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October 23, 2009

09海自観艦式であぶくまに乗る(2)

Bakuhatu(対潜弾が爆発した瞬間)
▼今朝の朝日を見ていたら、読者が参加するテレビ批評欄で年配の女性が「不毛地帯の主人公の生き方は立派だった」と書いてあったので大いに驚いた。あのモデルになっているのは関東軍の瀬島元参謀である。彼は捕虜になった日本人を、当時のソ連に抑留させ労働不足を解消させる人身御供に差し出す事によって生き延びた、卑怯な男だ。テレビのCM裏話を聞いて、「これが真実だ」と思っている人も多い。それにマスメディアの報道を信じている人も多い。この場合山崎豊子の原作本を読んで欲しいし、瀬島の事を書いた本は共同通信社で「沈黙のファイル瀬島龍三とは何だったのか?」が出ているから、一読して頂きたい。また作家の半藤一利も一貫して瀬島を批判している。
Hassha
(対潜水艦ロケットを発射した瞬間)
▼2隻の護衛艦から対潜水艦ロケット弾が発射され、数秒後海水が盛り上がって爆発が目視され、それからしばらくすると爆音が伝わって来る。さらにそれから水中からの爆発音がドラム缶を叩くような「ガッガァーン」と乗船しいる護衛艦の足下から響くように伝わって来る。まるでヴォルフガング・ピーターゼンの「Uボート」の一シーンのようだ。
▼護衛艦に乗っている女性の年代を見ると二つに分けられる。一つは30代半ばだから、おそらく自衛隊員の妻たちと推測される。もう一つは50代半ばの人たちで爆発があると、何を勘違いしているのか一斉に拍手をする。たしか一見すると花火のように見えなくもない。しかしこれは爆薬なのだから、より大勢の人たちを合理的に殺害するためのシステムだ。わたしなどあの爆発でいったい何匹の魚たちが爆死させられるのだろうか、と考えてしまう。
Ir
(P3CからIRフレアーの発射)
▼P3Cから発射されたIRレア-の発射も同様で一見花火の様に見える。これは熱赤外線ミサイルが敵から発射されたとき、別の熱源を爆弾で作って誤射させる仕組みだ。これも「タマヤー」ではないが見た目に美しいので拍手喝采である。考えて見ると対潜水艦の兵器はソ連が元気だった時はまだ少しは、使う可能性はまったくゼロとは言えなかった。しかし日本には何の資源もない。占領したところで不凍港を確保できるくらいだ。しかし所詮ソ連と陸続きでないので利用価値は少ない。いま潜水艦を持っている近隣の国と言えば中国だけだ。国防白書などでは予算獲得のための手段として「中国の脅威」を訴える。しかし現実には人民解放軍は削減の一方をたどっている。アメリカの国債を世界で一番保有しているのは中国なのだから、経済面で中国は世界に敵はいない。中国は利益に聡い国だからペトロチャイナを使ってアフリカなどへの経済の支配力を強める事はしている。しかし資源の枯渇した日本を狙っても何も得はない。技術などお得意の不正コピー技術で猿まねしてしまえばいらない。
Sh60j
(SH60J、オートではここに紹介した4枚の写真撮れないよ)
▼とすると海上自衛隊の持っている対潜水艦の艦船と兵器はまったく不要だ。強いていうなら将来アメリカに「反米国家」と認定された場合にはには有効かもしれない。当日配布された資料には「祝天皇陛下御在位20年」と仰々しく印刷されていた。こういうのは天皇の政治利用になりはしないか?そのパンフレットに「ソマリア沖の海賊対策」に海上自衛隊が貢献していると書かれている。しかしそのパンフに掲載されている「海賊船」とは10人乗りくらいの船外機である。この小型ボートの海賊に護衛艦からP3Cが必要とはとうてい思えない。もし必要だとしても海上保安庁の50人乗りくらいの警備艇で十分間に合うと思う。ソマリア沖の海賊対策に護衛艦が必要というのは、たんなる口実に過ぎない。
▼昨日書いた田母神の書籍が、隊内の書店で売れている理由だ。大昔田中角栄が「日本列島改造論」を出版して登場したとき、役所の中にある書籍コーナーにはこの本が山積みにされていた。いま防衛省内の書店に田母神本があるのも、そういう利に聡い、つまりどちらに付いたら出世コースに近いかと考える人たちに取っては有益な本なのである。

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