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October 06, 2009

◇「のんちゃんのり弁」を見る

▼午後5時頃見知らぬ人から電話があった。しかしわたしの名前を呼ぶので、誰かに紹介してもらったのだろう。PCの調子が悪いという相談だった。曰く「常にヤフーがトップページにしてある。検索しようと思うといきなり「+」が連打されて泊まらない。またワードで文書を作成している時にも同じ症状になる」とおっしゃる。ノートかデスクトップパソコンかお聞きすると、デスクトップだと言うので、おそらくキーボードが壊れている可能性がある。友人にキーボードを借りて挿し変えて試して見るのが良い。それで解決したら原因はそこにある。キーボードは1000円くらいから売っているので買い替えた方が良いとお答えした。しかし相談の電話を掛けて来られる方はみんな我慢強い方ばかりだ。
▼急に昔聴いていた音楽を聴きたくなることがある。その一つが中島みゆきの「おかえりなさい」というCDだ。これは彼女が作曲して他の歌手が歌った曲ばかり集めてある。わたしはLPレコードの頃から聴いていて、CDに乗り換えた。数年前CDを大量に売り払った時間違えて売ってしまったかも知れない。それにメモリー・オーディオにもPCから取り込んであるから残っている筈だ。しかしPCを交換しているうちに、何故か消えてしまう。残っているからと安心していると、気がついた時は目的の曲はなくなってしまう。「おかえりなさい」の中でむかし桜田淳子が歌った「しあさせ芝居」のメロディが好きなのだ。どこかに行ってしまったCDをネットで探すと結構良い値段になっている。どうしようかと数ヶ月考えていた。そんなとき図書館の本を検索している途中、念のため「AV(オーディオ・ビジュアルの略である。)」で「おかえりなさい」と入れたところ図書館の蔵書のなかから見つかった。まさに灯台もと暗しである。
▼あと行方不明になってしまったのは、ポピュラーなところでグレン・グールドの「モーツアルトピアノソナタ曲集」であの独特の演奏で彼を一躍有名にしたゆっくりとした解釈の「トルコ行進曲」が入っているものだ。これもネットで売っているが代引き手数料と送料を入れると4千円以上にもなってしまう。
▼◇「のんちゃんのり弁」のんちゃん演じるのはコニタンだ。夫は一応作家志望であるが、金持ちの親がかりで自ら働いて家族を養おうという努力の欠片もない。小西は離婚届に自分の署名印鑑を押し6歳くらいの女児の手を引き郊外にある戸建ての家から実家に戻る。途中居眠りから目覚めた夫は自転車で追いかけるが、タクシーや電車に勝てるはずはない。途中娘に「どこかで美味しい物でも食べようか」というと、「おかあさんの海苔弁当がいい」と言われてしまう。実はコニタンは、冷蔵庫の残り物を使う弁当づくりの名手なのである。コニタンの実家は、チラッと見えた表札によると墨田区京島3-32-3ということになっている。母は着つけ教室でどうやら生活をしているがコニタンの出戻りをいい顔をしてみてはいない。通帳の残金は後27万円程度、コニタンは焦って同級生たちに声を掛けて回る。就職情報誌を見て面接も3社くらい行くが、子供の出迎えがあるから午後1時くらいで帰りたいというと、一様に「仕事を甘く見るな」と言われてしまう。子供の保育園の面接にも行くが、服から一式揃えると9万円にもなってしまうので、母親に「ひと月だけで良いから9万円貸して」と頭を下げる。
▼保育士をしている同級生の紹介で1時間2千円という居酒屋のアルバイトに行くが、kラオケを酔客に強要され、肩を抱かれたので女将と喧嘩して1日で辞めてしまう。もう一人の同級生は写真店の跡継ぎだ。保育園に写真を配達している途中偶然であった彼とは高校時代とても良い仲だった。彼は今でもコニタンの写真を大切に持っている。一方別れようとしている夫は、娘を幼稚園から連れ出してしまい、すわ誘拐事件かと警察まで巻き込む大騒ぎになる。写真を配達する車に同乗して「ととや」という居酒屋にいく。同級生はこの店に昔の錦糸町の風景の写真を額に入れて飾り、時々交換しているのだ。その店でコニタンは店主の岸部一徳から「サバの味噌煮」を一口食べてから目から鱗が落ちるほどの味付けに驚愕する。「わたしを弟子にして下さい」と頼み込むが、「奥さんゆっくり考えた方がいいよ」と返される。その後コニタンは書店にいって料理本を数冊買いこみ、家でサバの味噌煮を作りまくり、母親からは呆れられる。
▼一方別れようとしていた夫は写真店の同級生こそが恋敵で、コニタンを奪おうとしていると邪推して「ととや」に乗り込んで大立ち回りとなる。このコニタンと夫のとっくみあいはもう「下町版猟奇的な彼女」以上だ。とっくみあいの途中夫はコニタンに唇を漬けようとするので「何すんのよ」と張り倒す。夫は「昔はこうすると、もっとして、もっと」と言ったクセにと、まだ一方的に後ろ髪を引かれている様子だ。
▼同級生の保育士たちにお世話になったお礼に弁当を大量に作って届けると、それは「とても美味しい」と大評判になる。一念発起して弁当屋を開こうと決意する。しかしそれには保健所の一日研修を受け、場所も必要になってくる。「ととや」の親父はその気があるのなら、酒場が開店するまでの午後1時頃までなら店を使ってもいいよ、と言ってくれる。その他にも岸部一徳の語る言葉の一言ひとことは、とても含蓄があり考えさせられる。コニタンの細腕一つで果たして弁当屋を開くことが出来るか。それは映画を見てのお楽しみ。いずれも出てくるおかずや弁当はよだれが出るほど美味しそうである。

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