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October 14, 2009

◇「あの日、欲望の大地で」を見る

Tonnel(ハイキングで歩いたトンネル)
▼昨日はハイキングの取材にカメラとして同行した。かなり険しいコースを選んでしまったので、かなり息切れがした。しかし普段から鍛えているので足腰の痛みはまったくない。歩き始める前に広場の片隅に熟した柿がなっていたので、3個もぎ取り、分け合って食べたが甘くて幸せな気持ちになった。こういう至福のひとときは、市販の甘味料では味わえない。
◇「あの日、欲望の大地で」主人公シルビア(大人の部はシャーリーズ・セロン)だ。シャーリーズ・セロンはとても美しく見える時と、いやに太って丸っこい顔に見える時がある。この映画の彼女はとっても丸っこい。荒野の中に置かれた、トレーラーハウスに通う人妻(キム・ベイジンガー、セロンの母という設定)がいる。彼女は夫と娘が二人と男の子がいるが、家族に嘘をついては、そこのトレーラーハウスでセックスにふけっている。キムは乳癌の手術の大きな傷があるので、もう一回手術をして傷を隠したいという。しかし相手の男は「傷も含めて君が好きだ」と耳元でつぶやく。
▼母が時々家族を蔑ろにして異常な行動をとるので不審に思う長女のセロン、ある日学校をサボって後をつけるとこのトレーラーハウスに母が出入りして情事にふけっていることが分かる。その砂漠のなかのトレーラーハウスには水の出るシャワーしかない。映画だからよいが水がでるのも不思議なくらいの場所で、電気はどうなっているのだろうと心配してしまう。男は水だけでは仕方ないからとプロパンガスを自分で引き込む。キムは汚かったトレーラーの中を片付けて一応住まいらしく変わっていく。
▼一方現在のセロンはレストランのマネージャーとして辣腕を振るって、次々と乗員議員など良い客を獲得する。だが男好きの性格は母譲りで、店の料理人や客ともつぎつぎ浮き名を流していく。愛人の調理人からは「お前は誰とでも寝るのか」と詰問される。しかし「それを言うならあなたも妻と別れてよ」と開き直る始末だ。ある日セロンは自分をつけ回している奇妙な男に出会う。雨でびしょ濡れになったとき、助けて自宅まで送ってもらい、自分と寝たいのか?と誘う。しかしその男は「自分を大事にしろ」と何もしないで去っていく。実は男はセロンの最初の夫が、メキシコで農薬散布のパイロットをしていたが、瀕死の重傷を負ってしまう。一人娘もいるのだが、「ぜひあってやってくれ」と頼みに来る。
▼セロンは娘が自分の母であるキムの血を引いているのが怖いと、育児を拒否して出産2日目に逃げて姿をくらましていたのだ。再び昔の話でシルビアの若い頃、彼女は母の浮気の現場をおさえ、男も母も許せないとプロパンガスに放火してトレーラーごと二人を焼死させてしまっていた。そしてシルビアも高校の同級生と深い関係になって妊娠してしまう。そしてこの際だかと追求をのがれるためメキシコに来ていたのだ。荒野の過去と華やかな都会が交互に映し出されることによって、過去と現在を対比させていく。そして心に「殺人」という大きな秘密と罪を抱えながら生きるシルビアの姿を通じて、過去の家族の崩壊と、幼いメキシコに住んでいる娘の再会を通じて人生をもう一度やろうとする気持ちを描く。
▼しかし過去と現在の描き方のカメラの動きが複雑すぎる。それに二人を焼死させて逃げおおせたというのもご都合主義で不思議すぎる。だから客の入りは良くなくガラガラ。

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