍状態にあっため、独自の外交が出来ない、主権がない、輸出ができないなどすべてが米軍の管理下にあった。昭和23年当時は国家予算は8千億円だった。しかもそのうち3分の1がたばこ税の収入だった。だから「その1本、その1本が国を築く」というスローガンが町に溢れていた。自分も成人してから迷わずタバコを吸い続けて来たが、今年の4月から駅構内で吸えないなど片身が狭くなってきた。わたしはセブンスターというかなりきついタバコを吸っているが20本入りで300円。そのうち180円が税金なのだからかなり貢献している事になる。
▼昭和23年に講和条約が結ばれ、世界各国と国交を回復していく。現在世界に220の国があり、日本が国交を回復していないのは北朝鮮くらいだ。まず国交を回復してから交渉をするのが筋である。朝鮮は36年間日本の支配下にあり、昭和20年に敗戦するまで三井、三菱などで働かせるため170万人の朝鮮人などを拉致して来た。まず国交を回復して、このことを謝罪しないと、今の拉致問題は解決するはずはない。とにかくこの間、小泉が北を訪問してから帰国させた拉致家族に引きずり回されすぎた。
▼昭和31年極地探検という事で世界中で南極観測をしようとした。ところが疑心暗鬼や米ソ対立、それに8ヶ国が領有権を主張したため揉めに揉め、観測が中止になりそうになった。そのとき日本代表で参加していた人は木田宏というまだ若い外交官だった。彼はこのままでは観測事態が中止に追い込まれてしまうと考えた。そしてひと晩徹夜して日本国憲法を独力で翻訳して全員に配布した。それは「日本国憲法は紛争はあくまでも話しあいによって解決する」と書いてある事を参加者に知らせた。そして全員にその考え方が指示され1956年から南極観測が実施されることになった。
▼その基本的な考え方は南極はどこの国にも所属しない。核の持ち込みもしない。核実験もしないという事である。その考え方はその後も南米全域に核は持ちこませない、宇宙空間にも核は持ちこませない、南太平洋でも全地球の海底でも核は使わないという思想として結実している。こうして見ると地球の南半分からは完全に核は無くなっている。核があるのはアメリカとロシアの両国が90%を保有して、残りが中国、イスラエル、イギリス、フランスが持っている。無茶をしているのは北半球の国家だけになっている。
▼1907年にハーグ陸戦条約が締結され、第二回のハーグ条約では「中立国」の存在を認めるようになった。日本は第二次大戦のとき44ヶ国と戦った。そのときの中立国とアフガン、アイルランド、ポルトガル、スイス、スウェーデンだった。原爆が投下されたときにも日本はスイスを通じて抗議をしていた。戦争が始まってアメリカのカリフォルニアに住んでいた日本人は12万人いた。日本はここに上陸するとアメリカは考えたため、真珠湾攻撃から3週間後のクリスマスに全員財産を捨てさせられ、石ころだらけの収容所に放り込まれた。とにかく急な事で手荷物一個持つのが精一杯だった。収容所の中でどうやら豆腐を作る事は出来たが、納豆菌までは持ち出せなかった。
▼アメリカはスペインの監視団に収容所の内部を見せるのを拒否していた。納豆菌はサンフランシスコのスイス領事館から、スイス本国に伝わり、そこから海運国で中立のスエーデンによって日本本国からカリフォルニアの日本人収容所に届けられた。戦いませんとうのは中立国の権利である。1999年国連が主体となって800人と700のNGOが公正な世界のための10原則を採択した。
▼イタリアのサンマリノ市国のレストランに行ったら日本国憲法が貼ってあった。口先で唯一の被爆国というのだけではいけない。現実に地球の3分の2が非核世界になっている。21世紀には地球の平和のために各国が「非核の原則」を採択する以外にない。今は人類の歴史始まって以来の決心をするときに来ている。かなり大まかですが、井上ひさしさんの話はこのような内容でした。メモを見て40分で1600字ほど書き上げた。これを約3分の1にしなければならない。

