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October 28, 2009

NHK「戦争はつくられる」加藤陽子/を見る(爆笑問題ニッポンの研究)

▼「144」これは海上自衛隊護衛艦「くらま」に与えられた艦艇番号である。昨晩午後10時10分前にテレビのスイッチを入れたら、関門海峡で韓国のタンカーとくらまが衝突炎上しているというニュースをやっていた。NHKはスポーツニュースになったので、10chの「報道ステーション」に切り替える。ちょうと元朝日新聞の田岡俊一と電話が繋がって話を始めたばかりだった。それによると、正しくは海難審判を待たねばならないが、ぶつかっている箇所からすれば,韓国の船が通行方法を間違った可能性が大きいのではないかと語っていた。
▼わたしは早速パソコンのスイッチを入れ、1週間前に撮影した海上自衛隊の観艦式で取った写真を点検した。目の前を通過した艦船はすべて撮影してある。しかし何度点検しても「くらま」の姿はなかった。そして今朝観閲部隊等の編成という配置図を見た。すると09年度のそれは観閲部隊の先導艦がいなづまで、観閲艦がくらまになっている。つまりくらまは鳩山首相や防衛長官が乗った艦だったのだ。観閲艦は城ヶ島沖で待機して他の艦船を観閲する仕組みになっている。だからわたしのカメラには写っていなかったのだ。念のため6年前の観閲式のデジタル写真のデータも点検してみたが、式典は過去と現在の開始時間は1分の誤差もなく開始されていることがわかった。
▼わたしがなぜこんな時間までテレビを見ようとしていたか?一つは「プロフェッショナル」で福井で地域医療に関わっている医師の仕事を見るためだった。もう一つは午後11時からの「爆笑問題研究」で今晩のテーマは加藤陽子東大教授で「戦争は作られる」をみるためだった。加藤の一番売れている本はずっと前にリクエストを出してあるがまだ5人待ち状態だ。
▼最初に戦争中企業が様々な宣伝を戦争勝利を口実に出していることが分かる。一番傑作だったのは「漢口攻撃の祝勝祝いには忠勇で乾杯を」という酒造メーカーの宣伝だった。加藤によると事々左様に国やメーカーの宣伝担当者は、生き残りをかけて必死になって国民総動員をする手立てを考えていたという。日清戦争から日露、日中戦争くらいまでは、それらの国あるいは三国同盟の国々が約束を守らない、という印象を国民に植え付けようとした。とくに青少年に対する宣撫工作は今にして見れば巧妙で、どうしたら立派な兵士になることができるか、という図解や双六などを作って関心を持たせる。もちろんその一つには戦艦の名前を覚えさせるカードを作って興味を持たせるなど多様だ。
▼つまり悪い奴らをやっつけるためなら、こちらが武力を持ったり、攻撃するのも正当化されるという世論づくりが公然と行われる。それが満州になってくると南満州鉄道を日本が作り、そのときそれに伴走して走る鉄道は認めないという一項目を入れる。迂回して走っていた現地の鉄道を「これは満鉄を妨害する鉄道だ」と認定して侵略の口実にしていく。当時東大に軍人がやってきて演説をしてどう思うかというアンケートを取っている1500人くらいが演説を聴いており、何とその88%が「軍部が言っている事が正しい」と答えるのだ。エリートたちにも教育はこのような影響を与えている。
▼加藤は書棚を見ると色々な人の日記類が多く散見される。彼女は当時の支配者たちが個人的に何を考えていたか分析している。原敬の日記をして「えらいことを始めてしまった」と歎いている一言を発見する。ただゼミの学生たちからは、太平洋戦争に関しては加藤の言う「征伐」の論理では転調しすぎてしまって、説得力がないのではないかと言われていると締めくくっていた。この人には一度会ってお話しをしてみたいと思った。

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