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August 20, 2009

見通しは暗い農村の地域医療

▼メルマガの原稿はあとお一人の到着を待っている。「ヒロシマ少女たちの日記」の主人公の石堂郁江さんについては「週刊朝日」8月28日号42ページで小倉千賀子のエッセイで詳しく書いてある。といってもNHKハイビジョンで紹介された以上のものでもない。わたしはハイビジョンで2回も見たし、「週刊朝日」の記事も持っている。しかし無料で読んで下さっている見知らぬ人のため、著作権法を違反して公開しようとは思わないで、必要な方はオンデマンドで買うか、書店にいってほしい。無料で手に入る情報などたかが知れているのだ。
▼昨日の朝日朝刊社会面に「私のマニフェスト」として「医師育て地域医療充実」として佐久総合病院地域ケア科で医師として仕事をする色平哲郎さんがインタビューに答えている。わたしが色平さんの事を知ったのは5年ほど前PR雑誌の巻末で紹介されたいた記事を見た時だった。彼は佐久総合病院に在籍していたが、南相木村という佐久地方南部の過疎地にある村の診療所所長として家族で移住して仕事をしていた。記事によれば色平さんは東大医学部にいたときアジア各国を放浪したという。
▼そもそも人の幸せとは「好きな人と好きな場所で暮らすことだ」と言う。だが現実には様々な理由でそれができなくなってきてしまった。家族が家族を看ることができなくなって来たので、そのための介護保険でもあったはずだ。色平は農村で訪問介護をしていると、研修医が目を輝かせるという。彼らを後押しするには「治す医療」から「支える医療」にする必要を訴える。
▼しかし現実の農村は疲弊している。先日伺った話でも、入院していても治療費が支払えないので治癒し始めると、夜逃げしてしまうケースが続出して病院は頭を抱えているという。さらに出産で入院しようとした人のケースでは、30万円の前払いを病院から要求されたという。病院の対応とすれば当然かもしれないが、そんなまとまったお金のない人はどうすれば良いのだろう。患者がいても入院できない。入院しても治療費すら払えないとなると、病院も崩壊する道しか残されていない。色平さんは「医師だけでは村の人の幸せを作る事はできない」という事を一番感じたという。

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