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July 05, 2009

講演会で声を掛けて下さった人

▼昨日の取材はほぼ一日かかったのでかなり疲れてしまった。会場では顔見知りの人達に大勢であった。中でもSさんは「新聞でトルコ読んでいますよ」と声を掛けて下さった。さらに「顔を見ると輝いていて青春しているのが手に取るように分かる」ともおっしゃって下さった。また近いうちにお会いしましょうというご挨拶して別れた。取材は写真も撮らねばならないので開場の1時間半前に会館前に並んだ。ところが入り口を入って、第二の扉の前に「会場内は撮影。録画禁止」と書いてあるではないか。もともと録音はするつもりが無かったので良い。ところが撮影が出来ないとなると編集上困るのではないかと思って、編集長に電話を入れる。すると「会場の看板でも入れて撮ってきて」というのでそのようにした。わたしも素人ではないから、「禁止」と言われると余計撮りたくなる。使えるかどうかは別にして会場内部も数枚撮影してきた。しかし疲れたのは議事の進行から挨拶などを全部手書きで記録しなければならないことだった。つまり3時間メモをとり続けて疲れたのだ。
▼記念講演の井上ひさしの話の内容を書こうと思ったがメルマガ発行の準備があるので止めた。
▼2日ほど前の夕刊を読んでいたら映画「ブラジルから来たおじいちゃん」の主人公紺野堅一さんが亡くなったという記事が出ていた。この監督の栗原奈名子さんとは立ち話をしただけだが、紺野さんのご冥福をお祈りしたい。
▼疲れていて迷ったが映画だけは這ってでも見に行く。まず先週恵比寿ガーデンシネマに帽子を忘れたのでそれを引き取ってから映画館に出勤する。「レスラー」と「ディア・ドクター」を見た。感想はそのうち書く。

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July 04, 2009

捜査とは相手と共通の話題を見つける事

9manban(これが9万番、午後6時自分で踏んでしまった)
▼午後から取材が入っている。会議の時、誰も「行く」と手を挙げなかった。取材担当者が決まらないと、いつまでたっても会議は終わりそうになかったので、わたしが挙手をして取材に行くことにした。わたしはどちらかと言えば人混みは嫌いだ。きょうはそういう場所で、人が大勢集まる。一番いいのは1対1で話を聞くのが一番だ。
▼今朝の朝日に元警視庁刑事の飯田裕久さんという人が、「安定志向で警察官を志望するな」と書いているが中々面白い。聞き込み捜査とは完全にアナロ捜査の世界だ。警察手帳を見せて藪から棒に「怪しい人、みませんでしたか」なんて聞いて、良い情報は取れない。聞き込みの相手と共通の話題を見つけるための豊富な雑学知識が必要だ、と語っている。取材もまさにその通りで、インタビューする相手の目の前でノートを広げて「さあしゃべってくれ」といって、自分の思い通りに話してくれる筈はない。
▼1時間くらいだったらノートなど広げず、頭のなかに全部入れてこなければ…。そういう訳できょうは取材、明日はメルマガの締め切り日なので、映画を見る時間をどう作るかだ。すでにお二人の方から原稿を頂いている。ブログのカウンターは午後早い時間に9万番になりそうだ。
▼昨日発行された「週刊金曜日」を電車の中で読み終えた。「中国文化大革命の大宣伝」という書評が面白かった。タイトルは「革命の弁証法の悲惨と可能性」とあり、文末でこう言っている。「官僚のみならず自民から××まで政党幹部の多くが東大出身という日本で、安易に"文革の「悲惨と滑稽"を嗤うことがいかに愚かな思い上がりであるか、人は考えてみてよい」。

