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July 11, 2009

「フードデザート」の次に来るものは?

▼数日間でかけていた。パソコンを持参しようかと現地のホテルに確認したら館内には全部無線LANが完備されているという。しかしそのためにだけパソコンを担いでいくのも苦痛だったので、ブログはタイマー機能を使ってアップした。その映画紹介について、てんぐささんから丁寧なメールを下さった。「映画の良さが伝わってくる文章ですね。私は、ああゆう風に書けないもので。」とおっしゃって下さった。こういうご意見には力が涌いてくる。あのブログで「もう一度みたい」と書いたのは理由がある。日曜日午後1時半からの回を見るために間違って「ITOCIA」の方に行ってしまった。上映はビックカメラの方だというので急いで駆けつけると、残り4席だった。並んでいる前には既に10人近く並んでいた。しかし残席はスクリーンの直前しか残っていなかったので、みんな敬遠して、わたしは座ることができた。しかし最前列では画像はゆがみ、首が曲がってしまい、とても疲れた。だから「もう一度」と書いたのだ。もし読者のみなさんが休日に良い席でご覧になるのだったら、1時間前に映画館に行くことをオススメする。
▼出張の帰り電車が停車した中野駅前ブロードウェイ通りというのか。その前にJ党の候補者が「オリンピック、パラリンピック誘致」というスローガンを掲げてて演説をしているのだがえ、演説を聴いている聴衆は誰もいなかった。うーむ明日の都議選投票の結果はどうなるのだろうか?「蟹工船ブーム」だけが頼りの革新が急激に伸びるとも思えないが、この駅前の雰囲気からJ党の凋落は間違いなさそうだ。
▼10日夜NHK7時半の「特報首都圏、増加する買い物難民」を見た。わたしの住んでいる近くでも化学工場の土地が売却されて、大型開発が行われた。K中央公園に隣接するその跡地には公団住宅やらマンション、介護施設、それに保育園などが出来た。散歩の途中見ていたのだが買い物をする店が何一つないのだ。近くの商店街まで大人の足で15分はかかるだろう。勝ち鬨のウォーターフロントでも高層マンションは出来たが、店がないので次々退去する人が出ているという話を聞く。一番目の再開発の住宅群には最近ようやくコンビニが一軒出来た。しかしコンビニではようが足りない。
▼NHKの番組では、埼玉や茨城のスーパーが次々撤退して買い物ができない住宅に住む落としよりが紹介されていた。自転車に乗れればまだしも、それが出来ない落としよりはカップ麺か缶詰を食べるしかない。落としよりはあきらめ顔で「しょうがないわね」と呟く。茨城の場合3・8kmをお年よりが自転車で坂道を登る。ママチャリで伴走するNHKの若いアナウンサーの方が先に音を上げてしまっていた。
▼郊外に大型ショッピングモールが出来ると、町中のスーパーや店は潰れてしまう。その結果食べる食材すら手に入らなくなってしまう。この状況は茨城基督大学の教授が分析していたが、世界的な傾向でイギリスでも1990年代から既に始まっていたという。サッチャーリズムの行き着く先はこういうことだったのだ。そして今の日本横浜の公田公団の自治会は店舗を開くように交渉したが、「人口から採算が合わない」と拒否されたという。そこで今は自治会が近くのスーパーまで買い出しに出掛け、ニンジンやピーマンなど5個くらいのパック包装の封を切って一個ずつ日を決めて売る。そしてパンは近くの福祉作業所と交渉をしてお年よりの口に合う焼き方をして貰っている。しかしこれらはすべて利益なしの、自治会の自助努力である。先の茨城の教授は「これはお年よりの問題だけではなく、車に依存している現在は若い世代にも共通した悲劇になりつつある、と指摘する。イギリスではこれを「フードデザート」(食料砂漠)と言われている。最低限の食生活が保証されない未来は病人の続出する世界が待っている。

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