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October 09, 2009

NHKハイビジョンで「犯罪学者ニルス・クリスティ」を見る

▼ウィニーの作者である。元東京大学の金子勇助手に対して大阪高裁は「無罪」の判断を出したことは極めて正しく画期的な判断だと思う。もし一審の判断のようにこのソフトの開発者が有罪だったら法律は限りなく拡大解釈されていくだろう。例えば贋札づくりで一番多いのは、コピー機や、パソコンのスキャナーとプリンターを使ったものだ。それならばこれを作った会社や技術者も「贋札作成幇助」とかで逮捕されなければならない。それにわたしがいつも言う、自動車は年間約7万人のドライバーや通行人を殺害しているのだから、トヨタなど自動車メーカーの社長は逮捕起訴されなければならない。殺人事件にもっとも使われる手軽な刃物は包丁であるから、それらを作っている人たちも殺人幇助罪という論理がなりたつ。実はこのウィニーというソフトを目の上のたんこぶだと思っているのは、音楽、著作権関係者なのである。しかしそれと言っても違法にコピーする人の行為そのものが問題とされなければならないのだ。とにかく日本は容疑者を罰しさえすれば良いとする、江戸時代からの発想が抜けていない。そこにきて最近の厳罰主義である。
▼8日午後2時からNHKハイビジョンで「犯罪学者ニルス・クリスティ/囚人にやさしい国からの論告」(日曜日の再放送)があったので録画して見た。TVを見ながらメモしたのはプリントアウトの裏紙を使って12枚にのぼる。日曜日の澤地さんは新聞用に1200字の原稿を別途書いたがこの時のメモはノート11枚。彼女の話は小説家だから感覚的であり話はあちこちに飛んで、論理的ではないので文章で発言要旨をまとめるのに苦労した。話の中で特攻艇「震洋」の名前を忘れてしまった。河野太郎が自民党を割って出るというようなトンチンカンな話をするのは困る。
▼クリスティさんはノルウェイの犯罪学者で、映像作家の森達也氏が現地に取材に行った。最近の「週刊金曜日」にノルウェイに行ったと書いてあったので、何の目的だったのか分からなかった。クリスティさんは今80歳になる方で、現在もオスロ大学で貧困や差別について研究している。森はノルウェイの刑務所を訪ねるのだが、1DKくらいの広さでテレビもパソコン(ネットには繋がらない)、電話もあるし、時々自宅に戻る事ができると聞き驚く。森はご存知のようにオウム信者を撮った「A」、「A2]で評価された作家である。森はかねがね厳罰主義で犯罪がなくなるのか疑問を持っていた。日本では地下鉄サリン事件から厳罰主義に舵を切っている。犯罪者はモンスターで隔離するというのが日本の刑法のあり方になっている。
▼オスロ刑務所にも行くが、ここは1841年に出来て最も古く、今400人が収容されている。そこに強盗で懲役3年の実刑判決を受けた男性が収容されているので、個室を除かせて貰う。お昼は刑務官と一緒にランチを食べ、共用のキッチンには紐付きではあるがナイフも置いてある。日本のそれは坊主頭で囚人服を着させられ隔離されている。ノルウェイの場合は収容されている囚人にも刑務所を出たらちゃんと社会に戻って普通の生活が出来るようにと、このような方法がとられている。ノルウェイや日本の場合1300人か1600人にひとりの受刑者が統計上でている。しかしイギリスは600人にひとりで、アメリカとなると100人にひとりと驚くべき数字になっている。これはとりもなおさず社会的弱者をないがしろにしている結果であろう。そのため日本でも10年前に比べて受刑者の数は約倍になっている。
▼アメリカの場合1980年代に南米からコカインが流入したため、凶悪犯罪が増えたとマスメディアは報じている。その後16年前にアメリカではスリーストライク法という法律が出来た。これは理由とか犯罪の内容ではなく、3回犯罪をしたら刑務所から一生でることができなくなるという法律である。これはすでに24州で実施されている。そのことによって犯罪者の数は多くなり、州は財政難で体育館を刑務所に早変わりさせて対応している。むしろこのことは刑務所が犯罪の温床になってしまっている。それに犯罪者の社会復帰のプログラムが少ない。(タイム・オーバーと字数オーバーで後日に続く、一応毎日1200字程度を目安にしているが書き始めると止まらなくなる)黙って読んでいるのではなく、読後感想をお寄せ下さい。

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