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July 03, 2009

◇「それでも恋するバルセロナ」を見る

▼昨日は資料をひっくり返しながらブログを書いているうちに、最初に自分が考えていた方向から段々変わってしまった。このブログはいつものペースで行くと、今晩遅くか明日の午前中に9万番になると思われます。明日は午後から取材がはいって、明後日はメルマガの締めきりです。みなさん催促はしませんので締めきり日をおわすれなく。
▼NHKクローズアップ現代は昨日書いた部分は前半で、後半があるのだ。それはP3Cを現地に持ちこんでいるのはアメリカと日本だけ。現地の指揮戦闘所に海賊対策に派遣されている20ヶ国とともに自衛隊は、アメリカ軍から良い部屋を一つあてがわれている。そしてアメリカから「とても頼りになる。今後も期待している」と謝辞を述べられ、良い気になっている自衛隊の係官。しかし問題は「海賊」が終わったあともしアメリカから「次はこの戦闘地に行ってくれ」と頼まれたとき、きちんと「ノー」と言えるかが問題なのだ。ゲスト2人の問題提起は「イヤなとき本当にノーと言えるか」だった。
▼火曜日の爆笑研究は慶應湘南キャンパスに勤務する阿川尚之だった。名前から分かる通り、阿川弘之の息子で阿川佐和子の兄だ。研究室に入るとアポロキャップが10個以上並べられている。アポロキャップは元もと宇宙飛行士たちが、地球に帰還したときに被っていた帽子だ。ところが現在はアメリカの戦艦や海上自衛隊の護衛艦に乗った時、記念品として渡される。ただし民間人の場合は3000円位で買わされる。この趣味からして阿川がどんな人物か想像できよう。太田が「アメリカは建国いらい、殺戮の歴史だった」というと阿川は「いつどこで大量殺人をしたかいってみろ」とくってかかる始末。元米国公使とか肩書きの紹介があったが、こういう人物が外交官をしているのだから、日本の対米政策が想像できると言う物だ。一方アメリカの建国記念日に、初めて招待されたとはしゃいでいる党首がいるかと思うと情けなくなってくる。これは阿川があまりにも酷かったので見るのは半分で中止した。
◇「それでも恋するバルセロナ」わたしはウディ・アレンの作品は一応全部見るようにしているので今回も出掛けた。アメリカからバルセロナにいる親戚の家で夏休みを過ごそうとしてやってきた二人の女子大生。一人はヴィッキー(スカーレット・ヨハンソン)でもう一人はクリスティーナ(レベッカ・ホール)だ。たまたまパーティで怪しい画家に「これから飛行機でバカンスに行って一緒に楽しもう」と声を掛けられる。画家は昨年のコーエン監督の「ノーカントリー」で怪演したアントニオ(ハビエル・バルデム)だ。クリスティーナは勉強熱心でアントニオに興味を示さなかった。しかし最初に恋に落ちたのは結婚式を間近に控えたクリスティーナだった。
▼しかし夢中になったのはヴィッキーで、バルセロナの観光名所を旅しき画家と親密な関係を続ける。しかしそこに突如として画家の元妻エレナ(ペネロペ・クルス)が現れたことから4角関係の事態は混沌としてくる。とにかくカッとなると何をしでかすか分からないエレナに別れた元夫もオタオタするくらいだ。だがヴィッキーの婚約者がバルセロナに来てから表面的に関係は元通りに納まったようにみえる。
▼短い会話の中に一度結婚したらそれを固定観念化することへのジレンマ。好きになったらそれでいいじゃないという考え方の葛藤が面白く描かれている。それにイタリアの郊外を自転車で走らせながら、短い台詞で「物質を所持することが最優先するアメリカ文明」への批判が言葉として一言だけ出てくる。バルセロナの観光地を見ながら肩の凝らない1時間半の「ゆたかな人間性の回帰」とは何かを考えさせてくれる映画でした。久しぶりに本領を発揮したウディ・アレンはとても良かった。それにマリアを演じたベネロペ・クルスの演技も絵の描きっぷりも良い。

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July 02, 2009

函館山の戦争遺跡

▼昨晩某地デジ局で女優のとよた真帆が「夏の函館に行く」という番組を放映していたのでつい見てしまった。通常函館というと放映されるのは朝市と函館山の夜景だ。昨晩の番組に朝市は出て来なかった。その代わりわたしがひと月前に行った倉庫街とか、谷地頭から歩いていた。市電の片方の終点である谷地頭駅前には昔から続いている、金物屋(雑貨店)があった。看板の隅に「酒保(しゅほ)」という文字が残っている。酒保とは昔軍隊の内務班にあった購買で、米軍風に言えばPXとなる。
▼ご存知の方もいらっしゃるかと思うが、明治になってから日本全体を外国から守るために要塞化計画が立てられた。そのもっとも重要な一つの拠点が、この函館山だった。店の人の話ではこの函館山の要塞に勤務する兵隊に許された唯一の売店が、この店だったという。だからかすれた文字で「酒保」という名前が残っているのだろう。そこでとよたは急にその要塞跡に向かう。普通の人は(わたしも含めて)ロープウェイのある函館山にだけ登って満足してしまう。いや、わたしもその要塞の存在は竹内正浩の「戦争遺跡探訪」などの書籍を読んで知っていたが、まだ行っていない。
▼遺跡の一つ御殿山砲台跡には、ロープウェイの終点から歩いて30分ほどで行けるらしい。ここには砲台2門の跡が残っていた。当時はたしか28CMの榴弾砲が据え付けられていた。しかし現実には何の役にも立たず終戦を迎え、米軍に解体されてしまったという。
だがこの短い時間でも函館要塞の様子は伝わってきて十分満足できた。次回函館を訪問すす祭にはぜひ行って見たいと思った。
▼昨日の朝日朝刊に韓国海洋警察庁の特殊部隊の対ゲリラ訓練の写真が掲載されていた。北の侵攻作戦に対抗するためとキャプションがつけられているが、現実にはこの程度の物では何も役に立たないと思う。しかし持っているサブマシンガン類に興味があった。まるでマシンガンの展示会の様だが、手前からいずれもドイツ製のH&KMP7A1、H&KMP5A4、MP5A4SD、さらに右端の兵士は小さすぎて分からないが、ベレッタ9Fの様な拳銃を構えている。
▼そして昨晩NHK「クローズアップ現代」で「変貌する自衛隊派遣、最前線」も見た。いわゆる海賊対策として、近海で機関銃の実弾射撃訓練をしている様子が出てきた。上官が「警告だから的に当ててはいかん」と、「射撃中止命令」を出される。しかし当該の隊員は「動揺(船が揺れる)するので当たってしまう」と言い訳をしていた。一つはブローニングM2機関銃だったが、果たして海賊にこのような重火器が本当に必要なのか頭をひねりたくなる。もう一丁はミニミ機関銃だが、この程度ならば搭載するのも理解出来る。しかし隊員たちにとって任務は死と直結しているという問題だ。普通の生命保険は「戦争」などは免責事項になる。だが隊員の一人は「自分に万一の事があって死亡することなどを考えると入らざるを得ない」と静かに語る。一方で実体のないソマリア海賊に対して「イケイケ」と煽って既成事実を作ろうとする人達。だが現場に派遣させられる隊員にとっては、「死」は避けて通ることが出来ない。

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July 01, 2009

あきれたいくつかの新聞報道…

▼結局昨日のニフティブログは昼の1時間くらいが、管理画面にアクセスできただけだ。その後寝るまで管理できなかった。そのためアクセス数はいつもより少し減った。わたしは管理画面で色々チェックするのだが、面白いのは「検索用語」だ。このひと月ばかりずっと「満蒙開拓団」が多かった。読む人は何を求めているのだろう。わたしは現在公開されている映画については辛口の批評はしないように心がけている。だから興味の範囲外にある映画にはたとえ試写券を貰っても行かない。だから批判を書く必要もない。今朝の新聞に映画評論家のY和夫が「満蒙開拓団」について「真実にたいする認識と姿勢を大切にしたいが故の『善意の危うさ』を考えざるを得なかった」と結論づけている。
▼最近のバランス感覚を崩しているとしか思えない。そんな報道が昨日はいくつかあった。その1)イラクの選挙に関して、イラクの最高裁が1割の票を再検討したが、極端な不正は見つからなかったと結論した。その結果合法的に選挙に抗議する手段は断たれた。いったいどんな権限があってTBSラジオはそういう原稿を読むのだろう。それを言うなら4年前のアメリカ大統領選挙でゴアが敗れたのは、ブッシュ陣営が弟が経営するFOXテレビなども利用して票を操作して「勝利した」という事実はどうなのか?
2)昼のTVで失業者は8万人になるだろう、と報道したあとにエルピーダメモリー会社に政府が300億円出資すると二階通産大臣が原稿を読み上げる。300億円会ったら8万人どころではない。年収300万として掛ける8万だ。約9千人くらいの人の雇用を守る事ができるのに、それを批判する報道がない。
その3)ホンジェラスのクーデター。これも昨日までの日本の新聞を見ているは、真相が分からない。まさか民主的な政権が軍隊を使って政権を奪取するとは思えない。しかたなくキューバ共産党のグランマをスペイン語版から英語版にして、それをさらに日本語に翻訳して見る。やはりキューバはクーデターを非難していた。
▼政府のバイアスがかかったTVや独自取材をする気力のない新聞を読んでいても、「真相」は伝わってこない。
▼このブログはあと3日ほどで9万番になります。ふるってアクセスして下さい。

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